E00809 Japan GAAP
前期
418.8億 円
前期比
103.5%
株価
4,265 (04/23)
発行済株式数
8,413,726
EPS(実績)
264.21 円
PER(実績)
16.14 倍
前期
619.0万 円
前期比
110.2%
平均年齢(勤続年数)
41.8歳(17.2年)
従業員数
471人(連結:890人)
当社グループは、当社、連結子会社11社、非連結子会社3社、及び関連会社3社(2023年3月31日現在)によって構成されており、「有機工業薬品の製造・販売を主な事業とし、さらに関連する物流、研究・開発受託等の事業」を展開しております。
当社グループにおけるセグメントの内容は次のとおりであります。
機能性色素 :当社が製造・販売する他、連結子会社である、SFC CO.,LTD.
及び HODOGAYA CHEMICAL KOREA CO.,LTD. が、製造・販売しております。
また、当社グループの製品の一部は、連結子会社である、桂産業㈱、
HODOGAYA CHEMICAL(U.S.A.),INC.、HODOGAYA CHEMICAL KOREA CO.,LTD.、
保土谷(上海)貿易有限公司及び HODOGAYA CHEMICAL EUROPE GmbH を通じて
販売しております。
機能性樹脂 :当社が製造・販売する他、連結子会社である、保土谷建材㈱が、製造・販売及び工事を
行っております。
また、当社グループの製品の一部は、連結子会社である、桂産業㈱、
HODOGAYA CHEMICAL(U.S.A.),INC.及び HODOGAYA CHEMICAL EUROPE GmbH を通じて
販売しております。
基礎化学品 :当社が製造・販売しております。
また、当社グループの製品の一部は、連結子会社である、桂産業㈱を通じて
販売しております。
アグロサイエンス :当社が製造・販売する他、連結子会社である、保土谷UPL㈱及び保土谷アグロテック㈱等
が、製造・販売しております。
また、当社グループの製品の一部は、連結子会社である、HODOGAYA CHEMICAL(U.S.A.),INC.を通じて販売しております。
物流関連 :連結子会社である、保土谷ロジスティックス㈱が、各取引先からの寄託物等及び
当社グループの製品及び原料等の輸送・保管等を行っております。
その他 :研究開発業務の受託等は、連結子会社である、保土谷コントラクトラボ㈱等が、
行っております。
事業系統図
当社グループを事業系統図によって示すと、次のとおりであります。
※画像省略しています。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー
(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が残る中でも、行動制限が緩和され
経済活動に持ち直しの動きが見られましたが、エネルギー価格の高騰や物価上昇に加え、ロシアによる
ウクライナ侵攻の長期化、及び円安の進行など、先行きが不透明な状況は継続しています。
このような情勢下、当期の売上高は、前期比1,444百万円増(3.5%増)の43,324百万円になりました。損益面では、営業利益は、前期比2,720百万円減(42.4%減)の3,701百万円となりました。また、経常利益は、前期比2,702百万円減(39.1%減)の4,211百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比1,028百万円減(31.6%減)の2,223百万円となりました。
〔営業利益の増減要因〕
原燃料価格の影響 △1,933百万円
諸経費の増加等 △1,732百万円
販売減等の影響 △1,723百万円
為替変動の影響 +817百万円
値上げ等の影響 +1,850百万円
〔機能性色素セグメント〕
当セグメントの売上高は、前期比408百万円増(2.3%増)の17,990百万円、
営業利益は、前期比1,995百万円減(43.4%減)の2,602百万円となりました。
〔機能性樹脂セグメント〕
当セグメントの売上高は、前期比819百万円増(7.6%増)の11,580百万円、
営業利益は前期比27百万円減(3.1%減)の861百万円となりました。
〔基礎化学品セグメント〕
当セグメントの売上高は、前期比399百万円増(5.9%増)の7,152百万円、
営業利益は、前期比866百万円減の△575百万円となりました。
〔アグロサイエンスセグメント〕
当セグメントの売上高は、前期比209百万円減(4.3%減)の4,628百万円、
営業利益は、前期比127百万円増(38.5%増)の457百万円となりました。
〔物流関連セグメント〕
当セグメントの売上高は、前期比93百万円増(5.2%増)の1,874百万円、
営業利益は、前期比43百万円増(14.6%増)の341百万円となりました。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末における資産合計は、72,051百万円となり、
前連結会計年度末比5,602百万円の増加となりました。
主な増減要因は、商品及び製品の増加1,688百万円、有形・無形固定資産の増加1,277百万円、
長期貸付金の増加1,107百万円、原材料及び貯蔵品の増加728百万円、
投資有価証券の増加536百万円等であります。
負債合計は、22,153百万円となり、前連結会計年度末比3,618百万円の増加となりました。
主な増減要因は、短期・長期借入金の増加4,156百万円、未払法人税等の減少755百万円等であります。
純資産合計は、49,897百万円となり、前連結会計年度末比1,984百万円の増加となりました。
主な増減要因は、利益剰余金の増加1,728百万円、非支配株主持分の増加565百万円等であります。
以上の結果、自己資本比率は59.5%となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、6,708百万円となり、
前連結会計年度末比3,657百万円減少いたしました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益4,271百万円、減価償却費1,930百万円、
棚卸資産の増加2,444百万円、法人税等の支払額1,755百万円、売上債権の増加434百万円等により、
1,058百万円の収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の預入による支出3,918百万円、
有形及び無形固定資産の取得による支出3,099百万円等により、
7,036百万円の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入3,000百万円、
短期借入金の純増減額2,160百万円、長期借入金の返済による支出1,004百万円、
連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出987百万円、配当金の支払額492百万円等により、2,288百万円の収入となりました。
④ 生産、受注及び販売の実績
1)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
生産高(百万円) |
前期比(%) |
機能性色素 |
13,414 |
14.0 |
機能性樹脂 |
8,957 |
7.5 |
基礎化学品 |
5,519 |
2.4 |
アグロサイエンス |
3,750 |
△11.0 |
物流関連 |
- |
- |
報告セグメント計 |
31,642 |
6.5 |
その他 |
- |
- |
合計 |
31,642 |
6.5 |
(注) 金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しておりません。
2)商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
仕入高(百万円) |
前期比(%) |
機能性色素 |
406 |
△11.2 |
機能性樹脂 |
3,376 |
1.4 |
基礎化学品 |
1,102 |
△0.6 |
アグロサイエンス |
1,904 |
0.1 |
物流関連 |
- |
- |
報告セグメント計 |
6,789 |
△0.1 |
その他 |
- |
- |
合計 |
6,789 |
△0.1 |
(注) セグメント間の取引については相殺消去しております。
3)受注実績
当社グループ(当社及び連結子会社)は、主として見込み生産をしており、
受注生産高の売上高に占める割合の重要性が乏しいため、記載を省略しております。
4)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
販売高(百万円) |
前期比(%) |
機能性色素 |
17,990 |
2.3 |
機能性樹脂 |
11,580 |
7.6 |
基礎化学品 |
7,152 |
5.9 |
アグロサイエンス |
4,628 |
△4.3 |
物流関連 |
1,874 |
5.2 |
報告セグメント計 |
43,226 |
3.6 |
その他 |
97 |
△40.5 |
合計 |
43,324 |
3.5 |
(注1) セグメント間の取引については相殺消去しております。
(注2) 海外売上高は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載しております。
(注3) 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりで
あります。
相手先 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
Samsung Display Co.,LTD |
6,974 |
16.7 |
8,653 |
20.0 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は
次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度における経営成績は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に
記載のとおり、増収減益となりました。
〔売上高〕
売上高は、アグロサイエンスセグメントが減少したものの、
機能性色素セグメント、機能性樹脂セグメント、基礎化学品セグメント、物流関連セグメントが増加し、
前期比1,444百万円増の43,324百万円となりました。
〔売上原価、販売費及び一般管理費〕
売上原価は、前期比2,433百万円増の26,654百万円となり、
売上高に対する売上原価の比率は原燃料価格の高騰等により3.7ポイント増加し、61.5%となりました。
販売費及び一般管理費は、研究開発費の増加等により前期比1,732百万円増の12,968百万円となりました。
〔営業外収益、営業外費用〕
営業外収益は、為替差益が166百万円減少したものの、
受取利息の増加94百万円や受取配当金の増加68百万円等により、
前期比18百万円増の652百万円となりました。
営業外費用は、環境整備費用が5百万円減少したものの、支払利息の5百万円増加等により、
前期比1百万円増の141百万円となりました。
〔特別利益、特別損失〕
特別利益は、投資有価証券売却益57百万円や固定資産売却益の増加45百万円等により、
前期比102百万円増の126百万円となりました。
特別損失は、本社移転費用19百万円が増加したものの、
減損損失532百万円や災害損失54百万円の減少等により、前期比647百万円減の66百万円となりました。
各セグメントの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりです。
〔機能性色素セグメント〕
有機EL材料事業は、当社の子会社におけるPCR診断キット用材料の、新型コロナウイルス向け需要が大幅に
減少しましたが、スマートフォン向けディスプレイ分野においては、有機ELパネルの需要が引き続き増加し、
有機EL材料事業全体としては前期並みとなりました。
有機EL材料は、今後もIT向け等、大きな成長が期待されている分野ですが、競合各社との開発競争が
非常に厳しく、高性能・低コストが求められることから、これに勝ち抜いていくため、一層の研究開発の
強化に取り組んでまいります。
色素材料事業は、繊維向け染料の需要が減少しましたが、文具染料でのコロナ禍からの需要回復や、アルミ着色用染料のスマートフォン向け販売が引き続き堅調に推移したことにより増加し、前期並みとなりました。
今後とも、環境対応型製品の開発等による販売拡大を目指してまいります。
イメージング材料事業は、プリンター向け材料の需要が海外向けを中心に好調に推移し、大幅な増収となりました。
引き続き、海外向けを中心に事業収益の維持拡大を目指してまいります。
〔機能性樹脂セグメント〕
建築材料事業は、大型防水工事の受注減があったものの、材料販売が堅調に推移したこと等により、前期並みとなりました。
今後とも、新たに製品化した次世代防水材等の販売拡大を目指してまいります。
一方、樹脂材料事業は、半導体不足の長期化に伴う自動車の減産等を受けタイヤ用接着剤の需要が減少しましたが、海外向けを主とするウレタン材料の販売増加に加え、為替の円安影響もあり、樹脂材料事業全体として増収となりました。
引き続き、バイオ化製品の販売拡大を目指してまいります。
また、特殊化学品事業は、医薬向け及び剥離剤向け等が好調に推移したことから、大幅な増収となりました。
さらなる販売拡大を目的とし、設備の増設を検討してまいります。
〔基礎化学品セグメント〕
過酸化水素は、紙パルプ向けや工業薬品向けで需要が減少しましたが、価格転嫁等により増収となりました。
引き続き、原燃料価格高騰の影響は継続するものと思われますが、各種コストダウンの推進による事業収益の
改善と新たな市場が見込まれる食品添加物用過酢酸等において、新規顧客の獲得、販売増を目指してまいります。
〔アグロサイエンスセグメント〕
農耕地向け除草剤の需要が輸出を中心に堅調に推移しましたが、家庭園芸向け除草剤の需要後退等により、
減収となりました。
今後も、事業収益を維持拡大すべく、農業用過酸化物等、他社との協業も含め、魅力ある商品の投入に向け、
取り組んでまいります。
〔物流関連セグメント〕
国内外での経済活動の回復に伴い輸出取扱量が堅調に推移したこと等により、増収となりました。
新たに開始したISOタンクコンテナ保管事業等、危険物取扱のノウハウを活かした顧客獲得に向け、
引き続き、取り組んでまいります。
② 財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容
財政状態の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に
記載したとおりであります。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に関する情報
1)キャッシュ・フロー
当社グループは、営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローの合計を
フリーキャッシュ・フローと定義しております。
フリーキャッシュ・フローは、事業拡大のための投資や負債返済の充当、あるいは外部からの資金調達の
必要性の測定に有用な指標と考えております。
フリーキャッシュ・フローの前期比は以下のとおりです。
(単位:百万円)
|
当期 |
前期 |
増減 |
営業活動によるキャッシュ・フロー |
1,058 |
6,143 |
△5,085 |
投資活動によるキャッシュ・フロー |
△7,036 |
△3,569 |
△3,467 |
フリーキャッシュ・フロー |
△5,977 |
2,574 |
△8,552 |
2)資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、将来必要となる運転資金及び設備投資等に係る資金について、
営業活動によるキャッシュ・フロー、金融機関からの借入による資金調達に加え、
社債発行や資本金の増加等による資本市場からの資金調達を組み合わせることにより、
資金の流動性を確保することとしております。
その中で、金融機関からの借入による資金調達は、主に、運転資金は短期借入金により、
長期資金は長期借入金により、調達しております。
長期借入金の金利は、現在の金融環境等を勘案し、原則固定金利としておりますが、
一部は金利スワップ取引により固定化を図っております。
なお、社債等による資本市場からの資金調達は、現在は行っておりません。
また、連結子会社では、原則として外部からの資金調達を行わず、親会社に一元化することにより、
グループ全体での資金効率化を図っております。
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき、
作成しております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、
合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項
(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。