E00809 Japan GAAP
前期
442.6億 円
前期比
109.8%
株価
1,777 (11/07)
発行済株式数
16,827,452
EPS(実績)
188.86 円
PER(実績)
9.41 倍
前期
644.3万 円
前期比
108.3%
平均年齢(勤続年数)
41.6歳(16.9年)
従業員数
478人(連結:942人)
当社グループは、当社、連結子会社12社、非連結子会社2社、及び関連会社3社(2025年3月31日現在)によって構成されており、「有機工業薬品の製造・販売を主な事業とし、さらに関連する物流、研究・開発受託等の事業」を展開しております。
当社グループにおけるセグメントの内容は次のとおりであります。
機能性色素 :当社が製造・販売する他、連結子会社である、SFC CO., LTD.、
HODOGAYA CHEMICAL KOREA CO., LTD.及びREXCEL CO., LTD.が、製造・販売しております。
また、当社グループの製品の一部は、連結子会社である、桂産業㈱、
HODOGAYA CHEMICAL(U.S.A.), INC.、HODOGAYA CHEMICAL KOREA CO., LTD.、
保土谷(上海)貿易有限公司及び HODOGAYA CHEMICAL EUROPE GmbH を通じて
販売しております。
機能性樹脂 :当社が製造・販売する他、連結子会社である、保土谷建材㈱が、製造・販売及び工事を
行っております。
また、当社グループの製品の一部は、連結子会社である、桂産業㈱、
HODOGAYA CHEMICAL(U.S.A.), INC.及び HODOGAYA CHEMICAL EUROPE GmbH を通じて
販売しております。
基礎化学品 :当社が製造・販売しております。
また、当社グループの製品の一部は、連結子会社である、桂産業㈱を通じて
販売しております。
アグロサイエンス :当社が製造・販売する他、連結子会社である、保土谷UPL㈱及び保土谷アグロテック㈱等
が、製造・販売しております。
また、当社グループの製品の一部は、連結子会社である、HODOGAYA CHEMICAL(U.S.A.),INC.を通じて販売しております。
物流関連 :連結子会社である、保土谷ロジスティックス㈱が、各取引先からの寄託物等及び
当社グループの製品及び原料等の輸送・保管等を行っております。
その他 :研究開発業務の受託等は、連結子会社である、保土谷コントラクトラボ㈱等が、
行っております。
事業系統図
当社グループを事業系統図によって示すと、次のとおりであります。
※画像省略しています。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー
(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善等による個人消費の持ち直しやインバウンド需要の回復を受けて、緩やかながら回復傾向を示しました。
一方で、国際情勢の不安定化に伴う資源価格の高止まり、為替市場における円安基調の継続、さらにはインフレ進行による物価の上昇が、企業のコスト構造に影響を及ぼしました。
こうした外部環境に加え、米国の保護貿易主義の拡大による世界経済分断の深刻化が懸念されるなど、先行きについては一層不透明感が増しています。
このような情勢下、当期の売上高は、前期比4,316百万円増(9.8%増)の48,578百万円になりました。
損益面では、営業利益は、前期比924百万円増(23.4%増)の4,875百万円となりました。
また、経常利益は、前期比59百万円増(1.3%増)の4,770百万円、
親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比698百万円増(28.1%増)の3,178百万円となりました。
〔営業利益の増減要因〕
販売増等の影響 +2,649百万円
為替変動の影響 +146百万円
販管費 △1,173百万円
原価差 △698百万円
〔機能性色素セグメント〕
当セグメントの売上高は、前期比3,902百万円増(18.4%増)の25,141百万円、
営業利益は、前期比640百万円増(20.0%増)の3,838百万円となりました。
〔機能性樹脂セグメント〕
当セグメントの売上高は、前期比108百万円増(1.3%増)の8,450百万円、
営業利益は、前期比43百万円改善の△51百万円となりました。
〔基礎化学品セグメント〕
当セグメントの売上高は、前期比331百万円減(4.2%減)の7,515百万円、
営業利益は、前期比207百万円増(100.1%増)の414百万円となりました。
〔アグロサイエンスセグメント〕
当セグメントの売上高は、前期比570百万円増(11.5%増)の5,510百万円、
営業利益は、前期比73百万円減(19.6%減)の302百万円となりました。
〔物流関連セグメント〕
当セグメントの売上高は、前期比76百万円増(4.5%増)の1,780百万円、
営業利益は、前期比100百万円増(40.0%増)の351百万円となりました。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末における資産合計は、79,858百万円となり、前連結会計年度末比1,298百万円の減少となりま
した。
主な増減要因は、現金及び預金の減少2,190百万円、仕掛品の減少1,240百万円、商品及び製品の増加1,697百万
円等であります。
負債合計は、21,328百万円となり、前連結会計年度末比2,385百万円の減少となりました。
主な増減要因は、短期・長期借入金の減少885百万円、支払手形及び買掛金の減少368百万円、未払法人税等の減
少343百万円等であります。
純資産合計は、58,530百万円となり、前連結会計年度末比1,086百万円の増加となりました。
主な増減要因は、利益剰余金の増加2,507百万円、その他有価証券評価差額金の減少482百万円、為替換算調整勘
定の減少1,154百万円等であります。
以上の結果、自己資本比率は60.9%となり、前連結会計年度末の58.8%から2.0ポイント増加しました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は7,602百万円となり、前連結会計年度末比3,061百万円の減少となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益4,832百万円、減価償却費3,005百万円、法人税等の支払額1,344百万円、棚卸資産の増加999百万円等により、5,669百万円の収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形及び無形固定資産の取得による支出5,407百万円、定期預金の預入による支出4,823百万円、定期預金の払戻による収入3,655百万円等により、6,548百万円の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出885百万円、配当金の支払額670百万円及び非支配株主への配当金の支払額193百万円等により、1,882百万円の支出となりました。
④ 生産、受注及び販売の実績
1)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
生産高(百万円) |
前期比(%) |
|
機能性色素 |
27,763 |
53.0 |
|
機能性樹脂 |
7,709 |
△3.3 |
|
基礎化学品 |
5,557 |
4.1 |
|
アグロサイエンス |
4,551 |
22.0 |
|
物流関連 |
- |
- |
|
報告セグメント計 |
45,081 |
29.3 |
|
その他 |
- |
- |
|
合計 |
45,081 |
29.3 |
(注) 金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しておりません。
2)商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
仕入高(百万円) |
前期比(%) |
|
機能性色素 |
417 |
△32.5 |
|
機能性樹脂 |
3,110 |
3.0 |
|
基礎化学品 |
1,095 |
△0.5 |
|
アグロサイエンス |
2,541 |
28.9 |
|
物流関連 |
- |
- |
|
報告セグメント計 |
7,164 |
6.7 |
|
その他 |
- |
- |
|
合計 |
7,164 |
6.7 |
(注) セグメント間の取引については相殺消去しております。
3)受注実績
当社グループ(当社及び連結子会社)は、主として見込み生産をしており、
受注生産高の売上高に占める割合の重要性が乏しいため、記載を省略しております。
4)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
販売高(百万円) |
前期比(%) |
|
機能性色素 |
25,141 |
18.4 |
|
機能性樹脂 |
8,450 |
1.3 |
|
基礎化学品 |
7,515 |
△4.2 |
|
アグロサイエンス |
5,510 |
11.5 |
|
物流関連 |
1,780 |
4.5 |
|
報告セグメント計 |
48,398 |
9.8 |
|
その他 |
180 |
△5.1 |
|
合計 |
48,578 |
9.8 |
(注1) セグメント間の取引については相殺消去しております。
(注2) 海外売上高は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載しております。
(注3) 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりで
あります。
|
相手先 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
Samsung Display Co., LTD. |
12,721 |
28.7 |
15,370 |
31.6 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりでありま
す。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度における経営成績は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に
記載のとおり、増収増益となりました。
〔売上高〕
売上高は、基礎化学品での減少があったものの、機能性色素、機能性樹脂、アグロサイエンス、物流関連における増加及び円安効果により、前期比4,316百万円増の48,578百万円となりました。
〔売上原価、販売費及び一般管理費〕
売上原価は、前期比2,215百万円増の29,378百万円となり、売上高に対する売上原価の比率は0.9ポイント改善し、60.5%となりました。
販売費及び一般管理費は、研究開発費の増加等により前期比1,176百万円増の14,324百万円となりました。
〔営業外収益、営業外費用〕
営業外収益は、為替差益の減少276百万円等により、前期比274百万円減の656百万円となりました。
営業外費用は、為替差損の増加437百万円や環境関連整備費の増加147百万円等により、前期比589百万円増の761百万円となりました。
〔特別利益、特別損失〕
特別利益は、投資有価証券売却益の増加139百万円等により、前期比145百万円増の146百万円となりました。
特別損失は、減損損失の増加50百万円や固定資産除却損の増加15百万円等により、前期比65百万円増の83百万円となりました。
各セグメントの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりです。
〔機能性色素セグメント〕
有機EL材料事業は、スマートフォン向けで第3四半期に入り需要減少が見られたものの、上期までのタブレット端末向けも加えた需要の伸長により、前期比で大幅な増収となりました。この分野は市場の拡大が期待されていますが、競合他社との開発競争が激しく、高性能・低コストが求められております。競争に勝ち抜いていくため、一層のコストダウン・研究開発の強化に取り組んでまいります。
アルミ着色用染料の需要がスマートフォンやその他汎用品向けを中心に引き続き大幅に増加し、色素材料事業全体としては大幅な増収となりました。今後も、環境対応型製品の開発・上市による販売拡大を目指してまいります。
イメージング材料事業は、プリンター向け材料の需要が海外を中心に回復し、前期比で大幅な増収となりました。ペーパーレス化等による需要の縮小は続くと予想されますが、引き続き事業収益の維持を目指してまいります。
〔機能性樹脂セグメント〕
樹脂材料事業においては、一部販売増となった製品があるものの、ウレタン材料で市況低迷の影響が続いており、減収となりました。今後も、新規製品の開発・上市等により販売拡大を目指してまいります。
特殊化学品事業においては、剥離材向け及び医薬向けの需要が海外を中心に回復しましたが、その他用途の需要減少により、減収となりました。このような状況も踏まえ、コスト削減を図るため一部設備の新設を行いました。今後も価格競争力を高めることで、販売拡大を目指してまいります。
建築材料事業は、新製品の販売が堅調に推移したことに加え、大型商業施設の駐車場等におけるウレタン防水工事の受注により、増収となりました。今後も、新たな新規製品を開発・上市し、次世代防水材等の販売拡大を目指してまいります。
〔基礎化学品セグメント〕
過酸化水素は、紙パルプ向けでの販売増がみられたものの、半導体向けでの需要回復が遅れており、前期並みとなりました。
過炭酸ナトリウムにおいては、漂白剤向けで上期における主要顧客での生産調整等が影響し、減収となりました。
原料価格の高騰は引き続き影響を及ぼす見込みですが、各種コストダウンを推進することで事業収益を改善し、食品添加物用過酢酸などの新たな市場で新規顧客を獲得し、販売拡大を目指してまいります。
〔アグロサイエンスセグメント〕
除草剤は、鉄道用や家庭園芸向けでの需要好調に加え、ゴルフ場向けでの需要回復により大幅な増収となりました。今後も、事業収益を維持・拡大するために、農業用過酸化物などの魅力ある商品を投入する取り組みを進めるとともに、他社との協業も含めた取り組みを行ってまいります。
〔物流関連セグメント〕
輸出等の荷動きが堅調に推移したことと、国内における危険物保管事業での取り扱い増により、増収となりました。ISOタンクコンテナ保管事業等、危険物取扱のノウハウを活かした顧客獲得に向けて、引き続き取り組んでまいります。
② 財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容
財政状態の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載したとおりであります。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に関する情報
1)キャッシュ・フロー
当社グループは、営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローの合計をフリーキャッシュ・フローと定義しております。
フリーキャッシュ・フローは、事業拡大のための投資や負債返済の充当、あるいは外部からの資金調達の必要性の測定に有用な指標と考えております。
フリーキャッシュ・フローの前期比は以下のとおりです。
(単位:百万円)
|
|
当期 |
前期 |
増減 |
|
営業活動によるキャッシュ・フロー |
5,669 |
8,343 |
△2,674 |
|
投資活動によるキャッシュ・フロー |
△6,548 |
△3,950 |
△2,598 |
|
フリーキャッシュ・フロー |
△878 |
4,393 |
△5,272 |
2)資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、将来必要となる運転資金及び設備投資等に係る資金について、営業活動によるキャッシュ・フロー、金融機関からの借入による資金調達に加え、社債発行や資本金の増加等による資本市場からの資金調達を組み合わせることにより、資金の流動性を確保することとしております。
その中で、金融機関からの借入による資金調達は、主に、運転資金は短期借入金により、長期資金は長期借入金により、調達しております。
長期借入金の金利は、現在の金融環境等を勘案し、原則固定金利としております。なお、社債等による資本市場からの資金調達は、現在は行っておりません。
また、連結子会社では、原則として外部からの資金調達を行わず、親会社に一元化することにより、グループ全体での資金効率化を図っております。
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき、作成しており
ます。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上
の見積りを行っております。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表
作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。