E05006 Japan GAAP
前期
172.5億 円
前期比
122.4%
株価
4,115 (05/17)
発行済株式数
3,600,000
EPS(実績)
562.10 円
PER(実績)
7.32 倍
前期
621.9万 円
前期比
101.8%
平均年齢(勤続年数)
41.0歳(15.0年)
従業員数
575人(連結:667人)
当連結グループ(当社及び当社の関係会社)は、親会社、ウチダエスコ株式会社(当社)及び連結子会社2社により構成されており、ICTサービス事業、オフィスシステム事業及びソリューションサービス事業の3事業を柱に営業展開しております。
当社及び当社の関係会社の事業における、当社及び当社の関係会社の位置付け並びに事業セグメントとの関連は以下のとおりです。
ICTサービス事業
ネットワークシステムの設計・施工・運用管理サービス、ハードウェア保守サービス及びメーカーリペアサービスの提供、並びにネットワークに関わるIT機器販売を行っております。
(主な関係会社)親会社、当社、アーク㈱
オフィスシステム事業
オフィスの設計・施工サービス、OAサプライ品等の販売を行っております。
(主な関係会社)親会社、当社
ソリューションサービス事業
ソフトウェアの開発・サポート・運用保守サービスを提供しております。
(主な関係会社)親会社、当社、㈱ユーアイ・テクノ・サービス
事業の系統図は、次のとおりです。
※画像省略しています。
(1)経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における国内経済は、通商問題の動向等による不確実性や、海外経済の動向と政策に関する不確実性、金融資本市場の変動等に加えて、第3四半期連結会計期間(2020年2月~4月)以降においては、新型コロナウイルス感染症拡大による社会活動や経済活動への様々な影響が顕在化いたしました。
当社を取り巻く環境では、2020年1月にサポート終了を迎えたWindows7パソコンのリプレース対応や、2020年をピークとしたオフィス新改築需要への対応、学校市場において拡大するICTサービス需要への対応が求められました。
このような環境下において、当社グループは、当期が初年度となる第11次中期経営計画(2020年7月期~2022年7月期)を着実に推進しております。この計画の推進及び経営管理のツールとして、当社ではバランススコアカードを使用しており、14の重要成功要因とその中で特に重視する重点基本方針である「顧客体験価値(CX:Customer Experience)の創造 ~心のこもったおもてなしの提供~」に基づく事業分野毎の目標達成に積極的に取り組んでおります。
当連結会計年度の業績については、主としてICTサービス事業において、IT関連機器導入サポートやキッティングサービス等の販売が、学校市場及び民間市場で堅調に推移したことにより、売上高は172億48百万円、前連結会計年度比35億54百万円(26.0%)の増加、利益面では営業利益は17億11百万円、前連結会計年度比8億92百万円(108.9%)の増加、経常利益は17億17百万円、前連結会計年度比8億88百万円(107.2%)の増加、親会社株主に帰属する当期純利益は11億91百万円、前連結会計年度比6億24百万円(110.1%)の増加となりました。
当連結会計年度における事業セグメント別の概況は以下のとおりです。
なお、当連結会計年度より、「ICTサービス事業」に属しておりました福祉市場の営業機能と、校務システムの営業機能を、それぞれ「オフィスシステム事業」と「ソリューションサービス事業」に移管いたしました。このため、前年同期との比較は、変更後の報告セグメントに基づき組み替えた数値で行っております。
(ICTサービス事業)
当社が得意とするさまざまなメーカー製品の保守等を行うマルチベンダーサポートの強化、Windows7パソコンリプレース需要の積極的な取り込み、並びに学校市場においては、拡大するICTサービス需要への対応等に取り組んでまいりました。
当連結会計年度の業績は、大型案件を含む学校市場向けタブレット型端末等の販売に加え、学校市場及び民間市場向けのICTサービス販売が堅調に推移したことにより、売上高は119億15百万円、前連結会計年度比27億98百万円(30.7%)の増加、セグメント利益は15億32百万円、前連結会計年度比6億82百万円(80.3%)の増加となりました。
(オフィスシステム事業)
サプライビジネスにおいては、お客さま専用Webサイト及びクラウド型間接材調達支援サービスの推進等による直接販売の拡大に取り組みました。オフィスビジネスにおいては、販売促進活動の積極的推進、プロジェクトマネジメント力の強化に取り組んでまいりました。
当連結会計年度の業績は、サプライビジネスの販売が堅調に推移したこと、IT関連機器の販売が増加したこと、並びにオフィスビジネスにおいて首都圏のオフィス移転及びリニューアルの需要を積極的に取り込めたこと等により、売上高は42億33百万円、前連結会計年度比6億7百万円(16.8%)の増加、セグメント利益は1億38百万円、前連結会計年度比1億5百万円(319.4%)の増加となりました。
(ソリューションサービス事業)
販売パートナーとの連携を強化し、各市場のお客さまに当社が得意とするアプリケーションソフトの導入及び運用支援サービスの提案を強化するとともに、業務プロセスの品質改善、お客さま満足度の向上及び生産性向上に継続的に取り組みました。
当連結会計年度の業績は、民間企業、教育機関及び公共機関向けパッケージソフトウェアの導入サポートに係る販売が好調に推移したことにより、売上高は11億0百万円、前連結会計年度比1億47百万円(15.5%)の増加、セグメント利益は40百万円(前年同期はセグメント損失63百万円)、前連結会計年度比1億4百万円の増加となりました。
また、当連結会計年度の財政状態の分析は以下のとおりです。
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は137億51百万円となり、前連結会計年度末に比べて18億47百万円増加しました。
流動資産は114億63百万円、前連結会計年度末比17億60百万円の増加となりました。
固定資産は22億87百万円、前連結会計年度末比86百万円の増加となりました。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は72億58百万円となり、前連結会計年度末に比べて7億62百万円増加しました。
流動負債は58億33百万円、前連結会計年度末比6億45百万円の増加となりました。
固定負債は14億25百万円、前連結会計年度末比1億16百万円の増加となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は64億92百万円となり、前連結会計年度末に比べて10億84百万円増加しました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、69億93百万円となり、前連結会計年度末に比べて12億71百万円増加しました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は16億93百万円となりました。これは主に売上債権の増加2億52百万円、仕入債務の減少3億4百万円、並びに法人税等の支払額4億18百万円等に基づく資金の減少に対して、税金等調整前当期純利益16億34百万円、減価償却費1億58百万円、未払金の増加1億38百万円、未払消費税等の増加1億33百万円、並びに前受金の増加3億73百万円等に基づき資金が増加したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は2億19百万円となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出1億52百万円、無形固定資産の取得による支出40百万円、並びに敷金及び保証金の差入による支出29百万円等に基づき資金が減少したことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少は2億2百万円となりました。これは主にリース債務の返済による支出58百万円、並びに配当金の支払額1億43百万円に基づき資金が減少したことによるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 至 2020年7月20日) | 前年同期比(%) |
ソリューションサービス事業(千円) | 1,112,897 | 108.6 |
合計(千円) | 1,112,897 | 108.6 |
(注)1 金額は、販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 ICTサービス事業及びオフィスシステム事業は、生産実績の記載を省略しております。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 受注高 (千円) | 前年同期比 (%) | 受注残高 (千円) | 前年同期比 (%) |
ソリューションサービス事業 | 1,051,661 | 115.8 | 120,046 | 71.2 |
合計 | 1,051,661 | 115.8 | 120,046 | 71.2 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 ICTサービス事業及びオフィスシステム事業は、受注実績の記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 至 2020年7月20日) | 前年同期比(%) | |
ICTサービス事業 | ネットワークサービス(千円) | 6,198,409 | 129.4 |
ハードウェア保守サービス(千円) | 1,631,061 | 108.0 | |
メーカーリペアサービス(千円) | 650,039 | 146.5 | |
IT関連機器(千円) | 2,936,281 | 161.5 | |
その他(千円) | 499,786 | 90.1 | |
小計(千円) | 11,915,577 | 130.7 | |
オフィスシステム事業 | OAサプライ(千円) | 2,522,945 | 99.1 |
オフィスシステム(千円) | 766,457 | 120.0 | |
IT関連機器(千円) | 504,327 | 185.5 | |
その他(千円) | 439,458 | 259.6 | |
小計(千円) | 4,233,187 | 116.8 | |
ソリューションサービス事業 | ソフトウェアサポート(千円) | 1,069,685 | 118.3 |
その他(千円) | 30,496 | 63.4 | |
小計(千円) | 1,100,182 | 115.5 | |
合計(千円) | 17,248,948 | 126.0 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先 | 前連結会計年度 (自 2018年7月21日 至 2019年7月20日) | 当連結会計年度 (自 2019年7月21日 至 2020年7月20日) | ||
販売高(千円) | 割合(%) | 販売高(千円) | 割合(%) | |
株式会社内田洋行 | 4,858,900 | 35.5 | 6,205,707 | 36.0 |
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)に基づいて作成しております。なお、連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における資産・負債の連結貸借対照表計上金額並びに当連結会計年度における収益・費用の連結損益計算書計上金額に影響する判断、見積りを実施する必要があります。当社グループの重要な会計方針は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。また、固定資産の減損や繰延税金資産の回収可能性等につきましては、特に重要な見積りを伴うものと考えております。
当社グループを取り巻く環境や状況の変化により、これらの見積りや仮定が実際と異なる可能性があります。
② 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態についての分析
当社は適切な流動性の維持、事業活動のための資金確保及び健全なバランスシートの維持を財務方針としております。
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末比18億47百万円(15.5%)増加し、137億51百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末比17億60百万円(18.1%)増加し、114億63百万円となりました。これは主に受取手形及び売掛金が2億90百万円減少したこと等に対して、現金及び預金の増加12億71百万円、電子記録債権の増加5億43百万円、並びにリース投資資産が1億80百万円増加したこと等によるものです。
固定資産は、前連結会計年度末比86百万円(3.9%)増加し、22億87百万円となりました。これは主に土地の減少25百万円、並びに無形固定資産が24百万円減少したこと等に対して、繰延税金資産の増加46百万円、投資有価証券の増加34百万円、工具、器具及び備品(純額)の増加24百万円、並びに敷金及び保証金が20百万円増加したこと等によるものです。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末比7億62百万円(11.7%)増加し、72億58百万円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末比6億45百万円(12.4%)増加し、58億33百万円となりました。これは主に支払手形及び買掛金が2億94百万円減少したこと等に対して、前受金の増加3億73百万円、未払金の増加1億59百万円、未払消費税等の増加1億33百万円、並びに未払法人税等が88百万円増加したこと等によるものです。
固定負債は、前連結会計年度末比1億16百万円(8.9%)増加し、14億25百万円となりました。これは退職給付に係る負債が3百万円減少したことに対してリース債務が1億20百万円増加したことによるものです。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末比10億84百万円(20.1%)増加し、64億92百万円となりました。これは主に配当金の支払1億43百万円と親会社株主に帰属する当期純利益11億91百万円の計上による利益剰余金の増加10億48百万円、並びにその他有価証券評価差額金が27百万円増加したこと等によるものです。
この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の45.4%から1.8ポイント増加し、47.2%になりました。また1株当たり純資産額は、前連結会計年度末の1,504.10円から1,805.83円となりました。
b.経営成績についての分析
当社グループは、安定的な収益確保の観点から売上高経常利益率を重視しており、第11次中期経営計画(2020年7月期~2022年7月期)においては、売上高経常利益率6%程度を継続的に実現することを目標としております。
当連結会計年度においては、売上高経常利益率は10.0%となりました。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」をご参照下さい。
④ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」をご参照下さい。
なお、当社グループの運転資金、設備投資資金については自己資金、借入金により調達しておりますが、現時点において重要な資本的支出の予定はありません。
また、キャッシュ・フローの指標は以下のとおりであります。
| 2016年7月期 | 2017年7月期 | 2018年7月期 | 2019年7月期 | 2020年7月期 |
自己資本比率(%) | 44.4 | 47.0 | 49.0 | 45.4 | 47.2 |
時価ベースの自己資本比率(%) | 28.3 | 45.6 | 62.2 | 54.1 | 161.8 |
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%) | 476.2 | 26.4 | 372.0 | 22.9 | 15.4 |
インタレスト・カバレッジ・レシオ (倍) | 33.6 | 782.5 | 51.4 | 835.5 | 1,293.6 |
(注)1.自己資本比率:自己資本/総資産
2.時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
3.キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
4.インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
5.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
6.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
7.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
⑤ 経営者の問題認識と今後の方針について
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照下さい。