E24562 Japan GAAP
前期
218.1億 円
前期比
40.7%
前期
540.5万 円
前期比
93.0%
平均年齢(勤続年数)
46.0歳(20.2年)
従業員数
146人(連結:1,161人)
当社グループは、当社、子会社12社及び関連会社3社により構成されており、AV事業、デジタルライフ事業及びOEM事業を主たる事業としております。
当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置づけは次のとおりであります。
なお、次の3事業は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。
事業区分 |
主要製品 |
事業主体 |
AV事業 |
オーディオ・ビジュアル関連製品 |
当社 オンキヨー&パイオニアマーケティングジャパン㈱ ONKYO ASIA ELECTRONICS SDN. BHD. Pioneer & Onkyo Marketing Asia Ltd. 安橋(上海)商貿有限公司 S&O ELECTRONICS (MALAYSIA) SDN. BHD. |
デジタルライフ 事業 |
電話機 ヘッドホン関連製品 音楽配信等のコンテンツ 食事トレーニングアプリ
|
当社 オンキヨー㈱ オンキヨー&パイオニアマーケティングジャパン㈱ オンキヨースポーツ㈱ Pioneer & Onkyo U.S.A. Corporation Pioneer & Onkyo Marketing Asia Ltd. |
OEM事業 |
車載用スピーカー 家電用スピーカー スピーカー部品 アンプ等オーディオ製品 オーディオ・パソコン製品等のカスタマーサポート及び修理 |
オンキヨーサウンド㈱ ONKYO ASIA ELECTRONICS SDN. BHD. Pioneer & Onkyo Marketing Asia Ltd. Pioneer & Onkyo Europe GmbH 安橋(上海)商貿有限公司 上海安橋電子有限公司 広州安橋音響有限公司 Minda Onkyo India Private Limited FLEXI ACOUSTIC SDN.BHD. |
その他 |
PC及びその他IT関連サービス |
Moneual Onkyo Lifestyle Inc.
|
事業系統図は次のとおりであります。
※画像省略しています。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績、及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるグローバル経済は、米国や国内では雇用環境の改善や堅調な個人消費を背景に緩やかな回復基調が続いておりましたが、米中間の貿易摩擦の長期化による金融資本市場への影響や、中国や欧州の政治・経済の不確実性などに加え、年度末の新型コロナウイルス感染症が各国に広がるなど、世界経済に大きな減速要因も多くみられております。
このような事業環境の下、当社は、2018年10月に欧州子会社の事業譲渡、2019年3月には国内子会社2社の譲渡を行い、構造改革による経営の効率化を進めてまいりました。さらに、成長分野と位置づけるOEM事業・デジタルライフ事業への集中投資を図ることが、当社の持続的な成長にとって最適な選択肢であると判断し、2019年5月21日付にて当社ホームAV事業の譲渡契約を締結いたしました。しかしながら、本事業譲渡の実行に必要な契約の締結や資金調達の確保など、様々な条件を達成することが両当事者間で難航し、譲渡契約の有効期限である2019年11月30日までに譲渡が完了する目途が立たないこと等から、2019年10月4日付にて譲渡契約を終了し、本事業譲渡を中止するにいたりました。
また、今後当社グループの業績を回復させ、再び成長路線へ事業活動を戻すため、これまでの方針を変更し、2020年7月31日付「グループ再編(子会社との吸収合併及び会社分割(新設分割)による子会社設立)及び定款の一部変更(商号変更他)に関するお知らせ」のとおり、固定費の削減が実現し、営業債務の支払い遅延が解消され、従来から強みのあったビジネスに注力できれば、利益を確保できる体制が整ったホームAV事業を中核事業化し、OEM事業、その他事業のさらなる成長を目的として、これらの事業を分社化し、資本調達やその株式の一部売却など将来的な資本提携等に向け、外部との協議・交渉を進めることといたします。
AV事業においては、日本国内では好調な住宅向けのインストールビジネスをより伸長させるべく、天井埋め込み型スピーカー2機種を発売し、多様なお客様のニーズに対応する商品拡充を進めております。米国においては新型コロナウイルス感染症の影響により在宅時間が長くなったことから、ホームシアターシステムの需要が増加傾向にあります。また日本国内においてKlipsch社のスピーカーシステムの取り扱いを開始し、市場にて高い評価を得ているものの、ホームオーディオ小売市場全体では依然として縮小傾向が続いております。
デジタルライフ事業においては、高付加価値のワイヤレスイヤホンや人気アニメやファッションブランドとのコラボ製品が堅調に推移いたしました。また日本国内では、販売代理店として海外ブランド商品の取り扱いを進めており、Klipsch社の新製品ワイヤレスイヤホンは、受注が好調に推移する等、事業の強化に結び付いております。また、カスタムインイヤーモニターのラインナップを拡充し、高付加価値提案を進めております。
OEM事業においては、車載用スピーカーや「Sound by Onkyo」などのサブブランドを付したテレビ用スピーカーの販売が堅調に推移し、インド合弁会社の操業度改善による生産・販売規模の向上、構造改革による固定費の削減効果等により、損益の改善が進んでおります。さらに、様々な用途に応じたラインナップを強化している加振器「Vibtone(ビブトーン)」は、新規受注の増加に向けた営業活動を順次進めております。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は前年同期比50.3%減収の21,808百万円となりました。営業損益につきましては前年同期比4,293百万円悪化の5,346百万円の営業損失となり、経常損益は前年同期比3,992百万円悪化の5,668百万円の経常損失となりました。また、親会社株主に帰属する当期純損益につきましては、貸倒引当金繰入額2,934百万円、事業再編損474百万円、減損損失597百万円、投資有価証券評価損284百万円等を特別損益に計上し、前年同期比9,915百万円悪化して9,880百万円の親会社株主に帰属する当期純損失となりました。
また、当期末における総資産は、現金及び預金の減少760百万円、受取手形及び売掛金の減少5,544百万円、たな卸資産の減少1,138百万円、貸倒引当金の増加による減少2,961百万円及び投資有価証券の減少528百万円等により、11,213百万円減少の9,789百万円となりました。
負債は、主に支払手形及び買掛金の減少1,161百万円、短期借入金の減少2,860百万円、未払金の減少523百万円及び長期借入金の減少111百万円等により、5,285百万円減少の13,145百万円となりました。
純資産は、親会社株主に帰属する当期純損失の計上による利益剰余金の減少9,880百万円、新株式発行等による資本金及び資本剰余金の増加4,170百万円等により、前年同期比5,928百万円減少の3,355百万円の債務超過となりました。
なお、当社グループは、「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)目標とする経営指標」において、有利子負債から現金及び現金同等物を控除したネットデットをゼロとすることを目標としておりますが、当連結会計年度においては861百万円となり、前年同期比2,234百万円の減少となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
AV事業
AV事業における売上高は、日本国内において住宅メーカー向けのインストールビジネスが伸長したものの、全世界的なホームオーディオ市場の縮小や、主力事業のAVレシーバーの全世界的な低迷に加え、新型コロナウイルス感染症の影響により、マレーシア生産工場の操業が停止した結果、AVレシーバーの出荷が大幅に遅延いたしました。さらに営業債務の支払い遅延が継続したことで、一部取引先から取引条件の見直しを要請されており、生産を縮小・停止をせざるを得ない状況に陥ったことから、販売機会損失による売上減少が発生し、前年同期比61.0%減収の11,605百万円となりました。
損益につきましては、構造改革や欧州子会社の事業譲渡による販売効率の強化が進んだものの、売上高減少による売上総利益の減少が響き、前年同期比3,384百万円悪化の1,600百万円のセグメント損失となりました。
デジタルライフ事業
デジタルライフ事業における売上高は、欧州・日本国内ともに高付加価値のワイヤレスイヤホンが好調に推移し、さらに日本国内ではファッションブランドのサマンサタバサ、エイベックス株式会社と3社共同で製品開発を進めた「サマンサワイヤレスイヤホン」や、人気アニメなどとのコラボモデルの販売が引き続き好調に推移いたしました。また、日本国内において代理店販売を開始したKlipsch社のワイヤレスイヤホンも好調な販売をいたしました。また、カスタムインイヤーモニターの商品の拡充を行い、最先端の当社のマグネシウムドライバーを用いたモデルは、ミュージシャンやお客様から高い評価を頂き好調に推移しております。しかしながら、AV事業と同様に新型コロナウイルス感染症による生産委託工場の操業停止による生産減少の影響や、営業債務の支払い遅延が継続したことで、一部取引先から取引条件の見直しを要請されており、生産を縮小・停止をせざるを得ない状況に陥ったことから、販売機会損失による売上減少が発生し、前年同期比46.2%減収の3,626百万円となりました。
損益につきましては、コラボモデルの販売増や、欧州子会社の事業譲渡による販売効率向上の利益効果はあるものの、売上高減少による売上総利益の減少が響き、前年同期比1,048百万円悪化の901百万円のセグメント損失となりました。
OEM事業
OEM事業における売上高は、基幹カテゴリの車載用スピーカーや「Sound by Onkyo」などのサブブランドを付したテレビ用スピーカーが安定した販売を維持しております。
また、スマートフォンに同梱されたパイオニアブランドのイヤホンや、PC向けスピーカーの受注も好調に推移しております。さらにインド合弁会社の操業度改善による生産・販売が本格化いたしました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響によりインドや中国工場の生産が減少したことによる売上高の減少が影響し、前年同期比10.8%減収の6,575百万円となりました。
損益につきましては、構造改革による固定費の削減や、インド合弁会社の生産移管が進んだことに伴う生産コストの改善があったものの、新型コロナウイルス感染症の影響による売上高の減少に伴う売上総利益の減少及び棚卸資産の評価損を計上したことにより、前年同期比111百万円改善の267百万円のセグメント損失となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当期末における現金及び現金同等物(以下「キャッシュ」)の残高は、前連結会計年度末残高に比べ760百万円減少の718百万円となりました。当期に係る区分ごとのキャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当期における営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同期比4,721百万円改善の2,101百万円の減少となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失9,881百万円による減少と、売上債権の減少5,487百万円及び貸倒引当金の増加2,964百万円による増加等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当期における投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同期比4,392百万円悪化の358百万円の増加となりました。これは主に、連結範囲の変更に伴う子会社株式の売却386百万円及び投資有価証券の売却370百万円による増加と、有形固定資産の取得317百万円による減少等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当期における財務活動によるキャッシュ・フローは、前年同期比4,610百万円改善の1,009百万円の増加となりました。これは主に、株式の発行による増加3,587百万円と短期借入金の返済による減少2,852百万円等によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 前年同期比(%) |
AV事業(百万円) | 8,626 | 138.9 |
OEM事業(百万円) | 3,174 | 78.8 |
合計(百万円) | 11,801 | 115.2 |
(注1) 金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
(注2) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注状況
当社グループは見込生産を行っているため、該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 前年同期比(%) | |
AV事業(百万円) | 11,605 | △61.0 | |
デジタルライフ事業(百万円) | 3,626 | △46.2 | |
OEM事業(百万円) | 6,575 | △10.8 | |
合計(百万円) | 21,808 | △50.3 |
(注1) セグメント間の取引については相殺消去しております。
(注2) 主な相手先の販売実績及び当期販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
販売高(百万円) | 割合(%) | 販売高(百万円) | 割合(%) | |
Aqipa GmbH | 6,248 | 14.3 | 4,243 | 19.5 |
ONKYO U.S.A. CORPORATION | 11,304 | 25.8 | 3,738 | 17.1 |
(注3) 上記の金額には、消費税は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されており、連結財務諸表の作成にあたっての重要な会計方針については、「「第5 経理の状況 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
連結財務諸表の作成は経営者による会計方針の選択及び適用、並びに資産・負債及び収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを必要とし、経営者は過去の実績等を勘案して合理的な見積りを行っておりますが、これらの見積りには不確実性が存在するため、見積りと異なる結果になる可能性があります。
会計上の見積りが必要となる項目のうち、特に当社グループの財政状態又は経営成績に対して重要な影響を与える可能性があると認識している主な項目は以下のとおりです。
a.貸倒引当金
当社グループは、債権の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については、個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。顧客の財務状態が悪化し、その回収可能性が低下した場合、見積りを変更する必要が生じ、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
b.事業構造改善引当金
当社グループは、国内拠点の集約に伴う特別退職金相当額、再就職支援費用及び拠点集約に伴い発生する費用を、事業構造改善引当金として計上しております。こららの費用については、工事業者などから見積り書を入手するなどにより合理的に費用の見積りを行っておりますが、実際の費用の発生は見積りと異なる可能性があり、当該費用が追加計上される可能性があります。
c.投資有価証券の減損処理
当社グループは、投資有価証券を保有しており、時価のある有価証券については時価法を、時価のない有価証券については原価法を採用しています。保有する有価証券につき、時価のあるものは株式市場の価格変動リスクを負っていること、時価のないものは投資先の業績状況等が悪化する可能性があること等から、合理的な基準に基づいて投資有価証券の減損処理を行っています。市況悪化または投資先の業績不振等により、さらなる減損処理が必要となる可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度(以下、「当期」)における売上高は、全世界的なホームオーディオ市場の縮小や、新型コロナウイルス感染症の影響により、マレーシアや中国等の生産工場の操業が停止した影響、さらに営業債務の支払い遅延が継続したことで、一部取引先から取引条件の見直しを要請されており、生産を縮小・停止をせざるを得ない状況に陥ったことから、前年同期比50.3%減収の21,808百万円となりました。営業損益につきましては、構造改革や、欧州子会社の事業譲渡による販売効率向上、インド合弁会社の生産移管が進んだことに伴う生産コストの改善があったものの、売上高減少による売上総利益の減少が響き、前年同期比4,293百万円悪化の5,346百万円の営業損失となりました。
③営業外損益及び経常損益
当期における営業外収益は、還付消費税等73百万円等により223百万円となりました。また、営業外費用は、主に金融関連等の支払手数料177百万円、持分法による投資損失154百万円及び支払利息108百万円等を計上した結果、545百万円となりました。以上により、経常損益は5,668百万円の損失となり、前年同期比3,992百万円の悪化となりました。
④特別損益及び親会社株主に帰属する当期純損益
当期における特別利益は、投資有価証券売却益187百万円等により239百万円の特別利益となりました。一方、特別損失は、貸倒引当金繰入額2,934百万円、事業再編損474百万円、減損損失597百万円、投資有価証券評価損284百万円等を計上した結果、4,452百万円となりました。
また、法人税、住民税及び事業税109百万円及び非支配株主に帰属する当期純損失130百万円等を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純損益は9,880百万円の損失となり、前年同期比9,915百万円の悪化となりました。
⑤ネットデット
当社グループは、有利子負債から現金及び現金同等物を控除したネットデットをゼロとすることを経営指標としております。当期におけるネットデットは、前年同期比2,234百万円減少の861百万円となりました。これは、主に有利子負債の減少によるものであります。
(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 2.事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
① 資産、負債及び純資産の状況
当期末における総資産は、11,213百万円減少の9,789百万円となりました。これは、現金及び預金の減少760百万円、受取手形及び売掛金の減少5,544百万円、たな卸資産の減少1,138百万円、貸倒引当金の増加による減少2,961百万円及び投資有価証券の売却による減少528百万円等によるものであります。
負債の金額は、5,285百万円減少の13,145百万円となりました。これは、支払手形及び買掛金の減少1,161百万円、短期借入金の減少2,860百万円、未払金の減少523百万円及び長期借入金の減少111百万円等によるものであります。
純資産につきましては、親会社株主に帰属する当期純損失の計上等による利益剰余金の減少9,880百万円、新株式発行等による資本金及び資本剰余金の増加4,170百万円等により、前年同期比5,928百万円減少の3,355百万円の債務超過となり、自己資本比率は△35.0%となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当期末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末残高に比べ760百万円減少の718百万円となりました。
これは主に、税金等調整前当期純損失及び売上債権の減少により営業活動によるキャッシュ・フローが2,101百万円減少しましたが、連結範囲の変更を伴う子会社株式の売却や投資有価証券の売却等により投資活動によるキャッシュ・フローが358百万円増加したことに加え、短期借入金は減少したものの、株式の発行により財務活動によるキャッシュ・フローが1,009百万円の増加となったことによるものであります。
③ 資金需要
当社グループの資金需要のうち主なものは、製造委託先からの商品の仕入、製品製造のための材料、部品等の購入及び労務費などの製造費用と、販売費及び一般管理費等の営業費用の運転資金及び設備投資であります。
④ 財務政策
運転資金及び設備投資は、自己資金及びエクイティファイナンス又は金融機関からの借入により資金調達を行っております。
(5) 経営者の問題認識と今後の方針について
事業ポートフォリオの見直しにより、事業構造改革や経営資源の最適化によって、各事業セグメントにおける
設計・生産・販売プロセスを常に適正な体制に刷新し続け、市場規模の変化に応じた体制を構築し、ホームAV事業を中核事業として安定的に利益を創出出来る体制を構築するとともに、デジタルライフ事業・OEM事業の成長に向けて取り組んでいくことが課題であると認識しております。
当社は経営理念(ビジョン)として「VALUE CREATION」を掲げております。創業以来、人類の共
通語ともいえる音楽の理想的な再生装置の開発を目指してきました。そういった長年のものづくりで培ってきた技術やノウハウに “新しい何かを加えること(+Something NEW)” で、新たな価値提案を行い、驚きと感動を提供していくことを目標とし、下記の「経営方針」の達成に向けて真剣な取り組みを続けてまいります。こうした技術及び姿勢を、今後ますますの発展が見込まれるデジタルライフ事業及びOEM事業に活かすことでさらに伸長させてまいります。
① 世界の市場で最高水準の品質と性能を維持し、心の琴線に触れる商品・サービスを提供し続けます。
② 環境との共生、調和をスローガンとし、広く社会から信頼される企業活動を行います。
③ グループ全体で経営効率の向上を図り、利益を創出することで、企業価値の向上に努めます。