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最終更新:

E01994 Japan GAAP

売上高

566.3億 円

前期

562.0億 円

前期比

100.8%

時価総額

192.5億 円

株価

1,297 (06/13)

発行済株式数

14,839,349

EPS(実績)

93.00 円

PER(実績)

13.95 倍

平均給与

553.3万 円

前期

536.8万 円

前期比

103.1%

平均年齢(勤続年数)

41.6歳(14.8年)

従業員数

508人(連結:555人)


2 【事業の内容】

当第3四半期連結累計期間において、当社グループ(当社及び当社の関係会社)が営む事業の内容について、重要な変更はありません。

また、関係会社の異動は、以下のとおりであります。

第1四半期連結会計期間において、株式会社エスティトレードの全株式を取得したため、連結の範囲に含めております。

 

22/05/13

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

(経営成績の状況)

当連結会計年度におけるわが国経済は、米中貿易摩擦や地政学リスク等の影響を受け減速する中、新型コロナウイルスの世界的流行により急速に悪化しました。

当社グループに関係するPCや家電、スマートデバイス等のデジタル機器の国内市場では、上期はPCの更新需要やeスポーツ市場の成長等から堅調に推移しました。下期に入り新型コロナウイルスの感染拡大に伴う活動制限により、テレワークや在宅学習の関連需要が生まれましたが、企業のIT投資は一部に先送りや慎重姿勢が見られる等、需要は総じて弱まりました。2月から4月迄の間サプライチェーンは停滞しましたが、期末には概ね正常化しました。

こうした中、当社グループは、期を通じて商品・サービスの拡充により成長機会の獲得に努めました。新型コロナウイルスの感染拡大の下、サプライチェーンの乱れや通常とは異なる需要の増減に際し、また、立会いが制限される中での新製品の上市に難しい舵取りを迫られましたが、お客様と取引先、従業員の安全を第一に考え、テレワークを基本に通常業務の継続に努めました。

その結果、メモリ部門や液晶モニター、周辺機器部門は機会を捉え増収となりましたが、主に前期に比べ市場シェアを落としたハードディスクの減収と他社ブランド商品の販売伸び悩みが響き、売上高は562億4百万円(前期比5.1%減)となりました。利益面につきましては、売上総利益は前期に比べ僅かながらも増益となりましたが、研究開発費と減価償却費を中心に販売費及び一般管理費が増加した為、営業利益は21億27百万円(前期比4.6%減)となりました。営業外収益に為替差益3億83百万円を計上したことにより、経常利益は25億42百万円(前期比17.0%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は18億74百万円(前期比10.1%減)となりました。

 

   当連結会計年度の営業の概況を品目別に説明いたします。

 

[メモリ]

当部門の売上高は36億92百万円(前期比43.9%増)となりました。

ゲーム機への増設需要の高まり、近年の部材の値下がりにより値頃感が生じたこと等を背景に、前期末にラインナップを始めたポータブルSSDが増収を牽引しました。

 

[ストレージ]

当部門の売上高は104億67百万円(前期比23.3%減)となりました。

前期との比較において、前期下期に生じた価格競争によるハードディスクのシェア低下が響き減収となりました。光ディスクドライブは、ポータブルブルーレイドライブ、「CDレコ」シリーズ(音楽CDを直接スマートデバイスに取り込み・楽しむことをコンセプトにした独自商品)ともに堅調に推移しました。

 

[液晶]

当部門の売上高は176億49百万円(前期比7.4%増)となりました。

前期との比較において、上期は企業向けに汎用モデルや大型モニターの販売が好調に推移した他、eスポーツモデルも伸びました。下期においては、企業向けの販売が弱含む中、テレワークや巣籠もり需要による個人向けの販売増加が支えました。

 

[周辺機器]

当部門の売上高は77億73百万円(前期比2.2%増)となりました。

前期との比較において、チューナーやビデオキャプチャー等の映像分野、無線LANやNAS等のネットワーク分野ともに上期は伸び悩みましたが、下期はテレワークや動画配信ニーズの高まりから、ビデオキャプチャーと無線LANを中心に販売は急増しました。

 

 

[特注製品]

上述の品目のカスタマイズやOEM販売を主とする当部門の売上高は9億6百万円(前期比21.2%減)となりました。

前期との比較において、通信事業者向け無線LANルーターの納入案件売上が減少しました。

 

[商品およびその他]

自社のラインナップを補完する他社ブランド商品の販売を主とする当部門では、主にVerbatim®(バーベイタム)ブランド商品やサムスン電子製フラッシュメモリが伸び悩み、売上高は157億14百万円(前期比11.8%減)となりました。

 

(財政状態)

総資産は、前連結会計年度末に比べて10億67百万円増加し、414億円となりました。

負債は、前連結会計年度末に比べて6億71百万円減少し、131億7百万円となりました。

純資産は、前連結会計年度末に比べて17億38百万円増加し、282億93百万円となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて18億51百万円増加し、93億53百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果獲得した資金は44億25百万円(前連結会計年度は3億5百万円の獲得)となりました。これは、税金等調整前当期純利益25億83百万円の計上、売上債権の減少10億96百万円、たな卸資産の減少3億68百万円、仕入債務の増加3億63百万円による資金増加等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は9億11百万円(前連結会計年度は18億84百万円の使用)となりました。これは、有形及び無形固定資産の取得による支出9億6百万円による資金減少等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は16億99百万円(前連結会計年度は29百万円の獲得)となりました。これは、短期借入金の減少9億円、長期借入金の減少3億75百万円、配当金の支払による支出3億96百万円等によるものであります。

 

 

 (2)生産、受注及び販売の状況

当社グループの事業はデジタル家電周辺機器の製造・販売事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を行っておりません。
 以下は、品目別の状況を記載しております。

 

①生産実績

当連結会計年度における生産実績を品目別に示すと、次のとおりであります。

 

品目

当連結会計年度

(自 2019年7月1日

至 2020年6月30日)

金額(百万円)

前連結会計年度比(%)

メモリ

3,222

57.6

ストレージ

8,754

△24.0

液晶

14,254

5.7

周辺機器

4,592

△38.3

特注製品

721

△21.3

その他

352

11.7

合計

31,897

△10.7

 

(注) 上記の金額は製造原価によっており、消費税等は含まれておりません。

 

②受注実績

当社グループ製品の大部分は見込み生産による量産製品でありますが、ユーザーの仕様に基づいた受注生産による特注製品の開発も一部行っておりますので、以下に特注製品の受注状況を記載しております。

 

項目

当連結会計年度

(自 2019年7月1日

至 2020年6月30日)

受注高(百万円)

前連結会計年度比
(%)

受注残高(百万円)

前連結会計年度比
(%)

特注製品

835

△27.9

68

△50.9

 

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

③販売実績

当連結会計年度における販売実績を品目別に示すと、次のとおりであります。

 

品目

当連結会計年度

(自 2019年7月1日

至 2020年6月30日)

金額(百万円)

前連結会計年度比(%)

メモリ

3,692

43.9

ストレージ

10,467

△23.3

液晶

17,649

7.4

周辺機器

7,773

2.2

特注製品

906

△21.2

商品およびその他

15,714

△11.8

合計

56,204

△5.1

 

(注) 1 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

 

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(百万円)

割合(%)

販売高(百万円)

割合(%)

ダイワボウ情報システム㈱

18,213

30.8

18,402

32.7

㈱ヤマダ電機

5,041

8.5

5,013

8.9

 

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 (3)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

①重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、文中における将来に関する事項は、当社経営陣が当連結会計年度末現在で、合理的であると判断する一定の前提に基づいておりますが、不確実な要素も含んでおり、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。

 

(売上値引)

当社グループは、主要な販売先である家電量販店や代理店に対して支払う値引等について、期末時点において支払が確定していないものについては、各量販店等の施策条件に基づく値引率に基づき期末時点の見積り額を算出し、当該金額を売上から控除しております。

 

(たな卸資産の評価減)

当社グループは、たな卸資産の将来の販売見込み及び正味売却価額を合理的に見積り、必要な評価減を計上しております。将来における需要及び市場価格等の市場環境が見積りより悪化した場合は、追加の評価減が必要となる可能性があります。

 

(繰延税金資産)

当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得を合理的に見積り、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積り額が減少した場合は、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。

 

②財政状態の分析

資産・負債及び純資産の状況

当連結会計年度末の総資産につきましては、前連結会計年度末に比べて10億67百万円増加し、414億円となりました。これは、受取手形及び売掛金が10億37百万円、たな卸資産が3億68百万円減少したものの、現金及び預金が18億51百万円、物流倉庫等の土地が7億70百万円増加したこと等によるものであります。

負債につきましては、前連結会計年度末に比べて6億71百万円減少し、131億7百万円となりました。これは、支払手形及び買掛金が3億94百万円増加したものの、短期決済用資金として短期借入金が9億円減少したこと等によるものであります。

純資産につきましては、前連結会計年度末に比べて17億38百万円増加し、282億93百万円となりました。これは、剰余金の配当3億96百万円、親会社株主に帰属する当期純利益18億74百万円の計上、繰延ヘッジ損益が1億50百万円増加したこと等によるものであります。

 

 

③経営成績の分析

(売上高)

前連結会計年度の売上高592億23百万円に対し、当連結会計年度は売上高562億4百万円(前連結会計年度比5.1%減)となりました。
 品目別の詳細につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

(売上総利益)

前連結会計年度の売上総利益107億89百万円に対し、当連結会計年度は売上総利益108億98百万円(前連結会計年度比1.0%増)となりました。主な要因は、ハードディスクの減収と他社ブランド商品の販売伸び悩みがあったものの、ポータブルSSDや液晶モニター等の増収により、前連結会計年度に比べわずかに増益となっております。

 

(販売費及び一般管理費)

前連結会計年度の販売費及び一般管理費85億59百万円に対し、当連結会計年度は87億71百万円(前連結会計年度比2.5%増)となりました。主な要因は、研究開発費や減価償却費等を中心に増加したことによるものです。

 

(営業利益)

前連結会計年度の営業利益22億30百万円に対し、当連結会計年度は営業利益21億27百万円(前連結会計年度比4.6%減)となりました。主な要因は、研究開発費や減価償却費等を中心に販売費及び一般管理費が増加したことによるものです。

 

(経常利益・親会社株式に帰属する当期純利益)

上記の要因に加え、営業外収益に為替差益3億83百万円を計上したことにより、当連結会計年度の経常利益は25億42百万円(前連結会計年度比17.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は18億74百万円(前連結会計年度比10.1%減)となりました。

 

④経営成績に重要な影響を与える要因について

当社グループの経営成績に重要な影響を及ぼす要因は、当社グループを取り巻くデジタル機器の技術革新を背景にした商品の陳腐化の速さと業界の価格競争により売上総利益率は低水準になる傾向にあります。

それ以外の考えられる要因については「事業等のリスク」に表記しております。

 

⑤キャッシュ・フローの状況の分析

キャッシュ・フローの状況の分析に関する情報については、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャ
ッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおり
です。

 

⑥資本の財源及び資金の流動性

当社グループは、中長期的に持続的な成長を図るため、生産性の向上や研究開発への投資、また、安定供給に応えるための在庫確保等への資金需要があります。
 当社グループはこれら資金を営業活動で生み出した自己資金で賄うこととしておりますが、資金需要の大きさや時期によっては金融機関からの借入等の自己資金以外の資金調達方法を検討する場合もあります。

 

 

⑦経営方針・経営戦略・経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標について

当社グループは、付加価値の高い商品・サービス開発を通じて、着実な売上高経常利益率の改善と利益成長を経営上の重要な目標としております。技術革新やデジタル化社会の進展により、本体機器の普及は一巡し関連市場のコモディティ化が進む中、かつてのような市場の成長を前提にした規模を追う経営から、質・利益を重視する方針としております。

この方針の下、当社グループでは、収益基盤となる旧来の周辺機器分野の競争力強化に努めるとともに、上位・高級市場への進出、単品販売からシステム・サービスに商品の高度化に取り組み、目標とする売上高経常利益率の改善と利益成長に対する近年の進捗には概ね手応えを感じております。前連結会計年度では、設備投資や研究開発費等の先行投資の増加や異例の在庫評価損を計上した影響等から当指標は低下しましたが、当連結会計年度は、経常利益は25億42百万円(前期比17.0%増)、売上高経常利益率は4.5%(前期比0.8%増)となりました。

今後も市場の動向や経営判断により多少の変動は生じる可能性はありますが、当社グループは、上記の方針・取り組みを通じて、中長期的に着実な指標改善を目指してまいります。

 

回次

第41期

第42期

第43期

第44期

第45期

決算年月

2016年6月

2017年6月

2018年6月

2019年6月

2020年6月

経常利益    (百万円)

1,334

2,361

3,011

2,172

2,542

売上高経常利益率 (%)

3.0

4.9

5.4

3.7

4.5