売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率

ニュース

  • ニュースリリースデータがありません。


最終更新:

E01460 Japan GAAP

売上高

86.5億 円

前期

91.9億 円

前期比

94.1%


3【事業の内容】

 当社は、橋梁・鉄構部門及び水門・鉄管部門を主な内容としており、当社の当該事業に係る位置づけは次のとおりであります。

 

事業部門

主な事業内容

主要な会社名

橋梁・鉄構部門

橋梁、橋梁補修、鋼構造物、産業機械関連機器、環境関連機器(クロスフローシュレッダー他)

当社

水門・鉄管部門

水門、水圧鉄管の製作、据付及び補修、メンテナンス

当社

その他事業

鍛圧機械の設計・製作・据付・補修

㈱ケイエステック

 

 事業の系統図は次のとおりであります。

※画像省略しています。

 

 

(注)※1 関連会社

 

22/06/29

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当期のわが国経済は、度重なる新型コロナウイルスの感染拡大によって経済活動の制限が継続したもののワクチン接種の進展が奏功したことで緩やかな回復基調で推移しました。

 しかし、新型コロナウイルス変異株の再拡大による行動制限や生産活動の制約、今年2月から続くロシアのウクライナ侵攻など地政学的リスクの高まりによる経済活動の停滞から景気の下振れが懸念されています。

 当社の事業基盤である公共工事関連につきましては、橋梁工事では新設橋梁工事の発注量が伸び悩む一方で、橋梁保全工事は増加傾向が続いています。水門工事においては、水害の頻発・激甚化に対応する治水対策が喫緊の課題となっている中、全国的に水門の大規模更新が行われており、水門保全工事は安定的な発注量を維持しております。

 このような状況の中、当社は橋梁新設及び保全工事や発電所関連の水門・鉄管更新、河川の水門改修などのメンテナンス工事、ゼネコンからの土木系鋼構造物の受注に努めてまいりました。「橋梁」におきましては国交省発注の大型工事(WTO)等の受注ができ、「水門・鉄管」におきましてはゼネコン等からFITを利用した既存水力発電所改修工事等の受注をすることができました。

 この結果、当事業年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

a.財政状態

 当事業年度末の資産合計は前事業年度末に比べ755百万円増加し、10,616百万円となりました。これは主に完成工事未収入金が874百万円増加したことによるものであります。

 当事業年度末の負債合計は前事業年度末に比べ330百万円増加し、6,433百万円となりました。これは主に短期借入金が250百万円増加したことによるものであります。

 当事業年度末の純資産合計は、前事業年度に比べ424百万円増加し、4,182百万円となりました。これは利益剰余金が446百万円増加したことによるものであります。この結果、自己資本比率は前事業年度の38.1%から39.3%となりました。

 

b.経営成績

 当事業年度の経営成績は、完成工事高8,645百万円(前事業年度比5.9%減)、営業利益635百万円(同137.8%増)、経常利益662百万円(同124.1%増)、当期純利益460百万円(同175.8%増)となりました。なお、受注高は13,285百万円(前事業年度比39.0%増)、受注残高は13,264百万円(同47.7%増)となりました。

 

 セグメントの経営成績は以下のとおりであります。

(橋梁・鉄構部門)

 橋梁・鉄構部門におきましては、完成工事高3,537百万円(前事業年度比30.1%減)、営業損失9百万円(前事業年度は営業利益355百万円)となりました。また、受注高4,929百万円(前事業年度比8.5%増)、受注残高4,891百万円(同34.5%増)となり、全体の中でのシェアは完成工事高で40.9%、受注高で37.1%であります。

(水門・鉄管部門)

 水門・鉄管部門におきましては、完成工事高5,107百万円(前事業年度比23.7%増)、営業利益1,036百万円(同296.2%増)となりました。また、受注高は8,355百万円(前事業年度比66.6%増)、受注残高は8,372百万円(同56.7%増)となり、全体の中でのシェアは完成工事高で59.1%、受注高で62.9%であります。

 

②キャッシュ・フロー

 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前事業年度末に比し3百万円減少し、2,046百万円となりました。

 

 当事業年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果は、58百万円の資金増加(前事業年度は1,449百万円の資金増加)となりました。これは主に税引前当期純利益634百万円、未成工事受入金の増加額474百万円、売上債権の増加額817百万円によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果は366百万円の資金減少(前事業年度は235百万円の資金減少)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出324百万円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果は、304百万円の資金増加(前事業年度は834百万円の資金減少)となりました。これは主に短期借入金の純増額250百万円、長期借入れによる収入1,000百万円、長期借入金の返済による支出978百万円によるものであります。

 

③生産、受注及び販売の実績

(1)生産実績

 当事業年度における生産実績を事業の種類別セグメントごとに示すと、次のとおりであります。

事業の種類別セグメント

生産高(千円)

前年同期比(%)

橋梁・鉄構部門

3,289,677

△39.1

水門・鉄管部門

6,344,160

60.6

合計

9,633,837

2.9

 

(2)受注実績

 当事業年度における受注実績を事業の種類別セグメントごとに示すと、次のとおりであります。

事業の種類別セグメント

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

橋梁・鉄構部門

4,929,627

8.5

4,891,650

34.5

水門・鉄管部門

8,355,815

66.6

8,372,760

56.7

合計

13,285,442

39.0

13,264,410

47.7

 

(3)完成工事実績

 当事業年度における完成工事実績を事業の種類別セグメントごとに示すと、次のとおりであります。

事業の種類別セグメント

完成工事高(千円)

前年同期比(%)

橋梁・鉄構部門

3,537,410

△30.1

水門・鉄管部門

5,107,661

23.7

合計

8,645,071

△5.9

(注)完成工事実績総額に対する割合が100分の10以上の相手先別完成工事高及びその割合は次のとおりであります。

前事業年度

発注者

区分

完成工事高

割合

中部地方整備局

(橋梁・鉄構部門)

(水門・鉄管部門)

921,082千円

10.0%

 

当事業年度

 該当事項はありません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。

 

①当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社の当事業年度の経営成績等については、受注高では、上半期は特に橋梁の受注が低調に推移したものの、下半期はゼネコン等からの既存水力発電所改修工事等の大型水門・鉄管工事や橋梁の元請大型工事の受注等により、前期比3,729百万円増となりました。

 その一方で、完成工事高では、前期比545百万円減となりました。これは、現場施工のない下請工事の受注が増加したことにより生産高が低調に推移したことに加え、大型工事における発注者側の都合による着手の遅延や受注時期のずれ込みの影響により、工事の実稼働が次年度以降にずれ込んだこと等が要因です。

 損益面では、営業利益が前期比368百万円増となりました。これは主に、調達部門における購入品等の材料費と現場工事における外注費等の価格交渉による原価低減、製作部門における溶接ロボット等を活用した生産合理化による内製費の削減、期首に想定していた施工現場におけるリスクの解消によるものです。

 

 当社の経営成績に重要な影響を与える要因としては、①安全対策、②公共事業発注量の減少、③人手不足、④材料価格等の高騰が挙げられます。①安全対策については、工場及び施工現場で事故が発生した場合、生産性を著しく落とすこととなるため、協力会社を含め作業員の安全を最優先としております。②公共事業発注量の減少については、当社の受注は下請としての請負製作も含め公共事業への依存度が高いため、発注量の減少は当社の受注減少に繋がります。③人手不足については、現業部門において高齢化が進んでおり、若手の人材を確保できない場合は事業の継続自体が困難となるため、積極的な採用活動を進め、人材確保に努めております。④材料価格等の高騰については、調達部門において、材料価格の変動を常に注視しながら発注計画と進捗の管理に加え、営業・施工部門との情報連携強化に努めております。

 

 セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

(橋梁・鉄構部門)

 橋梁・鉄構部門におきましては、受注高では、WTO案件を含む関東・北陸・中部・四国地区での元請案件の受注により民間案件の受注減をカバーし、前年同期を上回り好調に推移しました。公共工事の発注量は更新・保全工事が新設工事を上回る状況にあり、橋梁保全に関しては地元密着型の事業展開を行っております。環境関連事業では、新型コロナウイルス感染症拡大等の影響により設備投資需要が縮小した影響を受け、受注が低調に推移いたしました。

 完成工事高では、橋梁工事の一部に工期延伸や工事一時中止が発生したことや、現場施工のない下請工事の比率が増加したことにより生産高が低調に推移し、前年同期を大きく下回りました。損益面でも橋梁元請の不採算案件による利益率低下の影響により、前年同期を大きく下回る結果となりました。来期はICT技術の活用に加え、原価低減及び無駄の削減に努め、安定した収益確保に取り組みます。

(水門・鉄管部門)

 水門・鉄管部門におきましては、受注高では、水門整備工事の継続的な受注に加え、前年度以来営業活動に注力してまいりました水門並びに鉄管工事が成約に至ったことにより、前年度を大幅に上回り過去最高規模となりました。引き続き技術提案力の向上及びコスト競争力の強化に取り組み、新設・大型案件の受注獲得に全力を挙げてまいります。

 完成工事高では、好調な受注を背景に、各工事が円滑に進捗できたことから、前年同期を上回りました。

 損益面では、コスト低減、リスク回避、現地工事の効率的な配員に取り組むとともに、前年度は新型コロナウイルス感染症の影響で低水準であった洪水期の稼働率向上に取り組んだ結果、セグメント全体では前年同期を大幅に上回る営業利益を確保することができました。今後ともリスクの事前把握と回避に努めるとともに、コスト改善活動を継続してまいります。

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当社の当事業年度のキャッシュ・フローは、主に長期工事とJV工事において、資金の回収不足による立替が嵩んだことにより、営業キャッシュ・フローの増加が低調なものとなり、設備投資に伴う支出も併せて借入金で資金をまかなう形となりました。長期工事の資金回収不足については、民間営業部門の交渉により検収時期を早めることができたため、来期は資金回収が進み、営業キャッシュ・フローの改善が見込まれる状況です。

 当社の資本の財源及び資金の流動性については、主な運転資金需要である工場及び施工現場に係る人件費・外注費、受注に係る販売費、組織全体に係る一般管理費に対して、受注した案件の金額・工期・回収条件などを全体的に管理しながら、内部資金を活用するとともに短期と長期の借入を組み合わせて資金調達を行っております。

 

③重要な会計上の見積及び当該見積に用いた仮定

 財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。