E04918 Japan GAAP
前期
60.5億 円
前期比
107.1%
当社グループ(当社および当社の関係会社)は、当社と子会社3 社で構成され、国や地方公共団体、民間等を主
な顧客として、社会資本に関わる調査、計画、設計、検査試験等を主要業務とする建設コンサルタント事業を行っ
ています。
当社グループの事業系統図は、以下のとおりです。
事業分野 |
業務内容 |
交通マネジメント系 |
交通調査・解析、需要予測、交通計画、道路計画など、道路や交通に関わる課題等について、企画・検討を行い、また対策を提案する業務 |
地域マネジメント系 |
地域計画、都市計画、都市施設計画など、都市や地域の抱える課題や将来の整備計画等について、企画・検討を行い、また対策を提案する業務 |
環境マネジメント系 |
動植物等の環境調査、環境影響予測、水質調査、環境アセスメントなど、道路・河川整備に伴う生活環境や自然環境の調査、予測および評価、環境保全対策を提案する業務 |
ストックマネジメント系 |
道路設計、構造物設計など、主に道路・橋梁等に関わる概略設計、予備設計、詳細設計等を実施する業務 |
リスクマネジメント系 |
橋梁点検、劣化予測、振動試験、補修設計など、主に構造物の劣化について点検、診断、対策をする業務。更に、地震や集中豪雨によるのり面等の崩壊リスクを診断する業務 |
建設事業マネジメント系 |
道路、新幹線、地下鉄など建設プロジェクトの企画、設計、施工管理等の総合的なマネジメントを実施する業務 |
当連結会計年度におけるわが国の経済は、中国をはじめとするアジア新興国等の経済の減速、欧州における政治リスクや金融セクターの不安の継続等によって不透明感が払拭できない状況のなか、政府が掲げる日本再興戦略に基づく経済対策や金融政策の継続を受けて、企業収益や雇用情勢が堅調に推移し、景気は緩やかながらも回復基調で推移しました。
当社グループの属する建設コンサルタント業界においては、政府の「インフラ長寿命化基本計画」や「国土強靭化基本計画」のもと、橋梁や道路等のインフラストックの老朽化・長寿命化対策や、巨大地震や大規模災害に対する防災・減災事業および地方創生を目指した地域活性化施策の推進などが急がれています。
このような状況の中で、当社グループは「第3次長期プラン」に基づき、各営業地域と全社横断的技術部門の連携を目的としたマトリックス型組織体制による生産力・生産体制と研究開発活動の強化を継続してまいりました。具体的には、コンストラクション・マネジメント(CM)事業部準備室を新設し、施工管理等を含む建設事業マネジメント分野の全国的な受注拡大に向けた体制強化を図るとともに、研究開発並びにその成果の市場投入を統括する新規事業推進室を設置して、顧客ニーズを適時に捉えた活動の強化を行っています。
また、平成28年3月1日付で完全子会社の福山ビジネスネットワーク株式会社を設立しました。これにより、当社グループ各社の一体的な研究開発、商品化を促進するための技術研究機能の強化と、各社の管理部門を中心とした間接業務の集約による効率化を図ることで、事業継続性の強化と企業価値向上を目指しています。
平成28年4月に発生した熊本地震では熊本・阿蘇地域を中心に大きな被害がもたらされました。当社グループでは、高速道路の早期開通や災害査定など、復旧に向けて積極的な支援や活動を行いました。今後も継続して九州に本店を置く企業として、復興活動に力を注いでまいります。
この結果、当連結会計年度の受注高は、交通センサス業務や老朽化対策業務、鉄道関連業務、CM関連業務や熊本地震復旧関連業務の受注増加もあって74 億91 百万円(前期比23.4%増)、売上高は64 億73 百万円(同7.1%増)となりました。
一方、損益面では、売上高の増加とあわせ採算性の改善もあって、経常利益は5 億64 百万円(同58.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は3 億5 百万円(同20.6%増)と、いずれも創業以来最高の成果を達成することができました。
当連結会計年度の事業分野別の売上高は次のとおりです。
事業分野 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
前期比(%) |
||
|
金額(千円) |
比率(%) |
金額(千円) |
比率(%) |
|
交通マネジメント系 |
2,690,905 |
44.5 |
2,773,412 |
42.9 |
103.1 |
地域マネジメント系 |
181,047 |
3.0 |
300,268 |
4.6 |
165.9 |
環境マネジメント系 |
519,133 |
8.6 |
308,913 |
4.8 |
59.5 |
ストックマネジメント系 |
1,115,400 |
18.4 |
1,054,863 |
16.3 |
94.6 |
リスクマネジメント系 |
1,318,459 |
21.8 |
1,568,749 |
24.2 |
119.0 |
建設事業マネジメント系 |
222,058 |
3.7 |
467,562 |
7.2 |
210.6 |
合計 |
6,047,004 |
100.0 |
6,473,771 |
100.0 |
107.1 |
当連結会計年度における現金および現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ2億35百万円増加し、14億11百万円となりました。
また、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、獲得した資金は7 億89百万円(前連結会計年度は1億70百万円の獲得)となりました。
これは主に、税金等調整前当期純利益5億42百万円、減価償却費1億5百万円、売上債権の減少額2億23百万円、
法人税等の支払額79百万円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は2億66百万円(前連結会計年度は1億6百万円の使用)となりました。
これは主に、職場環境整備並びにOA機器入替等の固定資産の取得による支出2億68百万円によるもので
す。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は2億86百万円(前連結会計年度は1億31百万円の使用)となりました。
これは主に、自己株式の取得による支出2億9百万円、配当金の支払額69百万円によるものです。