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最終更新:

E30772 Japan GAAP

売上高

889.5億 円

前期

891.7億 円

前期比

99.8%


3【事業の内容】

 当社グループは、当社、子会社18社(連結子会社16社、非連結子会社2社)及び持分法適用関連会社4社の計23社により構成されており、医療用医薬品の製造、販売、並びに輸出入を中心とする医薬品事業を主な事業内容としております。 20/12/21

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①経営成績の状況

当連結会計年度における我が国の経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、依然として厳しい状況にありましたが、各種政策の効果や海外経済の改善もあり、持ち直しの動きも見られてきました。医薬品業界においては、新型コロナウイルス感染症の影響を受けつつも、抗悪性腫瘍剤等の売上が増加したことで、医療用医薬品市場はゆるやかに増加しました。

こうした中、当社グループは、長期ビジョン2011“Excellence in Dermatology~皮膚科学領域での卓越した貢献を~”の実現を目指し、皮膚疾患に悩む患者さんに貢献すべく、第3次中期計画(2017年10月~2020年9月)最終年度も全力で取り組んでまいりました。

このような状況下、当連結会計年度の売上高は889億54百万円(前年同期比0.2%減)となりました。また、利益面につきましては、営業利益は123億33百万円(同0.1%減)、経常利益は107億21百万円(同13.8%減)となりました。新型コロナウイルス感染症の情勢に伴う事業環境の不透明さにより減損損失等の特別損失20億24百万円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は63億18百万円(同50.4%減となりました。

 

セグメント別の経営成績は次のとおりであります。

なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同期比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較分析しております。

・医薬品事業

血行促進・皮膚保湿外用剤「ヒルドイド」は、後発医薬品の影響もあり、売上が減少しました。尋常性ざ瘡治療外用剤「ベピオ」は積極的に疾患啓発を行うことで、売上が増加しました。乾癬治療注射剤のヒト型抗ヒトIL-17Aモノクローナル抗体製剤「コセンティクス」は、継続的に学術情報を提供することで、売上が増加しました。

これらの結果、当セグメントの売上高は808億49百万円前年同期比0.2%増)、セグメント利益は127億89百万円(同1.2%増)となりました。

・その他の事業

マルホ発條工業株式会社等のばね・医療機器部品・機械事業により売上高は81億55百万円(前年同期比3.9%減)、セグメント損失は4億55百万円(前年同期は2億92百万円のセグメント損失)となりました。

 

②財政状態の状況

イ 資産の部

 当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ84億86百万円増加し、1,513億94百万円となりました。その内訳は、流動資産の増加142億28百万円及び固定資産の減少57億42百万円であります。

(流動資産)

 当連結会計年度末における流動資産は、973億25百万円となり、前連結会計年度末に比べ142億28百万円増加いたしました。主な内容は、現金及び預金の増加147億64百万円、受取手形及び売掛金の増加12億85百万円及び未収還付法人税等の減少23億25百万円によるものであります。

(固定資産)

 当連結会計年度末における固定資産は、540億68百万円となり、前連結会計年度末に比べ57億42百万円減少いたしました。主な内容は、繰延税金資産の減少21億73百万円、販売権の減少17億6百万円及び建物及び構築物の減少10億70百万円によるものであります。

ロ 負債の部

 当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ8億77百万円増加し、235億68百万円となりました。その内訳は、流動負債の増加9億25百万円及び固定負債の減少47百万円によるものであります。

(流動負債)

 当連結会計年度末における流動負債は、212億54百万円となり、前連結会計年度末に比べ9億25百万円増加いたしました。主な内容は、その他流動負債の増加20億72百万円、未払法人税等の増加20億21百万円、事業構造改善引当金の減少11億67百万円、支払手形及び買掛金の減少9億49百万円及び未払金の減少8億29百万円によるものであります。

(固定負債)

 当連結会計年度末における固定負債は、23億13百万円となり、前連結会計年度末に比べ47百万円減少いたしました。主な内容は、長期借入金の減少2億34百万円、役員退職慰労引当金の増加1億52百万円及びその他固定負債の増加52百万円によるものであります。

ハ 純資産の部

 当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ76億8百万円増加し、1,278億25百万円となりました。主な内容は、利益剰余金の増加61億84百万円及び非支配株主持分の増加10億53百万円によるものであります。

以上の結果、自己資本比率は、83.7%となりました。

 

③キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、464億75百万円(前年同期比45.6%増)となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と主な内容は次のとおりであります。

 営業活動により獲得したキャッシュ・フローは、200億42百万円(前年同期比73.2%増)となりました。これは、主に税金等調整前当期純利益102億84百万円、減価償却費65億33百万円及び法人税等の還付額20億55百万円によるものであります。

 投資活動により使用したキャッシュ・フローは、48億17百万円(前年同期比58.9%減)となりました。これは、主に有形固定資産の取得による支出24億8百万円、投資有価証券の取得による支出18億45百万円及び無形固定資産の取得による支出16億21百万円によるものであります。

 財務活動により使用したキャッシュ・フローは、6億86百万円(前年同期比93.3%減)となりました。これは、主に短期借入金の返済による支出17億円及び短期借入れによる収入14億円によるものであります。

 

(生産、受注及び販売の実績)

(1)生産実績

 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  2019年10月1日

  至  2020年9月30日)

前年同期比(%)

医薬品事業(百万円)

76,687

△13.9

その他の事業(百万円)

8,851

+5.1

合計(百万円)

85,539

△12.3

(注)1 金額は、販売価格によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)受注実績

 当社グループでは販売計画に基づいて見込生産を行っており、受注生産は行っておりません。

 その他の事業では、一部受注生産を行っておりますが、金額的重要性が乏しいため、受注実績の記載は省略しております。

 

(3)販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  2019年10月1日

  至  2020年9月30日)

前年同期比(%)

医薬品事業(百万円)

80,849

+0.2

その他の事業(百万円)

8,105

△4.1

合計(百万円)

88,954

△0.2

(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

(自  2018年10月1日

  至  2019年9月30日)

当連結会計年度

(自  2019年10月1日

  至  2020年9月30日)

販売高

(百万円)

割合

(%)

販売高

(百万円)

割合

(%)

アルフレッサ株式会社

19,863

22.3

18,755

21.1

株式会社スズケン

18,798

21.1

18,127

20.4

株式会社メディセオ

17,045

19.1

17,940

20.2

東邦薬品株式会社

10,498

11.8

11,322

12.7

 

(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、収益及び費用、資産及び負債等の額の算定に際して様々な見積り及び判断が行われており、その時点で最も合理的と考えられる基準に基づいて実施しておりますが、実際の結果は見積りに内在する不確実性があるため、これらの見積りと異なることがあります。

 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。

 なお、会計上の見積りを行う上での新型コロナウイルス感染症の影響の考え方については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しております。

 

(2)経営成績の分析

 当連結会計年度における売上高は、889億54百万円(前年同期比0.2%減、営業利益は123億33百万円(同0.1%減、経常利益は107億21百万円(同13.8%減、親会社株主に帰属する当期純利益は63億18百万円(同50.4%減となりました。

① 医薬品事業

 医薬品事業における売上高は808億49百万円前年同期比0.2%増)となりました。

 売上原価は246億31百万円(前年同期比0.9%減)、販売費及び一般管理費は434億36百万円(同0.5%増)となったため、セグメント利益は127億89百万円(同1.2%増)となりました。なお、販売費及び一般管理費の内訳は、販売費129億57百万円(同14.2%減)、一般管理費(研究開発費を除く)153億9百万円(同2.6%減)および研究開発費151億68百万円(同22.5%増)であります。

② その他の事業

 その他の事業における売上高は81億55百万円前年同期比3.9%減)となりました。

 売上原価は66億4百万円(前年同期比1.5%減)、販売費及び一般管理費は20億6百万円(同3.0%減)となったため、セグメント損失は4億55百万円(前年同期は2億92百万円のセグメント損失)となりました。

 上記の他、当連結会計年度における営業外損益は、16億12百万円の損失(前年同期は85百万円の利益)となりました。

 特別損益は、投資有価証券売却益15億16百万円および減損損失17億1百万円などを計上したことにより、4億36百万円の損失(前年同期は60億76百万円の損失)となりました。

(3)キャッシュ・フローの状況の分析

 2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

(4)資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当社グループの主な資金需要は、研究開発投資に加え、有形・無形の固定資産への投資が中心となりますが、これらの必要資金は、自己資金、社債、金融機関からの借入金により賄っております。

 当社グループは国内の格付機関から格付を取得しており、有価証券報告書提出日現在、格付投資情報センター:「A-」となっております。また、国内の金融機関において合計100億円のコミットメントラインを設定しており、流動性の補完にも対応が可能となっております。

(5)経営成績に重要な影響を与える要因について

 当社グループの経営成績に重要な影響を与える主な要因は、以下のとおりであります。

① 主力製品の動向

 医療用医薬品である血行促進・皮膚保湿外用剤「ヒルドイド」は、当社グループの連結売上高の約5割を占める主力製品となっております。「ヒルドイド」に関して他の有力な競合品の出現や後発医薬品の伸長、その他の事情により売上高が減少した場合には、当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があります。

② 医薬品行政の動向

 定期的な薬価の引き下げ、医療保険制度の改革や後発医薬品の使用促進等による薬剤費抑制策の動向により、当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があります。