E40689
前期
27.0億 円
前期比
99.5%
株価
1,030 (05/01)
発行済株式数
6,023,920
EPS(実績)
40.12 円
PER(実績)
25.67 倍
平均年齢(勤続年数)
40.9歳(10.2年)
従業員数
71人(連結:0.0人)
当社は、「新しい酒文化を創造する」をパーパス(目的)として、酒類の製造及び国内外での販売等の事業を行っております。
当社は、創業者が吉田熊太郎商店として事業を開始した1893年3月より日本酒の製造販売を行っております。日本酒蔵としては後発となりますが、酒の品質にこだわり、戦後復興の景気を捉えることで地元ブランドの日本酒蔵として認知度を向上させてまいりました。高度経済成長期には大手メーカーの日本酒が人気となり、これに伴って「桶売り」(造った酒を他の酒蔵に売り、買い手の商品として販売する商慣習)の需要が拡大しました。当社は当該需要を獲得すべく思い切って生産設備に投資を行い、旺盛な日本酒需要を背景に事業を拡大いたしました。
しかし、高度経済成長期が一段落した1970年代を境に日本酒の消費量は減少に転じ始めました。「桶売り」の需要に減少がみられる中、当社は、次なる戦略として自社ブランドへの回帰を目指し、当時はまだ幅広く知られていなかった吟醸酒造りに進出いたしました。必ずしも地酒蔵にとって良い環境とはいえない中にありながら、当社は吟醸酒ブームに乗ってブランド力を高めることに成功しました。吟醸酒を展開する一方、まだ吟醸酒が広く飲まれていなかった地元奈良向けには本醸造酒の製造販売を開始するなど、時代・地域に応じたニーズを捉えながら事業を継続してまいりました。
現在では当社のように一年を通して日本酒を製造する例も増えましたが、日本酒は元来季節商品です。秋を迎えるころに準備に取りかかり、冬に仕込み、春になって新酒の出荷が始まると4月から10月は休蔵期に入るというサイクルでした。そのため、年間を通じて安定した収入が得られないことが、経営を難しくしていました。当社は、1990年代後半から2000年にかけて、この課題を打開すべく、当時話題となっていた微発泡酒の開発・販売など、業績の平準化に向けた取り組みを行っておりました。
そのような取り組みの中で、当社にとって大きな転機となったのが、現在の主力商品である日本酒リキュールへの進出の第一歩である梅酒の製造販売です。まだ梅酒といえば自宅で漬けるものといったイメージが強かった中、当社は酒類等製造免許の規制緩和を機に2001年にリキュールの製造免許を取得し、日本酒蔵としては先駆的であった日本酒仕込みの梅酒の製造販売をスタートさせました。これは、ライフスタイルの変化から、ライトリカーの市場拡大を早期に察知したためです。
当時は業界から非常識とされたリキュールへのチャレンジでしたが、この梅酒が大きなヒットとなり、更なる事業拡大の契機となったほか、日本酒蔵にありがちであった季節的な業績変動を克服するなど、経営の安定にもつながりました。
その後も、当社は、日本酒の可能性を広げるべく、様々な果実リキュールの新作を開発し、飲酒カテゴリーの多様化といったマーケットの変化に柔軟に対応しながら事業の拡大を続け、現在は、伝統の日本酒造りを軸としつつ、果実をふんだんに使用した「あらごしシリーズ」をはじめとする日本酒リキュールを販売アイテムの中心として様々な商品を展開し、最近事業年度の売上高は2,684,862千円、売上総利益率は55.7%と、清酒製造者、リキュール製造者の平均を上回る(注1)収益性を有するにいたっております。清酒製造者の平均を上回る主な理由は、日本酒は、製造に30日以上の日数を要し、かつ人的作業が比較的多く手間がかかる一方で、全国の地酒蔵と価格を含めた競争が激しい環境にあることに比べ、リキュールは製造リードタイムが短く固定費効率や在庫回転率が高い(注2)ことによるものです。また、リキュール製造者平均を上回る理由については、「(1) 商品の特徴」に記載の通り、当社が一定のシェアを有していることで、価格をコントロールしやすい状況にあるためであると考えております。
近年では、日本酒造りで培った技術と業種平均を上回る収益性という2つの基盤を活用し、「驚きと感動で世界中をワクワクさせる」のミッションのもと、大和の地酒造りというアイデンティティを守りながらも、お酒の新たな可能性を開拓すべく既存の常識にとらわれない新商品開発に挑戦し、消費者との共創を重要視し、「私たちの挑戦が世界の新たなスタンダードを創り出す」というビジョンの達成に向け、事業に邁進しております。また、日本の酒文化を世界に伝えるべく海外展開にも力を入れております。
(注)1.清酒製造者平均の酒類事業売上高は309百万円、売上総利益率は38.8%、リキュール製造者平均の酒類事業売上高は7,452百万円、売上総利益率は40.5%(出所:国税庁「酒類製造業及び酒類卸売業の概況(令和6年アンケート)」)
(注)2.当社2025年6月期における、日本酒の売上総利益率は31%、主力リキュールの売上総利益率は57%。また、在庫回転率(2025年年間の在庫数及び出荷数に基づき算出)は、日本酒1.2回、リキュール7.5回。
当社の2021年6月期以降の業績推移は以下のとおりであります。以下の売上高に基づき算出した2021年6月期から2025年6月期までの売上高成長率(平均成長率)は10.2%となります。
(金額単位:百万円)
*1 2021年6月期から2023年6月期の財務数値については、会社計算規則(平成18年法務省令第13号)の規定に基づき算出した各数値を記載しており金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を受けておりません。なお、2023年6月期の計算書類については、会社法第436条第2項第1号の規定に基づき、太陽有限責任監査法人の監査を受けております。
*2 「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を2022年6月期の期首から適用しており、2022年6月期以降に係る財務数値及び比率については、当該会計基準等を適用した後の数値となっております。
(1) 商品の特徴
① 定番商品
当社は、日本酒及び「梅乃宿の梅酒」や「あらごしシリーズ(後述)」等の果実をつけ込んだ日本酒リキュールを中心として製造販売する他、ジン等のスピリッツの製造と販売を行っております。また、事業拡大の一環として、酒粕、ドレッシング等の発酵をテーマとした食品を国内に向け販売しております。
品目別の特徴といたしまして、日本酒は、少量・高品質にこだわり、純米大吟醸、純米吟醸などの高級酒カテゴリーをはじめとした特定名称酒(精米歩合や原料等、一定の条件に適合した清酒)に集中して製造販売しております。
日本酒の醸造に用いる米は、主として雄町米、山田錦などの酒造好適米を用い、特定名称酒等の規格に応じた精米を行ったのち、少量で高品質な醸造を行っております。日本酒造りでは、酒造好適米の品質が日本酒の品質に直結するため、契約農家、生産地を訪問し、生育状況など、リアルタイムな情報交換を行い、高品質な原料米の入手体制を整えております。前述のとおり、当社は純粋な日本酒に留まらず様々な商品を展開しておりますが、努力を惜しまず日本酒の品質追及を続けております。その結果、これまでに、モンドセレクション金賞、IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)トロフィ、ワイングラスで美味しい日本酒アワード金賞などをはじめとする受賞歴(注3)を有しております。これらの受賞は、当社の品質へのこだわりが客観的に認められた証であり、一定の目的を達成したものと捉え、現在は出品に伴うコスト工数を踏まえ、酒類アワード等への出品は休止しております。現在は、この実績により培われた高い品質基準を堅持しつつ、限られた経営資源をよりお客様への価値提供と事業拡大に集中させるため、外部コンテストへの出品は見合わせております。
当社の日本酒は、これまでも上記のような評価をいただいておりますが、特に2025年10月28日の高市早苗首相とドナルド・トランプアメリカ合衆国大統領の首脳会談後の昼食会では、当社の「葛城 純米大吟醸」がメニューに採用されるという栄誉を得ました。
(注)3.モンドセレクション2022:最高金賞「葛城 純米大吟醸」、金賞「白鳳 大吟醸」、モンドセレクション2023:金賞「葛城 純米大吟醸」、第16回フェミナリーズ世界ワインコンクール2022:日本リキュール部門金賞「梅乃宿 ゆず酒」、IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)2022:トロフィ「梅乃宿 Unfold SAKE」、金賞「梅乃宿 紅梅 純米」、IWC2023:トロフィ「梅乃宿 純米吟醸」、銅賞「梅乃宿 純米大吟醸 山田錦」、Kura Master2023:金賞「葛城 純米大吟醸」、ワイングラスで美味しい日本酒アワード2023:金賞「梅乃宿 紅梅 純米」
リキュールについては、奈良県産を中心とした国産の梅の実を用いて仕込んだ梅酒及び、現在の主力ブランドである果肉をふんだんにブレンドした「あらごしシリーズ」を中心に展開しております。当社は、10種類以上のフルーツリキュールを製造し、製造に関する20年以上の経験を有しております。当社商品は、自社製造の日本酒仕込みによる、アルコール感が優しく飲みやすい商品であり、2024年時点で、国産リキュール市場(注4)において当社は16.7%のシェアを占めております(出所:株式会社富士経済「2026年食品マーケティング便覧No.3」)。
梅酒については、日本酒をベースとして青梅・完熟梅などをバランスよくブレンドし、丁寧に熟成させ飲みやすさを追求しております。
(注)4.ここでは、株式会社富士経済「2026年食品マーケティング便覧No.3」におけるリキュール類(スピリッツに果実やハーブの香りをつけ糖質などを添加したアルコール飲料のうち、アルコール度数10%未満の缶チューハイ等の割らずにそのまま飲めるものを除いたもの)のうち、国産のものからレモンサワーの素を除いた金額を果実リキュールの市場規模としています。また、シェアは直近の実績値である2024年の当該市場規模を分母とし、当社の2024年における年間のリキュールの売上高を分子として算出しております。
「あらごしシリーズ」は梅酒を漬けた後の果肉成分をブレンドした梅酒である「あらごし梅酒」を皮切りに、現在では「あらごしゆず」、「あらごしみかん」等、ラインナップを拡充し、アルコールライトユーザーをターゲットに展開しております。リキュールカテゴリにおきましては、果汁をブレンドしたものを主として様々な商品が販売されておりますが、当社の「あらごしシリーズ」は、製法上の工夫により食感も味わうことができるほどの果実感を残していることを特徴としております。多様な果実を用いた商品をラインナップすることにより、様々な趣味趣向・食文化・シーンに対応できることから、グローバルでも展開が見込めます。
リキュールに用いる原料は、国内・海外の原料を、産地・品種・品質などの観点から選定し、原料メーカーより調達しております。特に、当社の基幹ブランドである、あらごし梅酒などのあらごしシリーズにおいては、果肉分が特徴となることから、異物混入防止等を含め、品質検査を徹底しております。
なお、当社商品は香料、保存料、着色料を使用しておりませんが、20年以上の製造経験により培った技術により新鮮な果実を感じさせる色彩を保ったまま商品化しており、見た目にも楽しめる商品となっております。
(日本酒)
(リキュール)
② 新商品
当社の考える「新しい酒文化の創造」には、日本酒の「おいしさ」を追及しながらも「楽しさ」を探っていくことが欠かせません。当社は、日本酒蔵としていち早く日本酒リキュールの製造に着手するなど、日本酒の新たな可能性にトライしてまいりました。その革新の精神を受け継ぎ、酒造りで培ってきた伝統的な技術を基礎としつつ、日本酒の多様な楽しみ方を提案し、日本酒の魅力を次の世代に引き継ぐため、既存の枠にとらわれない新たな商品の開発に力を入れております。
近年の新商品例としましては、2022年7月よりECショップのリニューアルに合わせて、果肉をふんだんに使用したリキュールである「大人の果肉の沼」シリーズを「PARLORあらごし」ブランドとして展開開始いたしました。
「大人の果肉の沼」シリーズ第一弾の「PARLORあらごし 大人の果肉の沼「いちご」」は、「いちご果肉をそのまま食べるようにたのしめる」コンセプトのリキュールであり、いちごジャムを思わせる大粒の果肉感と「とろっと感」を特徴としております。当該商品は、そのネーミングとヴィジュアルのインパクトが相俟って、SNS等で多数の反響を獲得いたしました。「大人の果肉の沼」シリーズは、第二弾「マンゴー」(2023年6月)、第三弾「もも」(2024年4月)と順次展開しており、現在当社オンラインショップにて販売上位の商品となっております。
2025年6月期の新商品としましては、国内BtoB市場においては、BtoC市場での先行販売で好評を得た「甘くておいしいトマト」を2025年1月より全国展開するなど、商品ラインナップの強化を推進いたしました。
また、健康志向の高まりや飲酒に対する社会的な認識の変化により日本のみならず世界中でノンアルコールドリンクの人気が高まっている社会背景の中、「あらごしシリーズと同様の味わいのノンアルコールドリンクが欲しい」というお客様の声に応えて、2024年11月より「梅乃宿ノンアルコールあらごしゆず」を北海道エリアにおいて先行販売を行い、2025年4月より「梅乃宿ノンアルコールあらごしもも」をラインナップに加えて、全国展開を行いました。
新たな取り組みといたしまして、お客様と「ワクワク体験をしながら、お客様の望む商品をつくろう」という想いから始動したプロジェクト「ワクワク開発ラボ」において、梅乃宿ファンが集うオンラインコミュニティ『梅乃宿KURABU』のメンバーと共に創り上げた共創商品『晴れの日ライムミント』など、お客様との関係強化や新たな顧客ニーズの開拓等を進めております。
こうした新商品は自社ECショップ等を中心にSNS等を通じたマーケティングを駆使して販売してまいります。ユニークかつインパクトのある新商品が創出する話題性は、リアルとデジタル両面でコミュニケーションを生み出すことが期待できます。こうした取り組みを通じて、新鮮な酒体験を提供することが、中長期的に酒文化の更なる充実・進化につながるものと考えております。
当社の新商品開発は、企画から開発までをスピーディーに行い、ECショップやSNS等を通じてリアルタイムに反響を確認しながら、トライ&エラーを反復するモデルとなっております。スピード感のある商品開発の継続により、歴史ある日本酒蔵のイメージにとらわれない果敢な商品を世に送り出し続けることを通じて、「クラフト感(注5)」のある酒蔵としての当社ブランドを確立し、新たな顧客基盤やファンの開拓につなげております。
こうした新商品開発においても、原材料である酒の調達、迅速かつ連続的な試行錯誤の実行、品質の追及等の様々な面において、当社が自社で日本酒を製造しており、技術と経験を十分に蓄積している酒蔵である点が、有利に働くものと考えており、確かな伝統に裏打ちされた信頼感と遊び心あふれるクラフト感を両立することが、「梅乃宿」のユニークなブランディングにつながるものと考えております。
(注)5.「クラフト」は、「クラフトビール」のブーム等により用いられるようになった言葉であり、元来の「手作り」だけではなく、酒業界では「小規模」「個性的」「新規性」等のイメージを伴って用いられます。クラフトサケブリュワリー協会は「クラフトサケ」を「日本酒(清酒)の製造技術をベースとして、お米を原料としながら従来の「日本酒」では法的に採用できないプロセスを取り入れた、新しいジャンルのお酒。」と定義しております。
(2) 生産体制
当社では、製造を自社にて行っております。現在の製造拠点は、2022年7月に移転した新蔵(現本社所在地)であり、新設備による蔵内の温度管理や衛生管理の精度向上により、天候や微生物の混入など外的要因に左右されることなく、より衛生的で安定した品質の酒造りを実現するとともに、作業の大幅な効率化も実現いたしました。
また、酒造りには杜氏と蔵人たちが出稼ぎで蔵に入り、酒造りの本番である冬季だけ働くという伝統がありますが、当社では、労働力不足の時代に即した人材の確保、技術の継承、働きやすさの確保等の観点から、2017年以降杜氏制度を廃止し、当社従業員である蔵人全員での酒造りへ転換しております。
それに伴い、杜氏の勘と経験に頼っていた酒造りから、これまで収集してきた日本酒醸造時の温度経過・成分などの分析値などのデータを活用した酒造りへの転換に取り組み、同一製品の味の再現精度の向上等、品質の安定化を実現しております。また、当社は、日本酒のみを製造する酒蔵と異なり、日本酒リキュールを製造していることから、リキュールに用いられる多様な副原料の特徴に応じた最適な日本酒を常に模索しております。こうした日常的に行われる探索的な酒造りを通じて蓄積される様々なデータの有効活用により、「ねらった味」に辿り着く酒造りの一層の合理化、品質向上が可能となるものと考えております。
さらに、当社は、生産性の向上、労務負荷の低減、製造原価の削減、製品品質の安定化などの課題解決に向けて、製造施設の機械化、自動化の推進にも取り組んでおります。近年では酒瓶梱包ラインへのロボットの導入、ラベル貼り工程の自動化等を行い、今後も更なる効率化に向けて検討を進めております。
(3) 販売体制
当社の主要マーケットは、2025年6月期において国内マーケット82.0%(内訳、BtoB:66.7%、BtoC:15.3%)、海外マーケット18.0%の構成比となっております。詳細は以下のとおりであります。
① 国内マーケット
当社の国内販売は、酒販店などの酒類専門業者、問屋業の卸売業者へのBtoBと、直営店やEC販売でのBtoCのチャネルを有しております。
BtoBにつきましては、当社は、定価販売を行う専門店を中心とした展開を行ってまいりました。長年にわたる当社の品質管理や納期遵守の徹底による安定感が、取引先との信頼関係構築につながり、現在では国内取引企業1,000社超のネットワークを有しております。
BtoBは当社の「あらごしシリーズ」のヒットを牽引する販売基盤であり、リキュールの販売が中心となっております。近年におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響は大きく、酒販店の取引先である料飲店が大きな打撃を受けておりましたが、取引先と連携しながら新規料飲店の開拓など再興を進めているところであります。また、近年では、量販店を通じた販路拡大にも取り組んでおり、国内大手顧客の開拓を行い大規模商談の獲得にも成功しております。
BtoCの売上については、酒類を含む食品、飲料市場のEC化率は5%未満と未だ低い水準にあるとされており(出所:経済産業省 令和6年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査))、今後の市場規模拡大が期待されます。当社では、当該市場のポテンシャルを引き出すべく、2022年7月に自社ECサイトをリニューアルし、EC映えのする新商品の投入とSNS等を活用したプロモーション施策を展開しております。また、ECでの販売については、自社ECショップのほか、Amazon、楽天等の外部が運営するECモールへも出店し、BtoC市場の間口獲得を推進しております。
当社は、自社ECサイトの魅力度を高め、今後の当社売上の柱へ成長させるために、EC専用商品の企画開発・販売、SNS等の活用による新規顧客の獲得、会員サイト・コミュニティサイトを活用した情報提供や消費者とのコミュニケーション深化によるリピーター獲得などの施策を引き続き推進してまいります。また、ECの強化と同時に、2022年の新蔵移転時に直営店を併設し、日本酒蔵の見学や梅酒づくり体験、年2回の当蔵の開放イベント等を通じ、観光需要を掘り起こすとともに体験価値を提供し、消費者と直接の接点を持つための取り組みを進めております。
当社と消費者とのコミュニケーション強化は、消費者の声を活かした商品開発等につながる他、BtoBの商流においても、消費者の声を反映した取引先との交渉を可能にします。こうした、BtoBとの間でのシナジー創出に向けたBtoC基盤の強化のため、EC、商品開発、広告、販促、SNS、PR機能を同組織下に配置し、企画から実行、検証までを迅速に行い得る体制を構築しております。
② 海外マーケット
当社は、2002年より輸出事業を開始いたしました。輸出開始から20年以上が経過し、現在ではアメリカ合衆国・中華人民共和国・香港・台湾・ドイツ・オーストラリア・マレーシア・イギリスなど24の国又は地域に販路を展開しております。
海外売上高の主な構成といたしましては、輸出先ではアジアが37%、北米が27%、欧州が7%、オセアニアが5%、その他の地域が12%となっており、空港免税店向けの販売が12%の比率となっております。
当社の海外販売のうち90%はリキュールが構成しております(2025年6月期)。これは、主要輸出国の中国、香港、台湾に加えて、近年注力している欧米、オセアニアなどにおいて、みかん、ゆず等の果実を用いた日本産リキュールが希少である中、果実をふんだんに用いた当社の商品が評価され、徐々に拡大を続けているものであり、各地域への定着及びアジア圏をはじめ、その他輸出国への市場拡大を見込んでおります。
世界的な和食ブームや、和食のユネスコ無形遺産登録もあり、今後も日本製品の需要には期待できるものと考えております。当社は、各輸出国の代理店との連携、大型量販店の開拓、代理店を通じた料飲店の開拓等の施策を進めてまいります。
各国の嗜好性の違いについては把握が進んできており、専用商品の開発も行いながら、当社シェアの拡大に向けた活動も継続して実施いたします。また、当社はインバウンド需要においても積極的に取り組んでおり、関西国際空港、成田国際空港、新千歳空港などの国際空港にある免税店向けの商品ラインナップを充実させることで、訪日観光客からの需要獲得を推進しております。さらに、北米におきまして、ジン、ウォッカの販売を開始するなど、日本酒、リキュールにとどまらない顧客獲得策を実施しております。
なお、海外への販売に関しましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク (6) 海外市場に対するリスク」に記載いたしましたとおり、テロ、戦争・伝染病等の社会的混乱、政治的な要因による経済摩擦の発生等の要因が業績に影響を及ぼすリスクがあります。近年においても、福島第一原子力発電所の処理水の海洋放出に関連して、中国での販売が困難になる等の事象が発生いたしました。特定の国又は地域におけるかかる事象や景気の変動が業績に悪影響を及ぼすリスクに対処するためにも、新規国の開拓には積極的に取り組んでおります。
近年の海外売上高の推移は以下のとおりです。
(金額単位:百万円)
* 海外売上高には免税店を含む空港向けの販売の全部又は一部が含まれます。空港向けの販売は重要性の増加に応じて管理区分を変更しており、2025年6月期から、国内商社経由の空港向けの販売については、免税店向けの販売が含まれないため、国内での販売(BtoB)として管理しております。そのため、2025年6月期以降は、国内商社経由での空港向けの販売額は含まれておりません。
(4) 事業成長モデル
当社は、BtoB事業とBtoC事業間に好循環を創出する「UMENOYADO LOOP」を事業成長モデルに掲げ、更なる成長を目指しております。これは、BtoB事業を大きな売上を獲得する場、BtoC事業を新しいチャレンジの場と位置付け、BtoB事業において大規模生産する定番商品の販売から獲得する安定的な収益を、BtoC事業での新たなマーケティング・商品開発に投資し、その成果としての認知拡大や新商品をBtoB事業に波及させることで、さらなるBtoB事業の販路・売上拡大につなげるサイクルを循環させるものです。
[UMENOYADO LOOPの概念図]
「UMENOYADO LOOP」におけるこのような好循環を創出・強化するうえで、当社は、消費者との共創が重要であると考えております。当社は、「生活者共創型マーケティング」の場を構築し、自社サイトやSNS等を通じてファンとコミュニケーションをとりながら、消費者のファン化を推進し、良好な関係を築いたうえで、その生の声を生かしながら商品を開発し、ファンと共に価値を創り上げる体験を提供することを通じて、ファンコミュニティの更なる強化・拡大を図ります。
[生活者共創型マーケティングの概念図]
[事業系統図]
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の状況
第75期事業年度(自 2024年7月1日 至 2025年6月30日)
(資産)
当事業年度末における総資産は、前事業年度末に比べ110百万円減少の6,061百万円となりました。これは主に生産効率向上に資する機械及び装置を中心とした有形固定資産の増加21百万円及び棚卸資産の増加148百万円等の増加要因があった一方で、現金及び預金の減少275百万円及び売掛金の減少60百万円等の減少要因があったこと等によるものです。
(負債)
負債につきましては、前事業年度末に比べ352百万円減少の2,868百万円となりました。これは主に、法人税等の納付による未払法人税等の減少63百万円等に加え、長期借入金の返済による減少236百万円があったこと等によるものです。
(純資産)
また、純資産につきましては、前事業年度末に比べ242百万円増加の3,192百万円となりました。これは主に、当期純利益241百万円の計上による利益剰余金の増加によるものであります。
第76期中間会計期間(自 2025年7月1日 至 2025年12月31日)
(資産)
当中間会計期間末における総資産は、前事業年度末に比べ264百万円増加の6,325百万円となりました。これは主に事業用地の取得及び生産設備の取得による有形固定資産の増加326百万円及び売掛金の増加332百万円等があった一方で、棚卸資産の減少88百万円、現金及び預金の減少238百万円等があったことによるものです。
(負債)
負債につきましては、前事業年度末に比べ7百万円増加の2,875百万円となりました。これは主に、法人税等の計上による未払法人税等の増加76百万円及び未払消費税等の計上による流動負債その他の増加56百万円等があった一方で、長期借入金の返済による減少116百万円等があったことによるものです。
(純資産)
また、純資産につきましては、前事業年度末に比べ257百万円増加の3,450百万円となりました。これは主に、中間純利益249百万円の計上による利益剰余金の増加によるものです。
② 経営成績の状況
第75期事業年度(自 2024年7月1日 至 2025年6月30日)
我が国の経済は、一部に弱さが見られるものの、全体としては緩やかに回復基調にあります。企業収益は高水準で推移し、設備投資にも持ち直しの動きが見られました。一方、先行きについては、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果が緩やかな回復を支えることが期待されますが、米国の通商政策の影響による景気の下振れリスクが高まっています。加えて、食料品価格の高騰など物価上昇の影響が継続しており、実質的な所得環境の厳しさが指摘され、消費者マインドの下振れ等を通じて個人消費に及ぼす影響なども、我が国の景気を下押しするリスクとなっており、また、金融資本市場の変動等の影響に一層注意する必要があります。
このような経済環境の下、当社においては、人口動態やライフスタイルの変化により多様化する酒類市場において、お客様への安定的な商品供給や商品の高付加価値化を実現すべく、経営資源の最適化や新商品開発による新たな価値の創造等に取り組んでまいりました。
国内BtoB市場においては、BtoC市場での先行販売で好評を得た「甘くておいしいトマト」を2025年1月より全国展開するなど商品ラインナップの強化を推進したほか、2025年2月には原材料価格の高騰をはじめとした物価上昇に対応すべく、お客様のご理解を得つつ当社主力商品である「あらごしシリーズ」の値上げを実施しました。また、健康志向の高まりや飲酒に対する社会的な認識の変化により日本のみならず世界中でノンアルコールドリンクの人気が高まっている社会背景の中、「あらごしシリーズと同様の味わいのノンアルコールドリンクが欲しい」というお客様の声に応えて、2024年11月より「梅乃宿ノンアルコールあらごしゆず」を北海道エリアにおいて先行販売を行い、2025年4月より「梅乃宿ノンアルコールあらごしもも」をラインナップに加えて、全国展開を行いました。
海外市場においては、中国における景気の減退、北米市場の通商政策の影響など各国経済の不透明感が増す中で、各国の特性に合わせた商品ラインナップの強化、新規販路の開拓等に取り組んでおります。
BtoC市場では、「開発中のラッシーのお酒に抜群に合うカレーそのものもつくる事ができれば、もっとお客様にワクワクをお届けできるのでは」との考えのもとから作った『大人の宴のラッシー』と『ラッシーを美味しくするカレー』や、お客様と「ワクワク体験をしながら、お客様の望む商品をつくろう」という想いから始動したプロジェクト「ワクワク開発ラボ」において、梅乃宿ファンが集うオンラインコミュニティ『梅乃宿KURABU』のメンバーと共に創り上げた共創商品『晴れの日ライムミント』など、お客様との関係強化や新たな顧客ニーズの開拓等を進めてまいりました。
また、加速度的に変化する社会に対応するため、優秀な人材の採用や製造ライン改良工事、新型ラベラー機の導入など、「人、モノ、新技術」への投資を積極的に行い、今後の持続的な成長に繋がる取り組みを推進しました。
以上の結果、当事業年度の売上高は2,684百万円(前年同期比0.5%減)となりました。営業利益は317百万円(前年同期比25.0%減)、経常利益は306百万円(前年同期比28.0%減)、当期純利益は241百万円(前年同期比23.8%減)となりました。
なお、当社は酒類製造販売事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
第76期中間会計期間(自 2025年7月1日 至 2025年12月31日)
当中間会計期間における我が国の経済は、堅調な企業の設備投資や拡大基調にある賃金上昇等を背景に、緩やかな回復傾向にあります。物価高の長期化を受けて財消費など一部に弱い動きがみられるものの、所得環境の改善に支えられる形でサービス消費等の回復基調が続いており、好調な企業収益を起点に物価高を上回る賃上げや設備投資の拡大などの前向きな動きが広がることで今後も内需主導により緩やかな回復が続く見通しです。
一方で、アメリカにおける関税政策によりインフレ圧力の上昇が懸念されるなど、海外経済の先行きは不透明感を増しており、引き続き不安定な状況が続いております。
このような経営環境の下、当社は、人口動態やライフスタイルの変化により多様化する酒類市場において、消費者への新たな価値軸を提案する高付加価値商品の提供を推進するために、経営資源の最適化を図り商品の安定供給に取り組んでまいりました。
国内BtoB市場においては、昨年来の大型量販店との取引において商品ラインナップの強化等を推進するなど、販売拡大に向けた取り組みを継続的に推進してまいりました。また、海外市場においては、中国経済の停滞など不透明な状況が続く中、新たな販路の拡大等に取り組んでおります。
BtoC市場では、EC事業においてCPA(Cost per Acquisition:広告における顧客獲得単価)抑制による事業収益確保に向けた各種施策を進めるなど、収益力の強化を図っております。
これらに加えて、2024年10月に「梅乃宿あらごし」シリーズを超える果肉たっぷりの贅沢リキュール「超あらごし」シリーズを販売開始するなど、新商品開発に関しても積極的に推進しております。
以上の結果、売上高は1,684百万円となりました。営業利益は376百万円、経常利益は375百万円、中間純利益は249百万円となりました。
なお、当社は酒類製造販売事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しておりますが、チャネル別の売上高といたしましては、国内BtoBは972百万円(売上構成比58%)、海外は484百万円(売上構成比29%)、BtoCは227百万円(売上構成比13%)となっております。また、BtoCの売上高は、EC売上が172百万円(売上構成比10%)、直営店が55百万円(売上構成比3%)となっております。
第75期事業年度(自 2024年7月1日 至 2025年6月30日)
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度に比べて239百万円減少し、1,516百万円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動の結果獲得した資金は250百万円(前事業年度は570百万円の収入)となりました。これは主として税引前当期純利益307百万円、減価償却費216百万円、運転資本の増加83百万円、法人税等の支払額138百万円等の要因によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果支出した資金は、246百万円(前事業年度は120百万円の支出)となりました。これは主に、生産効率向上に資する機械及び装置を中心とした有形固定資産の取得による支出233百万円があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果支出した資金は、242百万円(前事業年度は950百万円の支出)となりました。これは主に、長期借入金の返済235百万円等によるものです。
第76期中間会計期間(自 2025年7月1日 至 2025年12月31日)
当中間会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度に比べて292百万円減少し、1,223百万円となりました。当中間会計期間における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当中間会計期間において営業活動の結果獲得した資金は、258百万円となりました。これは主として税引前中間純利益377百万円、減価償却費108百万円、棚卸資産の減少88百万円といった増加要因と、売掛金の増加332百万円等の減少要因があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当中間会計期間において投資活動の結果支出した資金は、433百万円となりました。これは主に、土地、機械及び装置等の有形固定資産の取得による支出427百万円があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当中間会計期間において財務活動の結果支出した資金は、117百万円となりました。これは主に、長期借入金の返済116百万円等によるものです。
第75期事業年度及び第76期中間会計期間における生産実績は次のとおりであります。なお、当社は酒類製造販売事業の単一セグメントのため、セグメント別の記載は省略しております。
(注)生産実績を示す金額は製造原価によっております。
当社は、需要予測に基づく見込生産を行っているため、該当事項はありません。
c. 販売実績
第75期事業年度及び第76期中間会計期間における販売実績は次のとおりであります。なお、当社は酒類製造販売事業の単一セグメントのため、セグメント別の記載は省略しております。
(注)主要な販売先の記載については、総販売実績に対する販売先別の販売実績割合が100分の10未満であるため記載しておりません。
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を合理的に勘案し判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。
② 経営成績等の状況に関する分析・検討内容
第75期事業年度(自 2024年7月1日 至 2025年6月30日)
(売上高)
当事業年度の売上高は、2,684百万円となり、前事業年度に比べ13百万円減少(前事業年度比99.5%)となりました。これは主に、国内BtoBがインバウンド需要の影響や大手小売店との取引により増収となった一方で、東アジア地域、北米における売上の減少により、海外売上が減少したことによるものであります。
(売上原価、売上総利益)
当事業年度の売上原価は1,189百万円(前事業年度比104.2%)となりました。これは主に、設備の導入による人件費の改善、水道光熱費の削減等を進めたものの、材料の値上がりの影響を受けたものであります。
以上の結果、当事業年度の売上総利益は1,495百万円(前事業年度比96.0%)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当事業年度の販売費及び一般管理費は1,178百万円(前事業年度比103.8%)となりました。これは主に、効率の良い広告運用に努めることで広告宣伝費を抑制した一方で、事業拡大に向けた人材確保のため、人件費が増加したことによるものです。
以上の結果、当事業年度の営業利益は317百万円(前事業年度比75.0%)となりました。
(営業外損益・経常利益)
当事業年度の営業外収益は3百万円、営業外費用は14百万円となりました。これは主に、受取利息、受取配当金、支払利息を計上したことによるものであります。この結果、当事業年度における経常利益は、306百万円(前事業年度比72.0%)となりました。
(特別損益・当期純利益)
当事業年度において特別利益は2百万円、特別損失は1百万円となりました。これは主に補助金収入、固定資産除却損を計上したことによるものであります。法人税等(法人税、住民税及び事業税並びに法人税等調整額)を65百万円計上した結果、当事業年度における当期純利益は、241百万円(前事業年度比76.2%)となりました。
第76期中間会計期間(自 2025年7月1日 至 2025年12月31日)
(売上高)
当中間会計期間の売上高は、1,684百万円となりました。これは主に、国内BtoBがインバウンド需要の影響や大手小売店との取引により堅調に推移した他、北米、東アジア地域の海外売上高が好調であったことによるものであります。
(売上原価、売上総利益)
当中間会計期間の売上原価は723百万円となりました。これは主に、原材料等のコスト高の中、設備の導入による人件費の改善、水道光熱費の削減等の製造の効率化を進めたことによるものであります。
以上の結果、当事業年度の売上総利益は960百万円となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当中間会計期間の販売費及び一般管理費は584百万円となりました。これは主に、事業拡大に向けた人材確保による人件費の増加や売上の増加に伴う運賃等の増加があったなか、効率の良い広告運用に努めることで広告宣伝費を抑制するなどコスト削減に取り組んだことによるものです。
以上の結果、当事業年度の営業利益は376百万円となりました。
(営業外損益・経常利益)
当中間会計期間の営業外収益は3百万円、営業外費用は4百万円となりました。これは主に、受取利息、受取配当金、支払利息を計上したことによるものであります。この結果、当事業年度における経常利益は、375百万円となりました。
(特別損益・中間純利益)
当中間会計期間において特別利益は1百万円、特別損失は0百万円となりました。これは主に補助金収入、固定資産除却損を計上したことによるものであります。法人税等(法人税、住民税及び事業税並びに法人税等調整額)を127百万円計上した結果、当中間会計期間における中間純利益は、249百万円となりました。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性について
キャッシュ・フローの分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」の記載のとおりであります。
当社の資本の財源及び資金の流動性については、営業活動によるキャッシュ・フローを運転資金の主たる財源とし、これに金融機関からの調達資金を加えて、設備投資資金を賄い、資金の流動性を確保しております。
④ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について
経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては業績に大きく影響を与える以下の4つをKPIとして、設定しております。
当事業年度におきましては、前事業年度と比較して、各指標が低下しております。その主な要因は以下の通りです。
当事業年度のEBITDAは、前事業年度を91百万円下回る531百万円(前事業年度比85.3%)となりました。これは「② 経営成績等の状況に関する分析・検討内容」に記載のとおり、主に当事業年度の営業利益が前事業年度の営業利益を105百万円下回ったことによるものです。
BtoC売上は、前事業年度を37百万円下回り411百万円(前事業年度比91.7%)となりました。これは、広告単価の上昇を受けて、売上拡大よりも利益の確保を優先する戦略へとシフトしたことによるものです。
海外売上は、前事業年度を226百万円下回り482百万円(前事業年度比68.0%)となりました。これは、当事業年度においては、インバウンド観光客の増加による空港向けの売上増加等のプラス要因はあったものの、前事業年度において北米に対する大口の販売があった一方で当事業年度において現地における当該商品の消化が進まず新たな大口の出荷がかなわなかったことや、台湾において例年採用されていた当社商品が採用されなかったこと等の減少要因が大きかったことによるものです。
ROEにつきましては、前事業年度を2.2ポイント下回る7.9%となりました。これは、「② 経営成績等の状況に関する分析・検討内容」に記載の通り、当期純利益が前事業年度を下回ったことが主な要因です。
当中間会計期間におきましては、北米、東アジア地域の販売が好調であったことが、海外売上、EBITDAに影響しております。BtoC売上につきましては、引き続き利益確保を重視する運営に努めておりますが、大手ECモールでの販売が好調に推移し、堅調な結果となりました。なお、ROEにつきましては、半期の数値であり参考値であります。