売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E00006 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績の分析

 当第3四半期連結累計期間(2023年6月1日から2024年2月29日まで)における世界経済は、米国経済などは底堅く推移しましたが、世界的な金融引き締めの影響や地政学的緊張など不確実性の高い状況が継続しております。国内経済は緩やかに回復しましたが、緩和的な金融環境により円安が進みました。

 このような状況のなか、当社グループの当第3四半期連結累計期間における業績は、海外で野菜種子と花種子の販売が好調に推移したことに加え、為替相場が円安になったことから、売上高は597億16百万円(前年同期比50億81百万円、9.3%増)となりました。

  営業利益は、人件費の増加などにより販売費及び一般管理費が増加したことから80億41百万円(前年同期比1億71百万円、2.1%減)となりました。経常利益は、主に営業利益の減少や営業外費用の増加を受け、85億81百万円(前年同期比5億54百万円、6.1%減)となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は、経常利益の減少や投資有価証券評価損の増加を受け、53億6百万円(前年同期比12億15百万円、18.6%減)となりました。

 

 当第3四半期連結累計期間の海外連結子会社等の財務諸表項目の主な為替換算レートは、次のとおりです。為替レートの変動による影響は、売上高に対してはプラス34億94百万円でした。
 なお、海外連結子会社等の決算日が連結決算日と異なるため、財務諸表項目を各四半期決算日末(3、6、9、12月末)の直物為替レートで換算し、その都度洗替を行っております。

 

 

第1四半期連結累計期間

第2四半期連結累計期間

当第3四半期連結累計期間

米ドル

144.99円(136.69円)

149.58円(144.81円)

141.82円(132.70円)

ユーロ

157.56円(142.65円)

157.97円(142.32円)

157.09円(141.44円)

 注:( )内は前年同期の換算レート

 

 セグメント別の経営成績の概要は次のとおりです。

①国内卸売事業

  国内卸売事業は、野菜種子は前年同期比増収となりましたが、花種子は減収となりました。資材も、暖冬傾向により冬用商品の売上が伸びなかったことや、一部商品で値上がり前の早期調達需要の反動減となったことなどから、前年同期比減収となりました。

  品目別では、野菜種子は、「王様トマト」シリーズの20周年キャンペーンを大規模展開中のトマトや、ブロッコリー、スイートコーンが堅調に推移しましたが、キャベツ、ホウレンソウが減少しました。花種子はマリーゴールド、ストック、ジニアが増加しましたが、トルコギキョウ、パンジーが減少しました。

 これらの結果、外部顧客への売上高は95億85百万円(前年同期比84百万円、0.9%増)、営業利益は42億93百万円(前年同期比1億81百万円、4.4%増)となりました。

 

②海外卸売事業

 海外卸売事業は、すべての地域において現地通貨ベースで増収となったことに加え、為替レートも全般的に円安となったことから、前年同期比増収となりました。

 地域ごとの現地通貨ベースの業績は次の通りです。北中米は、メロンやトマトが減少しましたが、ブロッコリーやペッパー、ヒマワリの主力商品に加え、スイカが大幅に増加しました。欧州中近東は、カボチャが減少しましたが、ブロッコリー、トマト(モロッコ、中央アジア向け)、トルコギキョウなどの主力商品が好調に推移したほか、花種子のカンパニュラやストックなども大きく伸びました。南米は、ブロッコリーが減少しましたが、トマト、ペッパー、メロン、レタス、ヒマワリなどが増加しました。アジアは、ブロッコリーが減少しましたが、ニンジンが増加したほか、トルコギキョウ、ヒマワリ、カンパニュラ、ストックなど、切り花種子が大幅に増加しました。

 これらの結果、外部顧客への売上高は443億39百万円(前年同期比52億31百万円、13.4%増)、営業利益は122億2百万円(前年同期比5億41百万円、4.6%増)となりました。

 

③小売事業

  通信販売分野は、春夏の天候不順の影響などにより前年同期比減収となりました。量販店向けのホームガーデン分野は、苗木と資材の売上は増加しましたが、野菜種子、花種子、球根が減少し、前年同期比減収となりました。また、ガーデンセンター横浜は2023年12月24日をもちまして閉店いたしました。

 これらの結果、外部顧客への売上高は32億55百万円(前年同期比2億39百万円、6.9%減)、営業損益は1億14百万円悪化し、2億34百万円の損失(前年同期は1億20百万円の営業損失)となりました。

 

④その他事業

 造園緑花分野は、引き続き資材や燃料などの価格高騰による厳しい状況下、民間及び公共工事での大型案件が竣工したことにより、外部顧客への売上高は25億36百万円(前年同期比5百万円、0.2%増)と前年同期並の水準を維持いたしましたが、営業利益は75百万円(前年同期比8百万円、10.7%減)となりました。

 

(2)財政状態の分析

(資産)

 資産合計は、1,790億68百万円(前連結会計年度末比183億53百万円増加)となりました。

・流動資産:商品及び製品の増加などにより91億76百万円増加

・固定資産:建物及び構築物(純額)、投資有価証券の増加などにより91億76百万円増加

 

(負債)

 負債合計は、319億11百万円(前連結会計年度末比92億76百万円増加)となりました。

・流動負債:支払手形及び買掛金、短期借入金の増加などにより59億31百万円増加

・固定負債:長期借入金、繰延税金負債の増加などにより33億45百万円増加

 

(純資産)

 純資産合計は、1,471億56百万円(前連結会計年度末比90億76百万円増加)となりました。

・株主資本:利益剰余金の増加などにより24億68百万円増加

・その他の包括利益累計額:為替換算調整勘定、その他有価証券評価差額金の増加などにより65億86百万円増加

 

(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(4)経営方針・経営戦略等

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(6)研究開発活動

 当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、71億84百万円であります。なお、研究開発費については、セグメント別に関連付けることが困難であるため、その総額を記載しております。また、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。