売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E00010 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況

当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、景気に緩やかな回復基調が見られるものの、ウクライナ情勢の緊迫が長期にわたっていることに加え、世界的な資源価格の値上がり、物流コストの高騰や円安が大幅な物価上昇を招くなど、先行きが不透明な状況が続いております。

このような状況の中、当社グループにおきましては、自社品種「夏瑞/なつみずき」(品種登録名「ペチカほのか」)の生食用販売、業務用販売を中心に、いちご果実及びその他青果物の販売に注力してまいりました。

この結果、当第2四半期連結累計期間の業績は、売上高1,416,419千円(前年同期比1.1%増加)、営業利益35,386千円(前年同期比65.8%減少)、経常利益36,640千円(前年同期比65.2%減少)、親会社株主に帰属する四半期純利益は19,405千円(前年同期比73.2%減少)となりました。

セグメントの業績は次のとおりであります。

 

(いちご果実・青果事業)

いちご果実・青果事業の主力商品は業務用いちご果実であります。当第2四半期連結累計期間においては、夏秋期は「夏瑞/なつみずき」(品種登録名「ペチカほのか」)、「コア」(品種登録名「ペチカエバー」)などの自社開発品種と輸入いちごを、その後は国産促成いちご(とちおとめ、紅ほっぺなど)を主に販売しております。

自社品種を主力とした夏秋期につきましては、「夏瑞/なつみずき」の販売が好調に推移した一方で、生産者の高齢化等による栽培面積の減少に加え、7月から8月にかけての長期にわたる異常な猛暑、その後の9月の残暑により8月中旬以降の出荷数量が大幅に減少いたしました。極端な高温環境は秋以降の出荷数量にも影響を及ぼし、自社品種を含めた国産いちごが品薄となる状況が長期間継続しました。そのため、輸入いちごを併用し、いちご果実の販売数量の確保に努めてまいりましたが、前年の同時期に比べ販売数量は減少いたしました。

12月のクリスマス時期については、猛暑により促成いちごの定植が全国的に遅れ、業務用サイズを中心に品薄状況となりました。市場相場価格も11月から高値の状況が続き、販売単価の上昇により売上高は増加したものの、仕入単価の上昇もあり、前年に比べ利益は減少いたしました。

その他の青果物におきましては、コンビニエンスストアをはじめとした既存取引先において、フルーツの使用量が減少したことで、売上高、利益ともに前年同期を下回りました。

この結果、いちご果実・青果事業の売上高は1,263,178千円(前年同期比2.7%増加)、営業利益は95,903千円(前年同期比40.4%減少)となりました。

 

(種苗事業)

種苗事業は、自社いちご品種の「ペチカほのか」(商品名「夏瑞/なつみずき」)と「ペチカエバー」(商品名「コア」)を生産販売しております。栽培方法には、秋に苗を定植し翌年春から秋にかけて果実を生産する秋定植と、春に苗を定植し夏から秋にかけて果実を生産する春定植の、概ね2体系の作型があります。当第2四半期連結累計期間におきましては、主に秋定植用苗を販売しております。

当第2四半期連結累計期間におきましては、種苗の販売本数が微減したことと、いちご新品種の共同開発業務の終了もあり、売上高、利益ともに減少いたしました。

この結果、種苗事業の売上高24,035千円(前年同期比10.3%減少))営業利益は17,139千円(前年同期比13.3%減少)となりました。

 

(馬鈴薯事業)

馬鈴薯事業は、主に種馬鈴薯の生産販売、仕入販売と青果馬鈴薯の仕入販売からなり、主要売上品である種馬鈴薯には、秋から春にかけて販売する春作と夏に販売する秋作の2体系がありますが、そのメインは春作種馬鈴薯です。当第2四半期連結累計期間におきましては、秋作及び春作種馬鈴薯販売を行っております。

当第2四半期連結累計期間におきましては、秋作向けにおいて一部産地の種馬鈴薯の供給不足により販売数量が減少したことに加え、春作向けにおいても記録的な猛暑によってオリジナル品種を中心に種馬鈴薯の生産量が落ち込み、十分な販売数量を確保することができませんでした。

この結果、馬鈴薯事業の売上高は55,592千円(前年同期比34.5%減少)、営業利益は1,701千円(前年同期比77.4%減少)となりました。

 

(運送事業)

運送事業は、株式会社エス・ロジスティックスが行っております。関東圏を中心とした事業展開で、当社の商品配送を中核としつつ、一般荷主からの配送業務受託も行っております。当第2四半期連結累計期間におきましては、一般荷主からの配送業務受託を進めたことで売上高が増加しました。また、当社商品の配送も含め、効率の良い自社配送を増加させ、外注費の削減が図れたことで、利益も前年同期を上回りました。

この結果、運送事業の売上高は73,611千円(前年同期比22.6%増加)、営業利益は5,477千円(前年は営業損失1,638千円)となりました。

 

(2)財政状態の状況

(流動資産)

流動資産は、前連結会計年度末と比較して512,441千円増加し、当第2四半期連結会計期間末で1,474,272千円となりました。これは現金及び預金、売掛金、棚卸資産が増加したことが主因であります。

(固定資産)

固定資産は、前連結会計年度末と比較して7,087千円増加し、当第2四半期連結会計期間末で153,296千円となりました。

(流動負債)

流動負債は、前連結会計年度末と比較して537,803千円増加し、当第2四半期連結会計期間末で712,223千円となりました。これは買掛金、短期借入金が増加したことが主因であります。

(固定負債)

固定負債は、前連結会計年度末と比較して404千円増加し、当第2四半期連結会計期間末で146,307千円となりました。

(純資産)

純資産は、前連結会計年度末と比較して18,678千円減少し、当第2四半期連結会計期間末で769,038千円となりました。なお、自己資本比率は前連結会計年度末の71.1%から47.3%となっております。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末と比較し13,718千円増加して591,632千円となりました。

当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当第2四半期連結累計期間において営業活動の結果使用した資金は118,763千円(前年同期は4,790千円の使用)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益37,482千円の計上、仕入債務363,927千円の増加があったものの、売上債権447,694千円、棚卸資産37,964千円の増加があったことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当第2四半期連結累計期間において投資活動の結果使用した資金は27,643千円(前年同期は3,670千円の使用)となりました。これは主に有形固定資産の売却による収入3,756千円があったものの、有形固定資産の取得による支出26,816千円があったことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当第2四半期連結累計期間において財務活動の結果取得した資金は160,126千円(前年同期は56,358千円の取得)となりました。これは主に、配当金の支払による支出37,875千円があったものの、短期借入れによる収入200,000千円があったことによるものであります。

 

(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(5)経営方針・経営戦略等

当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(7)研究開発活動

当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は15,739千円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。