E00372 Japan GAAP
当中間会計期間における菓子・食品業界は、インバウンド需要やサービス消費の回復により緩やかな回復基調を維持しました。一方で、原材料価格や人件費の高騰、エネルギー価格の高止まりなどによる物価上昇、実質賃金の伸び悩みが個人消費を抑制し、依然として厳しい経営環境が続いております。
このような状況のもと、当社は「中期経営計画-中村屋2027ビジョン-」に掲げた基本方針に基づき、構造改革と売上拡大の基盤づくりを進めてまいりました。
具体的には、菓子ビジネスでは、ギフト商品のカジュアル化を進めるとともに、日常使いの‘デイリー菓子’の定番化を目指し季節品の拡充などの施策を行いました。中華まんビジネスでは、春夏の需要創造を目指し季節限定の新商品を展開するとともに、量販店での試食販売を行い、朝食としての利便性を訴求することで、中華まんが年間を通じて「手軽に食べられる食」として定着するための取組みを継続しました。食品ビジネスでは、市販食品・業務用食品ともに、新商品の投入やレストランで培った調理技術を活かした商品の開発・提案を通じ、売上の拡大に努めました。また、原価高騰に対応するべく、不採算商品、不採算販路の集約などによる生産性向上や業務効率化によるコスト削減を図るとともに、一部の商品において価格改定や規格変更を実施し、収益体質の強化を図りました。
以上のような営業活動の結果、当中間会計期間の売上高は、12,495,769千円 前年同期に対し221,168千円の減収となりました。
利益面では、神奈川工場の一部閉鎖に伴う、固定資産の耐用年数の短縮及び基幹システムの更新による一時的な費用増加の影響により、営業損失は1,930,131千円 前年同期に対し73,318千円の減益、経常損失は1,802,031千円 前年同期に対し29,649千円の減益、中間純損失は1,327,419千円 前年同期に対し104,196千円の減益となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
菓子類では、親しい間柄で贈り合うギフトの需要拡大に対応するため、主力商品「月の菓」と新商品「月の菓 栗」を詰め合わせた「月の菓詰合わせ」を新発売しました。夏のデザート類では、あんみつを詰め合わせた「夏あつめ」を新発売し、多様化するギフト需要への対応に努めました。キャラメル菓子専門ブランド「CARAMEL MONDAY」は、より身近なシーンでもお楽しみいただけるよう、量販店等で展開する姉妹ブランド「CARAMEL MONDAYの朝」の展開を開始しました。
日常使いの‘デイリー菓子’類では、本格的な仕立ての「逸品どら焼」と、専門店の味わいを量販店で手軽にお求めいただける「どら焼」シリーズの製法見直しによる品質改良を実施し拡販を図りました。また、シーンを選ばず「好きな時に好きなものを食べられる喜び」を提供するため、「少量・食べきりサイズでも満足できる、濃厚な味わい」をコンセプトにした「ちょこっとわらび黒糖」「ちょこっと安納芋」の2品を新発売しました。
中華まん類では、量販店販路向け「肉まん」「あんまん」などを電子レンジでそのまま温められる個包装の簡便性を訴求し通年販売の強化を継続するとともに、「辛肉まん」を発売して春夏期での需要拡大を図りました。コンビニエンスストア向け商品は、基本商品である「肉まん」「ピザまん」「ごまあんまん」「大入り豚まん」の改良発売を行いました。
新宿中村屋本店「スイーツ&デリカBonna」では、「手焼きどらやき」「窯出しフィナンシェ」など店内工房手づくり商品が好調に推移しました。また、6月12日の「恋と革命のインドカリーの日」より、定番商品である「新宿カリーパン」「新宿ピロシキ」の揚げたて販売を実施し、お客様からご好評いただきました。
以上のような営業活動を行いましたが、前期に閉鎖した店舗の売上減少等により、菓子事業全体の売上高は7,186,562千円、前年同期に対し359,803千円、4.8%の減収となり、営業損失は1,241,878千円、前年同期に対し7,938千円の減益となりました。
市販食品では、消費者ニーズに合わせた商品開発を積極的に行いました。レトルトカレーでは、昨年度に新たなユーザーの獲得を目的に発売した「THE濃厚シリーズ」の第3弾商品「THE濃厚ブラックスパイシーカリー」を発売し、多様化するニーズに対応しました。中華レトルトでは、大きく市場が拡大する本格志向のレトルト麻婆豆腐市場において、シェアの獲得に向けて「本格四川」シリーズの「鮮烈麻婆豆腐」を刷新しました。
業務用食品では、中食販路においてコンビニエンスストア向けカレーの拡販を図りました。外食販路においては、カフェチェーンに対して調理技術を活かしたコラボメニューを開発し、拡販を推進しました。
新宿中村屋本店「レストラン&カフェManna」「カジュアルダイニングGranna」では、6月12日の「恋と革命のインドカリーの日」よりスパイスコア技術を生かした「ビリヤニ」を販売し、お客様からご好評をいただきました。
以上のような営業活動を行った結果、食品事業全体の売上高は4,849,530千円、前年同期に対し145,783千円、3.1%の増収となりましたが、原材料価格の高騰による影響等により、営業利益は316,841千円、前年同期に対し9,266千円の減益となりました。
不動産賃貸事業では、商業ビル「新宿中村屋ビル」において、適切な施設管理による快適な商業空間の提供に努め、満室稼働を維持しました。
また、武蔵工場(埼玉県入間市)の敷地の一部及び旧東京事業所敷地(東京都渋谷区)から地代収入を得ることで、保有する土地を有効に活用しました。
以上のような営業活動を行いましたが、一部店舗の賃料改定の影響により、売上高は459,677千円、前年同期に対し7,149千円、1.5%の減収、営業利益は225,529千円、前年同期に対し17,093千円の減益となりました。
当中間会計期間末における総資産は、現金及び預金の減少899,086千円、売掛金の減少522,621千円等がありましたが、土地の増加1,422,355千円、投資有価証券の増加1,276,949千円、商品及び製品の増加1,077,344千円等により、前事業年度末に比べ2,779,850千円増加し、46,288,803千円となりました。
負債は、退職給付引当金の減少205,319千円、資産除去債務の減少150,986千円等がありましたが、長期前受収益の増加3,317,047千円、買掛金の増加419,423千円等により、前事業年度末に比べ3,643,725千円増加し、20,114,730千円となりました。
純資産は、中間純損失1,327,419千円等による利益剰余金の減少等により、前事業年度末に比べ863,874千円減少し、26,174,073千円となりました。
当中間会計期間末における現金及び現金同等物は、前事業年度末に比べ、899,087千円減少し、1,716,580千円となりました。
区分ごとのキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
当中間会計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、1,207,450千円の収入(前年同期は587,492千円の収入)となりました。これは主に、税引前中間純損失△1,863,499千円、棚卸資産の増加額△1,459,283千円等があったものの、長期前受収益の増加額3,317,047千円、減価償却費885,788千円、売上債権の減少額522,621千円等があったことによるものです。
当中間会計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、2,055,711千円の支出(前年同期は559,802千円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出△1,927,973千円等があったことによるものです。
当中間会計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、50,825千円の支出(前年同期は8,016千円の収入)となりました。これは主に、短期借入金の増加額400,000千円等があったものの、配当金の支払額△400,993千円等があったことによるものです。
当中間会計期間において新たに発生した優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題はありません。
当中間会計期間の研究開発費の総額は381,062千円であります。
なお、当中間会計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。