丸善CHIホールディングス株式会社( )

ブランドなど:丸善ジュンク堂書店TRCMARC
小売業書店スタンダード

売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS




E23841 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1)業績の状況

当中間連結会計期間(2025年2月1日~2025年7月31日)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善、インバウンド需要の増加などを背景に、景気は緩やかな回復基調で推移しました。一方で米国通商政策、中東情勢など不安定な国際情勢、原材料や燃料価格の高止まりなど、引き続き注意が必要な環境にあります。

このような状況のなか、当社グループはこれまで培ってきた「グループ資産の活用促進」、市場の環境変化に対応した新しい事業の開発による「成長領域の創出」、既存事業の安定化と成長事業への投資により事業ポートフォリオの転換を図る「収益構造の転換」を基本方針として、知の生成と流通に持続的に貢献するための成長力と資本効率の向上を目指し、中期経営計画(5カ年)の2年目に取り組んでおります。

当中間連結会計期間の業績につきましては店舗・ネット販売事業において2025大阪・関西万博オフィシャルストアでの売上が好調であったこと、文教市場販売事業で教育・研究施設、図書館などの設計・施工における大型案件の完工が増加したこと等により、売上高は925億17百万円(前年同期比8.8%増)と増収となりました。利益面は増収により売上総利益が増加した結果、営業利益は28億40百万円(前年同期比35.1%増)、経常利益は28億5百万円(前年同期比35.9%増)と増益となりました。また投資有価証券売却益を特別利益に計上したことから親会社株主に帰属する中間純利益は20億44百万円(前年同期比65.7%増)と大幅な増益となりました。

 

セグメント別の業績は次のとおりであります。

なお、当中間連結会計期間より表示方法の変更を行っており、以下の前年同中間期比較については、前年同中間期の数値を組み替えた数値で比較しております。

表示方法の変更の内容については、「(追加情報)(表示方法の変更)」に記載しております。

 

[文教市場販売事業]

当事業は以下の事業を行っております。

1.図書館(公共図書館・学校図書館・大学図書館)に対する図書館用書籍の販売、汎用書誌データベース「TRC MARC」の作成・販売及び図書装備(バーコードラベルやICタグ等の貼付等)や選書・検索ツール等の提供

2.大学などの教育研究機関や研究者に対する学術研究及び教育に関する輸入洋書を含む出版物(書籍・雑誌・電子ジャーナル、電子情報データベースほか)や英文校正・翻訳サービスをはじめとする研究者支援ソリューションの提供

3.教育・研究施設、図書館などの設計・施工と大学経営コンサルティングをはじめとする各種ソリューションの提供

4.大学内売店の運営や学生に対する教科書・テキストの販売等

 

当中間連結会計期間の業績につきましては、教育・研究施設、図書館などの設計・施工における大型案件の完工が増加したこと、また公共図書館向けの書籍販売が堅調に推移したことに加え、当期よりデジタルアーカイブの検索、閲覧を行うためのプラットフォームシステムを提供しているTRC‐ADEAC株式会社(株式会社図書館流通センターの子会社)を新たに連結範囲に含めたこと等により、売上高は266億41百万円(前年同期比2.5%増)、営業利益は19億53百万円(前年同期比7.1%増)と増収増益となりました。

 

[店舗・ネット販売事業]

当事業は、主に全国都市部を中心とした店舗網において和書・洋書などの書籍をメインに、文具・雑貨・洋品まで多岐にわたる商品の販売を行っております。

店舗の状況といたしましては、海外2店舗目を台北市の商業施設「三井ショッピングパークららぽーと台北南港」4階に書籍・文具・雑貨を取り扱う「淳久堂書店 ららぽーと台北南港店」(3月)、虎ノ門ヒルズ「グラスロック」の2~3階に新スタイル書店「magmabooks」(4月)、「2025大阪・関西万博 会場内オフィシャルストアを2店舗(4月に「東ゲート店 MARUZEN JUNKUDO」、7月に「風の広場店 MARUZEN JUNKUDO」)、またフランチャイズ加盟している株式会社駿河屋BASEが展開するホビーショップを2店舗(3月に「駿河屋 松山大街道店」、7月に「駿河屋 秋田オーパ店」)開店した結果、2025年7月末時点の店舗数は117店舗となっております。(うち2店舗は海外店(台湾)、24店舗は「丸善(MARUZEN)」「ジュンク堂書店」の店舗名ではありません。)

当中間連結会計期間の業績につきましては、2025大阪・関西万博オフィシャルストアにおいてグッズなどの販売が好調であったことにより、売上高は388億50百万円(前年同期比18.5%増)、営業利益は10億34百万円(前年同期比227.6%増)と大幅な増収増益となりました。

 

[図書館サポート事業]

当事業は、図書館の業務効率化・利用者へのサービス向上の観点から、カウンター業務・目録作成・蔵書点検などの業務の請負、地方自治法における指定管理者制度による図書館運営業務、PFI(Private Finance Initiative)による図書館運営業務及び人材派遣を行っております。

当中間連結会計期間の業績につきましては、図書館受託館数は期初1,840館から9館増加し、2025年7月末時点では1,849館(公共図書館633館、大学図書館237館、学校図書館他979館)となり堅調に推移しました。

その結果、当事業の売上高は195億8百万円(前年同期比4.6%増)と増収となりましたが、人件費等の原価増加の影響により、営業利益は13億82百万円(前年同期比9.7%減)と減益となりました。

 

[出版事業]

当事業は、『理科年表』をはじめとする理工系分野を中心とした専門書・事典・便覧・大学テキストに加え、絵本・童話などの児童書、図書館向け書籍の刊行を行っております。また医療・看護・芸術・経営など多岐にわたる分野のDVDについても発売を行っております。

当中間連結会計期間につきましては、専門分野として『ジー先生の場の量子論 応用編』『生物物理学』『知っておきたいLGBTQの患者診療の手引き』『アナログCMOS集積回路の設計 第2版 基礎編・応用編』『47都道府県・合戦百科』『国税審査請求』、児童書として『くだもののはな なんのはな?』『ピーマンマンとてんさいむしばキン』『ななちゃんは、みんなのねこ』『はりねずみのポチカ うみのそこのおんがくかい』など、合計新刊118点(前年100点)を刊行いたしました。

当中間連結会計期間の業績につきましては、教科書販売の苦戦や児童書関連分野の売上減少の影響で売上高は18億50百万円(前年同期比4.9%減)と減収となり、原価及び販管費の削減に努めましたが70百万円の営業損失(前年同期65百万円の営業損失)となりました。

 

[その他]

当事業は、書店やその他小売店舗を中心に企画・設計デザインから建設工事・内装工事・店舗什器・看板・ディスプレーなどのトータルプランニング(店舗内装業)に関わる事業、図書館用図書の入出荷業務、Apple製品やパソコンの修理・アップグレード設定等の事業(株式会社図書館流通センターの子会社であるグローバルソリューションサービス株式会社による)、総合保育サービス(株式会社図書館流通センターの子会社である株式会社明日香による)、税務・会計・M&A領域において電子化された専門書籍・雑誌を横断的に検索・閲覧できるサービス(丸善リサーチ)を行っております。

当中間連結会計期間の業績につきましては、総合保育サービス事業及び店舗内装業が順調に推移した結果、売上高は56億66百万円(前年同期比0.0%増)とほぼ前年並みとなりました。営業利益は原価、販管費の削減に努めた結果、3億22百万円(前年同期比26.1%増)と増益となりました。

 

 

(2)財政状態の分析

① 資産

流動資産は、前連結会計年度末に比べて16億51百万円減少し、964億8百万円となりました。これは、現金及び預金が69億41百万円増加し、受取手形及び売掛金が9億86百万円、その他が84億55百万円減少したことなどによります。

固定資産は、前連結会計年度末に比べて12億17百万円増加し、358億90百万円となりました。これは、有形固定資産が7億55百万円、無形固定資産が7億50百万円増加し、投資その他の資産が2億88百万円減少したことによります。

この結果、総資産は前連結会計年度末に比べて4億34百万円減少し、1,322億99百万円となりました。

② 負債

流動負債は、前連結会計年度末に比べて23億40百万円減少し、543億74百万円となりました。これは、支払手形及び買掛金が4億18百万円、短期借入金が54億40百万円減少したことなどによります。

固定負債は、前連結会計年度末に比べて7億46百万円増加し、250億22百万円となりました。これは、長期借入金が4億36百万円、リース債務が4億80百万円増加したことなどによります。

この結果、負債合計は前連結会計年度末に比べて15億94百万円減少し、793億97百万円となりました。

③ 純資産

純資産合計は、前連結会計年度末と比べて11億59百万円増加し、529億1百万円となりました。これは、利益剰余金が17億53百万円増加したことなどによります。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)の残高は353億31百万円となりました。

当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により獲得した資金は、135億9百万円(前年同期比11億80百万円の収入増)となりました。これは主に、税金等調整前中間純利益の増加などによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により使用した資金は、50百万円(前年同期比9億24百万円の支出減)となりました。これは有形固定資産の取得による支出、無形固定資産の取得による支出は増加した一方で、その他の収入も増加したことなどによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により使用した資金は、64億35百万円(前年同期比3億17百万円の支出減)となりました。これは主に、短期借入金の純増減額の減少などによるものであります。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当中間連結会計期間において、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。