売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E32991 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当第2四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものです。

 

(1) 業績の状況

当第2四半期累計期間における当社の経営成績は、次の表のとおりです。

 

前第2四半期累計期間

(自 2022年9月1日

2023年2月28日)

当第2四半期累計期間

(自 2023年9月1日

2024年2月29日)

対前年同期比

(増減額)

対前年同期比

(増減率)

売上高

4,439,302千円

5,030,419千円

591,117千円

13.3%

営業利益

929,014千円

1,080,171千円

151,157千円

16.3%

経常利益

917,446千円

1,078,590千円

161,143千円

17.6%

四半期純利益

633,976千円

746,427千円

112,450千円

17.7%

 

 

当社は当第2四半期累計期間において、主力商品の『ほぼ日手帳2024』を例年通り2023年9月1日より、4月はじまり版の『ほぼ日手帳2024 spring』を2024年2月1日より販売開始しました。また1月にはより多くの方に商品をお試しいただく機会を増やすために自社ECサイト「ほぼ日ストア」で3年ぶりのセールをおこないました。

『ほぼ日手帳』はこれまでもブランド、IPやアーティストとのコラボレーションを実施してきました。当第2四半期累計期間においては前年も大きな反響があった「ONE PIECE magazine」と引き続きコラボレーションを実施し、1日1ページの手帳本体やカバー、オリジナル文具を発売しました。今後も取組み先と当社の双方が新たなお客様に出会えるような多様なコラボレーションを目指していきます。また、国内ではより多くのお客様の手にとってもらえるように、「ほぼ日ストア」以外の外部ECサイトでの販売を強化しています。

欧米でのほぼ日手帳への関心も引き続き高く、ほぼ日手帳関連のコンテンツやSNSの英語対応の強化、海外での展示イベントの実施により認知の拡大を進めています。2024年版では主に海外に向けた新商品として、『手帳本体オリジナル英語版』や張り手帳タイプの『ほぼ日手帳HON英語版』を発売し、手帳本体のラインナップを拡充しました。また「ほぼ日ストア」に言語、通貨、決済手段の対応範囲を広げるDtoC越境EC向けサービスを導入し、お客様が日常で利用している決済手段で購入できること、関税・税金込みの価格で事前決済が可能になることで、より安心して購入していただけるようになりました。これらの結果、海外売上高の前年同期比は直販売上で34.5%増、卸売上で21.5%増と北中米、ヨーロッパを中心に大きく伸長し、『ほぼ日手帳』における海外売上高の構成比率は54.4%(前年同期比4.8pt増)と上昇しました。今後も世界各国での販路の拡大や購入時の利便性向上を推進し、海外売上高の伸長を図っていきます。

結果として『ほぼ日手帳』全体の売上高は国内外ともに手帳本体・カバーが好調に推移し、前年同期比21.6%増(国内10.0%増、海外33.4%増)となりました。当第2四半期累計期間までの2024年版の販売部数は2023年版の総販売部数と並び82万部となり、2001年10月に初版部数12,000冊からスタートしたほぼ日手帳の累計販売部数は1,000万部を突破しました。

 

※画像省略しています。

 

手帳以外の商品については、前年同期並となりました。セールによる売上増加の一方で、暖冬の影響もありアパレルや寝具などの冬物商品の動きが低調となったほか、AR地球儀「ほぼ日のアースボール」などの生活雑貨の売上が減少しました。今後も、スタイリストの伊藤まさこさんとコラボレーションしたブランド「weeksdays」や寝具を扱うブランド「ねむれないくまのために」など既存プロジェクトの継続的な推進とキャンププロジェクト「yozora ヨゾラ」など新たなジャンルの商品開発に注力していきます。

これらの結果、総売上高は5,030,419千円(前年同期比13.3%増)となりました。

売上原価については、『ほぼ日手帳』の売上構成比率が上昇した結果、売上原価率36.5%(前年同期比1.6pt減)となりました。販売費及び一般管理費については、海外直営販路での売上増加により販売費用が増加しました。

その結果、当第2四半期累計期間の営業利益は1,080,171千円(前年同期比16.3%増)、経常利益は1,078,590千円(前年同期比17.6%増)、四半期純利益は746,427千円(前年同期比17.7%増)となりました。

その他の事業活動として、動画サービス「ほぼ日の學校」(アプリ及びWEBで提供)では、「人に会おう、話を聞こう。」をコンセプトに、新しい学びの「場」をつくることを目指し、有名無名問わず様々なジャンルの講師による授業を配信しています。今期は動画クリエイターのはじめしゃちょーさん、元プロ野球選手で起業家の斎藤佑樹さん、ウクライナのいまを伝えるジャーナリストの古川英治さんなどの動画を公開しました。また現役保育士のてぃ先生や、書体デザイナーの鳥海修さんなどのイベントを開催し、リアルなコミュニケーションの場も増やしています。

ウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」では「ほぼ日の學校」でも動画配信をおこなった任天堂の宮本茂さんとの対談「なにもできないからプロデューサーになった。」や、俳優の役所広司さんとの対談「忘れかけていたことを、思い出すように。」が多くの方に読まれました。また、ほぼ日のさまざまな商品を生配信で紹介する「ほぼ日LIVEコマァ~ス」や、LINEアカウントメディアなどの外部媒体でアーカイブの人気記事などの配信をしています。活字以外のメディアでもたくさんの方に楽しんでもらえるよう、オーディオブック「聞く、ほぼ日。」やYouTubeチャンネル「ほぼべりTUBE」など、音声や動画としてのコンテンツ提供にも力を入れています。

渋谷PARCO「ほぼ日曜日」では、木彫りアーティストのキボリノコンノさんの作品をクイズ形式で解きながらすすむ体験型の展覧会「どっち?展」を開催し多くの方にご来場いただきました。「TOBICHI」では『ほぼ日手帳2024 spring』の発売イベントや、写真家の山内悠さんの写真展を開催しました。このように、当社は運営する「場」において、生活のたのしみとなるような「いい時間」を過ごしていただけるよう、コンテンツを作り、編集し届けています。こうしたすべての活動の結果が当社の業績につながっています。

なお、当社は単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しています。

 

 

(2) 財政状態の分析

資産、負債及び純資産の状況

 

前事業年度

(2023年8月31日)

当第2四半期会計期間

(2024年2月29日)

前事業年度末比増減

資産合計

5,847,553千円

6,039,825千円

192,271千円

負債合計

1,647,253千円

1,164,960千円

△482,292千円

純資産合計

4,200,299千円

4,874,864千円

674,564千円

 

 

(資産の部)

流動資産は、4,494,465千円と前事業年度末に比べて134,141千円の増加となりました。これは主に現金及び預金の増加1,210,506千円、商品の減少783,541千円、売掛金の減少261,137千円によるものです。

有形固定資産は、273,327千円と前事業年度末に比べて18,001千円の減少となりました。これは主に減価償却による減少26,449千円、工具、器具及び備品の取得による増加4,839千円、その他に含まれる車両運搬具の取得による増加3,608千円によるものです。

無形固定資産は、489,483千円と前事業年度末に比べて71,741千円の増加となりました。これは主に「ほぼ日の學校」などのソフトウエア取得による増加40,584千円、その他に含まれるソフトウエア仮勘定の増加75,403千円、減価償却による減少45,446千円によるものです。

投資その他の資産は、782,548千円と前事業年度末に比べて4,389千円の増加となりました。これは主に投資有価証券の時価評価額の増加47,116千円、その他に含まれる繰延税金資産の減少55,601千円によるものです。

(負債の部)

流動負債は、932,630千円と前事業年度末に比べて498,238千円の減少となりました。これは主に買掛金の減少769,901千円、賞与引当金の減少65,845千円、未払法人税等の増加138,955千円、その他に含まれる未払消費税等の増加205,495千円によるものです。

固定負債は、232,329千円と前事業年度末に比べて15,945千円の増加となりました。これは主に退職給付引当金の増加15,049千円によるものです。

(純資産の部)

純資産の部は、4,874,864千円と前事業年度末に比べて674,564千円の増加となりました。これは主に利益剰余金の増加642,025千円、その他有価証券評価差額金の増加32,469千円によるものです。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当第2四半期累計期間における現金及び現金同等物は2,583,819千円と前事業年度末と比べ1,210,506千円の増加となりました。

当四半期における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りです。

 

前第2四半期累計期間

(自 2022年9月1日

2023年2月28日)

当第2四半期累計期間

(自 2023年9月1日

2024年2月29日)

対前年同期比

(増減額)

営業活動による

キャッシュ・フロー

1,012,891千円

1,472,993千円

460,101千円

投資活動による

キャッシュ・フロー

△165,774千円

△152,594千円

13,179千円

財務活動による

キャッシュ・フロー

△105,772千円

△105,239千円

533千円

 

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、1,472,993千円の純収入となりました。これは主に税引前四半期純利益1,078,590千円、売上債権の減少額261,137千円、棚卸資産の減少額793,958千円、未払又は未収消費税等の増加額226,191千円による増加要因と、仕入債務の減少額769,901千円、法人税等の支払額158,202千円による減少要因によるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、152,594千円の純支出となりました。これは主に有形固定資産の取得に7,807千円、無形固定資産の取得に107,714千円、長期前払費用に37,300千円支出したことによるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、105,239千円の純支出となりました。これは主に配当金の支払額104,134千円によるものです。

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第2四半期累計期間において、当社の優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5) 研究開発活動

該当事項はありません。