売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E01245 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績の状況

 当第3四半期連結累計期間における世界経済は、アフターコロナ期に移行しており急激な需要の回復が見られましたが、サプライチェーンの分断や半導体等の部品不足による急激なインフレーションを受け減速傾向にあります。一方でわが国経済は、急激なインフレーションは抑え込まれているものの、電力費や燃料費等のエネルギーコストや原材料価格の高騰を避けることができず、内需の回復は鈍化しております。

 特殊鋼業界の主要な需要先である自動車産業においては、完成車メーカーへの部品供給が正常化したことにより生産台数は回復しておりますが、一部の部品メーカーでは在庫調整を余儀なくされています。

 このような環境の中、当社グループの特殊鋼事業につきましては、在庫調整する部品メーカーからの注文減少を受け売上高は前年同四半期実績を下回りました。また、注文減少と製造原価上昇のすべてを販売価格へ転嫁できていないことから、利益面でも前年同四半期実績を下回り、減収減益となりました。

 不動産賃貸事業につきましては、商業施設の新規出店工事があり売上高は前年同四半期実績を上回りましたが、施設の修繕費用等が増加したことで利益は前年同四半期実績を下回り、増収減益となりました。

 その結果、当第3四半期連結累計期間における売上高は前年同四半期に比べ24百万円減の15,962百万円となりました。経常利益は前年同四半期に比べ306百万円減の930百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同四半期に比べ75百万円減の844百万円となりました。

 

 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

①特殊鋼事業

 売上高は前年同四半期に比べ34百万円減の14,190百万円、セグメント損失(営業損失)は11百万円(前年同四半期は274百万円の利益)となりました。

②不動産賃貸事業

 売上高は前年同四半期に比べ9百万円増の1,772百万円、セグメント利益(営業利益)は35百万円減の829百万円となりました。

(2)財政状態の状況

 当第3四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ1,228百万円増加し、33,937百万円となりました。主な要因は次のとおりであります。

・一部取引先の決済方法が変更になったこと等により電子記録債権が550百万円増加しております。

・磁気焼鈍炉の増設等により建設仮勘定が306百万円増加しております。

 一方、当第3四半期連結会計期間末の負債は、前連結会計年度末に比べ335百万円増加し、6,772百万円となりました。主な要因は次のとおりであります。

・上記設備等への投資により未払金(流動負債その他)が110百万円、設備関係電子記録債務(流動負債その他)が142百万円各々増加しております。

 また、当第3四半期連結会計期間末の純資産は、親会社株主に帰属する四半期純利益844百万円を主な要因として、前連結会計年度末に比べ892百万円増加し、27,164百万円となりました。以上の結果、自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ0.3ポイント低下し、80.0%となりました。

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

(4)研究開発活動

 当第3四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発活動の金額は、309百万円(売上金額比1.9%)であります。

 なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。