売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E01354 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1)財政状態の状況

 (総資産)

当第3四半期連結会計期間末における総資産の残高は127,271百万円(前連結会計年度末は129,205百万円)となり1,933百万円の減少となりました。これは売上債権の増加(27,695百万円から29,535百万円へ1,839百万円の増)、投資有価証券の増加(10,980百万円から12,511百万円へ1,531百万円の増)及び棚卸資産が増加(9,526百万円から10,335百万円へ809百万円の増)したものの、現金及び預金の減少(10,161百万円から5,841百万円へ4,319百万円の減)及び有形固定資産が減少(57,905百万円から55,970百万円へ1,935百万円の減)したことが主な要因であります。

 

 (負債)

当第3四半期連結会計期間末における負債の残高は67,359百万円(前連結会計年度末は74,324百万円)となり6,964百万円の減少となりました。これは借入金の減少(35,957百万円から31,526百万円へ4,431百万円の減)、流動負債の「その他」に含まれております未払金の減少(4,704百万円から3,393百万円へ1,310百万円の減)及び未払法人税等が減少(1,199百万円から374百万円へ825百万円の減)したことが主な要因であります。

 

 (純資産)

当第3四半期連結会計期間末における純資産の残高は59,912百万円(前連結会計年度末は54,880百万円)となり5,031百万円の増加となりました。これは配当金の支払567百万円がありましたものの、親会社株主に帰属する四半期純利益3,699百万円の計上、その他有価証券評価差額金の増加(4,018百万円から5,078百万円へ1,059百万円の増)、為替換算調整勘定の増加(830百万円から1,339百万円へ509百万円の増)及び非支配株主持分が増加(4,293百万円から4,552百万円へ259百万円の増)したことが主な要因であります。

 

 

(2)経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴い人流は増加し、特にインバウンド需要が回復するなど、経済活動の正常化が進み、緩やかな回復基調となりました。しかしながら、円安の進行やウクライナ問題の長期化に起因する原材料価格およびエネルギーコスト高騰など、厳しい状況が続きました。また、世界的な金融引き締めによる景気への影響や中国経済の先行き懸念など、依然として不透明な状況が続いております。

当第3四半期連結累計期間における清涼飲料業界の状況につきましては、人流の回復および7月以降の記録的な猛暑や9月以降の残暑の影響等により、ミネラルウォーターを中心に販売が増加しましたものの、生活必需品の相次ぐ値上げに伴い嗜好品の一面を持つ清涼飲料の買い控えが続き、前年並みの結果となりました。

食品缶詰業界の状況につきましては、水産缶詰ではサバやサンマなどの記録的な水産原料不足長期化の影響により、前年を下回る結果となりました。

このような状況におきまして、当第3四半期連結累計期間における当社グループの経営成績は、主要子会社である北海製罐株式会社における飲料缶事業の廃止等に伴い売上高は69,277百万円(前年同期比1.9%減)と減少しましたものの、減価償却費の負担軽減等により営業利益は4,860百万円(前年同期は営業利益309百万円)、経常利益は5,422百万円(前年同期比514.7%増)親会社株主に帰属する四半期純利益は3,699百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純利益17百万円)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は、次の通りであります。

なお、第1四半期連結会計期間より、従来報告セグメントとしていた「機械製作事業」について、報告セグメントから除外し、「その他」に含めて記載する方法に変更しております。これに伴い、当第3四半期連結累計期間における比較および分析は、変更後の区分に基づいております。

[容器事業]

(メタル缶)

エアゾール用空缶につきましては、ホビー用塗料の受注が増加しましたものの、主力の殺虫剤関連製品やエアコン洗浄剤の販売が落ち込みましたため、前年を下回る結果となりました。

食品缶詰用空缶につきましては、水産缶詰では、サバやサンマの缶詰の販売が低調に推移しましたことにより、前年を下回る結果となりました。

美術缶につきましては、旅行その他外出の増加により菓子缶や業務用スパイス缶の販売が好調に推移し、前年を上回る結果となりました。

(プラスチック容器)

①飲料用ペットボトル

飲料用ペットボトルにつきましては、加温販売向け耐熱ボトルの受注が増加したことにより、前年を上回る結果となりました。プリフォームにつきましても、リサイクル材を使用した小型用の販売が好調に推移しましたため、プリフォームを含む飲料用ペットボトル全体としては、前年を上回る結果となりました。

②食品用ペットボトル

食品用ペットボトルにつきましては、当社ボトルの採用が拡大したほか、PET素材の二重構造バリアボトルの大容量容器の販売が好調に推移しましたため、前年を上回る結果となりました。

③その他

その他のプラスチック製容器包装につきましては、化粧品向け製品等の販売が前年を上回り、バッグインボックスにつきましても、外食産業向けなどで好調に推移しましたため、前年を上回る結果となりました。

以上の結果、容器事業全体の売上高は23,822百万円(前年同期比9.9%減)となりましたものの、営業利益は1,495百万円(前年同期は営業損失1,048百万円)となりました。

 

[充填事業]

(缶製品)

缶製品につきましては、通常缶は缶コーヒーの販売不振の影響で低調に推移し、リシール缶(ボトル缶)も値上げの影響等により、前年を下回る結果となりました。

(ペットボトル製品)

ペットボトル製品につきましては、大型ペットボトルでは1リットル製品が好調に推移し、小型ペットボトルも夏場の記録的な猛暑および残暑の影響により堅調に推移しましたため、前年を上回る結果となりました。

以上の結果、乳製品受託製造および食品の受託製造を含めた充填事業全体の売上高は30,132百万円(前年同期比3.1%増)となり営業利益は3,478百万円(前年同期比59.5%増)となりました。

 

[海外事業]

インドネシアにおいては、ホッカン・デルタパック・インダストリ社では、主力製品であるカップの原材料価格下落による販売価格の低下がありましたものの、プリフォーム等の販売が増加しましたため、前年を上回る結果となりました。ホッカン・インドネシア社では、主要なお客様の販売好調に伴い、前年を上回る結果となりました。

ベトナムにおいては、日本キャンパック・ベトナム社では、清涼飲料市場に回復傾向が見られず、前年を下回る結果となりました。

以上の結果、海外事業全体の売上高は12,442百万円(前年同期比6.0%増)となり、営業利益は1,003百万円(前年同期比69.2%増)となりました。

 

[その他]

化粧品等製造販売事業では、積極的な営業活動による新規取引の開始や新製品の受注等もあり、前年を上回る結果となりました。機械製作事業では、液体小袋充填機の販売は好調に推移しましたものの、産業用機械等の大型案件の受注が減少したことにより、前年を下回る結果となりました。

以上の結果、工場内運搬作業等受託を含めたその他全体の売上高は2,880百万円(前年同期比9.1%減)となり、営業利益は164百万円(前年同期は営業損失193百万円)となりました。

 

(3)研究開発活動

当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は444百万円であります。
 なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。