売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E24651 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績の状況

(単位:百万円)

 

2023年9月期

第1四半期

2024年9月期

第1四半期

増減率

 売上高

17,416

24,393

40.1%

 売上原価

8,187

13,578

65.8%

売上総利益

9,228

10,814

17.2%

 販売費及び一般管理費

2,136

2,493

16.7%

営業利益

7,092

8,321

17.3%

 営業外収益

810

989

22.2%

 営業外費用

853

715

△16.2%

経常利益

7,049

8,595

21.9%

親会社株主に帰属する

四半期純利益

4,560

6,382

40.0%

 当第1四半期連結累計(会計)期間においては、世界経済は、緩やかな持ち直しの動きがみられるものの、世界的な金融引締めが続く中での金融資本市場の変動や物価上昇等により、引き続き不透明な状況で推移しております。一方、日本経済においては、雇用・所得環境が改善する中で、各種政策の効果もあって、景気は緩やかに回復しました。このような状況のもと、当社グループは、事業運営方針に従い、各種施策の実施に努めました。

 当社のリースファンド事業においては、積極的な販売を推進した結果、四半期連結会計期間(3か月)としては過去最高の出資金販売額となりました。国内不動産ファンド事業においても、投資家の旺盛な需要が継続し、不動産小口化商品販売額が第1四半期連結累計(会計)期間としては、過去最高額を更新しました。

 この結果、連結売上高は24,393百万円(前年同期比40.1%増)、営業利益は8,321百万円(前年同期比17.3%増)、経常利益は8,595百万円(前年同期比21.9%増)及び親会社株主に帰属する四半期純利益は6,382百万円(前年同期比40.0%増)となり、四半期連結会計期間(3か月)では過去最高の連結売上高(2023年9月期第4四半期の23,112百万円)及び過去最高益(2023年9月期第1四半期の営業利益7,092百万円、経常利益7,049百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益4,560百万円)を更新し、前年同期に比べ増収・増益となりました。

 

売上高/売上原価/売上総利益

売上高は、24,393百万円(前年同期比40.1%増)及び売上原価は、13,578百万円(前年同期比65.8%増)並びに売上総利益は、10,814百万円(前年同期比17.2%増)となりました。

 

セグメント別業績の概況は、以下のとおりであります。

(単位:百万円)

 

2023年9月期

  第1四半期

2024年9月期

  第1四半期

増減率

売上高

17,416

24,393

40.1%

 リースファンド事業

7,858

9,397

19.6%

 国内不動産ファンド事業

8,634

14,385

66.6%

 海外不動産ファンド事業

679

419

△38.2%

 その他事業

242

191

△21.3%

売上原価

8,187

13,578

65.8%

売上総利益

9,228

10,814

17.2%

 リースファンド事業

7,284

8,353

14.7%

 国内不動産ファンド事業

1,227

2,009

63.7%

 海外不動産ファンド事業

590

344

△41.7%

 その他事業

125

107

△14.3%

(単位:百万円)

 

2023年9月期

第1四半期

2024年9月期

第1四半期

増減率

リースファンド事業

 

 

 

 リース事業組成金額

107,609

98,461

△8.5%

 出資金販売額

44,936

57,750

28.5%

国内不動産ファンド事業

 

 

 

 不動産ファンド事業組成金額

42,790

7,780

△81.8%

 不動産小口化商品販売額

8,520

14,210

66.8%

海外不動産ファンド事業

 

 

 

 不動産ファンド事業組成金額

18,049

11,765

△34.8%

 出資金販売額(海外不動産)

4,010

2,530

△36.9%

用語の説明

[リース事業組成金額]

  組成したオペレーティング・リース事業案件のリース物件の取得価額の合計額であります。

[出資金販売額][出資金販売額(海外不動産)]

  出資金(オペレーティング・リース事業の匿名組合出資持分及び任意組合出資持分並びに海外不動産を対象とした集団投資事業案件に係る任意組合出資持分)について、リース開始日までに投資家へ私募の取扱いを行ったもの及びリース開始日時点で当社又は当社子会社が一旦立替取得し、(連結)貸借対照表の「商品出資金」に計上したものについて、投資家へ譲渡したものの合計額であります。なお、[出資金販売額]には、信託機能を活用した航空機リース事業案件に係る信託受益権譲渡価額を含めております。

[不動産ファンド事業組成金額]

 国内不動産ファンド事業:不動産小口化商品は信託受益権1個当たりの価額に組成個数を乗じた額及び現物不動産は販売予定価額であります。

 海外不動産ファンド事業海外不動産についてのリース物件の取得価額であります。

[不動産小口化商品販売額]

  信託受益権1個当たりの価額に販売個数を乗じた額となります。

(リースファンド事業)

 リースファンド事業における組成金額は、CO2削減に関連したトランジション・ファイナンスに係る大型船舶案件を主体に積極的な組成を継続した結果、98,461百万円(前年同期比8.5%減)となりました。

 出資金販売額は、積極的な販売を推進した結果、四半期連結会計期間(3か月)としては過去最高となる57,750百万円(前年同期比28.5%増)となりました。

 これらの結果、売上高は、9,397百万円(前年同期比19.6%増)及び売上総利益は8,353百万円(前年同期比14.7%増)となりました。

(国内不動産ファンド事業)

 国内不動産ファンド事業における組成金額は、「FPGリンクス新橋」等を組成した結果、7,780百万円(前年同期比81.8%減)となりました。

 

 不動産小口化商品販売額は、投資家の旺盛な需要が継続し、第1四半期連結累計(会計)期間としては過去最高となる14,210百万円(前年同期比66.8%増)となりました。

 これらの結果、売上高は14,385百万円(前年同期比66.6%増)及び売上総利益は、2,009百万円(前年同期比63.7%増)となりました。

(海外不動産ファンド事業)

 海外不動産ファンド事業における組成金額は、2023年10月に第3号案件となる米国テキサス州オースティンの大型集合住宅を組成した結果、11,765百万円(前年同期比34.8%減)となりました。

 出資金販売額は、投資家の強い需要の継続を受け、2023年3月より販売を開始した第2号案件である、米国ハワイ州ホノルル市の大型リゾートホテル「Queen Kapiolani Hotel」が完売する等、2,530百万円(前年同期比36.9%減)となりました。

 これらの結果、売上高は419百万円(前年同期比38.2%減)及び売上総利益は、344百万円(前年同期比41.7%減)となりました。

(その他事業)

  その他事業の売上高は191百万円(前年同期比21.3%減)及び売上総利益は、107百万円(前年同期比14.3%減)となりました

(注)1.当第1四半期連結累計(会計)期間より、事業名称を一部、以下のとおり変更しております。

旧事業名称

新事業名称

変更理由

不動産ファンド事業

国内不動産

海外不動産

国内不動産ファンド事業

海外不動産ファンド事業

当社は持続的な成長と企業価値の向上を図るべく第1の柱であるリースファンド事業に次ぐ第2の柱としての不動産ファンド事業において国内不動産のさらなる成長を企図すると同時に海外不動産を第3の柱とすべく取り組みを拡大してまいりました今後はリースファンド国内不動産海外不動産それぞれの分野でリーディングカンパニーとしての地位を維持・獲得していくにあたり国内不動産と海外不動産を独立させる形で事業名称を変更することといたしました

   2.保険事業M&A事業プライベートエクイティ事業及び航空事業等を総称して、「その他事業としております

販売費及び一般管理費

(単位:百万円)

 

2023年9月期

第1四半期

2024年9月期

第1四半期

増減率

 販売費及び一般管理費

2,136

2,493

16.7%

  人件費

1,030

1,129

9.6%

   その他

1,105

1,363

23.4%

(注)人件費には、給料手当、賞与(引当金繰入額含む)、法定福利費、福利厚生費、退職給付費用、人材採用費等を含めております。

販売費及び一般管理費は、2,493百万円(前年同期比16.7%増)となりました。

これは人件費が1,129百万円(前年同期比9.6%増)、新規連結子会社に係るのれんを発生時に全額償却したこともあり、その他の費用が1,363百万円(前年同期比23.4%増)となったことによるものであります。

営業利益

上記の結果、営業利益は、8,321百万円(前年同期比17.3%増)となりました。

 

営業外収益/営業外費用

(単位:百万円)

 

2023年9月期

第1四半期

2024年9月期

第1四半期

増減率

 営業外収益

810

989

22.2%

   受取利息

195

268

37.9%

   金銭の信託運用益

50

138

175.8%

   不動産賃貸料

456

274

△39.9%

   持分法による投資利益

102

232

128.1%

航空機賃貸収入

73

   その他

6

1

△69.8%

 営業外費用

853

715

△16.2%

   支払利息

214

153

△28.5%

   支払手数料

227

167

△26.2%

   為替差損

327

329

0.7%

   その他

83

64

△23.1%

営業外収益は989百万円(前年同期比22.2%増)となりました。これは主に、不動産賃貸料が274百万円(前年同期比39.9%減)、受取利息が268百万円(前年同期比37.9%増)、持分法による投資利益が232百万円(前年同期比128.1%増)となったことによるものであります。

営業外費用は715百万円(前年同期比16.2%減)となりました。これは主に、支払利息が153百万円(前年同期比28.5%減)、支払手数料が167百万円(前年同期比26.2%減)、為替差損が329百万円(前年同期比0.7%増)となったことによるものであります。

経常利益/特別損益/親会社株主に帰属する四半期純利益

 経常利益は8,595百万円(前年同期比21.9%増)となりました。

 特別利益は586百万円となりました。これは株式会社FLIP第281号において、当第1四半期連結累計(会計)期間に賃貸資産(航空機)を売却し、リース事業を終了したことに伴い、固定資産売却益及び事業終了益を計上したことによるものであります。

 特別損失は12百万円(前年同期はFPG Amentum Limitedに係るのれん等の減損損失347百万円の計上等により361百万円)となりました。

 上記の結果、法人税等を控除した親会社株主に帰属する四半期純利益は6,382百万円(前年同期比40.0%増)となりました。

 

(2) 財政状態の状況

(単位:百万円)

 

2023年

9月末

2023年

12月末

増減額

 資産合計

183,675

144,480

△39,194

 流動資産

168,290

137,393

△30,897

 (現金及び預金)

15,984

17,668

1,684

 (組成資産)

139,416

113,623

△25,793

 (その他)

12,889

6,100

△6,788

 固定資産

15,384

7,087

△8,296

 負債合計

139,377

100,006

△39,370

 流動負債

120,997

86,917

△34,079

 (借入金・社債)

94,907

65,619

△29,288

 (契約負債)

13,713

13,454

△259

 (その他)

12,375

7,844

△4,531

 固定負債

18,379

13,088

△5,290

 (借入金・社債)

18,038

12,529

△5,509

 (その他)

341

559

218

 純資産合計

44,298

44,474

176

 自己資本比率

24.1%

30.7%

 

 資産合計は144,480百万円(前年度末比39,194百万円の減少)となりました。これは主に、積極的な組成を継続する一方で、特にリースファンド事業において、四半期連結会計期間(3か月)で過去最高の出資金販売額を更新するなど販売が好調に推移した結果、組成資産残高が減少したこと、また有形固定資産に計上していた賃貸資産(航空機)を当第1四半期連結累計(会計)期間に売却したことによるものです。

 負債合計は100,006百万円(前年度末比39,370百万円の減少)となりました。これは主に、組成資産及び賃貸資産取得のための借入金の返済を進めたため借入金・社債が減少したことによるものです。

 純資産合計は44,474百万円(前年度末比176百万円の増加)となりました。これは主に、前年度の期末配当6,234百万円を実施した一方で、親会社株主に帰属する四半期純利益6,382百万円を計上したことによるものです。

 

組成資産及び借入金・社債の状況は以下のとおりです。

組成資産の状況

    (単位:百万円)

 

2023年

9月末

2023年

12月末

増減額

組成資産合計

139,416

113,623

△25,793

リースファンド事業

99,516

74,217

△25,298

 商品出資金

81,130

57,730

△23,400

 金銭の信託(組成用航空機)(注)

18,386

16,487

△1,898

国内不動産ファンド事業

37,630

31,665

△5,964

 組成用不動産

37,630

31,665

△5,964

海外不動産ファンド事業

2,270

7,740

5,470

 商品出資金

2,270

7,740

5,470

(注)当社が組成する信託機能を活用した航空機リース事業案件は、当該リース事業を遂行する特定金外信託契約に係る受益権を投資家に譲渡するものであり、当社は、この法的実態を鑑み、未販売の当該受益権相当額を「金銭の信託(組成用航空機)」に計上しております。当該信託契約は、当社が信託の受託者である株式会社FPG信託に金銭を信託し、同社が当初委託者である当社の指図に基づき、当該金銭をもって航空機を購入したうえで、航空会社にリース・市場売却等を行うものであります。信託受益権を、投資家に譲渡することで、委託者の地位が承継されると共に、信託財産から生じる譲渡後の損益が投資家に帰属いたします。

 

(リースファンド事業)

 未販売の匿名組合出資持分・任意組合出資持分を計上する商品出資金は、積極的に販売を進めた結果、前年度末に比べ減少しました。金銭の信託(組成用航空機)は、外貨建商品として組成したものであり、対ドル円高の進展により円換算額が減少したこと、また販売したことにより、前年度末に比べ減少しました。

(国内不動産ファンド事業)

 旺盛な需要に応えるべく、積極的な組成を継続した一方で、不動産小口化商品販売額が第1四半期連結累計(会計)期間としては、過去最高となる等、販売を進めた結果、前年度末に比べ減少しました。

(海外不動産ファンド事業)

 海外不動産を対象とした集団投資事業案件に係る任意組合出資持分を計上する商品出資金は、2023年10月に第3号案件となる米国テキサス州オースティンの大型集合住宅を組成した結果、前年度末に比べ増加しました。

借入金・社債の状況

  (単位:百万円)

 

2023年

9月末

2023年

12月末

増減額

借入金・社債合計

112,946

78,148

△34,797

流動負債

94,907

65,619

△29,288

 短期借入金

75,372

51,234

△24,138

 コマーシャル・ペーパー

9,000

7,000

△2,000

 1年以内返済予定の長期借入金

10,163

7,385

△2,778

 1年以内返済予定の長期ノンリコースローン

371

△371

固定負債

18,038

12,529

△5,509

 長期借入金

11,531

11,429

△102

 社債

1,100

1,100

 長期ノンリコースローン

5,407

△5,407

 

コミットメントライン契約

及び当座貸越契約の総額

134,635

134,135

△500

 組成資産及び賃貸資産取得のための借入金の返済を進めたため、借入金・社債の残高が減少いたしました。

(3) 株式会社FLIP第281号の連結子会社化の連結財務諸表への影響
 前年度に当社の連結子会社とした株式会社FLIP第281号は、2023年10月にその保有する賃貸資産(航空機)を売却し、ノンリコースローンを返済したうえ、オペレーティング・リース事業を終了させたことから、連結上の重要性が低下し、当第1四半期連結会計期間において非連結子会社としております。第1四半期連結累計期間の営業外損益及び特別損益に、当該リース事業の損益として正味利益618百万円を計上しております。

(4) 経営方針・経営戦略、優先的に対処すべき課題等

当第1四半期連結累計期間において、経営方針・経営戦略、優先的に対処すべき課題等について重要な変更はありません。

(5) 研究開発活動

 該当事項はありません。

(6) 生産、受注及び販売の状況

 当第1四半期連結累計期間の状況につきましては、(1)経営成績の状況をご参照ください。