売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E30841 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当第3四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 なお、当社グループは主にオペレーティング・リース事業を営む金融ソリューション事業及びメディア関連事業を報告セグメントとしておりますが、金融ソリューション事業以外のセグメントの重要性が乏しいため、セグメント別の記載を省略しております。

 

(1)経営成績等の状況の概要

当第3四半期連結累計期間(2023年1月1日~2023年9月30日)における世界経済は、コロナ禍で続いた制限の緩和によって、サービス業を中心とした非製造業が堅調に推移する一方で、世界的な金融引き締めや不動産市況の悪化に伴う中国の景気減速の影響などにより製造業は厳しい環境となっております。また、サプライチェーンの正常化などにより、インフレ率の上昇にピークアウトの動きも見られるようになりました。一方、ロシアによるウクライナ軍事侵攻を始め様々な地政学上の問題は、食料・エネルギー価格におけるインフレ率の上昇を引き起こし、景気減速のリスク要因となっております。

また、日本経済の状況は、新型コロナウイルス感染症が2023年5月より感染法上の分類が5類に引き下げられたことによって、経済活動の正常化が進んでおります。特に、サービス業を中心とした個人消費、入国制限の緩和によって回復したインバウンド消費等による景気浮上が期待できる状況となってきました。インフレ率の状況に賃金の伸びが追いつかない状況は依然として継続しておりますが、人手不足の強まりや最低賃金の上昇などから所得環境の改善が期待される状況にあります。

このような経済情勢の中、当社グループは、「金融を通じて社会に貢献する企業でありつづける」を経営理念として、主力3事業(オペレーティング・リース事業、環境エネルギー事業及びパーツアウト・コンバージョン事業)を中心に企業価値向上に努めてまいりました。

オペレーティング・リース事業の売上高は、11,263百万円(前年同期比66.0%増)となりました。投資家の需要が底堅く、日本型オペレーティング・リース投資商品(JOL/JOLCO)市場において品薄感があり、十分な品揃えが用意できていたことなどにより、商品出資金販売額は、49,550百万円(前年同期比27.1%増)と好調に推移しました。商品組成額は、165,879百万円(前年同期比26.1%増)となり、組成環境も活発化してきております。他にも、リース付航空機1機単位のトレーディング収益が大きく寄与し、事業収益が大いに伸長しました。

環境エネルギー事業の売上高は、382百万円(前年同期比94.6%減)となりました。減収の背景は、前第2四半期に自社で保有していた太陽光発電設備のうち14件を「ポートフォリオファンド」として機関投資家に販売した大型案件の反動によるものです。

パーツアウト・コンバージョン事業の売上高は、2,386百万円(前年同期比154.2%増)となりました。退役航空機を解体した各部品を管理し、整備会社、リース会社及び航空会社等へ販売するパーツアウト事業、並びに旅客機を貨物機に改造するコンバージョン事業での案件獲得に努めました。

当第3四半期連結累計期間と前第3四半期連結累計期間との増減額、増減率は下表のとおりであります。

(単位:百万円)

 

前第3四半期

連結累計期間

当第3四半期

連結累計期間

増減額

増減率(%)

売上高

15,500

14,833

△666

△4.3

営業利益

1,775

3,566

1,790

100.8

経常利益

7,660

3,143

△4,517

△59.0

親会社株主に帰属する

四半期純利益

5,784

2,231

△3,553

△61.4

 

(2)財政状態の分析

①資産

 当第3四半期連結会計期間末の総資産は220,493百万円となり、前連結会計年度末に比べて44,616百万円増加しました。これは主に、商品出資金が37,025百万円、投資有価証券が9,987百万円、現金及び預金が5,488百万円及び商品が5,349百万円それぞれ増加し、信託受益権が21,126百万円減少したことによるものであります。

②負債

 当第3四半期連結会計期間末の負債は170,865百万円となり、前連結会計年度末に比べて41,785百万円増加しました。これは主に、短期借入金が39,069百万円、契約負債が7,232百万円及び1年内返済予定の長期借入金が2,975百万円それぞれ増加し、長期ノンリコースローンが7,936百万円減少したことによるものであります。

③純資産

 当第3四半期連結会計期間末の純資産合計は49,627百万円となり、前連結会計年度末に比べて2,831百万円増加しました。これは主に、当第3四半期連結累計期間において親会社株主に帰属する四半期純利益2,231百万円を計上したことによるものであります。

 

(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について、重要な変更はありません。

 なお、新型コロナウイルス感染症の影響拡大に伴う会計上の見積りにつきましては、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しております。

 

(4)経営方針・経営戦略、優先的に対処すべき課題等

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループの経営方針・経営戦略、優先的に対処すべき課題等について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

 該当事項はありません。