売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E05470 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものです。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

  ①経営成績に関する説明

当第2四半期累計期間におけるわが国経済は、国民生活を制限するような事象はなく比較的温暖な日が続いたことで国内消費動向は正常化に向け前進する状況となりました。特にインバウンドの一定の回復が大きな要因となり飲食や宿泊、交通サービス業界が活況を呈する結果となりました。一方、ロシアによるウクライナ侵攻のほかパレスチナ・ガザ地区で発生した新たな紛争や、物価上昇に起因する世界経済の停滞、物流を阻害する地政学的リスクと重なって、先行きに関する不安な観測要素も拡大しつつあります。

当業界においては、気候が安定する当四半期では日本卸電力取引市場の取引単価が比較的安価で安定した状態で推移しました。一般消費者の電力料金については、円安、エネルギー燃料価格の上昇に伴う料金値上げに対する緩和施策として2023年1月分より導入された電気・ガス価格激変緩和対策事業に対して継続要望が高まり、2024年4月使用分まで延長されております。

このような状況のもと、当社の省エネルギー支援サービス事業に関しては、既存プロジェクトに関する売上高は小規模ながら継続し一定の成果を上げております。

グリーンエナジー事業における発電事業においては、大きなトラブルはなく11月にエフオン白河、エフオン日田が年次点検を予定通り着実に遂行し、その他のグループ内発電所は順調に稼働することができました。エフオン白河発電所は、FIP制度(フィードインプレミアム(Feed-in Premium))に移行しており前年度実績のFIT制度(フィードインタリフ)との比較では、当四半期累計期間ではFITを上回る業績となりましたが、FIP制度下の電力はすべて当社が購入していることからセグメント情報の内部売上高又は振替高が前年同期に比べ大幅に増加しております。これらにより連結売上高は、対前年同期比で増収となりましたが、木質チップ燃料の調達に関しては、流通する原木の含有水分量が高止まりしていることに加え調達単価の上昇から依然として苦戦する状況が継続しております。また、将来の定期メンテナンスの実施に備え各発電所において合理的に見積もられるメンテナンス費用は、例年に比べ増加の見込となったことから当四半期において負担すべき費用の額が増加しているほか、日常の保全に係る費用や灰処理に係る費用等が増加し、収益は前年を大幅に下回る結果となりました。当社グループの山林事業では、これらの調達環境の変化を補填する目的で積極的な伐採施業を推進しグループ発電所への未利用木材の供給に一定の役割を果たしているものの、施業に係る外部委託費や荷役、運搬等のコストが増加しております。これらの結果、グリーンエナジー事業セグメント利益に関しては、売上高の伸びに反して原価が大幅に増加し対前年同期比減益となりました。

当社の電力小売事業ではグループ発電所の発電する電力をトレーサビリティ付の非化石証書と合わせグリーン電力として顧客へ販売する取り組みを推進しております。当四半期会計期間においては市場連動型の電力販売に力を入れ黒字転換を達成することが出来ました。

 

 当社グループの当第2四半期連結累計期間の業績は、売上高8,882百万円(前年同期比4.3%増)、営業利益464百万円(前年同期比52.8%減)、経常利益322百万円(前年同期比68.0%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益295百万円(前年同期比57.2%減)となりました。

 

(省エネルギー支援サービス事業)

当第2四半期連結累計期間においては、既存の継続プロジェクトの業績は堅調に推移しており一定の利益水準を維持しております。前連結会計期間におけるセグメント間の内部売上高はグループ内発電所建設に係るもので、完工により当連結会計期間では計上しておりません。

 当第2四半期連結累計期間の本事業セグメントの業績は、売上高では107百万円(前年同期比66.6%減)、営業利益10百万円(前年同期比59.4%減)となりました。

 

 

(グリーンエナジー事業)

当第2四半期連結累計期間においては、エフオン白河発電所が約15日間、エフオン日田発電所が約18日間の法定の定期事業者検査を実施いたしました。当四半期の検査では、両発電所ともに操業開始から相当程度の期間が経過していることから今後の使用に十分耐えられる補修を実施し、例年と比較して2日から4日程度計画停止期間が増加いたしました。一方、グループ発電所全体での送電量は、前期に操業を開始したエフオン新宮発電所と合わせ各発電所が高稼働を維持したことにより、これらの停止期間を含めたうえで過去最高となりました。

原価に関しては、流通する原木から製造する木質チップ燃料の品質が従前と比べ含水率の高い状況が続き、各発電所での燃料調達量及びコストは増加が継続いたしました。また、人手不足や各種材料の値上げにより、利益が減少する要因となりました。

 当第2四半期連結累計期間の本事業セグメントの業績は、売上高では8,572百万円(前年同期比2.3%増)、営業利益504百万円(前年同期比54.0%減)となりました。

 

  ②財政状態に関する説明

 当第2四半期連結会計期間末における資産合計は、エフオン新宮発電所の稼働による売掛金の増加の一方、減価償却費の計上により有形固定資産が大幅に減少し、前連結会計年度に比べ400百万円減少し、45,317百万円となりました。

 負債合計は、当社の電力小売事業に係る電力仕入やグループ発電所の運営に係る仕入、経費等の負債が増加したほか、返済により発電所建設に係る長期借入金が減少しております。これらの結果、前連結会計年度末より、455百万円減少し27,073百万円となりました。

 純資産合計は、利益剰余金について親会社株主に帰属する四半期純利益の計上による増加と配当金支払による減少により、前連結会計年度より54百万円増加し18,244百万円となりました。

 

 ③キャッシュ・フローの状況

 当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ260百万円増加し、4,268百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動により得られた資金は、1,691百万円(前年同期2,121百万円の収入)となりました。これは税金等調整前四半期純利益322百万円、減価償却費1,131百万円のほか、当社電力小売事業の未払電力仕入債務が増加したことによります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は、323百万円(前年同期958百万円の支出)となりました。これは主に山林事業に係る有形固定資産の取得にかかる支出によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は、1,106百万円(前年同期378百万円の支出)となりました。主な要因は各発電所の発電所建設資金に係る長期借入金の返済による支出です。

 

(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(3)経営方針・経営戦略等

当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

 該当事項はありません。