売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS




E03144 IFRS


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 財政状態及び経営成績の状況

① 経営成績の状況

当中間連結会計期間(2025年4月1日から2025年9月30日)における我が国の経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果が緩やかな回復を支えることが期待されておりますが、米国の通商政策の影響による景気の下振れリスクには留意が必要となっております。加えて、物価上昇の継続が消費者マインドの下振れ等を通じて個人消費に及ぼす影響なども、我が国の景気を下押しするリスクとなっております。また、金融資本市場の変動等の影響に引き続き注意する必要があります。

家具・インテリア業界におきましては、消費者態度指数の回復の遅れや、耐久消費財に対する購買意欲低下の影響を受けております。加えて、業種・業態の垣根を越えた販売競争の激化や、人手不足による人件費の高騰、原材料価格の上昇や物流コスト等の増加により、依然として厳しい経営環境が続いております。

 

当中間連結会計期間における主な経営成績は次のとおりであります。

 

前中間連結

会計期間

(百万円)

当中間連結

会計期間

(百万円)

増減額

(百万円)

増減率

(%)

売上収益

447,117

439,111

△8,006

△1.8

営業利益

64,274

59,859

△4,415

△6.9

(利益率)

14.4%

13.6%

 

 

税引前中間利益

64,082

60,360

△3,721

△5.8

親会社の所有者に帰属する中間利益

45,408

41,741

△3,666

△8.1

 

 

セグメント別の経営成績は次のとおりであります。

 

前中間連結

会計期間

(百万円)

当中間連結

会計期間

(百万円)

増減額

(百万円)

増減率

(%)

ニトリ事業

売上収益

391,687

388,926

△2,761

△0.7

(外部顧客への売上収益)

386,160

382,647

△3,513

△0.9

セグメント利益

60,141

55,155

△4,985

△8.3

島忠事業

売上収益

61,094

56,974

△4,120

△6.7

(外部顧客への売上収益)

60,956

56,464

△4,492

△7.4

セグメント利益

4,155

4,717

561

13.5

 

 

1) ニトリ事業
国内の営業概況といたしましては、当中間連結会計期間において、ニトリ15店舗、デコホーム8店舗を出店いたしました。また、多くのお客様にご満足いただくために、最大1,600アイテムを期間限定値下げ価格でご提供する「夏の感謝祭」を実施いたしました。販売実績といたしましては、ソファやマットレスなど家具の実績が好調に推移いたしました。なかでも、コンパクトで大きなくつろぎ、電動ソファ「KK6133」や、しっかり支えて朝まで快適、ねむりの質を高めるウレタンマットレス「XKシリーズ」など高単価商品の実績が好調に推移し、客単価向上に寄与いたしました。家電におきましては、「常識を変える機能」と「衝撃の価格」の両立を目指し、「高濃度マイナスイオンヘアケアドライヤー」や「エコで楽エアコン」、「まんなか切替冷蔵庫」など、革新的な商品を次々に開発、市場投入し、前年を上回る結果となっております。さらに、「ドラム式洗濯乾燥機」は2025年上期の日経MJヒット番付に選出されるなど、高い評価をいただいております。

売上実績といたしましては、当中間連結会計期間において、客単価が前年同期を上回ったものの、客数が前年同期を下回ったため、売上は前年同期比で減少いたしました。この状況を踏まえ、低価格帯の商品を目立たせる「LOW PRICE」POPの設置等により、売場での価格訴求を強化することで、購買意欲の向上と買上客数の増加を促進しております。さらに、価格訴求の強化に留まらず、より根本的な対策として、お客様にご支持いただける商品づくりそのものを進化させる必要があるとの考えから、商品部の組織体制を変更し、商品開発の質・量・スピードを一層高める体制を構築しております。お客様にとって魅力・価値のある商品開発を加速させ、新商品の売場構成比を高めることで、新たな顧客層も含めた「ニトリのファンづくり」に努めてまいります。

売上原価低減の取り組みといたしましては、継続的に実施している仕様変更による商品切り替えや原材料の見直しに加え、原材料から自社で製造する体制の整備や、最新設備の導入による生産効率の向上を推進しております。さらに、製造から販売までを一貫して担う製造物流IT小売業である当社の強みをより活かした、商品パッケージの小型化による輸送コストの削減等により、荒利益率の改善を実現しております。販売費及び一般管理費につきましては、将来の成長基盤を強化するための戦略的投資を優先した結果、前年同期比で増加いたしました。主な要因は、積極的な人材採用と全社的な賃金改定等の人的資本への投資、および新たな物流センター(DC)稼働に伴う物流インフラへの投資によるものです。一方で、業務の効率化を進めるとともに、不要不急な経費の削減にも継続して取り組んでおります。

物流施策といたしましては、川上から川下までの物流機能の全体最適の実現を目的とした物流戦略プロジェクトを推進し、5月より福岡DC(延床面積66,566坪)の一部稼働を開始いたしました。DC拠点の最適配置と機能集約の整備が概ね進んだことにより、物流経費率につきましては、当連結会計年度でピークアウトする見込みとなっております。

海外の営業概況といたしましては、当中間連結会計期間において、台湾2店舗、中国大陸2店舗、韓国2店舗、マレーシア1店舗、シンガポール2店舗、ベトナム1店舗、フィリピン2店舗、インドネシア2店舗の合計14店舗を出店いたしました。台湾では、ワンストップショッピングのニーズに応えるために、GMS(General Merchandise Store 総合小売店)内に約30坪の売場を展開しております。ニトリ単独では出店が難しい地域への進出と、ニトリの主要客層とは異なる客層の開拓による新規顧客の獲得を目指しております。中国大陸におきましては、不採算店舗の撤退のほか、新たな出店基準に基づく、適正面積での出店やより良い立地への移転に加え、商品分類別の損益に基づいた売場面積の拡縮により、大幅な収益改善を実現しております。ベトナムや韓国の新規出店店舗におきましては、陳列や演出を重視した新たな売場づくりを行い、お客様からご好評をいただいております。これら店舗の売場スタイルを新たな出店モデルとして位置づけ、今後は各国、地域への展開を予定しております。また、海外事業における物流コスト削減策として、現地調達品の商流を見直し、中国大陸、香港およびベトナムでは、工場から店舗への直接納品体制を構築いたしました。これにより、従来発生していたDC経由での輸送および保管コストの削減を実現しております。

 

2) 島忠事業

当中間連結会計期間におきましては、商品開発と売場改善、コストの見直しを軸に、収益性の向上に取り組んだ結果、増益となりました。プライベートブランド(以下、「PB」という。)商品開発を積極的に推進することで、PB商品の売上構成比が前年同期比で向上し、荒利益率の改善を実現しております。また、PB商品開発とあわせて、売場展開ではお客様の利便性向上を目的として、ナショナルブランド商品とPB商品を同一売場内に陳列することで、お客様が価格や品質、機能などを比較検討しやすくなり、ご自身のニーズに合った商品をより選びやすく、買いやすい売場を実現いたしました。

 

販売費及び一般管理費につきましては、テレビCM放映頻度削減や、チラシのサイズと配布回数の見直しにより、広告宣伝費の最適化を行いました。また、外部委託先から物流子会社であるホームロジスティクスへの配達業務移管(前連結会計年度8月より実施)を通じて、グループ内資源の有効活用を進め、物流経費の削減を実施いたしました。これら各種コストの見直しの結果、販売費及び一般管理費全体で、前年同期比を下回る水準となっております。

さらに、商品分類別の損益に基づいた売場面積の拡縮を行い、一部店舗では縮小したスペースにニトリ店舗を出店することで、グループ全体の営業利益最大化を推進しております。また、ニトリが出店した店舗では、ニトリの持つ集客力が島忠のホームセンター事業の売上向上にも寄与する形で、相乗効果も生まれております。

今後もお客様の暮らしに密着した「お、ねだん以上。」のPB商品開発を拡大し、より商品力の強化を図ることで、地域のお客様に豊かな暮らしを提供してまいります。

 

3) グループ全体

店舗の出退店の状況は次のとおりであります。

 

2025年3月31日

店舗数

出店

退店

2025年9月30日

店舗数

 

 

ニトリ

(EXPRESS含む)

566

15

576

 

 

デコホーム

172

176

 

 

Nプラス

44

39

 

国内小計

782

23

14

791

 

 

台湾

68

70

 

 

中国大陸

100

23

79

 

 

香港

 

 

韓国

 

 

マレーシア

12

11

 

 

シンガポール

 

 

タイ

10

10

 

 

ベトナム

 

 

フィリピン

 

 

インドネシア

 

 

インド

 

海外小計

213

14

29

198

ニトリ事業

995

37

43

989

島忠事業

53

1

52

合計

1,048

37

44

1,041

 

当社グループでは、お買い上げいただけるお客様の数が増え続けることが社会貢献のバロメーターになると考え、より多くのお客様に豊かな暮らしを提供すべく、日本そして世界へと店舗展開を拡大し、グローバルチェーンの整備を進めております。今後も引き続き、お客様数の増加と買い物利便性の向上のため、事業領域と店舗網の拡大を進めてまいります。

 

 

  4) サステナビリティに関する取り組み

当中間連結会計期間におけるサステナビリティに関する取り組みといたしましては、「未来にいいこと。みんなにいいこと。」のキャッチフレーズの下、「つくる」「はこぶ」「つかう」「つかいおわったあと」それぞれの段階で、お客様の暮らしに寄り添う取り組みを継続して推進しております。2024年8月に策定した「NITORI Group Green Vision 2050」では、「サーキュラー(循環)ビジネスの推進」、「持続可能な調達」、「気候変動への対応」の3つのテーマに基づき、当社グループ一丸となって目標達成に向けた取り組みを進めております。

「サーキュラー(循環)ビジネスの推進」に関する取り組みといたしましては、カーテン・タオル・羽毛布団のリサイクル回収を実施しております。当社グループは、お客様にご愛用いただいた商品、つかいおわった商品を、“いつでも”店舗で受け入れ、資源につなげられる体制とすることで、お客様に安心してつぎのお買い物を楽しんでいただきたいと考えております。この度、つかいおわった商品を処分する際のお客様の困りごとを解決し、更なる資源循環に繋げるため、カーテン・タオルに引き続き、羽毛布団のリサイクル回収につきましても、全国の当社グループ店舗(N+を除く)において9月29日より、常時受け付けを開始いたしました。羽毛布団のリサイクル回収は、ご不要になった羽毛布団を販売元にかかわらず店頭で回収し、解体して取り出した羽毛を丁寧に洗浄・選別し、再製品化する取り組みです。前連結会計年度に、お客様にご協力いただき回収した羽毛布団は、洗浄・選別工程を経て、再び「ふわっとあたたか」な羽毛布団に生まれ変わり、9月下旬より全国のニトリ店舗(具志川店以外の沖縄店舗を除く)とニトリネットで販売を開始しております。また、お客様の困りごとに寄り添い、販売元にかかわらず回収している点等を評価いただき、「ニトリのリサイクル・リユース回収の取り組み」が2025年度グッドデザイン賞を受賞いたしました。商品とパッケージの資源化については、「お、ねだん以上。」の価格・品質を維持しながら、商品では「資源化を考慮した商品開発」、パッケージでは「環境負荷低減素材への切り替え」を推進し、ごみではなく資源にまわしやすい状態を目指しております。

「持続可能な調達」に関する取り組みといたしましては、環境・社会課題に配慮した調達を目的とし、サプライチェーン全体で「持続可能な調達」を推進しております。特に、「持続可能な木材調達」においては、森林破壊や違法伐採、人権侵害を排除したサプライチェーンの構築を目指し、サプライヤーとともに生物多様性にも配慮したトレーサビリティを実施しております。

「気候変動への対応」に関する取り組みといたしましては、無駄な電力使用を抑える省エネルギー施策を継続的に推進したほか、再生可能エネルギー施策として、余剰電力活用型スキームを用いた「ニトリ発電所」が稼働しております。株式会社Sustechと連携し、店舗及び物流拠点の屋根上太陽光発電を活用し、FIP(Feed In Premium)制度を利用した自社設備の屋根上における太陽光発電プロジェクトとしては日本初、日本最大級となっております。そのほか、外部から調達する電力として「再エネ電力メニュー」を一部導入いたしました。

これらの取り組みの他、「地域社会への貢献」の一環として、未来のお客様でもある学生の皆様に当社グループのサステナビリティをより深く知ってもらい、1人でも多く“ニトリのファン”になっていただくため、シェラトン・グランデ・トーキョーベイ・ホテルが企画する「修学旅行生向けのSDGs学習プログラム」に参画しております。修学旅行に訪れた学生の皆様向けに“ニトリグループだからこそできるSDGs”について講話いたしました。当社グループは、これからも未来を担う学生の皆様とともに、持続可能な未来について考え、行動を続けてまいります。

当社グループは今後も、企業として持続的に発展するとともに、一気通貫の循環型ビジネスモデルを通じて環境・社会課題を解決し、より良い未来に貢献することを目指してまいります。

 

② 財政状態の状況

当中間連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ154億33百万円減少し、1兆5,139億87百万円となりました。これは主として、営業債権及びその他の債権が250億29百万円減少したことによるものであります。

負債は、前連結会計年度末に比べ501億42百万円減少し、5,735億42百万円となりました。これは主として、営業債務及びその他の債務が127億19百万円、未払法人所得税等が31億46百万円、契約負債が80億26百万円それぞれ減少したことによるものであります。

資本は、前連結会計年度末に比べ347億8百万円増加し、9,404億45百万円となりました。これは主として、利益剰余金が331億52百万円増加したことによるものであります。

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動によるキャッシュ・フローにより870億58百万円増加し、投資活動によるキャッシュ・フローにより290億62百万円減少し、財務活動によるキャッシュ・フローにより495億74百万円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ75億77百万円増加し、1,435億78百万円となりました。

当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当中間連結会計期間における営業活動の結果獲得した資金は、870億58百万円(前年同期は831億14百万円の獲得)となりました。これは主として、税引前中間純利益603億60百万円によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当中間連結会計期間における投資活動の結果支出した資金は、290億62百万円(前年同期は559億7百万円の支出)となりました。これは主として、定期預金の預入による支出357億66百万円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当中間連結会計期間における財務活動の結果支出した資金は、495億74百万円(前年同期は377億35百万円の支出)となりました。これは主として、短期借入金の返済による支出179億90百万円によるものであります。

 

(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当中間連結会計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(4) 研究開発活動

該当事項はありません。