首都高速道路株式会社

倉庫・運輸関連不動産管理

売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS




E04373 Japan GAAP


3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

① 財政状態及び経営成績の状況

当中間連結会計期間における我が国経済は、米国の通商政策による影響が自動車産業を中心に見られたものの、個人消費や設備投資に上向きの動きが続く等により、緩やかな景気の回復が見られました。

こうした状況の下、高速道路事業として、お客さまに、より安全・快適に首都高速道路をご利用いただくため、道路施設の損傷の早期発見のための点検の推進、発見した損傷の補修、自然災害への対応、走行環境の改善等に取り組んでまいりました。

当社の利用交通量は、景気の緩やかな回復に伴い、前年同期比1.0%増の105.2万台/日となっております。

また、高速道路事業以外の事業として、5箇所の都市計画駐車場等の駐車場事業、首都高速道路上の20箇所のパーキングエリアの運営及び管理等を展開してまいりました。

当中間連結会計期間の業績は、営業収益が前年同期比7.6%減の158,858百万円、営業利益が前年同期比45.1%減の2,625百万円、経常利益が前年同期比41.4%減の2,865百万円、法人税等を控除した親会社株主に帰属する中間純利益が前年同期比57.0%減の1,663百万円となりました。

なお、セグメントごとの業績の概要は下記のとおりであります。このセグメント別の売上高及び営業損益にはセグメント間取引を含んでおります。セグメント間取引の詳細については、後記「第5 経理の状況 1 中間連結財務諸表等 (1)中間連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)」を併せてご参照下さい。

 

ア.高速道路事業

(営業収益)

当社グループは、首都高速道路のネットワーク整備の推進と営業路線の清掃・点検等の適正な管理を24時間365日体制で実施しており、営業路線延長は327.2kmとなっております。

料金所周辺での渋滞緩和やお客さまのキャッシュレス化による利便性の向上等を図るため、従来からETCの普及に努めているところです。また、近年のETC利用率拡大等の社会情勢の変化を踏まえ、ETC専用入口の拡大に向けて料金所のリニューアル工事を順次開始しており、55箇所の料金所について、ETC専用入口として運用しております(令和7年9月30日時点)。ETCの利用率は、令和7年9月平均が98.6%となり、前年同月比0.3ポイント増となっております。

また、お客さまサービスの一層の向上のため、ドライバー向けの情報に特化したカスタマーサイト、お客さまセンター、グリーンポスト及びお客さま満足度調査等を通じて得られた改善に向けたお客さまの要望や意見の反映等を実施してまいりました。

このような状況の中で、営業収益のうち、料金収入は、前年同期比0.1%増の138,554百万円となりました。

高速道路の新設及び改築については、一般国道17号(新大宮上尾道路(与野~上尾南))など計2路線10.4kmの新設、都道首都高速1号線(新京橋連結路)などの改築を行ってまいりました。

また、構造物の耐久性を向上させるため、床版の補強等を継続して行うとともに、舗装の打ち替え等営業中路線において必要となる構造物等の修繕に加え、長期にわたりネットワークとしての機能を維持し構造物の安全性を確保するための特定更新等工事を行ってまいりました。

営業収益のうち、独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構(以下「機構」といいます。)への資産引渡しに伴う道路資産完成高は前年同期比48.2%減の15,257百万円となりました。

以上の結果、営業収益は前年同期比8.4%減の153,885百万円となりました。

(営業利益)

機構への資産引渡しに伴う道路資産完成原価の減少により、営業費用は前年同期比7.2%減の152,034百万円となりました。また、営業利益は前年同期比55.5%減の1,850百万円となりました。

 

イ.駐車場事業

(営業収益)

都市計画駐車場及び高架下等駐車場において、時間貸し、定期及び月極の営業を行ってまいりました。

営業収益は前年同期比4.2%増の1,822百万円となりました。

(営業利益)

営業費用は前年同期比6.8%増の1,338百万円となり、営業利益は前年同期比2.3%減の484百万円となりました。

ウ.受託事業

(営業収益)

国、地方公共団体等の委託に基づく道路の新設、改築、維持、修繕等を実施してまいりました。

営業収益は前年同期比3.6%減の784百万円となりました。

(営業利益)

営業費用は前年同期比12.4%減の741百万円となり、営業利益は43百万円(前年同期は31百万円の営業損失)となりました。

エ.その他の事業

(営業収益)

休憩所等事業として、首都高速道路上20箇所のパーキングエリアにおいて、お客さまが気軽に立ち寄れる都市型パーキングエリアの実現を目指し、より利用しやすい施設の運営を実施してまいりました。

また、高速2号目黒線高架下賃貸施設及びトランクルーム、社宅跡地等を活用した賃貸住宅の運営及び管理並びに当社グループが長年培ってきた技術力を活かしたコンサルティング事業等を行ってまいりました。

営業収益は前年同期比62.4%増の3,147百万円となりました。

(営業利益)

営業費用は前年同期比63.0%増の2,900百万円となり、営業利益は前年同期比56.4%増の247百万円となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

税金等調整前中間純利益2,865百万円に対して、非資金項目である減価償却費6,833百万円、売上債権の減少額7,873百万円等の資金増加要因があったものの、仕掛道路資産の増加額5,522百万円、仕入債務の減少額20,189百万円等の資金減少要因があったことから、営業活動によるキャッシュ・フローは、13,417百万円の資金支出(前年同期は17,795百万円の資金収入)となりました。

なお、上記仕掛道路資産の増加額は、修繕事業及び特定更新等工事の進捗により、道路整備特別措置法(昭和31年法律第7号)(以下「特措法」といいます。)第51条第2項ないし第4項の規定に基づき工事完了時等に機構に帰属することとなる資産が増加したことによるものであります。かかる資産は、中間連結貸借対照表上は「仕掛道路資産」勘定(流動資産)に計上され、その建設には財務活動の結果得られた資金を充てております。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

主に、既供用路線に係る料金所施設、ETC設備等の事業用設備について、整備及び改修のために設備投資を実施したことにより、投資活動によるキャッシュ・フローは3,108百万円の資金支出(前年同期は4,471百万円の資金支出)となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

上記仕掛道路資産の建設に充てるため、道路建設関係長期借入れによる収入14,983百万円があった一方、修繕事業及び特定更新等工事の完了に伴い、独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構法(平成16年法律第100号)(以下「機構法」といいます。)第15条第1項の規定に基づく債務引受けによる道路建設関係長期借入金の減少額2,070百万円及び道路建設関係社債の減少額20,000百万円等があり、財務活動によるキャッシュ・フローは、10,881百万円の資金支出(前年同期は51,660百万円の資金支出)となりました。

以上の結果、当中間連結会計期間における現金及び現金同等物の中間期末残高は、期首に比べ27,404百万円減少し、88,482百万円となりました。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

当社グループの各事業は、受注生産形態をとらない事業が多く、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。

このため、生産、受注及び販売の実績については、前記「① 財政状態及び経営成績の状況」において各セグメントの業績に関連付けて記載しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

本項に記載した予想、予見、見込み、見通し、方針、所感等の将来に関する事項は、本半期報告書提出日現在において判断したものであり、将来に関する事項には、不確実性が内在しており、あるいはリスクを含んでいるため、将来生じる実際の結果と大きく異なる可能性もありますので、ご留意下さい。

 

① 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析に重要な影響を与える要因について

ア.高速道路事業の特性について

高速道路事業については、高速道路株式会社法(平成16年法律第99号)及び機構法の規定により機構と平成18年3月31日付けで締結した「都道首都高速1号線等に関する協定」(以下「協定」といいます。)並びに特措法の規定による同日付け事業許可に基づき、機構から道路資産を借り受けた上、道路利用者より料金を収受し、かかる料金収入から機構への道路資産賃借料及び当社が負担する管理費用の支払に充てております。

協定及び事業許可においては、高速道路の公共性に鑑み当社の収受する料金には当社の利潤を含めないことが前提とされており、利益は見込んでおりません。なお、各会計年度においては、料金収入や管理費用等の実績と当初計画との乖離等により利益又は損失が生じる場合があり、かかる利益は、高速道路事業における将来の経済情勢の変動等による想定外の収入の減少や管理費用の増大に備え、積み立てることとしております。

また、高速道路事業においては、交通量の季節的な変動により上半期が下半期よりも収入が大きく、他方、補修工事等の完成が下半期に多いことから管理費用については下半期が上半期よりも大きくなる傾向にあります。

 

イ.機構による債務引受け等について

当社は、特措法に基づき行う高速道路の新設、改築、修繕又は災害復旧を事業の一つとしており、また、当社が行うべき新設、改築、修繕又は災害復旧の対象となる高速道路は、協定の定めによるところでありますが、機構は、機構法第15条第1項に従い、当社が新設、改築、修繕又は災害復旧を行った高速道路に係る道路資産が特措法第51条第2項ないし第4項の規定により機構に帰属する時において、機構法第14条第1項の認可を受けた業務実施計画に定められた機構が当社から引き受ける新設、改築、修繕又は災害復旧に要する費用に係る債務の限度額の範囲内で、当該高速道路の新設、改築、修繕又は災害復旧に要する費用に充てるために当社が負担した債務を引き受けることとされております。

当社と機構は、四半期分の債務引受けにつき借入金債務及び債券債務を原則として弁済期日が到来する順に当該四半期の翌四半期の最初の月の中旬までに一括して選定すること、債務引受けは併存的債務引受の方法によること等、債務引受けの実際の運用について確認しております。

なお、高速道路に係る道路資産が機構に帰属し、当該資産に対応する債務が機構に引き受けられた際には、かかる資産及び債務は当社の中間連結財務諸表及び中間財務諸表に計上されないこととなりますが、当該債務について、当社は引き続き機構と連帯してその弁済の責めを負うこととされており、かかる債務の履行に関する主たる取扱いは機構が行うこととなります。

 

② 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当中間連結会計期間において、重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定について重要な変更はありません。

 

③ 当中間連結会計期間の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

ア.グループの経営成績

a 営業収益

当中間連結会計期間の営業収益は、合計で前年同期比7.6%減の158,858百万円となりました。

高速道路事業については、料金収入は、前年同期比0.1%増の138,554百万円となりました。また、機構への資産引渡しに伴う道路資産完成高は、修繕事業及び特定更新等工事の完了により、前年同期比48.2%減の15,257百万円となりました。その結果、前年同期比8.4%減の153,885百万円となりました。

駐車場事業については、近隣駐車場の動向を踏まえた適切な料金設定や、新規顧客獲得に向けた営業活動等により、前年同期比4.2%増の1,822百万円となりました。

受託事業については、地方公共団体等からの受託工事の減等により、前年同期比3.6%減の784百万円となりました。

その他の事業については、グループ会社における地方公共団体等からの維持修繕業務の受注増等により、前年同期比62.4%増の3,147百万円となりました。

b 営業利益

当中間連結会計期間の営業費用は、合計で前年同期比6.6%減の156,232百万円となりました。

高速道路事業については、機構への資産引渡しに伴う道路資産完成原価の減少により、前年同期比7.2%減の152,034百万円となりました。

駐車場事業については、主に駐車場の管理費用等の増加により、前年同期比6.8%増の1,338百万円、受託事業については、地方公共団体等からの受託工事の減等により、前年同期比12.4%減の741百万円、その他の事業については、グループ会社における地方公共団体等からの維持修繕業務の受注増等により、前年同期比63.0%増の2,900百万円となりました。

 以上により、当中間連結会計期間における営業利益は、合計で前年同期比45.1%減の2,625百万円となりました。その内訳は、高速道路事業が1,850百万円の営業利益、駐車場事業が484百万円の営業利益、受託事業が43百万円の営業利益、その他の事業が247百万円の営業利益となっております。

 なお、セグメント別の営業収益、営業費用及び営業損益にはセグメント間取引を含んでおります。セグメント間取引の詳細については、後記「第5 経理の状況 1 中間連結財務諸表等 (1)中間連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)」を併せてご参照下さい。

c 営業外損益

当中間連結会計期間の営業外収益は、利息の受取149百万円等により前年同期比99.4%増の293百万円、営業外費用は、利息の支払46百万円等により前年同期比49.6%増の53百万円となりました。

d 経常利益

以上の結果、当中間連結会計期間の経常利益は前年同期比41.4%減の2,865百万円となりました。

e 親会社株主に帰属する中間純利益

法人税等を控除した親会社株主に帰属する中間純利益は前年同期比57.0%減の1,663百万円となりました。

 

イ.グループの財政状態

 当中間連結会計期間末の総資産は、386,757百万円となり、前連結会計年度末に比べ28,417百万円減少となりました。主な増加は、仕掛道路資産の6,366百万円、主な減少は、有価証券の28,000百万円になります。

負債は、304,893百万円となり、前連結会計年度末に比べ30,098百万円減少となりました。主な減少は、道路建設関係社債の20,000百万円になります。

純資産は、前連結会計年度末に比べ1,681百万円増加し、81,864百万円となりました。

以上の結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の19.0%から20.8%となりました。

 

ウ.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当中間連結会計期間におけるキャッシュ・フローの状況については、前記「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであり、必要とする資金の調達は、高速道路料金の収受等の営業活動のほか、機構及び金融機関からの長期借入れを通じて実施いたしました。資金の調達においては、社債の発行及び金融機関からの長期借入れによる調達バランスの最適化を図っております。

当社グループの今後の資金需要として主なものは、協定に基づく機構への道路資産賃借料に加え、特措法第51条第2項ないし第4項の規定に基づき工事完了時等に機構に帰属することとなる道路資産の建設資金及び料金徴収施設等の事業用設備に係る設備投資資金であります。

 

道路資産賃借料の支払には高速道路料金収入を充てております。また、道路資産の建設資金には道路建設関係社債及び道路建設関係長期借入金を充てており、事業用設備に係る設備投資資金には、自己資金及びその他の長期借入金を充てております。なお、かかる道路資産及び事業用設備の概要については後記「第3 設備の状況」に記載しております。