伊藤ハム米久ホールディングス株式会社

ブランドなど:伊藤ハム米久
食料品食肉加工プライムTOPIX Small 1

売上高

利益

資産

キャッシュフロー

セグメント別売上

セグメント別利益

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率


最終更新:

E32069 Japan GAAP

売上高

9,555.8億 円

前期

9,226.8億 円

前期比

103.6%

時価総額

2,479.9億 円

株価

4,315 (07/12)

発行済株式数

57,471,011

EPS(実績)

270.62 円

PER(実績)

15.94 倍

平均給与

715.3万 円

前期

701.5万 円

前期比

102.0%

平均年齢(勤続年数)

42.1歳(16.5年)

従業員数

882人(連結:8,124人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

3【事業の内容】

当社グループは、当社、子会社52社、関連会社10社で構成され、食肉加工品(ハム・ソーセージ、調理加工食品)及び食肉等の製造販売を主として事業活動を展開しております。

以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。

なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。

(加工食品事業)

加工食品事業部門は、主にハム・ソーセージ、調理加工食品等の食肉加工品の製造・販売を行っております。

主な関係会社:当社、伊藤ハム㈱、米久㈱、伊藤ハム販売㈱、

伊藤ハム米久プラント㈱及び伊藤ハム米久フーズ㈱

(食肉事業)

食肉事業部門は、主に食肉及び調理加工食品の製造・販売を行っております。

主な関係会社:当社、米久㈱、伊藤ハムミート販売東㈱、伊藤ハムミート販売西㈱及びANZCO FOODS LTD.

(その他事業)

その他事業部門は、子会社2社及び関連会社1社で構成され、事務代行サービス業などを行っております。

主な関係会社:伊藤ハム米久ヒューマンサービス㈱及び伊藤ハム米久システム㈱

事業の系統図は次のとおりであります。

なお、当社は特定上場会社等に該当し、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との対比で定められる数値基準については連結ベースの計数に基づいて判断することとなります。

 

 

 

※画像省略しています。

 

 

24/07/03

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりであります。

 

a.財政状態

当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べて25,807百万円増加し、462,570百万円となりました。これは主に、売掛金の増加によるものであります。
  負債は、前連結会計年度末に比べて9,743百万円増加し、177,244百万円となりました。これは主に、短期借入金及び買掛金の増加、並びに長期借入金の返済によるものであります。
  純資産は、前連結会計年度末に比べて16,064百万円増加し、285,326百万円となりました。これは主に、利益剰余金及び為替換算調整勘定の増加によるものであります。

 

b.経営成績

当連結会計年度の当社グループの経営成績につきましては、売上高は955,580百万円(前期比3.6%増)、営業利益は22,336百万円(同2.9%減)、経常利益は26,036百万円(同0.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は15,553百万円(同8.4%減)となりました。

 

報告セグメント別の業績の概況は、次のとおりであります。

なお、当連結会計年度より報告セグメントの区分方法を変更しており、前連結会計年度との比較・分析は変更後の区分方法に基づいて記載しております。

 

<加工食品事業>

当連結会計年度の加工食品事業につきましては、売上高は391,336百万円(前期比4.0%増)となりました。経常利益は9,051百万円(同76.7%増)となりました。

 

<食肉事業>

当連結会計年度の食肉事業につきましては、売上高は564,227百万円(前期比3.2%増)となりました。経常利益は18,131百万円(同17.7%減)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べて558百万円増加(前期は25,330百万円の減少)し、22,917百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により資金は29,392百万円増加(前期は3,947百万円の増加)しました。主な増加要因は、税金等調整前当期純利益の計上及び仕入債務の増加であり、主な減少要因は、売上債権の増加によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により資金は16,014百万円減少(前期は22,926百万円の減少)しました。主な減少要因は、有形固定資産の取得による支出であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により資金は13,278百万円減少(前期は6,844百万円の減少)しました。主な減少要因は、長期借入金の返済及び配当金の支払であり、主な増加要因は短期借入金の増加であります。

 

 

③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

なお、当連結会計年度より報告セグメントの区分方法を変更しており、前連結会計年度との比較・分析は変更後の区分方法に基づいて記載しております。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  2023年4月1日

至  2024年3月31日)

前期比(%)

加工食品事業(百万円)

 221,158

103.7

食肉事業(百万円)

186,181

108.1

    報告セグメント計(百万円)

407,340

105.6

その他(百万円)

-

-

合計(百万円)

407,340

105.6

 

(注) 当社グループ製品の製造原価によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

 

 b.受注実績

当社グループは見込み生産を行っているため、該当事項はありません。

 

c.販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

なお、当連結会計年度より報告セグメントの区分方法を変更しており、前連結会計年度との比較・分析は変更後の区分方法に基づいて記載しております。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  2023年4月1日

至  2024年3月31日)

前期比(%)

加工食品事業(百万円)

391,336

104.0

食肉事業(百万円)

564,227

103.2

    報告セグメント計(百万円)

955,564

103.6

その他(百万円)

15

116.9

合計(百万円)

955,580

103.6

 

(注) セグメント間の取引については、相殺消去しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。

また、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載していますが、特に次の重要な会計方針が、連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に影響を及ぼすと考えております。

a.棚卸資産の評価

当社グループの棚卸資産には一定期間保存する販売用食肉在庫があり、保存期間中における需給バランスの変化等の外部環境の影響により、その売価は畜産物相場の変動リスクにさらされております。

販売用食肉の貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定しており、連結会計年度末における正味売却価額が取得原価を下回る場合には、当該正味売却価額をもって貸借対照表価額としております。この正味売却価額は、見積売価から見積販売直接経費を控除して算定しております。
 過去の販売実績及び将来の販売見込み等に基づき見積売価を予測しておりますが、その予測には不確実性を伴うため、実際の販売価格との乖離が発生した場合は翌期の損益に重要な影響を及ぼす可能性があります。

b.退職給付に係る負債及び退職給付に係る資産

退職給付に係る負債及び退職給付に係る資産は、数理計算上で設定される前提条件に基づき算出されております。これらの前提条件には、割引率、発生した給付額、利息費用、年金資産の長期期待運用収益率、死亡率などの要素が含まれております。実際の結果がこれらの前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は累積され、将来の会計期間にわたって償却されるため、将来の退職給付費用に影響を及ぼす可能性があります。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

○国内経済の状況

雇用環境の改善や個人消費の一部持ち直しの動きに伴い、景気は緩やかな回復基調となりました。その一方で、不安定な国際情勢を背景とした資源価格の変動や金融・為替市場の動向が国内経済や物価に影響を及ぼす状況が続いています。

 

○当業界の状況(食肉加工業)

原材料価格や物流費の上昇に加え、光熱費や包材費の高止まりが続く中、円安進行の影響も受ける厳しい経営環境が続きました。また、社会経済活動の正常化により消費者の購買意欲は一時的に上向いたものの、生活コスト全般の上昇に対する節約志向が徐々に高まり、消費マインドに停滞感が出てきています。このような状況の下、消費行動の変化やデジタル化の加速、サステナビリティに対する関心の高まりなど、急速に変化し多様化する消費者ニーズや価値観への対応が引き続き求められています。

 

a.経営成績

◇連結経営成績                         (%表示は、対前期増減率)

売上高

営業利益

経常利益

親会社株主に帰属する

当期純利益

百万円

百万円

百万円

百万円

955,580

3.6

22,336

△2.9

26,036

△0.0

15,553

△8.4

 

 

「中期経営計画2023」の取組施策

経営基盤の強化:戦略単位での組織再編の実行、デジタル戦略の推進

収益基盤の強化:生産及び物流拠点再編の推進、和牛輸出の強化

新規事業・市場への取り組み:冷凍食品の強化、プラントベースフード商品の定着、ヘルスケア事業の強化

  サステナビリティへの取り組み:温室効果ガス排出削減、人権デュー・ディリジェンスの実施、

    アニマルウェルフェアへの配慮

 

◇報告セグメント別の経営成績       (%表示は、対前期増減率)

 

売上高

経常利益

 

百万円

百万円

加工食品事業

391,336

4.0

9,051

76.7

食肉事業

564,227

3.2

18,131

△17.7

 

 

<加工食品事業>

・ハム・ソーセージは、テレビコマーシャルの投入や消費者キャンペーンの実施により、「The GRAND アルトバイエルン」「朝のフレッシュシリーズ」「御殿場高原あらびきポーク」等、家庭用主力商品の拡販に努めたことに加え、外食向けの業務用商品の販売が伸長したことから、売上高は増加しました。

・調理加工食品は、「ラ・ピッツァ」「ピザガーデン」などのピザ類や「サラダチキン」、大豆ミートを使用した「まるでお肉!シリーズ」等、消費者ニーズの多様化に対応した商品の拡販に努めたことに加え、外食向けの業務用商品の販売が伸長したことから、売上高は増加しました。

・原材料価格や物流費の上昇が続く厳しい状況においても、商品価格改定による効果に加え、コスト削減等の取り組みを進めたことにより、加工食品事業全体の売上高、経常利益ともに増加しました。

 

<食肉事業>

・国内事業は、国内生産施設の増強や外食需要の回復等により販売数量が伸長したことから、売上高は増加しました。利益は、配合飼料価格の高止まりや保管料を含めた物流コストの上昇による影響を受けたものの、輸入牛肉や輸入鶏肉を中心に製販連動した収益管理を徹底した結果、増益となりました。

・海外事業は、前年の世界的な牛肉需要の高まりが一段落した状況の中、アンズコフーズ社において牛肉の販売価格が下落したこと等により、売上高、経常利益ともに減少しました。

・食肉事業全体の売上高は増加しましたが、経常利益は海外事業の減益の影響を受けて減少しました。

 

◇今後の見通し

・国内経済は、コロナ禍からの脱却が進んで足元では堅調に推移していますが、原油高等に起因したコスト上昇、金利差に基づく為替の変動、地政学リスクの高まり等、景気の先行きは引き続き不透明な状況が続くと思われます。

・当業界においても、原材料価格やユーティリティコストの高止まりが見込まれ、引き続き厳しい経営環境になるものと思われます。

・当社は、グループ理念とビジョンに向けて2035年に目指す姿を定め、ここからバックキャストし、長期経営戦略2035を策定、その上位方針に基づき、中期経営計画2026に落とし込みました。

・次期の連結業績は、売上高9,700億円、営業利益250億円、経常利益265億円、親会社株主に帰属する当期純利益160億円を見込んでいます。

 

b.経営成績に重要な影響を与える要因について

経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

c.資本の財源及び資金の流動性についての分析

キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

海外子会社及び一部の国内子会社を除く当社グループではキャッシュ・マネジメント・システムを導入し、グループ資金の有効活用を実現しております。

2024年度における運転資金及び設備投資資金の調達は自己資金及び借入金による調達を予定しております。

また、キャッシュ・フローの指標は、以下のとおりであります。

 

前連結会計年度

当連結会計年度

自己資本比率(%)
(注)1

61.5

61.5

時価ベースの自己資本比率(%)
(注)2

45.6

49.2

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)
(注)3

11.6

1.5

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)
(注)4

4.9

16.2

 

(注) 1.自己資本比率:自己資本/総資産

2.時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

3.キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー

4.インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い

  *各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。

  *株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。

  *キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。

  *有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。

 *利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。