E00414 Japan GAAP
前期
4,007.7億 円
前期比
107.7%
株価
3,658 (04/19)
発行済株式数
89,212,380
EPS(実績)
144.46 円
PER(実績)
25.32 倍
前期
580.4万 円
前期比
103.4%
平均年齢(勤続年数)
40.9歳(17.2年)
従業員数
5,205人(連結:7,928人)
当社の企業集団は、当社、子会社34社、関連会社8社により構成されており、茶葉(リーフ)、飲料(ドリンク)の製造販売を主たる事業とし、飲食関連事業ならびにその他の関連事業も行っております。
当社グループの事業に係る位置付け及びセグメントとの関連は、以下のとおりであります。なお、以下の事業区分は、「セグメント情報」における事業区分と同一であります。
<リーフ・ドリンク関連事業>
当社は茶葉(リーフ)製品を仕入製造し、緑茶、麦茶、ウーロン茶等を中心に全国に販売しております。ただし、沖縄地区におきましては、㈱沖縄伊藤園が当社製品を仕入れて販売しております。また、伊藤園産業㈱及び㈱伊藤園関西茶業は緑茶、麦茶等を製造加工し、その大部分を当社が仕入れております。
当社はほとんどの飲料(ドリンク)製品を企画・開発し、生産につきましては当社グループ外のメーカーに製造委託し、完成品として仕入れ、全国に販売しております。ネオス㈱は、当社製品を仕入れて自動販売機を通じた飲料の販売を行っております。また、伊藤園・伊藤忠ミネラルウォーターズ㈱は、製品を仕入れて当社へ販売しております。チチヤス㈱は、乳類の処理加工販売、発酵乳等の製造販売を行っており、一部の製品を共同開発、当社が仕入れて販売しております。なお、国内のリーフ・ドリンク関連事業における当社の物流業務は、主にトーウンロジテム㈱に委託しております。
海外におきましては、ITO EN(Hawaii)LLCが製品を製造し、米国ハワイ州を中心に販売を行っております。ITO EN(North America)INC.は当社製品を仕入れ、米国を中心に販売を行っております。Distant Lands Trading Co.は米国を中心にコーヒー豆の栽培から販売までを行っております。当社はDistant Lands Trading Co.より原料等の一部を仕入れております。福建新烏龍飲料有限公司は、製品を製造し、中国・香港を中心に販売を行っており、伊藤園飲料(上海)有限公司は、福建新烏龍飲料有限公司より製品を仕入れ、中国国内にて販売を行っております。寧波舜伊茶業有限公司は、中国茶を生産し、その大部分を当社が仕入れております。ITO EN AUSTRALIA PTY. LIMITEDは、将来の緑茶飲料需要の増加に対応するための茶葉の栽培を行い、現地で製造したティーバッグ製品等をオーストラリアを中心に販売しております。ITO EN Asia Pacific Holdings Pte. Ltd.は、当社製品を仕入れ、東南アジアを中心に販売を行っております。
<飲食関連事業>
タリーズコーヒージャパン㈱は、全国にてスペシャルティコーヒーの飲食店の経営・フランチャイズ展開を行っております。
<その他>
Mason Distributors,Inc.は米国フロリダ州にて、サプリメントの製造及び販売を行っております。
事業の系統図は次のとおりであります。
※画像省略しています。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」と
いう。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における日本経済は、ウィズコロナの下で、各種政策により景気の持ち直しが期待される一方で、ロシア・ウクライナ情勢の長期化、世界的な金融引き締めに伴う景気下押しリスクと原料・エネルギーコストの高騰等の影響により引き続き厳しい状況となりました。
このような状況の中、当社グループは経営理念であります「お客様第一主義」のもと、当社グループを取り巻く全てのお客様に対し「今でもなお、お客様は何を不満に思っているか」を常に考え、一丸となって積極的な事業活動を行ってまいりました。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高4,316億74百万円(前期比7.7%増)、営業利益195億88百万円(前期比4.2%増)、経常利益203億41百万円(前期比1.9%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益128億88百万円(前期比0.3%減)となりました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
<リーフ・ドリンク関連事業>
「お~いお茶」ブランドは1989年発売以来の累計販売本数が400億本を突破しました。また、当連結会計年度に
おいて過去最高の販売数量を達成しました。発売以来、おいしいお茶を「いつでも、どこでも」お飲みいただきた
いという強い想いから積み重ねてきた技術や経験に基づいた製品開発や、「日本茶の日 お~いお茶大茶会」、
「『お茶で日本を美しく。』キャンペーン」等のお茶の価値向上につながる取り組みを通じたブランド強化がご愛
顧いただいている要因であると考えています。今後も時代の変化に対応しながら、お客様に育てていただいたこと
への感謝を忘れずに、「お~いお茶」がもっと身近に親しまれるように取り組んでまいります。
また、お客様の健康で豊かな生活と持続可能な社会を実現することを目指し、利便性向上、ユーザー拡大、社会
課題解決に貢献する商品の開発、お客様との接点を強化する新たなデジタルツール活用にも取り組んでまいりま
す。
[国内茶葉(リーフ)製品]
本年3月、パウダータイプの「さらさらとける お〜いお茶 抹茶入り緑茶」、「同 ほうじ茶」、「さらさらと
ける 健康ミネラルむぎ茶」を発売しました。「さらさらとける」シリーズは、緑茶とほうじ茶は急須でいれた味
わいを、むぎ茶はやかんで煮出した味わいを目指し、お湯はもちろん冷水でもすぐ溶けるよう、溶けやすさも追求
したインスタントシリーズです。インスタント製品の品質が向上したことに加えて、時間のない中でも簡単におい
しいお茶を飲用したいニーズの高まりから、インスタント市場は増加傾向となっており、当社はお茶のリーディン
グカンパニーとして、市場拡大に貢献してまいります。
[国内飲料(ドリンク)製品]
同じく3月、全国農業協同組合連合会(JA全農)が推進する国内農業支援の取り組み「ニッポンエールプロジ
ェクト」共同開発飲料製品として、「ニッポンエール 国産かんきつ三種ブレンド」「同 和歌山県産みかんゼリ
ー」を新発売しました。JA全農との共同開発製品の販売を通じて、国産農畜産物の認知と消費拡大に貢献してま
いります。
同じく3月、自動販売機用スマートフォンアプリ「CHACOCO(チャココ)」(アプリを介しお客様との心の絆を
深めたいとの想いを体現するため、「茶」と「心」をキーワードに開発)の展開を開始しました。昨今、利便性及
び衛生面に優れたキャッシュレス決済による購買行動が拡大したことで、お客様とのコミュニケーションをより密
接に図るスマートフォンアプリの利用が進んでいます。「CHACOCO」は都市部の職域や観光施設を中心とした約2
万台のキャッシュレス決済搭載自動販売機で利用できる、視認性と操作性に優れた自動販売機アプリです。機能を
「スムーズな決済」、「スタンプサービス」に絞ることで、シンプルで分かりやすく利便性の高いアプリサービス
を実現しました。今後は「サブスクリプションサービス」をはじめ、本アプリと連携したキャンペーンなどの展開
を検討してまいります。
本年4月、日本茶ベースの新しいフルーツティー「晴れのち曇り時々お茶」を新発売しました。フルーツには
「りんご、レモン、もも」を使用し、爽やかな味わいの中に清涼感のある緑茶やほうじ茶の優しい焙煎香がふわっ
と香る、植物由来の乳酸菌を配合した新感覚のフルーツティーです。本製品は、「晴れの日も曇りの日も一杯のお
茶が私を前向きにする」をコンセプトに開発しました。パッケージデザインは、天気のことわざ「ツバメが高く飛
ぶと空が晴れ、低く飛ぶと雨が降る。」から着想を得て、2匹のツバメが茶葉や果実の恵みをもたらす様子を表現
しました。パッケージの世界観を追体験する様々なプロモーションを展開し、新たなお客様に日本茶飲料のおいし
さと楽しさをお伝えするとともに、日本茶市場の活性化に貢献してまいります。
同じく4月、「毎朝快調」ブランドから初めての機能性表示食品「毎朝快調ヨーグルト 腸内環境改善」、「同
低糖質」(ヨーグルト製品)、「毎朝快調 腸内環境改善」(飲料製品)を新発売しました。チチヤスが発売する
「毎朝快調ヨーグルト」ブランドは、1997年の発売以来26年間、お客様にご愛顧いただいている健康志向が強いブ
ランドです。新たに機能性表示食品のヨーグルト製品と飲料製品という製品カテゴリを横断した新製品をラインア
ップすることで、お客様の健康で豊かな生活をサポートしてまいります。
この結果、売上高は3,900億33百万円(前期比7.1%増)、営業利益は178億27百万円(前期比0.7%減)となりました。
<飲食関連事業>
タリーズコーヒージャパン㈱におきましては、スプリングシーズンを彩る季節限定ビバレッジとして、初の「オ
ーツミルク」を使用した「メープル&ピーカンナッツのオーツラテ」「&TEA ハニー&オーツロイヤルミルクティ
ー」などを販売し、健康志向のお客様を中心にご好評をいただきました。また、ファッションブランドであるマン
ハッタンポーテージとのコラボレーションを展開し、限定ロゴを用いたアイテムが話題となりました。
4月にはノンフロン冷蔵庫や、廃棄されるコーヒーかすを原料にしたペンダントライトなどのエコ素材を多く導
入した店舗として「タリーズコーヒー トーブ イコート店」をオープンするなど、新規出店も順調に進み、2023年
4月末の総店舗数は766店舗となっております。
この結果、売上高は354億92百万円(前期比18.1%増)、営業利益は24億29百万円(前期比182.2%増)となりました。
<その他>
売上高は61億48百万円(前期比7.1%減)営業損失は20百万円(前期は営業利益6億5百万円)となりました。
財政状態の状況は次のとおりであります。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産は2,343億93百万円で、前連結会計年度末に比べて111億14百万円増加しております。これは主に「現金及び預金」が76億9百万円増加、「売掛金」が23億45百万円増加、「商品及び製品」が31億3百万円増加、「未収入金」が14億83百万円減少したことによるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産は1,043億81百万円で、前連結会計年度末に比べて6億99百万円減少しております。これは主に「工具、器具及び備品」が16億64百万円減少、「リース資産」が21億92百万円減少、「有形固定資産の「その他」」が10億64百万円増加、「のれん」が10億66百万円減少、「ソフトウエア」が7億47百万円増加、「投資有価証券」が6億70百万円増加したことによるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債は892億26百万円で、前連結会計年度末に比べて124億30百万円増加しております。これは主に「1年内償還予定の社債」が100億円増加、「未払費用」が25億71百万円増加したことによるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債は774億19百万円で、前連結会計年度末に比べて111億30百万円減少しております。これは主に「社債」が100億円減少、「長期借入金」が7億7百万円減少したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は1,721億28百万円で、前連結会計年度末に比べて91億15百万円増加しております。これは主に「親会社株主に帰属する当期純利益」により「利益剰余金」が128億88百万円増加、「剰余金の配当」により「利益剰余金」が51億66百万円減少したことによるものです。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比べ64億27百万円増加し、当連結会計年度末には1,008億99百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
<営業活動によるキャッシュ・フロー>
営業活動によるキャッシュ・フローは、237億73百万円の収入(前期は222億26百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益196億84百万円、減価償却費103億53百万円、のれんの償却額10億74百万円、法人税等の支払額84億21百万円によるものであります。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>
投資活動によるキャッシュ・フローは、86億38百万円の支出(前期は73億97百万円の支出)となりました。これは主に、有形及び無形固定資産の取得による支出69億87百万円によるものであります。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>
財務活動によるキャッシュ・フローは、91億30百万円の支出(前期は299億30百万円の支出)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出14億12百万円、ファイナンス・リース債務の返済による支出22億78百万円、配当金の支払51億61百万円によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前期比増減率(%) |
リーフ・ドリンク関連事業 |
|
|
(販売用製品) |
57,497 |
6.9 |
(自社製品用原料) |
20,880 |
18.3 |
リーフ・ドリンク関連事業計 |
78,378 |
9.7 |
その他 |
|
|
(販売用製品) |
1,996 |
6.4 |
合計 |
80,375 |
9.6 |
(注)1 販売用製品の金額は販売価格、自社製品用原料の金額は原価によっております。
2 セグメント間取引については、相殺消去しております。
3 上記生産実績には外部へ製造委託している仕入製品は含まれておりません。
b.仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前期比増減率(%) |
リーフ・ドリンク関連事業 |
218,902 |
9.3 |
飲食関連事業 |
10,744 |
15.2 |
その他 |
2,091 |
△1.8 |
合計 |
231,739 |
9.5 |
(注)1 金額は仕入原価によっております。
2 セグメント間取引については、相殺消去しております。
c.受注実績
当社グループは受注生産を行っておりません。
d.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前期比増減率(%) |
リーフ・ドリンク関連事業 |
390,033 |
7.1 |
飲食関連事業 |
35,492 |
18.1 |
その他 |
6,148 |
△7.1 |
合計 |
431,674 |
7.7 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、当該割合が100分の10以上の相手先がないため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に当たり、必要と思われる見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、これらは不確実性を伴うため、将来生じる実際の結果と大きく異なる可能性があります。
当社グループの連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、下記については、重要なものとして「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
1.顧客に対して支払われるリベートに係る未払費用
2.タリーズコーヒージャパン㈱に係る固定資産の減損損失
その他の重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は以下のとおりであります。
a.貸倒引当金
当社グループは売上債権等の貸倒損失に備えて回収不能となる見積額を貸倒引当金として計上しておりますが、将来、販売先の財務状況が悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上又は貸倒損失が発生する可能性があります。
b.棚卸資産
当社グループが販売する棚卸資産は市場の需給の影響を受け、市場価格が低下する場合があるため、評価基準として、総平均法による原価法(収益性の低下による簿価切下げの方法)を採用しております。なお、在外連結子会社につきましては、先入先出法又は移動平均法による低価法を採用しております。
c.賞与引当金
賞与引当金は、従業員に対する翌連結会計年度賞与支給見込額のうち当期間対応額を計上しておりますが、実際の支給額は支給時点における外部環境及び当社グループの状況を勘案のうえ決定されるため、実際の支給額が見積りと異なる場合には、追加の費用計上が必要となる可能性があります。
d.退職給付に係る資産・負債
従業員退職給付費用及び債務は、数理計算上使用される前提条件に基づいて算出しております。これらの前提条件には、割引率、退職率、死亡率及び昇給率など多くの見積りが含まれており、実際の結果が前提条件と異なる場合や前提条件が変更された場合、又は法改正や退職給付制度の変更があった場合、その影響は累積されて将来にわたり規則的に認識されることとなり、将来の退職給付費用及び債務に影響を与える可能性があります。
e.有価証券の評価
当社グループは価格変動性が高い公開会社の株式と、株価の決定が困難である非公開会社の株式を保有しております。当社グループは有価証券の評価を一定期間ごとに見直し、その評価が取得原価又は減損後の帳簿価額を一定率以上下回った場合、減損処理を実施しております。将来の市況悪化又は投資先の業績不振により、現在の帳簿価額に反映されていない損失又は帳簿価額の回収不能が発生した場合、評価損が発生し、利益に影響を与える可能性があります。
f.繰延税金資産
当社グループは繰延税金資産の回収可能性を評価するに当たって、将来の課税所得を合理的に見積っております。将来の不確実な経済条件の変動により、この見積りに変動があった場合、繰延税金資産の調整により、利益に影響を与える可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態
当連結会計年度末の財政状態につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績
当連結会計年度の売上高は7.7%増の4,316億74百万円となりました。これは「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおり、リーフ・ドリンク関連事業及び飲食関連事業の売上高が堅調に推移したことによるものです。
当連結会計年度の営業利益は前連結会計年度に比べ4.2%増の195億88百万円となり、営業利益率は0.2%減の4.5%となりました。これは売上高が前連結会計年度に比べ7.7%増と堅調に推移したものの、原料・資材等の高騰により、売上総利益率が前連結会計年度に比べ1.5%減となったことによるものです。
当連結会計年度の経常利益は前連結会計年度に比べ1.9%増の203億41百万円となり、経常利益率は0.3%減の4.7%となりました。これは、営業外損益に含まれる為替差損益が6億76百万円減少(減少は為替差損)したことによるものであります。
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べ0.3%減の128億88百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益率は0.2%減の3.0%となりました。これは、投資有価証券売却益が4億92百万円減少、助成金収入が20億69百万円減少、減損損失が14億86百万円減少、法人税、住民税及び事業税が4億64百万円増加したことによるものであります。
c.キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループは、収益性の強化によるキャッシュ・フローを高め、さらに投資効果を重視した設備投資を行うとともに、有利子負債の削減を進めてまいります。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3事業等のリスク」に記載のとおりであります。
④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
a.資金需要
当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、リーフ・ドリンク関連事業における製品製造のための原材料の仕入や製造経費のほか、販売費及び一般管理費等であります。また、設備投資需要としては、リーフ・ドリンク関連事業における自動販売機等への投資や飲食関連事業における新規出店等への投資であります。
b.財務政策
当社グループは、事業活動に必要な資金を安定的に調達するため、内部資金の活用に加え、金融機関からの借入及び社債の発行等による資金調達を行っております。資金調達に際しては、調達コストの低減に努める一方、過度に金利変動リスクに晒されないよう金利の固定化を図っております。
⑤ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、2022年6月に2027年4月期までの中長期経営計画を発表しました。新・中長期経営計画の実現に向け、「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)当社グループの中長期的な経営戦略」に記載した取り組みを実施してまいります。なお、新・中長期経営計画における定量目標は以下のとおりであります。
|
2023年4月期 実績 |
2025年4月期 目標値 |
2027年4月期 目標値 |
営業利益率 |
4.5% |
6% |
7% |
自己資本利益率(ROE) |
7.8% |
10%以上 |
10%以上 |
総還元性向 |
40.1% |
40%維持 |
40%維持 |
海外売上比率 |
11% |
11%以上 |
12%以上 |