株式会社伊藤園

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売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E00414 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間における日本経済は新型コロナウイルス感染症の5類移行による人流回復、雇用・所得環境の改善による個人消費の持ち直しや、インバウンド需要の増加等により緩やかな回復の動きが見られた一方で、ウクライナ情勢・中東情勢等の不透明感や、エネルギー価格、原材料費の高騰及び為替変動による景気への影響が懸念されるなど、依然として先行き不透明な状況が続いております。

このような状況の中当社グループは経営理念でありますお客様第一主義のもと当社グループを取り巻く全てのお客様に対し今でもなおお客様は何を不満に思っているかを常に考え一丸となって積極的な事業活動を行ってまいりました

この結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高は3,462億51百万円(前年同期比5.4%増)、営業利益217億58百万円(前年同期比37.1%増)、経常利益229億81百万円(前年同期比39.1%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益142億43百万円(前年同期比39.8%増)となりました。

 

セグメント別の業績は次のとおりであります。

 

<リーフ・ドリンク関連事業>

当社では、1989年発売以来の累計販売本数が400億本を突破するなど、多くの方にご支持をいただいている「お~いお茶」ブランドのさらなる価値向上を図っています。

本年1月に、心華やぐ満開の桜をあしらった春限定の「お~いお茶 緑茶」「同 ほうじ茶」「同 玄米茶」桜満開パッケージを発売しました。当社は2015年から毎年、春を迎える時期に合わせて季節限定の「お~いお茶」桜パッケージを展開しており、日本各地の店頭に並ぶ「お~いお茶」桜パッケージは、春の風情を感じていただけることから多くのお客様にご支持いただいています。また、本製品の販売開始に合わせて、「お~いお茶」桜満開パッケージの売上金の一部を桜の植樹や保全活動に寄付する「お~いお茶『わたしの街の未来の桜プロジェクト2024』」を実施しています。本製品を通じて全国各地に美しい桜の木々を広げ、50年、100年先の笑顔あふれる未来の街づくりに取組んでまいります。

当社の主力ブランドであり世界No.1の緑茶飲料ブランドである「お~いお茶」は、本年2月に発売35周年という節目を迎えました。これからも当社は、「桜」をデザインした季節限定パッケージの販売及び「わたしの街の未来の桜プロジェクト」の実施等を通じてブランドの強化に努め、日本人にとって最も身近な日本のお茶として愛される「お~いお茶」を提供し続けてまいります。

昨年12月に、全国農業協同組合連合会(JA全農)が推進する全国の生産家を応援する取組みである「ニッポンエールプロジェクト」及び「国産牛乳応援プロジェクト」製品として、JA全農と共同で開発した「ニッポンエールいちご&ミルク」を発売しました。国産牛乳の消費が落ち込む冬期の到来にあたり、当社は日本の酪農家が抱える課題解決に貢献する「国産牛乳応援プロジェクト」に本年も参画し、国産牛乳の需要拡大に貢献するよう努めてまいります。このような共同開発製品の販売を通じ、日本の農業と消費者を結ぶ架け橋となり、国産農畜産物の認知と消費拡大に貢献してまいります。

この結果、リーフ・ドリンク関連事業の売上高は3,102億82百万円(前年同期比4.3%増)となり、営業利益は193億47百万円(前年同期比35.6%増)となりました。

 

 

<飲食関連事業>

タリーズコーヒージャパン㈱におきましては、ホリデーシーズンを彩る季節限定ドリンクとして、ナポレオンパイをモチーフにした華やかな見た目の「&TEA 苺ミルフィーユロイヤルミルクティー」や、タリーズの冬の定番ともいえる「アイリッシュラテ」が大変ご好評をいただきました。フードメニューに関しましては、ランチ需要に対応すべく、「霧島黒豚ベーコンのオリジナルカルボナーラ」を秋冬限定メニューとして発売し、素材へのこだわりをお伝えするとともに、好調に推移しました。また、1月のバレンタイン商戦に向けて、ハイカカオチョコを使用した「チョコレートLOVERSモカ~ダークな誘惑カカオ73%~」などを発売し、ご好評をいただきました。新規出店に関しては、「&TEA」や「TULLY’S COFFEE -SELECT-」業態の展開を含む積極的な出店を続けており、2024年1月末の総店舗数は780店舗となっております。

この結果、飲食関連事業の売上高は300億76百万円(前年同期比13.8%増)となり、営業利益は26億48百万円(前年同期比23.5%増)となりました。

 

<その他>

売上高は58億93百万円(前年同期比27.2%増)となり、営業利益は2億48百万円(前年同期は営業損失36百万円)となりました。

 

当第3四半期連結会計期間末の財政状態は次のとおりであります。

 

総資産は3,368億98百万円となり、前連結会計年度末と比べ18億75百万円減少いたしました。これは主に、「現金及び預金」が20億89百万円増加、「売掛金」が60億63百万円減少、「商品及び製品」が33億23百万円減少、「原材料及び貯蔵品」が14億81百万円増加、「建物及び構築物」が11億44百万円増加したことによるものです。

負債は1,545億89百万円となり、前連結会計年度末と比べ120億56百万円減少いたしました。これは主に、「買掛金」が60億12百万円減少、「退職給付に係る負債」が27億78百万円減少、「未払費用」が17億84百万円減少「賞与引当金」が16億82百万円減少したことによるものです。

純資産は1,823億9百万円となり、前連結会計年度末と比べ101億80百万円増加いたしました。これは主に、「親会社株主に帰属する四半期純利益」により「利益剰余金」が142億43百万円増加し、「剰余金の配当」により「利益剰余金」が53億23百万円減少したことによるものです。

 

(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前連結会計年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。なお、有形固定資産の会計上の見積りについては、(会計上の見積りの変更)に記載のとおりであります。

 

(3)経営方針・経営戦略等

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4)事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題についての重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(5)研究開発活動

当第3四半期連結累計期間における当社グループの研究開発費の総額は15億74百万円であります。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。