E03387 Japan GAAP
前期
1,644.8億 円
前期比
117.1%
株価
1,886 (04/25)
発行済株式数
92,544,000
EPS(実績)
138.80 円
PER(実績)
13.59 倍
前期
536.7万 円
前期比
125.6%
平均年齢(勤続年数)
46.2歳(10.3年)
従業員数
66人(連結:3,591人)
当社グループは、当社を持株会社として、子会社11社及び関連会社2社にて構成されており、一般消費者を対象とした店頭での衣料の販売を主力事業として、雑貨の販売及びその他の事業を展開しております。
当社グループの事業内容及び主なグループ各社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。
なお、当該区分は「第5 経理の状況(セグメント情報等)」に掲げるセグメント情報の区分と同一であります。
(衣料事業)
衣料事業は、「常に新しいファッションライフの提案を通じて社会に貢献する」の社是のもと、移り変わるファッションのトレンドを的確に捉え、多様なコンセプトの業態を開発しています。
(雑貨事業)
雑貨事業は、販売価格330円(税込)の商品を主体に、既存の100円ショップよりファッション性を高めた雑貨を販売する「3COINS」のほかナチュラルテイストの「サリュ」、アクセサリーとバッグ主体の「ラティス」を展開しています。
連結子会社㈱マグスタイルにより、生活関連雑貨の卸売、小売を行っております。
(注) 1.持分法適用関連会社NICECLAUP H.K. LTD.は、2008年9月より営業を休止しています。
2.連結子会社㈱インヴォークモードは、2011年1月より営業を休止しています。
3.㈱フリーゲート白浜は小規模会社であり、総資産、売上高、当期純損益(持分に見合う額)及び利益剰余金(持分に見合う額)等は、いずれも連結計算書類に重要な影響を及ぼしていないため、連結の範囲から除外しております。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度(2022年3月1日から2023年2月28日まで)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による「まん延防止等重点措置」が昨年3月下旬に全面解除となり、行動制限や海外渡航制限の緩和等により経済活動回復の兆しが見られました。しかし、ロシアのウクライナ侵攻から1年が経過するも終結には至らず、エネルギー資源、原材料価格の高騰や急激な円安の進行に加えて、欧米の金融危機が表面化してくるなど先行きは未だ不透明な状況となっております。
このような事業環境のもと、当社は新型コロナウイルス感染症拡大当初より進めてきたECでの販売強化と、WEBプロモーションの強化に取り組んでまいりました。インスタグラムなどのSNSを媒体として、フォロワー総数が950万人を突破したスタッフ個人のアカウントから積極的な発信を継続的に行い、反応の良い商品をさらに集中的に発信することで、プロモーションを効果的なものにし、これらの施策がECのみならず実店舗での売上にもつながる大きな役割を果たすようになっています。
またテレビの情報番組やバラエティー番組で特集を組まれる機会が増え、知名度が向上した「3COINS」を中心に新規出店の再加速と既存店の増床による大型化を進めてまいりました。自粛制限の緩和により人の流れが増え、商業施設の集客も好転したことなどから、衣料事業の売上高は、前年比18,672百万円増加の105,781百万円、雑貨事業の売上高は、前年比11,561百万円増加の58,559百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は、前年比30,281百万円増加の164,482百万円となりました。利益面につきましては、営業利益は前年比8,302百万円増加の15,822百万円、経常利益は前年比8,400百万円増加の16,061百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前年比5,953百万円増加の9,955百万円となりました。
なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、当連結会計年度の売上高は3,672百万円(内、衣料事業は3,358百万円、雑貨事業は314百万円)減少しております。営業利益、経常利益、税金等調整前当期純利益、親会社株主に帰属する当期純利益には影響ありません。
セグメントごとの経営成績を示すと、次のとおりであります。
(衣料事業)
売上高は前年比18,672百万円増加の105,781百万円となり、セグメント利益(営業利益)は、273.2%増加の12,516百万円となりました。
(雑貨事業)
売上高は前年比11,561百万円増加の58,559百万円となり、セグメント利益(営業利益)は21.3%減少の3,285百万円となりました。
②財政状態の状況
(資産)
流動資産は、現金及び預金が11,595百万円、受取手形及び売掛金が2,211百万円、商品及び製品が1,782百万円それぞれ増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べて15,636百万円増加しました。固定資産は、建物及び構築物が2,117百万円、リース資産が53百万円、繰延税金資産が698百万円それぞれ増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べて3,146百万円増加しました。
(負債)
流動負債は、支払手形及び買掛金が3,968百万円、未払法人税等が2,887百万円それぞれ増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べて6,902百万円増加しました。固定負債は、長期借入金が2,323百万円、資産除去債務が1,648百万円それぞれ増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べて4,077百万円増加しました。
(純資産)
純資産は、利益剰余金が7,759百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べて7,802百万円増加しました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動により取得した資金が17,029百万円となりましたが、財務活動により使用した資金が2,835百万円となったことなどにより、前連結会計年度末に比べて11,595百万円増加し、63,845百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローは次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
前連結会計年度におきましては、営業活動の結果取得した資金は7,970百万円でありましたが、当連結会計年度は、税金等調整前当期純利益が15,229百万円あり、仕入債務が8,266百万円増加したことなどにより、営業活動の結果取得した資金は17,029百万円となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
前連結会計年度におきましては、投資活動の結果使用した資金は679百万円でありましたが、当連結会計年度は、有形固定資産の取得による支出が2,361百万円、差入保証金の回収による収入が1,424百万円、差入保証金の差入による支出が1,123百万円、資産除去債務の履行による支出が374百万円あったことなどにより、投資活動により使用した資金は2,599百万円となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
前連結会計年度におきましては、財務活動の結果使用した資金は18,128百万円でありましたが、当連結会計年度は、配当金の支払額が2,194百万円、長期借入金の返済による支出が787百万円あったことなどにより、財務活動により使用した資金は2,835百万円となりました。
④生産、受注及び販売の実績
(注) セグメント間取引については,相殺消去しております。
(販売実績)
(注) 1.セグメント間取引については,相殺消去しております。
2.当連結会計年度の期首から収益認識会計基準等を適用し、収益認識に関する会計処理方法を変更したため、セグメントの収益の算定方法を同様に変更しております。当該変更により、従来の方法に比べて、当連結会計年度の売上高は、「衣料事業」が3,358百万円、「雑貨事業」が314百万円減少しております。「その他」には影響ありません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析、検討内容は次の通りであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する分析・検討内容
当社では、経営指標であるROE(自己資本利益率)12%の安定的達成のため、売上総利益率及び経常利益率の向上を重点施策としております。このため、新型コロナウイルス感染症拡大当初より進めてきたECの販売強化とWEBプロモーションの強化に取り組んでまいりました。生活雑貨ブランド「3COINS」を中心に新規出店の再加速と既存店の増床による大型化も進めてまいりました。
また、各ブランドでは、商品に関して4週間を1シーズンとする4週間MDを徹底することで、販売予測の精緻化、最終消化率の向上を図り、無駄な在庫を作らない・持たないように努めてまいりました。
前年と比較して、売上総利益率は原材料価格の高騰や急激な円安の影響により0.5ポイント減少の54.8%、行動制限の解除により、非常に厳しかった衣料事業の店舗での売上が急回復し、コロナ前の水準を上回る過去最高の売上高を達成することが出来たことから経常利益率は4.0ポイント増加の9.7%となりました。ROEは前年比10.7ポイント増加の19.4%となりました。
主要損益項目の状況は以下の通りであります。
(売上高及び売上総利益)
売上高は前年比22.6%増加の164,482百万円となりました。売上高の詳細については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況及び④生産、受注及び販売の実績」をご参照ください。
差引売上総利益は前年比21.4%増加の90,221百万円となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益、経常利益)
販売費及び一般管理費については、売上高販売費及び一般管理費率が前年比4.5ポイント減少し、74,399百万円となりました。
営業利益は前年比110.4%増加の15,822百万円となり、経常利益は前年比109.7%増加の16,061百万円となりました。
(特別損益)
特別損失は、店舗の撤退、業態変更などによる固定資産除却損30百万円及び減損損失801百万円、合計831百万円を計上しました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、前年比148.8%増加の9,955百万円となりました。
③経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2事業の状況 2事業等のリスク」に記載の通りであります。
④資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(キャッシュ・フローの状況)
キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。また、キャッシュ・フロー指標のトレンドは、以下のとおりであります。
(注) 1.自己資本比率 : 自己資本/総資産
2.時価ベースの自己資本比率 : 株式時価総額/総資産
3.キャッシュ・フロー対有利子負債比率: 有利子負債/営業キャッシュ・フロー
4.インタレスト・カバレッジ・レシオ : 営業キャッシュ・フロー/利払い
5.各指標はいずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
6.株式時価総額は発行済株式数をベースに計算しております。
(運転資金)
運転資金は、主に営業活動による現金収入によっておりますが、状況に応じて銀行借入により資金調達することとしております。
(出店に伴う資金等)
一般にテナント店舗の出店にあたり店舗賃借のための保証金の差入が必要ですが、当社グループは、一定金額及び一定期間以上の保証金については、原則として借入金により調達する方針をとっております。