売上高

利益

資産

キャッシュフロー

セグメント別売上

セグメント別利益

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率


最終更新:

E00514 Japan GAAP

売上高

434.2億 円

前期

433.5億 円

前期比

100.2%

時価総額

297.5億 円

株価

2,842 (04/23)

発行済株式数

10,468,710

EPS(実績)

207.95 円

PER(実績)

13.67 倍

平均給与

687.1万 円

前期

718.8万 円

前期比

95.6%

平均年齢(勤続年数)

41.0歳(17.0年)

従業員数

508人(連結:706人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

3【事業の内容】

 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、連結子会社9社及び持分法適用関連会社1社によって構成されており、その事業内容は、食品事業、物流事業及びその他事業のセグメントに分かれております。国内外のグループ会社の経営管理業務を中間持株会社である株式会社エバラビジネス・マネジメントが担っております。

 当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業における位置付けは次のとおりであります。なお、以下事業区分は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に掲げるセグメントの区分と同一であります。

 

(1)食品事業

① 家庭用商品

• 肉まわり調味料群(黄金の味、焼肉のたれ、おろしのたれ、生姜焼のたれ等)、鍋物調味料群(すき焼のたれ、キムチ鍋の素、プチッと鍋、なべしゃぶ等)、野菜まわり調味料群(浅漬けの素等)、その他群(横濱舶来亭カレーフレーク、プチッとうどん等)を当社が製造販売しております。また荏原食品香港有限公司、台灣荏原食品股份有限公司、EBARA SINGAPORE PTE. LTD.、EBARA FOODS (THAILAND) CO., LTD.、EBARA FOODS MALAYSIA SDN. BHD.は、当社より製品を仕入れ、販売しております。

② 業務用商品

• 肉まわり調味料群(黄金の味、焼肉のたれ、やきとりのたれ等)、スープ群(ラーメンスープ、がらスープ、冷凍がら十五分湯等)、その他群(浅漬けの素、丼のたれ、マドラスカレー湿潤等)を当社が製造販売しております。また荏原食品香港有限公司、台灣荏原食品股份有限公司、EBARA SINGAPORE PTE. LTD.、EBARA FOODS (THAILAND) CO., LTD.、EBARA FOODS MALAYSIA SDN. BHD.は、当社より製品を仕入れ、販売しております。

• 荏原食品(上海)有限公司は現地生産した焼肉のたれ、ラーメンスープ等を販売しております。

• 当社は、株式会社スギショーテクニカルフーズが製造した製品を仕入れ、販売しております。

 

(2)物流事業

• 倉庫業、貨物運送取扱業を株式会社エバラ物流が行っております。

 

(3)その他事業

• 広告宣伝事業、人材派遣事業を株式会社横浜エージェンシー&コミュニケーションズが行っております。

 

[事業系統図]

 以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。

 

(注)無印 連結子会社

※  関連会社(持分法適用会社)

※画像省略しています。

 

23/06/30

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要及び経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当社グループは、新価値創造による企業成長を目指すため2019年度から2023年度までの5ヵ年の中期経営計画「Unique 2023 ~エバラらしさの追究~」を推進しております。基本とする戦略方針を「コア事業による収益強化と戦略事業の基盤確立」「“エバラらしく&面白い”ブランドへの成長」と定め、企業成長に向けたチャレンジを継続し、エバラの独自性、面白さに磨きをかけて、当社グループの根幹を支えるコア事業の収益強化を図ってまいります。また、将来の成長ドライバーとなる戦略事業を推進し、国内外で新たな需要、市場を開拓することで、事業規模の拡大とエバラブランドの育成を図ってまいります。

第2フェーズ(2021~22年度)におきましては、第1フェーズ(2019~20年度)に引き続き、コア事業による収益強化と戦略事業の基盤確立に向け、基幹品の収益強化や新価値創造に向けた取り組みを推進いたしました。

当連結会計年度(2022年4月1日~2023年3月31日)における我が国経済は、ウィズコロナ下での、各種政策の効果や海外経済の改善もあって持ち直しの動きがみられるものの、原材料価格高騰による物価上昇や金融資本市場の変動等、景気の下振れリスクもあり、先行きは依然として不透明な状況が続いております。

このような環境下、当連結会計年度における当社グループの売上高は、434億19百万円(前期比0.2%増)となりました。

食品事業において、業務用商品が外食産業の来店客数の回復もあり、外食及び中食市場向けに展開した商品が年間を通じて売上を伸ばしたほか、物流事業の取引量の増加が売上伸長に寄与いたしました。

利益面につきましては、原材料価格の高騰や商品構成の変化による売上原価率上昇の影響もあり、営業利益は29億72百万円(前期比11.2%減)、経常利益は31億80百万円(前期比13.3%減)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、21億77百万円(前期比19.5%減)となりました。

セグメントごとの売上高は、次のとおりであります。

 

<食品事業>

食品事業の売上高は361億94百万円(前期比1.5%増)となりました。

 

(イ)家庭用商品

家庭用商品の売上高は282億31百万円(前期比1.4%減)となりました。

 

・肉まわり調味料群につきましては、当期2月に発売した『黄金の味』新商品(「濃熟」、「贅沢林檎」)の貢献もあり、第4四半期単独では売上を伸ばすも、精肉価格高騰や一部商品の価格改定による需要減の影響等による第3四半期までの減収を補うには至らず、売上高は123億10百万円(前期比3.5%減)となりました。

・鍋物調味料群につきましては、デザインリニューアル及びラインアップを強化した『プチッと鍋』の販売好調に加え、当期8月に発売した焼肉と鍋料理のそれぞれのうまみが楽しめる『フライパンで焼肉鍋』がメディア露出と合わせた戦略的な販売活動を実行し、売上に貢献しました。一方で、『すき焼のたれ』の販売が牛肉価格の高騰等の影響を受けたことや『なべしゃぶ』の市場拡大に伴う競合関係の変化もあり、売上高は102億73百万円(前期比0.6%減)となりました。

・野菜まわり調味料群につきましては、『浅漬けの素』の新商品を当期2月に発売したものの、前期の巣ごもり需要に対する反動減を補うには至らず、売上高は28億55百万円(前期比3.6%減)となりました。

・その他群につきましては、前期2月に発売した『プチッとうどん』の具入りタイプが通年で貢献したことに加え、当期2月に発売した「明太子うどん」「だし入りとろろうどん」が好調に推移した結果、売上高は27億92百万円(前期比8.4%増)となりました。

 

 

(ロ)業務用商品

業務用商品の売上高は79億63百万円(前期比13.0%増)となりました。

 

・外食店の来店客数が年間を通じて回復基調で推移したことが、各商品群の売上伸長に寄与しました。

・肉まわり調味料群は、外食及び中食市場向けに展開した『ヤンニョムチキンのたれ』等の売上が年間を通じて好調に推移したほか、その他群が特注品の増加等もあり売上を伸ばしております。

・海外事業は、中国市場がゼロコロナ政策の影響を受けるも、東南アジア市場等、各販売拠点で新規顧客の開拓が進んだほか、為替影響もあり売上を伸ばしました。

 

<物流事業>

物流事業の売上高は66億68百万円(前期比2.9%増)となりました。

 

・既存顧客の輸送需要及び保管需要に対応し、取引拡大に努めました。

・既存物流センターの敷地拡張による新規取引の獲得や、業務用商品の取扱量回復が売上伸長の主要因となりました。

 

<その他事業>

その他事業の売上高は5億55百万円(前期比53.3%減)となりました。

 

・人材派遣事業の構造改革の一環として事業の一部譲渡の影響により、減収となりました。

 

売上高の内訳は次のとおりであります。

 

 

 

 

(単位:百万円)

事業名称及び商品群名

前連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

対前期比

(%)

食品事業

35,672

36,194

1.5

 

家庭用商品

28,626

28,231

△1.4

 

 

肉まわり調味料群

12,755

12,310

△3.5

 

 

鍋物調味料群

10,333

10,273

△0.6

 

 

野菜まわり調味料群

2,962

2,855

△3.6

 

 

その他群

2,576

2,792

8.4

 

業務用商品

7,045

7,963

13.0

 

 

肉まわり調味料群

2,586

2,819

9.0

 

 

スープ群

2,497

2,763

10.7

 

 

その他群

1,961

2,379

21.3

物流事業

6,483

6,668

2.9

その他事業(広告宣伝事業、人材派遣事業等)

1,189

555

△53.3

 

 

財政状態の概況は、次のとおりであります。

(資産の部)

当連結会計年度末の総資産額につきましては、前連結会計年度末に比べ18億47百万円増加(前期比4.5%増)し、431億52百万円となりました。

流動資産につきましては、現金及び預金の増加等により、前連結会計年度末に比べ14億96百万円増加(前期比5.3%増)し、294億80百万円となりました。

固定資産につきましては、有形固定資産の増加等により、前連結会計年度末に比べ3億50百万円増加(前期比2.6%増)し、136億71百万円となりました。

 

(負債の部)

当連結会計年度末の負債合計額につきましては、前連結会計年度末に比べ3百万円減少(前期比0.0%減)し、122億18百万円となりました。

流動負債につきましては、未払金が減少したものの、支払手形及び買掛金、未払法人税等の増加等により、前連結会計年度末に比べ1億17百万円増加(前期比1.4%増)し、83億11百万円となりました。

固定負債につきましては、退職給付に係る負債の減少等により、前連結会計年度末に比べ1億20百万円減少(前期比3.0%減)し、39億6百万円となりました。

 

(純資産の部)

当連結会計年度末の純資産額につきましては、自己株式の取得による減少があるものの、利益剰余金の増加等により、前連結会計年度末に比べ18億50百万円増加(前期比6.4%増)し、309億33百万円となりました。当連結会計年度末の自己資本比率は71.7%(前期は70.4%)、1株当たり純資産額は3,152円80銭(前期は2,951円22銭)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ18億25百万円増加し、175億90百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。


(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 営業活動の結果獲得した資金は、28億14百万円(前年同期は33億26百万円の獲得)となりました。これは主に、法人税等の支払額7億93百万円により減少したものの、税金等調整前当期純利益において31億76百万円獲得し、減価償却費10億60百万円により増加したものであります。


(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 投資活動の結果使用した資金は、13億23百万円(前年同期は14億35百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出15億3百万円によるものであります。


(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 財務活動の結果獲得した資金は、2億65百万円(前年同期は16億88百万円の使用)となりました。これは主に、配当金の支払額4億4百万円、自己株式の取得による支出1億74百万円により減少したものの、自己株式取得のための預け金の減少額8億20百万円により増加したものであります。

 

 

なお、キャッシュ・フローの指標のトレンドは、次のとおりであります。

 

2022年3月期

2023年3月期

自己資本比率(%)

70.4

71.7

時価ベースの自己資本比率(%)

67.1

70.5

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

687.9

1,245.2

(注)自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

※ 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。

※ 株式時価総額は、期末株価終値×自己株式を除く期末発行済株式数により算出しております。

※ キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は連結貸借対照表に記載されている負債のうち、利子を支払っているすべての負債を対象としております。

※ キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)につきましては、有利子負債がないため記載しておりません。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

(イ)生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 セグメントの名称

 当連結会計年度

(自 2022年4月1日

  至 2023年3月31日)

 前年同期比(%)

食品事業(百万円)

20,565

104.9

合計(百万円)

20,565

104.9

 (注) 金額は製造原価によっております。

 

(ロ)受注実績

 当社グループ(当社及び連結子会社)は受注生産を行っておりませんので該当事項はありません。

 

(ハ)販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 セグメントの名称

 当連結会計年度

(自 2022年4月1日

  至 2023年3月31日)

 前年同期比(%)

食品事業(百万円)

36,194

101.5

物流事業(百万円)

6,668

102.9

その他(百万円)

555

46.7

合計(百万円)

43,419

100.2

 (注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

 相手先

 前連結会計年度

(自 2021年4月1日

  至 2022年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2022年4月1日

  至 2023年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

伊藤忠食品株式会社

3,928

9.1

3,711

8.5

株式会社日本アクセス

3,553

8.2

3,563

8.2

 

④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。

なお、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものはありません。

 

⑤ 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しております。

 

⑥ 資本の財源及び資金の流動性

当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。

(イ)資金需要

当社グループにおきましては、今後予想される様々な経営環境の変化に対応し、さらなる発展と飛躍を目的として、事業分野の拡大や研究及び開発体制の強化、生産設備の拡充、人的資本への成長投資等に、資金を活用していきたいと考えております。

 

(ロ)資金調達

当社グループは、営業活動から得られるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入等により資金調達を行っており、グループ内における必要な運転資金や設備資金を安定的に確保し、各事業への機動的な投資を実施できるよう努めております。資金調達においては、当座貸越枠等の調達手段を備えており、金融費用の極小化を考慮した判断のもと借入を行っております。

 

⑦ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループの連結数値目標として、「Unique 2023」の最終年度となる2023年度において、営業利益28億円、海外売上高20億円、ROE6%を目指して各種施策を実行してまいりました。

当連結会計年度における実績は、営業利益29億円、海外売上高約16億円、ROE7.3%となりました。

2023年度におきましては、原材料価格やエネルギー価格の高騰に伴う原価上昇の影響が本格化することに加え、将来の成長に向けた投資を継続させることを考慮し、営業利益15億円となる見込みであります。

主な取組課題については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(2)中長期的な経営戦略と対処すべき課題」に記載しております。