売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E00514 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

当社グループは、新価値創造による企業成長を目指すため2019年度から2023年度までの5ヵ年の中期経営計画「Unique 2023 ~エバラらしさの追究~」を推進しております。基本とする戦略方針を「コア事業による収益強化と戦略事業の基盤確立」「“エバラらしく&面白い”ブランドへの成長」と定め、企業成長に向けたチャレンジを継続し、エバラの独自性、面白さに磨きをかけて、当社グループの根幹を支えるコア事業の収益強化を図っております。また、将来の成長ドライバーとなる戦略事業を推進し、国内外で新たな需要、市場を開拓することで、事業規模の拡大とエバラブランドの育成を図っております。

当第3四半期連結累計期間(2023年4月1日~2023年12月31日)における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症による行動制限が緩和され、経済活動の緩やかな回復が見られた一方、緊迫した世界情勢や物価の上昇により、先行き不透明な状況が続いています。食品業界におきましては、原材料価格及び物流費の高騰に伴う食料品の値上げが続いており、外食等の消費行動に回復の動きが見られるものの、消費者の節約志向は依然継続しております。

このような環境の下、当第3四半期連結累計期間における当社グループの売上高は、351億28百万円(前年同期比2.3%増)となりました。

食品事業の業務用商品においては、第2四半期に引き続き外食店の来店客数の回復基調が続き、各商品群の売上が伸長しました。家庭用商品は、鍋物調味料群、野菜まわり調味料群が減収となったものの、価格改定商品の価格定着による売上回復もあり、肉まわり調味料群が伸長したほか、『プチッとうどん』が伸長したその他群も売上を伸ばし、全体では前年同期比で増収となりました。

利益面につきましては、各種原材料価格高騰の影響により、営業利益は27億61百万円(前年同期比15.3%減)となりました。経常利益につきましては、29億27百万円(前年同期比15.0%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は、19億84百万円(前年同期比16.4%減)となりました。

 

 

 セグメントごとの売上高は、次のとおりであります。

<食品事業>

 売上高は296億62百万円(前年同期比2.8%増)となりました。

 

(家庭用商品)前年同期比 増収

・肉まわり調味料群につきましては、前年同期比で増収となりました。

商品リニューアルによる販売機会の拡大や鶏肉需要の増加により『やきとりのたれ』等が価格改定後も堅調に売上を伸ばしました。

・鍋物調味料群につきましては、前年同期比で減収となりました。

新商品を投入した『プチッと鍋』(ポーション調味料)の伸長に加え、テレビCM等の露出を強化した『すき焼のたれ』が価格改定後も売上を伸ばしました。鍋物調味料群全体では最需要期である第3四半期において前年同期比増収となるも、第2四半期までの減収を補うには至りませんでした。

・野菜まわり調味料群につきましては、前年同期比で減収となりました。

『浅漬けの素』が価格改定前の需要増加(第2四半期)の反動もあり、第3四半期では低調に推移しました。

・その他群につきましては、前年同期比で増収となりました。

第2四半期に引き続き、『プチッとうどん』(ポーション調味料)が売上を伸ばしました。

 

(業務用商品)前年同期比 増収

・外食店の来店客数の回復基調が継続したこともあり、商品価格改定後も販売が堅調に推移し、肉まわり調味料群、スープ群、その他群の各群において売上が伸長しました。

・海外現地法人の業務用商品の売上増が増収に寄与しました。

 

<物流事業>

 既存顧客との取引拡大を進めるも、幹線輸送の需要減少の影響を受けたことにより、売上高は50億60百万円(前年同期比0.5%減)となりました。

 

<その他事業>

 広告宣伝事業及び人材派遣事業ともに新規顧客の獲得を進めるも、一部の取引が終了した影響により、売上高は4億5百万円(前年同期比3.5%減)となりました。

 

 財政状態の状況は、次のとおりであります。

(資産の部)

 当第3四半期連結会計期間末の総資産額につきましては、前連結会計年度末に比べ47億74百万円増加(前期比11.1%増)し、479億26百万円となりました。

 流動資産につきましては、現金及び預金の減少があるものの、受取手形及び売掛金の増加等により、前連結会計年度末に比べ11億70百万円増加(前期比4.0%増)し、306億51百万円となりました。

 固定資産につきましては、有形固定資産の増加等により、前連結会計年度末に比べ36億4百万円増加(前期比26.4%増)して、172億75百万円となりました。

 

(負債の部)

 当第3四半期連結会計期間末の負債合計額につきましては、前連結会計年度末に比べ27億29百万円増加(前期比22.3%増)し、149億48百万円となりました。

 流動負債につきましては、未払金の減少があるものの、支払手形及び買掛金、その他流動負債の増加等により、前連結会計年度末に比べ19億78百万円増加(前期比23.8%増)し、102億89百万円となりました。

 固定負債につきましては、長期借入金、退職給付に係る負債の増加等により、前連結会計年度末に比べ7億51百万円増加(前期比19.2%増)し、46億58百万円となりました。

 

(純資産の部)

 当第3四半期連結会計期間末の純資産額につきましては、利益剰余金の増加等により、前連結会計年度末に比べ20億44百万円増加(前期比6.6%増)し、329億78百万円となりました。当第3四半期連結会計期間末の自己資本比率は68.8%(前期末は71.7%)、1株当たり純資産額は3,358円11銭(前期末は3,152円80銭)となりました。

 

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ63億18百万円減少し、112億72百万円となりました。

 当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果使用した資金は、26億6百万円(前年同四半期は18億円の使用)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益において29億35百万円獲得、仕入債務の増加額10億42百万円により増加したものの、売上債権の増加額61億2百万円により減少したものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は、35億50百万円(前年同四半期は8億52百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出29億55百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出4億35百万円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は、2億77百万円(前年同四半期は3億95百万円の獲得)となりました。これは主に、配当金の支払額3億90百万円によるものであります。

 

(3)経営方針・経営戦略等

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

 当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、6億98百万円であります。

 なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(6)従業員数

 当第3四半期連結累計期間において、丸二株式会社を連結の範囲に含めたことにより、食品事業において従業員数が106名増加しております。

 なお、従業員数は就業人員数(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であります。