売上高

利益

資産

キャッシュフロー

セグメント別売上

セグメント別利益

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率

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最終更新:

E00469 Japan GAAP

売上高

1,104.5億 円

前期

954.1億 円

前期比

115.8%

時価総額

440.2億 円

株価

2,300 (04/26)

発行済株式数

19,138,703

EPS(実績)

162.71 円

PER(実績)

14.14 倍

平均給与

763.1万 円

前期

760.5万 円

前期比

100.3%

平均年齢(勤続年数)

45.1歳(15.9年)

従業員数

147人(連結:2,597人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

3【事業の内容】

(1) 企業集団の概況

当社の企業集団は、当社と連結子会社28社、非連結子会社3社及び持分法非適用関連会社1社で構成され、和風即席食品及び洋風・中華風即席食品の製造販売、フリーズドライ食品・麺の製造販売、菓子の製造販売並びに関連商品の販売を主な事業としております。

当社グループの事業に係わる位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、以下に示す区分は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。

 

①国内食料品事業

当事業においては、㈱永谷園がお茶づけ・ふりかけ類、スープ類、調理食品類、その他の食料品の販売を行っており、㈱永谷園フーズは、㈱永谷園商品の原料メーカー及び製造工程の一部を担う外注工場としての位置付けにあり、主に㈱永谷園使用原料の製造・加工処理及び半製品・仕掛品の包装加工を行っております。

また、㈱サニーフーズが調味料等の製造・販売業務、藤原製麺㈱が麺類の製造・販売業務をそれぞれ行っております。

 

②海外食料品事業

当事業においては、Broomco (3554) Limited、Broomco (3555) Limited、Chaucer Foods Limited、Chaucer Foods UK Limited、Chaucer Foods SAS、Chaucer Foods (Qingdao) Co. Limited他6社において、フリーズドライ食品・パンの製造及び販売を行っております。

また、MAIN ON FOODS, CORP.他2社において麺商品、粉商品の製造及び販売を行っております。

 

③中食その他事業

当事業においては、㈱麦の穂ホールディングス傘下の㈱麦の穂他3社及びMuginoho International, Inc.において、シュークリーム等の菓子の製造及び販売、飲食店のフランチャイズチェーンの加盟店募集及び加盟店の指導、その他の事業を行っております。

 

なお、当社は特定上場会社等であります。特定上場会社等に該当することにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。

(2) 事業系統図

※画像省略しています。

 

23/06/30

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

業績等の概要

(1) 業績

当連結会計年度における我が国の経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止に向けた取り組み等により、ウィズコロナを前提とした経済社会活動の正常化が進む中、各種政策の効果もあり、緩やかな回復の動きが続いております。しかしながら、原材料価格の高騰、ウクライナ情勢の長期化、急激な円相場の変動等、景気は依然として先行き不透明な状況で推移いたしました。

当社グループを取り巻く市場環境も、エネルギー価格等の高騰が家計を圧迫し、消費者の買い控えが起きたことで、厳しい状況で推移いたしました。これらの環境の変化をふまえ、安定的な商品供給と消費者ニーズに沿った商品開発を最優先課題としてまいりました。

このような経営環境の下、当社グループは「企業戦略の充実」と「新価値提案力の更なるアップ」を経営課題として取り組んでまいりました。

「企業戦略の充実」については、当社グループの安定的な成長と企業価値向上の実現のため、ボトムアップ型の改善が常に行われている現場を目指し、飽くなきコスト削減を推進してまいりました。加えて、新商品の共同開発や製造技術の相互交流等を通じて、生産から販売に至るまでグループシナジーを発揮することで事業の拡大に取り組んでまいりました。また、当社グループの保有する経営資源を最大限活用し、海外市場の開拓にも注力いたしました。

「新価値提案力の更なるアップ」については、常にお客様の視点に立ち、永谷園らしい商品を開発することで、ブランド価値向上を追求してまいりました。在宅勤務の広がりをはじめとするライフスタイルの変化により、調理回数や洗い物等の小さな家事負担の増加を実感する方が増えてきております。そのような消費者の負担を軽減すべく、電子レンジでパスタもソースも一気に調理できるパスタソース「パキット」シリーズを開発いたしました。また、健康志向の高まりに応えるべく、消費者の「健康食」への興味を喚起する商品を発売すること等により、市場の活性化を図ってまいりました。

以上の結果、当連結会計年度の売上高は110,449百万円(前年度比 15.8%増)となりました。利益面については、営業利益は5,298百万円(同 9.9%増)、経常利益は、前連結会計年度に発生した債務免除益が当連結会計年度は発生しなかったことにより5,346百万円(同 11.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は3,114百万円(同 9.5%減)となりました。

なお、新型コロナウイルス感染症の影響については軽微であります。

以下、セグメントの状況は次のとおりであります。

①国内食料品事業

販売面については、消費者の節約志向がより強くなっていることから、長きにわたりご愛顧いただいているロングセラー商品を中心に販売促進に取り組んでまいりました。消費者向けにはテレビCM、WEB動画による商品紹介、アプリを活用したポイントバック企画、どんでんパンダまくらプレゼントキャンペーン、東海道五拾三次カードプレゼントキャンペーン等、新たなファンの獲得と購買意欲の促進に努めてまいりました。店頭ではデジタルサイネージを活用する等、新たな販売促進手法を積極的に取り入れております。また、「お茶づけ海苔」のラッピングが施された「お茶づけカー」を使った永谷園グループフェアや、特定の小売企業と共同で実施するプレゼントキャンペーンを通じて、店頭での商品露出強化に取り組んでまいりました。

商品開発面については、内食需要の高まりやライフスタイルの変化に伴う食品の購買行動の変化に対応すべく、「消費者の気持ちに寄り添った商品開発」をテーマに取り組んでまいりました。具体的には、「家事負担が増えたから簡単に済ませたい」という気持ちに応えるために家庭で手軽に作ることができるチャーハンの素の新たなメニュー「黒チャーハンの素」や、「どうやって子どもに野菜を食べさせるか」という気持ちに応えるために麺と一緒に野菜を食べることができる「カレー焼きビーフン」「煮込みラーメン海鮮ちゃんぽん味」を開発いたしました。また、健康感のあるオートミール生活を続ける方の気持ちに応えるために、オートミールをおいしく楽しむことができる「旅するSOUP MEAL」シリーズを開発いたしました。

以下、主要品目の状況は次のとおりであります。

<お茶づけ・ふりかけ類>

当社を代表する「お茶づけ海苔」は、発売70周年を迎えました。この先も多くの方に親しまれる商品であり続けるために、「めざまし茶づけ」キャンペーンとして、幼稚園・保育園のお子様に向けたサンプリングを実施いたしました。さらに全国47都道府県の小学校で朝食の大切さを伝える授業にも取り組んでまいりました。ふりかけでは、「自分のためのふりかけ」を切り口とした大人世代の利用促進を行い、ふりかけ市場の拡大に寄与いたしました。

売上高は12,966百万円(前年度比 2.0%増)となりました。

 

<スープ類>

主力の「松茸の味お吸いもの」は、お寿司との相性の良さを生かし、「鮨供(すしとも)」と称して小売企業のお寿司売場でも商品売場を拡充いたしました。また、1974年に発売したフリーズドライの「あさげ」「ひるげ」「ゆうげ」シリーズは、本シリーズの魅力をより多くの方に知ってもらうことを目的として、8袋入の箱入りにリニューアルいたしました。リニューアルの一環として紙の包材を採用し、プラスチック削減にも取り組んでまいりました。

売上高は18,572百万円(前年度比 1.3%減)となりました。

<調理食品類>

ロングセラー商品の「麻婆春雨」は、「野菜も一緒に」をコンセプトに、お子様のいるご家庭に向けてSNSで商品の魅力を発信し、大きく売上を伸ばしました。また、家事負担の軽減を狙い発売しました電子レンジ調理専用設計の「レンジのススメ」シリーズの商品ラインナップを拡充し、消費者ニーズに沿った商品をご提供いたしました。

売上高は20,889百万円(前年度比 0.7%増)となりました。

<その他>

業務用商品は、災害備蓄用に発売しました「フリーズドライご飯」が、キャンプや登山に適しているとの認知が広まり、売上を伸ばしました。また、観光客の増加に伴い、地域限定茶づけ等の観光地専用のおみやげも新型コロナウイルス感染症拡大前の水準まで回復いたしました。

売上高は2,522百万円(前年度比 3.1%減)となりました。

以上の結果、国内食料品事業の売上高は54,950百万円(前年度比 0.1%増)となりました。

 

②海外食料品事業

Chaucerグループでは、フリーズドライ商品の売上拡大のために、顧客ニーズに合わせた新商品の研究開発及び拡販、既存商品の品質向上及び拡販に取り組んでまいりました。米国市場では、健康・クリーンラベル等への意識の高まりを背景にスナック・飲料・サプリメント等の需要が拡大しているため、健康食品等の新たな市場での拡販を進めてまいりました。欧州市場では、グローバル企業との取引拡大に努めてまいりました。アジア市場においては、中国における販路の開拓及び当社グループの販売チャネルを活かして日本市場への売上拡大を進めてまいりました。

また、MAIN ON FOODSグループでは、米国市場における麺商品及び粉商品のサプライヤーとして、多数の外食企業・食品メーカー及び小売企業との着実な取引拡大に努めてまいりました。開発面においても、食肉取り扱いの認証取得により商品ラインナップの拡充を図るとともに、多様な健康ニーズに対応すべく、機能性食品や個食タイプのミールキット等の新商品開発にも取り組んでまいりました。

以上の結果、海外食料品事業の売上高は42,196百万円(前年度比 45.1%増)となりました。

 

③中食その他事業

麦の穂グループでは、シュークリーム専門店「ビアードパパ」において、月替わり限定シュークリームの販売や、8月8日~8月15日に「88(パパ)セット」を特別価格で販売する大感謝祭を開催すること等により、販売を促進してまいりました。また、ご家族やご友人にSNSやメールをとおして簡単にギフト券が贈れ、全国の対象店舗でお買い物にご利用いただけるデジタルチケット「eギフト」の販売を実施することで、顧客獲得に努めてまいりました。

生仕立てわらび餅 テイクアウト専門店「きなこととろり」では、移動販売車によるポップアップショップの出店を開始いたしました。これにより、常設店舗のみでしか味わうことの出来なかった「生仕立ての食感」をより多くの方に楽しんでいただける機会を創出することで、売上の拡大を図ってまいりました。

以上の結果、中食その他事業の売上高は13,085百万円(前年度比 15.9%増)となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度におけるキャッシュ・フローは、営業活動による現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の増加額が、投資活動及び財務活動による資金の減少額を下回ったこと等により、前連結会計年度末に比べ323百万円減少し、当連結会計年度末の資金残高は、8,819百万円となりました。

①営業活動によるキャッシュ・フロー

当連結会計年度における営業活動による資金の増加額は5,972百万円(前年度は5,285百万円の増加)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益によるものです。

②投資活動によるキャッシュ・フロー

当連結会計年度における投資活動による資金の減少額は4,030百万円(前年度は4,096百万円の減少)となりました。これは主に、有形及び無形固定資産の取得による支出があったことによるものです。

③財務活動によるキャッシュ・フロー

当連結会計年度における財務活動による資金の減少額は2,101百万円(前年度は1,260百万円の減少)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出があったことによるものです。

 

生産、受注及び販売の実績

(1) 生産実績

 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(百万円)

前年度比(%)

国内食料品事業

 

 

お茶づけ・ふりかけ類

16,119

103.1

スープ類

22,434

101.6

調理食品類

23,685

104.8

その他

1,535

127.2

小計

63,774

103.6

海外食料品事業

42,681

139.7

中食その他事業

10,817

119.7

合計

117,272

116.0

 (注)1 金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。

2 上記国内食料品事業「その他」の主な内訳は、業務用商品、進物品であります。

 

(2) 受注実績

 一部の連結子会社は、受注生産を行っておりますが、受注当日または翌日に製造・出荷の受注生産を行っておりますので、受注高及び受注残高の記載は省略しております。

 

(3) 販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年度比(%)

国内食料品事業

 

 

お茶づけ・ふりかけ類

12,966

102.0

スープ類

18,572

98.7

調理食品類

20,889

100.7

その他

2,522

96.9

小計

54,950

100.1

海外食料品事業

42,196

145.1

中食その他事業

13,085

115.9

その他

216

135.7

合計

110,449

115.8

 (注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。

2 上記国内食料品事業「その他」の主な内訳は、業務用商品、進物品であります。

3 上記その他の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、不動産事業であります。

4 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(百万円)

割合(%)

販売高(百万円)

割合(%)

三菱商事㈱

58,876

61.7

59,072

53.5

 

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

 文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2023年6月30日)現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。作成にあたっては、必要な見積りを行っており、それらは資産、負債、収益および費用の計上金額に影響を与えております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、これらの見積りを行っておりますが、実際の結果はこれらの見積りと異なる可能性があります。特に以下の事項は、会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響に関する会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(追加情報)」に記載しております。

 

(2) 当連結会計年度の経営成績の分析

①売上高

 売上高は、前連結会計年度に比べ15,040百万円増収の110,449百万円となりました。

 なお、業績の概況につきましては、「業績等の概要 (1) 業績」に記載しております。

②売上原価・販売費及び一般管理費

 売上原価は、前連結会計年度に比べ12,764百万円増加し、78,626百万円となりました。

 販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ1,797百万円増加し、26,524百万円となりました。

③営業利益

 営業利益は、前連結会計年度に比べ478百万円増益の5,298百万円となりました。

④経常利益

 経常利益は、前連結会計年度に比べ706百万円減益の5,346百万円となりました。

⑤特別利益・特別損失

 特別利益は、前連結会計年度に比べ、主に在外子会社清算に伴う為替換算調整勘定取崩益により、72百万円増加の81百万円となりました。特別損失は、前連結会計年度に比べ、主に事業撤退損の減少により、91百万円減少の217百万円となりました。

⑥法人税等(法人税等調整額を含む)

 税効果会計適用後の法人税等の負担率は、主にのれん償却が減少したことから、前連結会計年度の31.2%から1.3ポイント増加の32.5%となりました。

⑦親会社株主に帰属する当期純利益

 親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ、326百万円減益の3,114百万円となりました。また、1株当たり当期純利益金額は、前連結会計年度に比べ18円43銭減少の177円37銭となりました。

 

(3) 当連結会計年度の財政状態及びキャッシュ・フローの状況の分析

①資産、負債及び純資産の状況

 当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末より4,755百万円増加し、96,615百万円となりました。これは主に、原材料及び貯蔵品が増加したことによるものです。また負債は、前連結会計年度末より379百万円増加し、56,548百万円となりました。これは主に、短期借入金が増加したことによるものです。また純資産は主に、利益剰余金が増加したことにより40,066百万円となりました。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ2.3ポイント上昇の38.9%となりました。

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度におけるキャッシュ・フローは、営業活動による現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の増加額が、投資活動及び財務活動による資金の減少額を下回ったこと等により、前連結会計年度末に比べ323百万円減少し、当連結会計年度末の資金残高は、8,819百万円となりました。なお、各キャッシュ・フローの増減要因につきましては、「業績等の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

③資金需要及び資金調達

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の製造のための原材料の購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものです。また、当社グループの投資資金需要のうち主なものは、製造設備の増設・更新等の設備投資によるものです。

当社グループは、これらの運転資金および投資資金は、自己資金により充当し、必要に応じて、金融機関からの借入や社債による資金調達を実施しています。

④財務政策

 当社グループは、キャッシュ・マネジメント・システムの利用により資金の効率化を図るとともに、売掛債権の流動化及び当座貸越契約の締結により資金調達の十分な流動性を確保し、より柔軟性の高い機動的な財務オペレーションを実現しております。

 また、調達コスト低減とリスク分散の観点から、直接金融と間接金融を組み合わせ、低コストかつ安定的な資金を確保するように努めております。