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最終更新:

E24453 Japan GAAP

売上高

186.3億 円

前期

207.0億 円

前期比

90.0%

時価総額

93.6億 円

株価

906 (04/23)

発行済株式数

10,326,880

EPS(実績)

63.62 円

PER(実績)

14.24 倍

平均給与

521.2万 円

前期

522.2万 円

前期比

99.8%

平均年齢(勤続年数)

33.9歳(6.0年)

従業員数

112人(連結:138人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

3【事業の内容】

 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社(「株式会社パピレス」)及び子会社5社により構成されており、スマートフォン、タブレット、PC等の情報端末向けに、ネットワーク配信による電子書籍販売を主たる業務としています。

 当社グループの事業内容は、電子書籍事業の単一セグメントです。

 当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは、次のとおりです。

・「株式会社ネオアルド」は、次世代コンテンツの開発・制作を行っています。制作したコンテンツを当社及び当社の子会社並びに電子書籍事業者に提供しています。

・「巴比楽視網路科技股份有限公司」は、主に中華民国向けの電子書籍販売サイトである「中国語繁体字版Renta!」の運営を行っています。販売コンテンツについて、当社及びアルド・エージェンシー・グローバル株式会社から提供を受けています。

・「Papyless Global,Inc.」は、米国をはじめとする英語圏向けの電子書籍販売サイトである「英語版Renta!」の運営を行っています。販売コンテンツについて、当社及びアルド・エージェンシー・グローバル株式会社から提供を受けています。

・「PAPYLESS HONG KONG CO.,LTD.」は、中華人民共和国の電子書籍販売サイト向けに電子書籍の提供を行う予定です。アルド・エージェンシー・グローバル株式会社が販売コンテンツを提供する予定です。

・「アルド・エージェンシー・グローバル株式会社」は、日本の出版社等からコンテンツの提供を受け、海外の電子書籍販売サイト等に取次販売を行っています。

 

(事業系統図)

 以上述べた事項を事業系統図によって示すと、次のとおりです。

 

※画像省略しています。

 

23/06/27

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。

 

①経営成績の状況

 当連結会計年度における我が国経済は、ウィズコロナの新たな段階への移行が進められる中、長期的な経済活動の抑制の影響や、戦争の長期化等を原因とする世界的な物価高騰(インフレ)の影響を受けています。さらに、世界的な金融引締め等が続く中、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクが存在しています。

 電子書籍の市場規模は、「インプレス総合研究所『電子書籍ビジネス調査報告書2022』」によると、2021年度は5,510億円(うち電子書籍市場規模は5,257億円、電子雑誌市場規模は253億円)と推計されていますが、参入企業も多く、厳しい競争が続いており、コンテンツ需要の増加による、出版社等のコンテンツホルダーからの仕入コストが上昇しています。

 さらに、個人情報保護法の改正に伴うターゲティング広告の規制強化によって広告効率が低下し、ユーザーの消費行動への下押し圧力が依然として高まっていることによって、販促効果も弱まり、売上は減少する厳しい状況となりました。

 このような環境の中で、当社グループは、顧客第一主義の基本理念に基づく、サービスの向上施策及び他社との差別化を図るためのブランド戦略施策を実施しました。

 サービス向上施策は、レンタル販売方式の拡充を進めました。

 ブランド戦略施策は、中長期的な事業拡大を目的とした広告宣伝を、先行投資として、積極的に行っています。

 また、ユーザーへの還元を目的とした販売促進施策も積極的に実施しました。

 さらに、将来市場が拡大すると予測される英語圏や中国語圏を中心とした海外事業への投資強化、及び今後市場に普及していく5G端末向けの次世代コンテンツの開発並びにオリジナルコンテンツの増産を図っています。

 この結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高は18,626百万円(前年同期比10.0%減)、営業利益は425百万円(前年同期比55.5%減)、経常利益は537百万円(前年同期比55.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は657百万円(前年同期比12.4%減)となりました。

 当社グループの事業は、電子書籍事業のみであり、重要な事業拠点も当社のみとなっているため、報告セグメントはありません。

 以下、当連結会計年度における主な事業活動を報告します。

 

(集客施策)

 割引やポイント還元等が適用されるクーポンの配布、及び人気作品がお得に読めるRenta!限定レンタルキャンペーンを実施した結果、「Renta!」の会員数は850万人を突破しました。

 また、草彅剛さんと神木隆之介さん共演の新TVCM「Renta!レンタルチェック」篇の放映及びRenta!提

供のミニ番組「マンガ、鬼ほど好きなんで」の放送を開始しました。

 さらに、オリジナルアニメーションコミック「アニコミ」のYouTubeチャンネルを開設しました。

 

(サイト改良施策)

 割引やポイント還元などが適用されるクーポンサービス機能をリリースしました。

 

(オリジナルコンテンツ施策)

 「Rentaコミックス」のオリジナルマンガレーベル「COMICスピア」よりリリースする作品について、「小説家になろう」と共同で、「コミカライズ原作大賞 第2回」コンテスト及び「ムーンライトノベルズ」と共同で、「オトナ女子コミカライズ原作大賞」コンテストを実施しています。

 また、オリジナルフルカラー縦スクロールコミック『魔寄せ宮女、孤高の祓魔師に拾われました』の独占先行配信を開始しました。

 

(次世代コンテンツ開発施策)

 5G端末向けの縦スクロール型のコミック「タテコミ」の拡充及びマンガにモーションと音声を付加し、スマートフォンでの視聴に最適のタテ型アニメーション形式の動画コンテンツ「アニコミ」の制作体制の強化を進めています。

 また、3DCGゲームをタテコミ形式にコミカライズした新コンテンツ「Gamtoon」の配信を開始しました。

 

(海外展開施策)

 海外直営販売サイトの「英語版Renta!」、「中国語繁体字版Renta!」の売上拡大を目指して、集客、サイト改良、コンテンツの拡充を進めています。

 また、海外取次会社AAG(アルド・エージェンシー・グローバル株式会社)を通して、英語、中国語及び韓国語のコンテンツ取次販売を行っています。直営以外の63の海外販売サイトにも展開し、販路拡大が進んでいます。

 

②財政状態の状況

(資産)

 当連結会計年度末における流動資産は12,376百万円となり、前連結会計年度末に比べ469百万円減少しました。これは主に、現金及び預金が546百万円減少したことによるものです。

 固定資産は1,019百万円となり、前連結会計年度末に比べ34百万円増加しました。これは主に、繰延税金資産が125百万円増加したことによるものです。

 この結果、資産合計は13,395百万円となり、前連結会計年度末に比べ434百万円減少しました。

 

(負債)

 当連結会計年度末における流動負債は3,962百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,095百万円減少しました。これは主に、買掛金が1,030百万円、未払法人税等が96百万円減少したことによるものです。

 固定負債は1百万円となり、前連結会計年度末に比べ0百万円増加しました。

 この結果、負債合計は3,964百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,094百万円減少しました。

 

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産合計は9,431百万円となり、前連結会計年度末に比べ659百万円増加しました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益657百万円の獲得によるものです。

 この結果、自己資本比率は69.9%(前連結会計年度末は62.9%)となりました。

 

③キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純利益537百万円(前年同期比55.5%減)を獲得したものの、仕入債務の減少等の要因により、前連結会計年度末に比べ594百万円減少し、当連結会計年度末には8,742百万円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果使用した資金は613百万円(前年同期比501.3%増)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益537百万円、売上債権の減少額154百万円、仕入債務の減少額1,030百万円、法人税等の支払額340百万円等によるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果獲得した資金は101百万円(前年同期は541百万円の使用)となりました。これは主に、定期預金の預入による支出1,622百万円、定期預金の払戻による収入1,621百万円、敷金及び保証金の回収による収入100百万円等によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は151百万円(前年同期比87.2%減)となりました。これは主に、配当金の支払額93百万円、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出60百万円等によるものです。

 

④生産、受注及び販売の実績

a.仕入実績

 当社グループでは、実際に利用された電子書籍の利用価格及び販売数に応じて、出版社又は著者等に対し、一定割合の著作権料の支払いが発生します。当該著作権料が仕入に当たります。

 当連結会計年度における仕入実績は、次のとおりです。

 

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

 至 2023年3月31日)

前年同期比(%)

著作権料(百万円)

8,695

90.6

 

b.販売実績

 当連結会計年度の電子書籍事業の形態別販売実績は、次のとおりです。

 

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

 至 2023年3月31日)

前年同期比(%)

① 電子書籍販売(百万円)

18,473

90.3

② その他(百万円)

153

66.0

合計(百万円)

18,626

90.0

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。

 

①経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高は18,626百万円(前年同期比10.0%減)、売上原価は9,869百万円(前年同期比7.0%減)、売上総利益は8,756百万円(前年同期比13.2%減)、販売費及び一般管理費は8,331百万円(前年同期比8.7%減)、営業利益は425百万円(前年同期比55.5%減)、営業外収益は117百万円(前年同期比53.6%減)、営業外費用は5百万円(前年同期比158.5%増)、経常利益は537百万円(前年同期比55.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は657百万円(前年同期比12.4%減)となりました。

 

 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、売上高と売上原価及び広告宣伝費があります。

 売上高は、前連結会計年度に比べて減収となっています。これは、広告施策の効果が低下していることによります。新型コロナウイルス感染症拡大防止のための経済活動の抑制及び、資源価格高騰や円安による物価上昇並びに個人情報保護法の改正によるターゲティング広告の規制強化等が広告効果に影響を与えています。

 売上原価は、前連結会計年度に比べて発生金額が減少しています。これは、売上高の減少に伴う著作権利用料の減少によるものです。

 広告宣伝費は、前連結会計年度に比べて発生金額が減少しています。これは、「Renta!」ブランドの認知度の向上とユーザー層の拡大を図るため、一般層に向けてTVCM等のマス広告を継続的に実施していますが、ターゲティング広告の規制強化等に関する影響を勘案し、広告施策を抑制していることによるものです。

 

 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、国内及び海外での電子書籍販売売上高を、達成状況を判断するための指標としています。

 売上高は、当連結会計年度の事業計画に比べて14.8%の不利差異となっています。

 

②財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社グループの当連結会計年度末における財政状態は、流動資産は12,376百万円(前連結会計年度末比3.7%減)、固定資産は1,019百万円(前連結会計年度末比3.5%増)、資産合計は13,395百万円(前連結会計年度末比3.1%減)、流動負債は3,962百万円(前連結会計年度末比21.7%減)、固定負債は1百万円(前連結会計年度末比25.7%増)、負債合計は3,964百万円(前連結会計年度末比21.6%減)、純資産合計は9,431百万円(前連結会計年度末比7.5%増)、自己資本比率は69.9%(前連結会計年度末は62.9%)となりました。

 

 当社グループは、運転資金及び設備資金について、内部資金を充当しています。現在の事業規模に比して十分な事業運営資金を有しています。

 

③キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容

 当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローについては、税金等調整前当期純利益の獲得、売上債権の減少、仕入債務の減少、法人税等の支払等により613百万円の使用(前年同期比501.3%増)となっています。

 投資活動によるキャッシュ・フローについては、定期預金の預入による支出、定期預金の払戻による収入、敷金及び保証金の回収による収入等により101百万円の獲得(前年同期は541百万円の使用)となっています。

 財務活動によるキャッシュ・フローについては、配当金の支払、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出等により151百万円の使用(前年同期比87.2%減)となっています。

 

④資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、著作権料、コンテンツ制作費用及び広告宣伝費用です。投資を目的とした資金需要は、重要なものはありません。

 当社グループの資本の財源は、ほぼ利益剰余金となっています。

 資金の流動性については、当社グループは、重要な設備等を必要としていないため、総資産の構成は、大部分が流動資産であり、また、流動資産の大部分が現金及び預金となっています。

 

⑤重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されています。

 会計方針は、当社グループの財政状態及び経営成績を正しく示すことができると判断したものを選択及び適用しています。

 会計上の見積りを行うに際して使用した重要な仮定は、時価による測定を含め、合理的であると判断しています。

 なお、当社グループが選択及び適用した会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4.会計方針に関する事項」に記載しています。