株式会社インフキュリオン( )

上場日 (2025-10-24) 
ブランドなど:Wallet StationAnywhere
情報・通信業ソフトウエアグロース

売上高

利益

資産

キャッシュフロー

セグメント別売上

セグメント別利益

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率


最終更新:

E41028 

売上高

71.7億 円

前期

58.4億 円

前期比

122.9%

時価総額

176.8億 円

株価

853 (05/01)

発行済株式数

20,727,600

EPS(実績)

3.61 円

PER(実績)

236.61 倍

平均給与

701.6万 円

平均年齢(勤続年数)

36.4歳(2.8年)

従業員数

203人(連結:330人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

3【事業の内容】

(1)当社グループの概況

当社及び連結子会社3社(以下、総称して「当社グループ」という。)は、「決済から、きのうの不可能を可能にする。」をミッションとして掲げ、消費者向け(BtoC)から事業者間(BtoB)まで、あらゆる産業の事業者や金融機関に決済・金融機能を実装することにより、経済活動の変革を支える「決済イネーブラー」(注1)として事業を展開しております。

大手金融機関から新たにフィンテック(注2)市場に参入する新興企業まで、あらゆる事業者のフィンテック・パートナーとして、次世代型の決済システムを中心とした金融サービスを機能単位で柔軟に利用するためのプラットフォームを提供するとともに、当社プラットフォームの導入支援を含む決済・金融領域全般に関するコンサルティングサービスを提供しております。これまで国内の金融機関や大手企業で用いられてきた決済・金融基盤よりも柔軟性が高くコスト効率に優れた次世代型のインフラ提供者として、決済・金融領域を起点に、従来よりも効率的で利便性の高い社会の実現に貢献することを目指しております。

 

当社グループが事業を展開する決済・金融領域では、コロナ禍に端を発した社会構造の変革やデジタル化・キャッシュレス化の潮流により、これまで以上に手軽で利便性の高いサービスを求めるエンドユーザーのニーズが急速に高まっており、金融機関や事業会社は、多様化・複雑化が進む社会のニーズに迅速かつ柔軟に適合することが求められております。また、国策による電子帳簿保存法の改正、インボイス制度開始のほか、近年のAI技術のめざましい発展によって企業のバックオフィス業務は定常業務の省力化やペーパーレス化をはじめとした効率化が急速に進んでおり、これらを実現する業務プロセス自体のデジタル化に対応した決済手段の整備が急務となっております。

 

当社グループは創業以来、このような事業者の課題解決に向けて、決済手段の多様化や効率化を実現するプラットフォームの拡充に取り組んでまいりました。当社グループが提供するプラットフォームはクラウド上で構築されており、多様な外部システムと連携可能な拡張性に加えて、初期導入時及びメンテナンスにおけるコストメリットを有するという特徴があります。これにより現在では、消費者向け決済及び事業者間決済の双方にプラットフォームを提供する総合型の決済イネーブラーとしての事業基盤を築いております。

 

2024年8月には、事業者間決済領域において、事業者の経営改革やデジタル・トランスフォーメーション(以下、「DX」という。)を総合的に支援するプラットフォームの構築を目指し、株式会社三井住友銀行及び三井住友カード株式会社(以下、総称して「SMBCグループ」という。)との資本業務提携契約を締結し、2025年4月には、SMBCグループが提供する法人向けデジタル総合金融サービス「Trunk(トランク)」の開発への参画を発表いたしました。当社グループは、SMBCグループへの決済領域における専門的なナレッジ及びノウハウの提供のほか、AIを活用した先進的な決済基盤の開発を担うとともに、当社グループが持つ次世代カード発行プラットフォーム及び請求書支払いプラットフォームをSMBCグループの法人カードとシームレスに融合することで、決済・金融の枠にとどまらないソリューションを提供するなど、企業の経営を多角的に支援するプラットフォームの構築に取り組んでおります。

 

このように当社グループは、重厚なシステムを基盤に拡大してきた日本の決済・金融業界を変革し得る、優れた拡張性や連携性を有する軽量な決済プラットフォームを提供することで成長を続けてまいりました。あらゆる事業者を支える決済イネーブラーとして、日本全体の産業・サービスの競争力向上に貢献してまいります。

 

当社グループは、以下の3つの事業セグメントに区分し事業運営しております。以下に示す区分は、「第5経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。

セグメント名

事業内容

① ペイメントプラットフォーム事業

・国際ブランド(注3)カード発行プラットフォーム

・請求書のカード支払いプラットフォーム

・金融機関や大手企業におけるオリジナルPay(注4)を

 はじめとした自社決済手段構築プラットフォーム

② マーチャントプラットフォーム事業

・加盟店とカード会社等とを接続するための決済端末、

 決済アプリ、ゲートウェイの提供プラットフォーム

③ コンサルティング事業

・金融機関や大手企業に対する決済・金融領域における

 コンサルティングサービス

 

(2)事業及びサービスの概要

当社グループの事業は、事業持株会社である当社が中心となり、グループシナジーを追求しながら各事業を展開しております。各事業の内容は以下のとおりであります。

 

① ペイメントプラットフォーム事業

金融機関や事業者のサービスに、クラウド上で構築された当社グループの決済・金融ソリューションをAPIで接続し、機能を組み込むことにより、各社サービスへクレジットカード発行機能や、アプリへのキャッシュレス決済機能の搭載など、先進的な組込型のファイナンス機能をオープンプラットフォーム上で提供しております。

本事業は、株式会社インフキュリオン及び株式会社ネストエッグが提供しております。

 

※画像省略しています。

 

(ⅰ)Wallet Station

「Wallet Station」は、金融機関自身のデジタル化やリテール企業におけるオリジナルPayをはじめとした自社決済手段の構築をサポートするためのプラットフォームを提供しております。金融機関においてはWallet Stationを活用することで、自身のデジタル化のみに留まらず、金融機関の顧客である事業会社、系列金融機関などに対するウォレット機能を提供することができます。また、導入企業は、二次元コード決済や個人間送金のみならず、会員管理からクーポンやポイントの発行まで行うことができるため、Wallet Stationを通じて自社の顧客経済圏を構築することが可能となります。

 

(ⅱ)Xard

「Xard」は、フィンテック企業、金融機関、SaaS(注5)事業者、WEBサービス事業者など、国際ブランドカードの発行ニーズがある法人顧客に対して、自社オリジナルの国際ブランドカード発行の基盤となるプラットフォームを提供しております。国際ブランドカードの発行においては、カード発行ライセンスの取得、プリペイドバリューとしてチャージされた残高の管理や明細照会、カード発行や決済に関わるミッションクリティカルなシステムプロセシング等、必要となるプロセスが多岐にわたりますが、Xardが提供する様々なAPI機能を導入企業のサービスに組み込むことにより、国際ブランドカード発行プロセスに掛かる一連のプロセスやコストを大きく低減させることができます。

 

(ⅲ)Winvoice

「Winvoice」は、法人間における請求書払いのクレジットカード決済を実現するために必要な業務プロセス、システムをワンストップで提供する請求書支払いプラットフォームを提供しております。導入企業は、経費精算や会計システムをはじめとした提供サービスに、Winvoiceを利用して機能を拡張することで低価格かつ迅速に請求書カード払いサービスを提供することができます。また、Winvoiceの利用企業は、請求書をクレジットカードにより支払うことによって、30日間から60日間支払いサイクルを延長できるほか、請求書をデジタルプラットフォーム上で一元管理することにより、請求書管理に要する業務負担を軽減することが可能となります。

 

 

そのほか、ペイメントプラットフォーム事業として以下のサービスを提供しております。

サービス名

サービス概要

CharG

自社オリジナルPayや地域通貨などに、銀行口座からのリアルタイムチャージやコンビニATMチャージなど希望にあわせた新たなチャージ手段を低コストかつ短期間で追加構築できる連携サービス

finbee

個人又はグループの貯金をサポートする自動貯金アプリサービス

ユーザーが貯金目標と貯金ルールを設定することで、ゲーム感覚で自動的に銀行口座からお金が貯金される

 

② マーチャントプラットフォーム事業

マーチャントプラットフォーム事業では、キャッシュレス社会の拡大に必要不可欠な要素である店舗のキャッシュレス化・デジタル化を推進するためのプラットフォームを展開しております。具体的には、あらゆるキャッシュレス手段を単一デバイスで解決するマルチ決済機能に加えて、継続課金業務や店頭オペレーションのデジタル化を実現する端末の提供、加盟店におけるキャッシュレス決済の処理等を行うアクワイアリングシステム(注6)の開発、運営などを行っております。

本事業は、株式会社インフキュリオン及び株式会社リンク・プロセシングが提供しております。

 

※画像省略しています。

 

マーチャントプラットフォーム事業の主要プロダクトである「Anywhere」は、加盟店とカード会社等を接続するために必要な決済端末、決済アプリ、ゲートウェイまでをワンストップで提供しております。Anywhereには、加盟店のタブレットやスマートフォンと組み合わせて決済端末化する簡易型決済端末(mPOS)と、単体で利用可能な決済専用端末(EFT-POS)があり、加盟店の業種・業態・規模に応じて最適な決済端末を選択できるラインナップを揃えております。2025年8月時点において、国内で利用されるキャッシュレス決済手段39種に対応しており、POSレジ、顧客管理、予算管理といった他のAndroidアプリを搭載することで、加盟店のオペレーションを効率化する業務端末となっております。また、アプリなどフロントエンドシステムの開発のみならず、決済情報処理センターなどバックエンドシステムの開発及び24時間365日対応のヘルプデスクも含めて運用を行い、加盟店向けに安心・安全な決済処理サービスを提供しております。

2025年3月末現在、保険業界における保険外交員の決済端末やタクシーの車載タブレット用の端末等への導入が進んでおり、当社決済情報処理センター接続の稼働決済端末ID数は16万件以上となっております。

 

③ コンサルティング事業

当社グループは創業以来、金融機関や大手企業に対する決済・金融領域におけるコンサルティングサービスを提供しております。決済・金融領域と先端テクノロジーに精通した事業開発のプロフェッショナルチームにより、新規事業開発時の課題抽出から企画立案、実行までの各フェーズにおける支援を行うとともに、金融機関や大手企業と共創して社会のデジタル化の推進に取り組んでおります。また、コンサルティングサービスを起点として、ペイメントプラットフォーム事業及びマーチャントプラットフォーム事業で提供するプロダクトの導入に繋がる入口としても機能するなど、コンサルティングとプロダクト間におけるグループシナジーを発揮しております。

本事業は、株式会社インフキュリオンコン サルティングが提供しております。

 

(3)売上高の区分

当社グループの売上高は、サービス導入時や決済端末の販売に伴って受け取る「フロー収入」、固定額を定期的に受け取る月額基本料、及び決済処理金額等に応じて課金される従量型の収入で構成される「ストック収入」、コンサルティングサービスの対価として受け取る「コンサルティング収入」に区分されます。

2025年3月期時点で、フロー収入が連結売上高の約47%を占めておりますが、今後の業績成長を牽引するペイメントプラットフォーム事業において提供する各プロダクトは決済処理金額等の増加に伴いストック収入の割合が逓増する収益構造であるため、業容の拡大に伴う継続的な収益成長を見込んでおります。

コンサルティング収入は、80%以上が既存顧客からの12か月以内の継続的な受注に起因する売上となっており、ストック収入とあわせて、当社グループにおける安定的な収益基盤として位置付けております。

 

事業セグメント

売上高区分

主な内容

ペイメント

プラットフォーム事業

フロー収入

・初期導入時の開発等に伴う収入

・追加開発及び機能強化等の支援に伴う収入

ストック収入

・基本機能の使用対価として固定額で受領する基本料収入

・決済処理金額または件数に応じて課金する従量型収入

マーチャント

プラットフォーム事業

フロー収入

・決済端末の販売によって得られる収入

・端末の実用化に向けた開発に伴う収入

・その他システム開発に伴う収入

ストック収入

・基本機能の使用対価として固定額で受領する基本料収入

・決済処理金額または件数に応じて課金する従量型収入

コンサルティング事業

コンサルティング収入

・コンサルティングサービスの対価として顧客から受領

 する収入

 

(4)事業系統図

 当社グループの事業系統図は、次の通りであります。

※画像省略しています。

 

(注1)イネーブラー(Enabler)

他社のビジネスが成長する上で不可欠なインフラ基盤の一部として機能し、後方支援をする立場・企業

(注2)フィンテック(FinTech)

金融を意味するファイナンス(Finance)と技術を意味するテクノロジー(Technology)を組み合わせた造語。金融と情報技術を融合した金融工学分野の技術革新や関連するビジネス

(注3)国際ブランド

VISA、JCB、Mastercardなど世界中の国や地域で利用できるクレジットカードのブランド

(注4)オリジナルPay

スマートフォンやタブレットを用いた事業者独自の電子決済サービス

(注5)SaaS(Software as a Service)

インターネットを経由してソフトウエアを利用するサービス

(注6)アクワイアリングシステム

クレジットカードやデビットカードによる決済を受け付け、加盟店に売上金を支払うまでの処理を行うシステム

 

 

25/09/19

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態の状況

 第19期連結会計年度(2024年4月1日 至 2025年3月31日)

(資産)

 当連結会計年度末における流動資産は4,002百万円となり、前連結会計年度末に比べ561百万円増加いたしました。これは主に「Winvoice」の稼働開始により、ユーザーによるクレジットカード決済額が増加したことに伴い、未収入金が639百万円増加したこと等によるものであります。当連結会計年度末における固定資産は1,231百万円となり、前連結会計年度末に比べ340百万円増加いたしました。これは主にソフトウエア開発への投資を行いソフトウエア仮勘定が231百万円増加したこと等によるものであります。この結果、当連結会計年度末における総資産は5,233百万円となり、前連結会計年度末に比べ902百万円増加いたしました。

(負債)

 当連結会計年度末における流動負債は1,660百万円となり、前連結会計年度末に比べ609百万円減少いたしました。これは主に借入金の返済を行ったことにより、短期借入金が800百万円減少したこと、転換社債型新株予約権付社債の返済期限が当連結会計年度末時点で1年以内となり、流動負債への振替を行い、200百万円増加したこと等によるものであります。当連結会計年度末における固定負債は1,159百万円となり、前連結会計年度末に比べ220百万円減少いたしました。これは主に転換社債型新株予約権付社債の返済期限が当連結会計年度末時点で1年以内となり、流動負債への振替を行い、200百万円減少したこと等によるものであります。この結果、当連結会計年度末における負債合計は2,819百万円となり、前連結会計年度末に比べ829百万円減少いたしました。

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産合計は2,413百万円となり、前事業年度末に比べ、1,732百万円増加いたしました。これは主として、新株の発行により株主資本が1,664百万円増加したことによるものです。

 

 第20期第1四半期連結累計期間(自 2025年4月1日 至 2025年6月30日)

(資産)

 当第1四半期連結会計期間末における資産合計は5,878百万円となり、前連結会計年度末に比べ645百万円増加いたしました。これは主として、一時差異等加減算前課税所得の増加により、繰延税金資産が221百万円増加したこと、「Winvoice」の決済額の増加等により、未収入金が116百万円増加したこと等によるものです。

(負債)

 当第1四半期連結会計期間末における負債合計は3,233百万円となり、前連結会計年度末に比べ413百万円増加いたしました。これは主として、「Winvoice」の取引増加に伴い借入の実行を行い、短期借入金が652百万円増加したこと等によるものです。

(純資産)

 当第1四半期連結会計期間末における純資産合計は2,645百万円となり、前連結会計年度末から231百万円増加いたしました。これは主として、親会社株主に帰属する四半期純利益230百万円等によるものです。

 

② 経営成績の状況

 第19期連結会計年度(2024年4月1日 至 2025年3月31日)

 当連結会計年度(2024年4月1日~2025年3月31日)における我が国経済は、中東地域をめぐる情勢や欧米の高金利の継続、米国の通商政策による影響など海外景気の下振れに加え、物価高に伴う節約志向の高まりが国内経済の回復基調を下押しするリスクはあったものの、雇用・所得環境の改善や、企業における生成AIの活用、DX関連投資の拡大などが材料となり、底堅く推移いたしました。

 

 当社グループが属するEmbedded Finance(組込型金融)を主体としたフィンテック業界におきましては、Eコマース(EC)、モバイルバンキング、二次元コード・バーコードを用いた一般消費者向けデジタル金融・決済サービスの拡大に加え、法人領域におけるDXの進展により、事業者間の決済取引においても電子商取引の拡大及びキャッシュレス化が急速に進んでおります。銀行口座以外での給与受け取りを可能とした「デジタル給与払い」の解禁、バックオフィス業務の電子化を促す「改正電子帳簿保存法」の施行及び「インボイス制度」の導入など、政府による政策面での後押しも、法人、個人双方の領域におけるキャッシュレス決済の拡大に寄与しております。

 このような状況のもと、当社グループは「決済から、きのうの不可能を可能にする。」をミッションとして掲げ、キャッシュレスの社会浸透を牽引するイネーブラーとして、生活者と事業者・金融・行政など社会全体のデジタル化の実現に向けて事業を推進しております。

 

 当連結会計年度においては、当社グループの成長ドライバーであるペイメントプラットフォーム事業の事業拡大に注力したほか、マーチャントプラットフォーム事業及びコンサルティング事業が安定して推移いたしました。また、2024年8月には、SMBCグループとの資本業務提携契約を締結いたしました。決済を中心とした最先端のソリューションにより、事業者のビジネスを変革するソリューション・プラットフォームを構築、提供することを目指して、事業者向け決済・金融事業領域におけるSMBCグループとの協業を開始いたしました。

 これらの結果、当連結会計年度の売上高は7,174百万円(前期比22.9%増)、営業利益は143百万円(前期は528百万円の損失)、経常利益は107百万円(前期は598百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純利益は74百万円(前期は557百万円の損失)となりました。また、これらの事業活動を通じて、将来的なストック収入につながるフロー収入及びコンサルティング収入は4,966百万円(前期比20.0%増)となったほか、持続的な成長の収益基盤であるストック収入は2,207百万円(前期比30.1%増)と順調に積み上がりました。

 

 主なセグメントの概況は以下のとおりであります。

<ペイメントプラットフォーム事業>

 スマホ決済プラットフォーム「Wallet Station」は金融機関向けの大型開発案件などが進捗したほか、プリペイドチャージ連携サービス「CharG」において、新たに複数の企業から受注いたしました。

 次世代カード発行プラットフォーム「Xard」においては、主要なビジネス向けSaaS事業者への導入が進んだことを背景に、前期に続き決済処理金額(Gross Transaction Value、以下「GTV」)が過去最高を更新いたしました。

 請求書支払プラットフォーム「Winvoice」においては、導入先企業数が増加したことに加え、新たな機能開発及びXard導入先へのクロスセル提案などを実施したことが案件の積み上げに寄与いたしました。

 これらの結果、ペイメントプラットフォーム事業の当連結会計年度の売上高は3,659百万円(前期比42.1%増)、セグメント損失は223百万円(前期は712百万円の損失)となりました。

 

<マーチャントプラットフォーム事業>

 店舗向けの決済端末提供及び決済センター事業を手掛ける株式会社リンク・プロセシングにおいて、決済端末「Anywhere」の新規導入が進み、稼働端末ID数が16万件を超えるなどストック収入が着実に増加いたしました。アクワイアリング事業においては、引き続き、株式会社CCIグループ(旧社名 株式会社北國フィナンシャルホールディングス)との間でフルクラウド型アクワイアリングシステムの構築に向けた開発が進捗いたしました。

 これらの結果、マーチャントプラットフォーム事業の当連結会計年度の売上高は2,006百万円(前期比11.0%増)、セグメント利益は79百万円(前期比54.1%増)となりました。

 

<コンサルティング事業>

 当社グループの強みであるキャッシュレス関連の知見を活かしたハウスPayの導入支援をはじめ、金融事業の戦略検討支援など、引き続き金融機関から流通・サービス企業、情報・通信企業と幅広い先に対してコンサルティングサービスを提供いたしました。また、従前のビジネス領域にとどまらず、IT領域における実績を着実に積み上げることで、ペイメントプラットフォーム事業及びマーチャントプラットフォーム事業と連携した案件の比率も高い水準で推移いたしました。

 これらの結果、コンサルティング事業の当連結会計年度の売上高は1,507百万円(前期比3.8%増)、セグメント利益は395百万円(前期比27.9%増)となりました。

 

 第20期第1四半期連結累計期間(自 2025年4月1日 至 2025年6月30日)

 当第1四半期連結累計期間(2025年4月1日~2025年6月30日)における我が国経済は、雇用・所得環境の改善及びインバウンド需要の増加等により、緩やかな回復基調で推移しました。一方で、物価上昇の継続による消費者マインドの下振れ、米国の通商政策をはじめとした政策動向による影響の広がりなどにより、先行き不透明な状況が続いております。

 当社グループの事業が立脚する決済・金融領域におきましては、Eコマース(EC)、モバイルバンキング、二次元コード・バーコードを用いた一般消費者向けデジタル決済・金融サービスの拡大に加え、法人領域におけるDXンの進展により、事業者間の決済取引においても電子商取引の拡大及びキャッシュレス化が急速に進んでおります。銀行口座以外での給与受け取りを可能とした「デジタル給与払い」の解禁、バックオフィス業務の電子化を促す「改正電子帳簿保存法」の施行及び「インボイス制度」の導入など、政府による政策面での後押しも、法人、個人双方の領域におけるキャッシュレス決済の拡大に寄与しております。

 

 このような状況の下、当社グループは「決済から、きのうの不可能を可能にする。」をミッションとして掲げ、キャッシュレスの社会浸透を牽引するイネーブラーとして、生活者と事業者・金融・行政など社会全体のデジタル化の実現に向けて事業を推進しております。

 

 当第1四半期連結累計期間においては、当社グループの成長ドライバーであるペイメントプラットフォーム事業において顧客の拡大による事業者間の決済処理金額(Gross Transaction Value、以下「GTV」という。)の積み上げに注力したほか、マーチャントプラットフォーム事業、コンサルティング事業における事業活動に取り組みました。また、2025年4月には、SMBCグループが提供を開始した法人向けデジタル総合金融サービス「Trunk」の開発に参画することを発表するなど、2024年9月に締結した資本業務提携契約に基づくSMBCグループとの法人向け決済領域における協業が具体的に進捗いたしました。

 これらの結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は1,992百万円、営業利益は45百万円、経常利益は37百万円(、親会社株主に帰属する四半期純利益は230百万円となりました。

 

 主なセグメントの概況は以下のとおりです。

 

<ペイメントプラットフォーム事業>

 ペイメントプラットフォーム事業では、クラウド上に構築された当社の決済・金融ソリューションを金融機関や事業者のサービスにAPIで接続し組み込むことで、各社サービスへのクレジットカード機能やキャッシュレス決済機能の搭載を実現するオープンプラットフォームを提供しております。具体的には、次世代カード発行プラットフォーム「Xard」、請求書支払プラットフォーム「Winvoice」、スマホ決済プラットフォーム「Wallet Station」を中心としたプロダクトを展開しております。

 当第1四半期連結累計期間は、Wallet Stationにて初期開発におけるフロー収入が前年同期を下回ったものの、Xard及びWinvoiceにおけるGTVが積み上がったことにより従量型で得られるストック収入が伸長し、セグメントの売上高を牽引いたしました。また、SMBCグループと共同で進める法人向けデジタル総合金融サービス「Trunk」の開発に係る収益も業績成長に寄与いたしました。

これらの結果、ペイメントプラットフォーム事業の売上高は967百万円、セグメント損失は178百万円となりました。

 

<マーチャントプラットフォーム事業>

 マーチャントプラットフォーム事業では、キャッシュレス社会の拡大に必要不可欠な要素である店舗におけるキャッシュレス化・デジタル化を推進するためのプラットフォームを提供しております。具体的には、決済端末、アプリケーション、決済センターをワンストップで提供する決済ソリューション「Anywhere」の提供ほか、足もとではフルクラウド型アクワイアリングシステムの開発を進めております。

 当第1四半期連結累計期間は、Anywhereにおいて大型の決済端末の新規導入が進んだほか、稼働端末ID数が着実に増加したことにより、フロー収入、ストック収入ともに順調に推移いたしました。

 これらの結果、マーチャントプラットフォーム事業の売上高は619百万円、セグメント利益は108百万円となりました。

 

<コンサルティング事業>

 コンサルティング事業では、決済・金融領域を中心に、大企業の新規事業やデジタル化など、企画から運用までの各フェーズにおけるコンサルティングサービスを提供しております。当社が強みを持つキャッシュレス関連の知見を活かしたハウスPay導入支援などをはじめ、ネオバンク事業推進支援や、金融事業の戦略検討支援などについて、金融機関から流通・サービス企業、情報・通信企業と幅広い先に対してアドバイスを行っております。

 当第1四半期連結累計期間は、安定した顧客基盤からの受注によりセグメント業績は堅調に推移したほか、ペイメントプラットフォーム事業及びマーチャントプラットフォーム事業でのビジネスに繋がる案件の比率も高い水準で推移いたしました。

 これらの結果、コンサルティング事業の売上高は406百万円、セグメント利益は154百万円となりました。

 

③ キャッシュ・フローの状況

 第19期連結会計年度(2024年4月1日 至 2025年3月31日)

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ209百万円増加し、1,615百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において営業活動により減少した資金は、336百万円(前期は812百万円の支出)となりました。これは主に、増加要因として税金等調整前当期純利益104百万円(前期は税金等調整前当期純損失△605百万円)及び営業債権の減少額177百万円(前期は営業債権の増加額299百万円)があった一方で、減少要因として未収入金の増加額639百万円(前期は未収入金の減少額9百万円)等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において投資活動により減少した資金は、283百万円(前期は491百万円の支出)となりました。これは主に、ソフトウエアの取得による支出269百万円(前期は390百万円の支出)等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において財務活動により増加した資金は、829百万円(前期は1,514百万円の収入)となりました。これは主に、増加要因として株式の発行による収入(新株予約権の行使分含む)1,664百万円(前期は575百万円の収入)及び短期借入れによる収入600百万円(前期は6,289百万円の収入)があった一方で、減少要因として短期借入金の返済による支出1,400百万円(前期は5,989百万円の支出)等によるものであります。

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当社グループで行う事業は、提供するサービスの性質上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。

 

b.受注実績

当社グループで行う事業は、提供するサービスの性質上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。

 

c.販売実績

 第19期連結会計年度及び第20期第1四半期連結累計期間の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

第19期連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

第20期第1四半期

連結累計期間

(自 2025年4月1日

至 2025年6月30日)

セグメントの名称

金額(千円)

前期比(%)

金額(千円)

ペイメントプラットフォーム事業

3,659,649

142.1

967,115

マーチャントプラットフォーム事業

2,006,631

111.0

619,143

コンサルティング事業

1,507,070

103.8

406,149

報告セグメント計

7,173,351

122.9

1,992,407

その他

1,066

290.0

307

合計

7,174,418

122.9

1,992,714

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.最近2連結会計年度及び第20期第1四半期連結累計期間の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

 

 

相手先

第18期連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

第19期連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

第20期第1四半期

連結累計期間

(自 2025年4月1日

至 2025年6月30日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

㈱北國銀行

893,968

15.3

1,786,748

24.9

399,701

20.1

BIPROGY㈱

737,267

10.3

三井住友カード株式会社

263,008

13.2

3.各連結会計年度において割合が10%未満の取引先については記載を省略しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

(財政状態)

財政状態の分析内容は、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態の状況」に記載のとおりであります。

 

(経営成績)

経営成績の分析内容は、「(1)経営成績等の状況の概要 ②経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 キャッシュ・フローの状況の分析内容は、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 なお、当社グループにおける主な資金需要は、事業活動における運転資金及びプロダクト開発に伴う設備投資資金であります。運転資金は、人件費を中心とする販売費及び一般管理費等の営業費用のほか、請求書支払いプラットフォーム「Winvoice」にかかるサプライヤー企業への一時的な立替資金であり、営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの短期借入により調達された資金を財源としております。また、設備投資資金は、内部留保に加え、エクイティファイナンス及び金融機関からの長期借入金等による外部調達を含めた資金を財源としており、当該タイミングにおける資本コスト及び財務の健全性等を総合的に勘案し、調達することとしております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。そのなかで、当社グループは、過去の実績等をふまえ合理的と判断される仮定に基づいて会計上の見積りを行っておりますが、見積りの不確実性により、実際の結果がこれらの見積りと相違する可能性があります。

 なお、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

④ 経営成績に重要な影響を与える要因についての分析

 当社グループの経営成績に影響を与える要因は、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりでありますが、キャッシュレス決済及び金融DX関連市場の特性上、特に技術革新や顧客ニーズの変化への対応につきましては、当社グループの経営成績に重要な影響を及ぼすリスクであると認識しております。なお、当該リスクへの対応として、優秀な人材の確保及び教育等により、技術革新や顧客ニーズの変化に迅速に対応可能な体制の構築を進める方針であります。

 

⑤ 経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の分析・検討内容

 「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として、セグメントごとに計画達成のキーとなる数値目標(KPI)を設定し、計画と実績の差異について検討と対策を実施しています。これは、現時点において予定通りの進捗となっており、今後の業績に寄与するものと期待できることから、堅調に推移しているものと認識しております。なお、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標の推移については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおりであります。