BRANU株式会社

上場日 (2025-12-01) 
ブランドなど:CAREECON
情報・通信業インターネットグロース

売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率


最終更新:

E41086 

売上高

21.2億 円

前期

14.1億 円

前期比

150.3%

時価総額

44.8億 円

株価

995 (01/28)

発行済株式数

4,500,000

EPS(実績)

53.76 円

PER(実績)

18.51 倍

平均給与

510.2万 円

平均年齢(勤続年数)

29.6歳(2.8年)

従業員数

108人

株価

by 株価チャート「ストチャ」

3【事業の内容】

当社は、「テクノロジーで建設業界をアップデートする。」をビジョンに掲げ、建設という産業インフラを支える中小建設企業の経営課題に対するソリューションを提供しております。当社は、「After Us」(誰よりも一歩先に。)を経営哲学とし、建設業界の99%(※1)を占める中小建設企業にテクノロジーを提供してビジネスを前進させることを意味する「スモールビジネスを前進させるブレークスルーカンパニー。」をミッションとすることで、建設業界のアップデートを図ることを目的に事業を展開しております。

 当社の事業内容は以下の通りであります。なお、当社は、建設DXプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

 (※1)出所:国土交通省「建設業許可業者数調査の結果について」(令和6年5月15日)表-5資本金階層別業者数及び構成比の推移より。資本金1億円未満を中小建設企業と定義

 

(1)サービスの概要、提供形態、事業推移

 中小建設企業は、既存の取引先や元請業者からの顧客紹介等に受注経路が偏重し新規の顧客獲得が難しい、従業員採用のノウハウがない、案件の採算が不明瞭であるといった経営課題を有する傾向にあります。当社は、そのような中小建設企業の課題解決のため、建設DXプラットフォームである「CAREECON Platform」を提供しております。「CAREECON Platform」の主なサービスとして①オウンドメディア構築及び建設業マッチングメディア「CAREECON」の運用、②建設業に特化した統合型ビジネスツールである「CAREECON Plus」の提供、③建設業特化型の人材獲得支援サービス「キャリコンジョブ」の提供を行っています。これらのサービスは一体となって中小建設企業の経営を支える土台(プラットフォーム)としての機能を果たします。

 

①オウンドメディア構築及び建設業マッチングメディア「CAREECON」の運用

 当社は、中小建設企業の新規顧客獲得や従業員採用に貢献するサービスとして、企業ウェブサイト、動画や施工事例、ブログコンテンツ等のオウンドメディア(※1)の構築を行っています。

オウンドメディアを構築しても、オウンドメディアへの関心や来訪を集めなければ新規顧客獲得や従業員採用につながりません。そのため、当社は、建設関連情報を掲載する建設メディア機能と工事案件の募集・応募を可能とする機能を備えた、マッチングメディア「CAREECON」を運営し、顧客のオウンドメディアへの導線を確保しております。具体的には「CAREECON」上に顧客のPRページ(※2)を掲載すること、そのPRページから顧客のオウンドメディアへの導線を確保することで、顧客となる建設企業の新規の顧客獲得や従業員採用の機会を提供しています。

オウンドメディアの構築に関しては、オウンドメディア構築のみを行うサービスと、オウンドメディアの構築に加え「CAREECON」への企業PRページ構築、受発注案件や採用案件の優先掲載サービスをパッケージで提供するサービスがあり、いずれもフロー型の収益を得ています。

また、ユーザー登録を行うことで「CAREECON」への施工事例の掲載や、建設企業間で工事案件の募集や応募が可能となりますが、いずれも無償での提供とすることで建設企業の「CAREECON」への来訪を促進しています。

 当社は、主に登録ユーザーや取引関係のない中小建設企業に対して、架電営業、オフラインでの建設企業同士のマッチングイベントの開催、ウェブマーケティング等の手法を用いて、オウンドメディア構築に係る新規顧客の獲得を図っています。

 「CAREECON」の登録ユーザー数が増加することで媒体価値が高まり、顧客のマッチングの機会を増加させることが可能となります。建設企業にとって、マッチングの機会が増加することは当社のオウンドメディア構築導入の誘因となるため、「CAREECON」の登録ユーザー数の増加は間接的に当社の収益獲得につながります。「CAREECON」の媒体価値を示す指標である「CAREECON」の登録ユーザー数は2025年10月末時点の5,846ユーザーとなっております。

※画像省略しています。

 

(※1) 企業ウェブサイトやブログコンテンツ、SNS等、企業が自社でウェブマーケティングを目的として保有・運営するメディア

(※2)「CAREECON」内の所定のフォームに沿ったウェブページであり、事業内容や会社の特徴、工事案件の募集内容を掲載可能。

 

②「CAREECON Plus」

 「CAREECON Plus」は、新規の顧客獲得が難しい、従業員採用のノウハウがない、案件の採算が不明瞭といった中小建設企業の課題解決に特化した統合型ビジネスツールであり、マーケティングから採用管理、施工管理、経営管理までの一連の機能を具備しています。「CAREECON Plus」の導入により業務のデジタル化を推進し、中小建設企業が直面するこれらの経営課題の解決や事業の生産性の向上に寄与します。また、ITに精通した人材が不在という中小建設企業の課題に対応するため、「CAREECON Plus」を導入した企業は、当社のカスタマーサクセスによる経営課題解決及び事業生産性向上のサポートを受けることができます。

 「CAREECON Plus」は、マーケティング機能、採用管理機能、施工管理機能を全て制限なく利用できるStandardプランと、利用できる機能を一部に限定し初期的な導入を容易にしたminiプランが存在します。miniプランは、マーケティング機能を中心とし、一連のウェブマーケティングの実践を可能とするとともに、採用管理機能や施工管理機能の一部を利用することができます。

 「CAREECON Plus」は、Standard、miniともに1年の契約期間でのSaas(※1)型サービスであり、月額で利用料の支払いを受けるストック収益型のビジネスモデルです。

 オウンドメディアのサービス利用には、「CAREECON Plus」のサービス内で提供されるCMS(※2)の利用が前提となっており、オウンドメディア構築を行った顧客は少なくともminiプランに加入します。

 「CAREECON Plus」では、主にオウンドメディア構築によってminiプランを利用する既存ユーザーに対しStandardプランへのアップセルを促進し、収益基盤の拡大を図っています。Standardプランで提供される機能を活用することによって、構築したオウンドメディアをウェブマーケティングに最大限活用することが可能となります。

 また、「CAREECON Plus」に付随する追加オプションとして広告運用サービスを行っております。広告運用サービスでは、新規案件の受注拡大を目的として、インターネット検索サイトへのリスティング広告(※3)やSNS広告等のウェブマーケティングの運用代行を行っており、月毎に定額の運用手数料を収受するストック収益型のサービスです。

(※1)Software as a Serviceの略称。ユーザーのコンピューターにソフトウェアをインストールするのではなく、ネットワークを介してサービス提供事業者のソフトウェアを利用する形態のサービス。

(※2)CMS:Contents Management systemの略称。ウェブサイトのコンテンツを構成するテキストや画像、デザイン・レイアウト情報(テンプレート)などを一元的に保存・管理するシステム。

(※3)検索エンジンでユーザーが検索したキーワードを元に、検索結果画面に掲載されるテキスト形式の広告。

 

 

Standardプラン、miniプランの契約社数の推移は下記のとおりとなっております。

 Standardプランは2023年9月(第4四半期)よりサービス提供を開始しております。Standardプランを利用することで建設DXプラットフォームとしての機能を制限なく発揮できることから、サービス提供開始以降順調に契約社数が増加しております。

 

(※)各時点に契約が存在する「CAREECON Plus Standard」、「CAREECON Plus mini」の契約社数を集計しております

 

 

※画像省略しています。

 

Standardプランとminiプランで利用できる機能の比較は下記の図表の通りです。

 

「CAREECON Plus」機能概要

※画像省略しています。

  (CAREECON+はサービスロゴであり、CAREECON Plusと同じサービスを指しております。)

 

 

「CAREECON Plus」プラン別機能比較表

※画像省略しています。

 

 

a.マーケティング機能

 中小建設企業においては、既存の付き合いがある元請業者や顧客の発注に依存し、取引先の固定化により価格交渉力が弱く、また自社の繁閑も元請けに依存するため、経営が不安定となっているケースが散見されます。そのような課題に対応するため、マーケティング機能においてはウェブサイトを通じたオンラインからの新規顧客獲得を支援し、ウェブマーケティングを強化するための各機能を提供しております。

 自社のウェブサイトをコントロールするCMS(※1)は、ウェブ作成に関する知識が無くてもフォーマットに従いコンテンツを作成・更新することができ、中小建設企業の利用を考慮した設計となっております。また、インターネット上での検索から新規顧客の問い合わせを呼び込むことを目的として、MEO(2)、SEO(3)対策ができる各種ツールも提供しております。具体的には、MEO対策として自社の最適なビジネスプロフィールを生成する機能や、設定したキーワードから生成AIがインターネット検索上位表示の要件に適したブログ記事を作成するAIブログアシスタント等を提供しております。

(※1)CMS:Contents Management systemの略称。ウェブサイトのコンテンツを構成するテキストや画像、デザイン・レイアウト情報(テンプレート)などを一元的に保存・管理するシステム。

(※2)MEO:Map Engine Optimizationの略称。地図エンジンで検索結果が上位に表示されるために様々な施策を行うこと。

(※3)SEO:Search Engine Optimizationの略称。検索エンジンでウェブページの検索結果が上位に表示されるための最適化を行うこと。

※画像省略しています。

 

b.採用管理機能

 中小建設企業は、人手が足りない場合は縁故採用に頼るか、下請けに発注してリソースを補う場合があり、外部からの人材採用にノウハウがないケースが多く見られます。

 採用管理機能では、そのような中小建設企業でも外部採用が行えるように、当社のカスタマーサポートが適切な提案を行いながら採用特設サイトを構築できます。求人票を作成してその特設サイトへ掲示する求人票作成機能や、応募者の応募経路、対応状況などを管理できる応募者管理機能を有している他、当社の建設業特化媒体である「キャリコンジョブ」や、外部の大手求人サイトへの自動連係ができるマルチポスト機能も備えております。さらにはマーケティング機能同様、AIブログアシスタントを使った採用ブログ作成を行い、採用応募の促進を行うことが可能です。

※画像省略しています。

 

 

c.施工管理機能

 中小建設企業は、図面や写真、工程表や日報の共有、さらには元請業者や顧客への結果報告等に、書面やFAX、ホワイトボードといったアナログの手段を用いているケースが多くあります。そのための資料の整理や情報共有、工事現場とオフィスの往来に時間を要し、生産性が上がらないといった問題を抱えています。

 施工管理機能においては、クラウド上に工事案件毎に情報を集約するデータベースを作成でき、図面や写真等の各種ファイルを工事現場から携帯アプリを通じてクラウド上に格納することができます。また、社員や協力業者等の工事案件の関係者が資料や工程表、社員日報や危険予知情報をオンライン上で共有・更新していくことで、資料整理や情報共有のコストを省くことを可能とします。さらには、格納された工事案件資料等の情報から報告書の作成を行う等、従来アナログで行われていた業務の大部分をオンライン上での業務に代替し、生産性の向上に寄与します。

※画像省略しています。

d.経営管理機能

 中小建設企業は、経験や直感に頼った請負価格設定や原価積算等、適切な採算管理が行われていないケースが多くあります。

 経営管理機能においては、全社・案件別収支管理、案件別売上・粗利管理、顧客・取引先管理、見積・請求書管理等の機能を備え、売上、原価率等の経営判断に必要なデータを集計、可視化することで、案件ごとの適切な価格設定や原価管理を支援します。具体的には、案件の見積入力や積算、見積書の発行を行うことができ、建設業者が受領する請求書をOCR(※1)で取り込み、案件毎の売上、売上総利益の実績や予実差異を把握します。また、単月や通期といった期間ごとの売上、売上総利益がグラフで表示され、経営数値が理解しやすいように設計されています。

(※1)Optical Character Reader(またはRecognition)の略で、画像データのテキスト部分を認識し、文字データに変換する文字認識機能のこと

※画像省略しています。

e.カスタマーサクセスによるサポート

 中小建設企業は、ITに精通した人材が不在であることが多く、ITツールの利用による生産性の向上を試みても導入や活用に至らないケースが多くあります。「CAREECON Plus」のサービスを導入した顧客に対しては、当社のカスタマーサクセスが担当として配属され、初期設定や操作トレーニングといった導入時のオンボーディングに加え、定期的にミーティングの機会を持ち、「CAREECON Plus」で提供するマーケティング、採用、施工管理、経営管理の利用目的の達成に向けたサポートを行います。例えば、ウェブマーケティングにおけるアクセス解析や、採用活動に関するアドバイス、同規模同業種の業界平均と比較した決算書の分析、従業員評価制度の構築等を行っております。

※画像省略しています。

 

③「キャリコンジョブ」

「キャリコンジョブ」は、建設業特化型の人材獲得支援サービスであり、建設業界が抱える人手不足という課題を解決するための求人サービスを提供しています。建設業の採用に関するコンテンツの掲載や情報発信を行うメディアとしての機能を具備し、求職者と求人企業の採用マッチングの機会を提供しております。

 「キャリコンジョブ」は、採用に至った段階で採用した求職者の年収等によらずに一定額の費用が発生する成果報酬型サービスであり、フロー収益型のビジネスモデルです。求人の掲載期間等に応じた掲載料が発生しないため、求人企業にとって成果の伴わない費用が発生することなくサービスを利用することが可能です。

 「キャリコンジョブ」は、2025年5月よりサービス提供を開始しており、ウェブマーケティング等の手法による新規の建設企業の求人や建設従事者の求職者の獲得、及び、既存顧客に対するサービス紹介による求人数の獲得を通じてサービス利用の拡大を図っています。

 

※画像省略しています。

 

 

 

 

 

 

 

(2)事業系統図

※画像省略しています。

 

 

(3)当社事業の特徴と競争優位性

 当社は、中小建設企業を対象とする事業について、伝統的な産業構造特有の高い参入障壁があると考えております。当社事業の特徴と競争優位性は以下の通りです。

 

①接点創出が高い参入障壁となる中小建設業界へのアプローチノウハウを確立

 Face to Faceのコミュニケーションを重視する建設業界において、全国に点在する中小建設企業へアプローチするノウハウの構築には長期の時間を要するものと考えております。中小建設企業の代表者は職人として建設現場に滞在していることが多いため、訪問の機会を得ることが難しく、また、時間的な制約があることから導入したサービスを習熟して使いこなすことも困難です。

 当社は、創業以来中小建設企業を対象とした市場において、新規の顧客獲得営業からサービス導入後の伴走支援まで顧客に寄り添った体制を構築してまいりました。長期的かつ良好な関係構築により、強固な顧客基盤を形成し、継続したサービスの提供に繋がっております。

 

②広大な顧客基盤から得た建設業データの蓄積

 2025年10月末現在、当社のストック型サービスの契約社数は2,881社(※1)となっています。この顧客基盤との取引により、中小建設企業の業種、所在地、売上高、従業員数、資本金等の企業データや、中小建設企業が行う工事データを情報資産として蓄積しております。これらの情報は、広大な中小建設企業との取引基盤を持つ当社が独自に保有する情報資産であり、AIにより統合、分析し経営分析に活用する機能の開発を行う等、情報資産を競争優位の源泉とすべく活動を推進しております。

(※1)「CAREECON Plus Standard」、「CAREECON Plus mini」等のストック型サービス契約社数の合計。

 

③All in One建設DX Platformのポジショニング

 「CAREECON Platform」は、マッチング、マーケティング、採用管理、施工管理、経営管理まで、中小建設企業が経営に必要とする大部分の機能をカバーする土台として機能します。機能、操作性や、価格体系を中小建設企業が利用することを前提に設計し最適化しております。当社は、中小建設企業を対象として一連の機能を提供するサービスとして唯一無二のポジショニングを取っているものと考えております。

 

 

26/01/27

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 経営成績の状況

 当事業年度における我が国経済は、物価高騰の影響により個人消費が停滞し、2025年7-9月期の実質GDP成長率は前期比-0.6%とマイナスに転じるなど、一進一退の足踏み状態が続いており、景気は緩やかな回復基調から停滞感が強まっております。

 一方で、米国経済の底堅さや企業の努力により、設備投資や輸出への関税引き上げの影響は現時点では限定的です。国際情勢は依然として不安定な状態が続いており、資源価格の高騰や世界的な金融引き締めに伴う為替変動、継続的な物価上昇圧力などを考慮すると、依然として先行きは不透明な状況となっております。中長期的な視点では、デジタル技術の活用による生産性向上が日本経済の底上げに不可欠であり、雇用慣行の改革や教育への公的支出の拡大が課題として挙げられています

 当社がサービスを提供する建設業界では、2025年度の建設投資が前年度比3.2%増の75.5兆円と見込まれており、政府投資及び民間投資ともに増加傾向にあることから、マーケットは拡大基調にあります。一方で、2021年以降の世界的な原材料・エネルギー価格高騰や円安の影響を受け、建設資材の価格高騰は継続しており、2025年1月の土木部門資材価格は2021年1月と比較して36%上昇しております。また、建設業就業者数は減少傾向にあり、高齢化が進行する中で若手の入職率低下が深刻な労働力不足を招いております。政府の賃上げ方針や第三次・担い手3法の施行を受けて人件費も上昇しており、公共工事設計労務単価は前年度比6.0%引き上げられました。さらに、2024年4月からは建設業にも時間外労働の上限規制が適用され、長時間労働の是正が強く求められる「2024年問題」への対応が喫緊の課題となっております。これらの課題に対し、ICTやDXツールの導入による業務効率化や生産性向上が強く求められており、2025年12月には第三次・担い手3法の一部が施行され、原価割れ契約の禁止や工期ダンピング対策の強化などが予定されています。

 このような状況の中、当社は「テクノロジーで建設業界をアップデートする。」をビジョンに掲げ、建設業界の構造的な問題に対処すべく、建設企業、施主、求職者、建材提供者等の建設業に係わるステークホルダーをつなぐマッチングメディア「CAREECON」の運営、及び、建設業向け統合型ビジネスツール「CAREECON Plus」の提供の2つのサービスからなる建設DXプラットフォーム事業を行っています。建設業界の労働力の不足は喫緊の課題であり、DXによる生産性向上のニーズは増してきております。 当事業年度において、当社は、事業拡大を目的とした積極的な採用活動の推進、営業活動の生産性の向上、顧客が必要とする 機能開発・提供といった経営課題に取り組み、「CAREECON」及び「CAREECON Plus」のサービス利用は順調に拡大しております。

 この結果、当事業年度における当社の売上高は2,122,790千円(前年同期比50.3%増)、営業利益は331,550千円(前年同期比231.0%増)、経常利益は328,732千円(前年同期比239.8%増)、当期純利益は241,942千円(前年同期比269.5%増)となりました。

 

 なお、当社は建設DXプラットフォーム事業の単一セグメントのため、セグメント別の記載を省略しています。

 

② 財政状態の状況

(資産)

 当事業年度末における総資産は1,219,169千円となり、前事業年度末に比べ317,451千円増加いたしました。これは主に、売掛金の増加94,209千円、支店開設に伴う内装工事等の建物の増加40,252千円及び敷金の増加59,310千円などがあったことによるものです。

 

(負債)

 当事業年度末における負債は805,128千円となり、前事業年度末に比べ75,509千円増加いたしました。これは主に長期借入金(1年以内返済予定長期借入金を含む)の減少38,878千円などがあった一方、未払金の増加19,355千円、未払法人税等の増加58,397千円などがあったことによるものです。

 

(純資産)

 当事業年度末における純資産は414,040千円となり、前事業年度末に比べ241,942千円増加いたしました。これは当期純利益の計上による利益剰余金の増加241,942千円があったことによるものです。

 

 

③ キャッシュ・フローの状況

 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末に比べ、69,503千円増加し、786,171千円となりました。

 

 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動によるキャッシュ・フローは246,530千円の収入となりました。これは主に、税引前当期純利益の計上328,732千円があった一方、売上債権の増加94,209千円、法人税等の支払額43,228千円があったことによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動によるキャッシュ・フローは138,148千円の支出となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出60,385千円、敷金の差入による支出65,243千円によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によるキャッシュ・フローは38,878千円の支出となりました。これは、長期借入金の返済による支出 38,878千円によるものです。

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当社は、生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する記載はしておりません。

 

b.受注実績

当社は、受注生産を行っておりませんので、受注実績に関する記載はしておりません。

 

c.販売実績

 当事業年度における販売実績は次のとおりであります。なお、当社は建設DXプラットフォーム事業のみの単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略し、サービス区分別の販売実績を記載しております。

サービスの名称

当事業年度

(自2024年11月1日

至2025年10月31日)

販売高

前年同期比(%)

CAREECON(千円)

1,285,770

160.6

CAREECON Plus(千円)

837,020

136.9

合計(千円)

2,122,790

150.3

(注)最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前事業年度

(自  2023年11月1日

至  2024年10月31日)

当事業年度

(自  2024年11月1日

至  2025年10月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

渡辺パイプ株式会社

134,736

9.5

257,094

12.1

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたり、会計基準の範囲内で、一定の見積りが行われている部分があり、資産・負債、収益・費用の金額に反映されております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。

 当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は後記「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。

 

② 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

(売上高)

 当事業年度の売上高は、2,122,790千円(前期比50.3%増)となりました。これは主に、新規顧客の獲得及び既存顧客への追加サービスの提供によるものであります。

 

(売上原価、売上総利益)

 当事業年度の売上原価は、392,921千円(前期比27.4%増)となりました。これは主に、開発人員及びオウンドメディア制作人員の増加に伴う人件費及び外注費の増加等によるものであります。この結果、当事業年度の売上総利益は、1,729,869千円(前期比56.7%増)となりました。

 

(販売費及び一般管理費、営業利益)

 当事業年度の販売費及び一般管理費は、1,398,319千円(前期比39.4%増)となりました。これは主に、企業規模拡大に伴う人件費の増加及び地代家賃の増加等によるものであります。この結果、当事業年度の営業利益は、331,550千円(前期比231.0%増)となりました。

 

(営業外収益、営業外費用及び経常利益)

 当事業年度の営業外収益は、1,353千円(前期比365.6%増)となりました。また、当事業年度の営業外費用は、4,171千円(前期比12.0%増)となりました。これは主に、借入金の利息によるものであります。この結果、当事業年度の経常利益は、328,732千円(前期比239.8%増)となりました。

 

(特別利益、特別損失及び当期純利益)

 当事業年度及び前事業年度の特別損益は発生しておりません。この結果、当事業年度の税引前当期純利益は、328,732千円(前期比239.8%増)となり、法人税等合計を86,789千円(前期比177.6%増)計上したことにより、当期純利益は、241,942千円(前期比269.5%増)となりました。

 

③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当社の運転資金需要のうち主なものは、従業員の給与手当の他、販売費及び一般管理費の営業費用であります。これらの資金につきましては、営業活動によって得られる資金及び自己資金でまかなうことを基本方針としております。

 なお、キャッシュ・フローの詳細な状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

④ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 「第2 事業の状況 1.(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載の通り、 当社は、「CAREECON」で獲得した新規顧客に対して、「CAREECON Plus」の提供によるクロスセル、アップセルを図ることで相乗的に収益を拡大させる戦略を取っております。そのため、マッチングメディアである「CAREECON」の媒体価値を表す登録ユーザー数の拡大、及び有料会員の獲得の加速化、並びに「CAREECON Plus」のライセンス契約社数の拡大を重視しております。特に、「CAREECON Plus」のストック型の収益拡大は、当社の安定的かつ加速度的な成長に必要不可欠な要素であると考えております。

 そのため、当社では、年平均売上高成長率、経常利益率に加え、新規顧客の獲得加速化に貢献する営業人員数・営業人員一人当たり売上高、「CAREECON」の媒体価値を計る指標としての「CAREECON」登録ユーザー数、及び「CAREECON Plus」等のストック型サービス利用料の一時点における年間換算額であるARR、ストック型サービスライセンス契約社数を重要な指標としております。

 

 

 

前事業年度

(自2023年11月1日

至2024年10月31日)

当事業年度

(自2024年11月1日

  至2025年10月31日)

営業人員数(人)(※1)

47

57

営業人員一人当たり売上高(千円)(※2)

30,043

37,241

「CAREECON」登録ユーザー数(ユーザー)(※3)

4,785

5,846

ストック型サービスARR(千円)(※4)

585,329

825,112

ストック型サービスライセンス契約社数(社)(※5)

2,401

2,881

 

(※1) 各期間における平均人数を記載。

(※2) 各年度の売上高合計を営業人員数で除して算出。

(※3)各時点における「CAREECON」へ会員登録しているユーザーのアカウント数。

(※4) 「CAREECON Plus Standard」、「CAREECON Plus mini」、広告運用サービス等の一定の期間にわたり継続的役務提供を行うサービスに係る各期末月の売上高を12倍にして算出。

(※5) 各時点における「CAREECON Plus Standard」、「CAREECON Plus mini」等のストック型サービス契約社数の合計。

 

⑤ 経営成績に重要な要因を与える要因について

 経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。また、今後の経営成績に影響を与える課題につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

 


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