売上高

利益

資産

キャッシュフロー

セグメント別売上

セグメント別利益

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率

ニュース

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最終更新:

E34326 

売上高

75.3億 円

前期

71.3億 円

前期比

105.6%

時価総額

49.9億 円

株価

1,016 (04/23)

発行済株式数

4,916,290

EPS(実績)

92.34 円

PER(実績)

11.00 倍

平均給与

637.8万 円

平均年齢(勤続年数)

40.8歳(9.3年)

従業員数

16人(連結:174人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

 

3 【事業の内容】

(1) 事業の概要

当社グループは、当社及び連結子会社2社(エキサイト㈱及びiXIT㈱)によって構成されております。当社は持株会社として、グループ戦略の策定、グループ経営のモニタリング機能を果たすとともに、グループ会社への専門サービスの提供を行っております。なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準につきましては連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。

当社グループは「デジタルネイティブ発想で心躍る未来を創る。」をミッションに掲げ、インターネット領域を中心に事業を創造し続けることを通じて、中長期的な企業価値の向上を図り、持続的な成長の実現に向けて積極的な事業活動を行っております。

報告セグメントにつきましては、プラットフォーム事業、ブロードバンド事業、SaaS・DX事業に区分しております。プラットフォーム事業においては、「エキサイト電話占い」、「エキサイトお悩み相談室」等のカウンセリングサービスや「ウーマンエキサイト」等のメディアサービスに加え、長年にわたるサービス運営により培った女性ユーザー基盤を活かした「セノバス+」等のD2Cサービスを展開し、収益の多角化に取り組んでおります。ブロードバンド事業においては、最低利用期間を設けないシンプルでわかりやすい料金体系の展開や、多種多様なユーザーニーズに対応するプラン設計を行い、業界最安基準でのサービスを提供しており、安定した成長を遂げております。SaaS・DX事業は、TOB後に参入した新規事業であり、クラウド経営管理ソフト「KUROTEN」やウェビナーPDCAクラウド「FanGrowth」等のSaaSサービスの提供、システム開発・運用等のDX事業を展開しております。

会社名

主な事業内容

当社との関係

プラットフォーム事業

エキサイト㈱

・「エキサイト電話占い」、「エキサイトお悩み相談室」等のカウンセリングサービス

・「ウーマンエキサイト」、「エキサイトニュース」等のメディアサービス

・「セノバス+」等のD2Cサービス

連結子会社

ブロードバンド事業

エキサイト㈱

・インターネット接続サービス「BBエキサイト」等のISP(注1)サービス

・格安SIM「エキサイトモバイル」等のMVNO(注2)サービス

連結子会社

SaaS・DX事業

エキサイト㈱

・クラウド経営管理ソフト「KUROTEN」、ウェビナーPDCAクラウド「FanGrowth」等のSaaS事業

・顧客獲得や経営改善等のDXコンサルティングサービス

連結子会社

iXIT㈱

システム開発、運用等のDX事業

連結子会社

 

(注)1.Internet Service Providerの略で、公衆通信回線等を経由して契約者にインターネットへの接続を提供する事業。

2.Mobile Virtual Network Operatorの略で、自社で無線通信回線設備を持たず、他の移動体通信事業者から借りてあるいは再販を受けて移動体通信サービスを提供する事業。

 

(プラットフォーム事業)

プラットフォーム事業として、「エキサイト電話占い」や「エキサイトお悩み相談室」等のカウンセリングサービスの運営、「ウーマンエキサイト」や「エキサイトニュース」等のユーザーに有用な情報を提供しているメディアサービスの運営、子供向けの粉末サプリ飲料「セノバス+」とマウスピース歯科矯正サービス「EMININAL」を提供するD2Cサービスの運営を行っております。カウンセリングサービス及びD2Cサービスの主な収益は課金売上、メディアサービスの主な収益は広告売上としております。2023年3月期実績における売上構成比といたしましては、「エキサイト電話占い」や「エキサイトお悩み相談室」等のカウンセリングサービスが59%、「ウーマンエキサイト」や「エキサイトニュース」等のメディアサービスが33%、D2Cサービスが8%となっております。今後は、カウンセリングサービスに関し引き続きサービス向上に努め、より成長させていく方針であります。メディアサービスはページビュー数の伸長等に努め、D2Cサービスは立ち上げ期であるため顧客の獲得に注力してまいります。

 

 

① カウンセリングサービス

2006年12月に「エキサイトお悩み相談室」、2007年9月に「エキサイト電話占い」のサービス提供を開始し、非対面型のカウンセリングサービスに参入しました。ユーザーと占い師・カウンセラーの双方に電話番号が知られることのないシステムで高い秘匿性を保ちながら、24時間365日利用可能なサービスであり、人気の高い良質な占い師・カウンセラーの確保に努めております。また、積極的な販売促進活動を行うことでユーザーの集客を行っており、20代から40代の女性を中心に利用いただいており、2022年12月時点ではユーザーの80.5%を女性が占めております。サービス利用に際しては、ユーザーは無料で会員登録ができ、登録後はユーザー自身で利用頻度を自由に選択し利用することが可能であり、3ヶ月以内に継続してサービスを利用するリピーターの比率は、2023年3月期年間平均で67.4%となっております。当サービスの売上高は、ユーザーの利用料金であり、「1回当たりのカウンセリング単価×カウンセリング回数」が売上高となります。なお、カウンセリング単価については、占い師・カウンセラーの資格の有無やユーザーからの人気を勘案のうえ、個別に定めております。

また、近年は特に以下の施策を強化することにより質の高いサービスの提供に努め、事業を拡大してまいりました。

a.良質な占い師・カウンセラーの獲得

競合他社よりも長年にわたりサービスを運営してきた中で培った占い師やカウンセラーの採用ノウハウを活かし、積極的な採用を行っております。具体的には、採用時に数回にわたる面談やオーディションを行い、豊富な経験や資格を有する良質な占い師・カウンセラーを厳選して獲得しており、「エキサイトお悩み相談室」にて登録されているカウンセラーのうち、国家資格ないし民間資格(注1)を保有した資格保有者は2022年12月時点で93%を占めております。ユーザーにおける男女割合に見られる傾向と同様に、占い師・カウンセラーにおける男女割合に関しても、2022年12月時点で女性が77.9%と多くを占めております。また、占い師・カウンセラーのマネジメントを目的とした専門部署を設け、占い師・カウンセラーの教育・管理を徹底して行い、ユーザーに対して質の高いカウンセリングサービスを提供することにより、高い会員エンゲージメントを維持しております。

(注)1.国家資格キャリアコンサルタント、看護師、公認心理師、 精神保健福祉士、保育士、中学・高校教諭資格、介護福祉士、行政書士、国家資格2級キャリアコンサルティング技能士、幼稚園教諭一種免許、労務管理士、薬剤師、その他。

b.ユーザーが安全に利用するための施策

良質な占い師・カウンセラーの確保や徹底した管理を行うことと併行して、高額課金を防止するために、ユーザーがマイページで常時利用額を確認でき、高額課金者はユーザーからの要望がない限りは課金を停止する仕組みをとっております。また、ユーザーからの率直な意見を集められるようにカスタマーサポートの窓口を365日開設し、利用者からの様々な問い合わせや占い師・カウンセラーへのクレーム等を受け付ける体制を敷くなどトラブルや風評被害の防止に努めております。

 

② メディアサービス

「ウーマンエキサイト」や「エキサイトニュース」等のユーザーに有用な情報を提供するメディアサービスの運営を行っております。主な売上高は、運用型広告による収入であり、「広告掲載単価×ページビュー数」が売上高となります。

a.「ウーマンエキサイト」

「ウーマンエキサイト」は、1999年11月にサービス提供を開始し、『愛あるセレクトをしたいママのみかた』をコンセプトに、主に子育てを行う20代から40代の女性に向けて、専門家への取材をもとに教育・料理・時短家事・お金・家族の健康・ファッション美容関連のコンテンツをウェブの記事として提供しております。近年は、より親しみやすく、拡散させやすいコミックエッセイを強化し、ユーザーからの支持を得ていることから、2022年12月時点のページビューの67.3%を占めるまで伸長しております。

b.「エキサイトニュース」

「エキサイトニュース」は1998年にサービス提供を開始し、約300媒体と連携し、話題のニュース、芸能、トレンド、ドラマや映画のレビュー、コラムやインタビューなど、情報満載のニュースメディアを配信しております。

c.「エキサイトブログ」

「エキサイトブログ」は2004年にサービス提供を開始しております。一般人ブロガーの中から読者の多くいる人気の高いブロガーをプラチナブロガーとして選出し、当社のおすすめブロガーとして紹介しています。現在は主に30代から40代の既婚女性を中心とした月間3万〜100万ページビューのプラチナブロガー約200名が活躍中で、表現力に優れ、情報の質が高い記事が特徴となっております。

 

③ D2Cサービス

D2Cサービスでは、「ウーマンエキサイト」等のメディアサービスの主力ユーザーである20代から40代の女性を主要ターゲットとしたヘルスケア関連の商材・サービスの企画・製造・販売を行っており、子供向けの粉末サプリ飲料「セノバス+」とマウスピース歯科矯正サービス「EMININAL」を提供しております。

a.「セノバス+」

「セノバス+」は、アルギニンやアミノ酸等の子供の健康的な成長をサポートする有効成分が多く含まれており、また、水に溶ける顆粒タイプであるため子供にも飲みやすい飲料となっており、2021年2月よりインターネット上での販売を開始しております。販売当初は、りんご味のみを展開しておりましたが、2022年6月よりヨーグルト味を追加するなどユーザーニーズに合う商品開発を進めております。子供を持つ母親を主なユーザー層と想定しているため、「ウーマンエキサイト」等のメディアサービスのユーザー基盤を活かして、販売数の増加を図っております。当サービスの売上高は、商品の販売額であり、「販売単価×販売個数」が売上高となります。

b.「EMININAL(エミニナル)」

「EMININAL」は、医療法人と提携し、診療からマウスピースの送付までオンラインで完結するマウスピース歯科矯正サービスであり、当社は、ユーザーと矯正歯科医院をマッチングさせるプラットフォームの提供及び矯正歯科医院への予約管理を行う立場として2021年9月よりサービスを開始しております。

ユーザーは「EMININAL」のサービス画面から、オンライン矯正相談を申し込むことができ、矯正相談においてマウスピース矯正について説明を受けます。その後、提携医院の初回診断に申し込み、当該診断において歯のレントゲン等を採取し、後日オンラインにて症状の診断を受けます。診断の結果、ユーザーの症状が「EMININAL」に適合する場合には、「EMININAL」のプランとなり、診断の結果、「EMININAL」に適合しない中症以上の患者には提携医院における矯正治療方法を案内することになります。当サービスの売上高は、提携医院への紹介等の手数料であり、「治療費×手数料×紹介件数」が売上高となります。

歯科矯正は、特に欧米市場で成長しており、日本国内においても容姿に対する美意識の高まりとともに歯科矯正の需要が拡大しております。歯科矯正は、ワイヤー矯正が主流でありましたが、近年は「EMININAL」が採用しているマウスピース矯正が、通院頻度が低く安価であることから広がりをみせております。20代から30代の女性を主なユーザー層と想定しているため、本サービスも「ウーマンエキサイト」等のメディアサービスのユーザー基盤を活かして、利用者の拡大を図っております。

 

(ブロードバンド事業)

ブロードバンド事業として、主に個人向けISPサービス「BBエキサイト」やMVNOサービス「エキサイトモバイル」等のブロードバンドサービスの提供を行っております。

① 「BBエキサイト」等のISPサービス

「BBエキサイト」等のISPサービスは、2002年8月にサービス提供を開始し、最低利用期間を設けず、分かりやすくシンプルな料金体系でありながら業界最安水準の価格(以下当社調べ。集合住宅の他社料金は3,773円~5,700円で当社は3,850円、戸建ての他社料金は4,873円~6,138円で当社は4,950円)を実現しております。また、コールセンターを活用し、充実したサポート体制を構築するとともに、従量制である「BB.excite光 Fit」や定額制である「エキサイト光」、高速プランである「BB.excite光 10G」など様々なユーザーニーズに応える多種多様なプランを提供しております。さらに、定額の動画サービス等の様々なサービスをオプションとして提供することでユーザーの利便性向上及び顧客単価の向上を行っております。当サービスの売上高は、ユーザーが支払う月額料金等であり、「月額平均単価×契約回線数」が売上高となります。

積極的なアウトバウンド営業は行っておりませんが、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う在宅勤務の増加を背景とした光回線需要の高まりを事業拡大のチャンスと捉えており、工事費無料・月額料金割引キャンペーンの実施やWEBマーケティングの強化により、着実に新規会員を獲得しており、市場成長を上回る事業成長を実現しております。

 

② 「エキサイトモバイル」等のMVNOサービス

「エキサイトモバイル」等のMVNOサービスは、2016年6月にサービス提供を開始し、シンプルな料金体系でありながら業界最安水準の価格を実現しております。また、従量制である「Fit」、定額制である「Flat」プランの提供や端末とのセット販売、複数のSIMを同時に契約しデータ通信量を共有することができるサービス等ユーザーニーズに適したサービス提供を行っております。また、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う在宅勤務の増加を背景とした需要の高まりを受け、2020年10月よりモバイルWiFiサービス「エキサイトモバイルWiFi」の提供を開始しております。当サービスの売上高は、ユーザーが支払う月額料金等であり、「月額平均単価×契約回線数」が売上高となります。

 

(SaaS・DX事業)

プラットフォーム事業、ブロードバンド事業に続く新たな事業の柱を構築するため、SaaS事業を中心に新規事業を立ち上げております。

① SaaS事業

エキサイト㈱を短期間で再生させた経営管理手法を活かし、2021年6月にクラウド経営管理ソフト「KUROTEN」をリリースしております。会計データとの一元管理により、過去実績に基づく未来予測シミュレーションの精度を高めることが可能なサービスであり、上場を目指すベンチャー企業から中堅企業までを主な顧客層として受注拡大に努めております。

また、2022年7月には、ウェビナー施策に関わる全てのタスクを一元管理できるウェビナーPDCAクラウド「FanGrowth」をリリースしております。これまでエキサイト㈱が実践してきたウェビナーに関する企画ノウハウをテンプレート化したものであり、開催当日までの流れを可視化し、効率的に業務を遂行することを可能にします。また、マーケターコミュニティを形成しており、共催ウェビナーを企画するためのパートナーマッチング機能を提供しております。

当サービスの売上高は、導入・初期設定のための初期費用及び月額利用料であり、初期費用(初期費用×新規利用社数)+月額利用料(月額平均単価×契約社数)が売上高となります。

 

② DX事業

2020年8月にiXIT㈱を子会社化し、DX事業に参入しました。企業における事業課題の解決や活性化を目的とした事業戦略から運用改善までをシステム開発・運用を通じて提供することを強みとしております。なお、DX事業は当社グループの中で、システム開発・運用領域はiXIT㈱、営業・管理部門領域はエキサイト㈱にて提供するよう当社グループで役割分担しており、iXIT㈱は大企業を中心とした顧客基盤を有しているため、既存顧客への課題解決の提案力を高めるとともに、保守運用に注力し、エキサイト㈱では当社グループの基盤を活用した新たな顧客の開拓を行っております。

 

 

(2) 企業集団の事業系統図

当社グループを図表に示すと以下のようになります。

 

※画像省略しています。

 

23/06/27

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 経営成績の状況

当連結会計年度における日本経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が和らぎ、行動制限が緩和されるなど社会経済活動が正常化されつつある一方で、足もとでは、物価上昇等を通じた企業収益や家計の圧迫が引き続き懸念されております。

このような環境のもと、当社グループは前連結会計年度に引き続き、持続的な成長に向け、今後の成長が期待できるプラットフォーム事業及びブロードバンド事業における会員獲得のための積極的なプロモーション投資、中長期の柱を育成するための新規事業立ち上げ等に積極的に取り組んでまいりました。

この結果、当連結会計年度の売上高は7,533,314千円(前年同期比5.6%増)、営業利益は622,158千円(前年同期比56.3%増)、経常利益は597,051千円(前年同期比46.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は453,971千円(前年同期比30.9%増)となりました。

 

セグメント別の状況は次のとおりであります。

 

(プラットフォーム事業)

プラットフォーム事業には、「エキサイト電話占い」や「エキサイトお悩み相談室」等のカウンセリングサービス、「ウーマンエキサイト」等のメディアサービスが属しております。

当連結会計年度は、カウンセリングサービスにおいては、良質な占い師・カウンセラーの獲得に加え、積極的なプロモーション投資により新規会員の獲得を進めてまいりました。メディアサービスにおいては、コミックエッセイを中心に質の高い自社コンテンツを増加させたことに伴いページビュー数も増加しました。

この結果、売上高は3,206,719千円(前年同期比10.3%増)、営業損益は683,535千円の利益計上(前年同期比31.2%増)となりました。

 

(ブロードバンド事業)

ブロードバンド事業には、「BBエキサイト」等のISPサービス、格安SIMの「エキサイトモバイル」等のMVNOサービスが属しております。

当連結会計年度は、「BBエキサイト」を中心としたISPサービスにおいて着実に会員数の積み上げを図ったことにより、売上高は3,677,838千円(前年同期比6.6%増)、営業損益は649,689千円の利益計上(前年同期比12.9%増)となりました。

 

(SaaS・DX事業)

SaaS・DX事業には、「KUROTEN」や「FanGrowth」等のSaaS事業、見込み顧客の獲得・育成を行う「ウェビナーコンサルティング」やWebシステムの開発・運用を行うDX事業が属しております。

当連結会計年度は、2021年6月に開始した「KUROTEN」や2022年7月に開始した「FanGrowth」等のSaaS事業等の立ち上げに伴う先行投資により、売上高は648,490千円(前年同期比4.8%減)、営業損益は163,149千円の損失計上(前年同期間148,341千円の損失計上)となりました。

 

 

② 財政状態の状況

 (資産)

 当連結会計年度末における総資産は4,550,807千円(前連結会計年度末比309,800千円の増加)となりました。

流動資産は、2,500,324千円(前連結会計年度末比305,505千円の増加)となりました。これは、主に利益の拡大に伴う現金及び預金の増加によるものであります。

固定資産は、2,050,483千円(前連結会計年度末比4,294千円の増加)となりました。これは、主にソフトウェアの増加によるものであります。

 

 (負債)

 当連結会計年度末における負債は2,528,097千円(前連結会計年度末比201,129千円の減少)となりました。

流動負債は、1,388,097千円(前連結会計年度末比11,129千円の減少)となりました。これは、主に未払金の減少によるものであります。

固定負債は、1,140,000千円(前連結会計年度末比190,000千円の減少)となりました。これは、借入金の返済に伴う長期借入金の減少によるものであります。

 

 (純資産)

 当連結会計年度末における純資産は2,022,710千円(前連結会計年度末比510,929千円の増加)となりました。これは、主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上に伴う利益剰余金の増加によるものであります。

 

 (自己資本比率)

 当連結会計年度末における自己資本比率は44.4%(前連結会計年度末比8.8ポイント増)となりました。

 

③ キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末と比べて191,296千円増加し、1,175,527千円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により獲得した資金は、688,870千円(前年同期間は704,511千円の獲得)となりました。これは、主に税金等調整前当期純利益の計上等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により使用した資金は、299,483千円(前年同期間は383,171千円の使用)となりました。これは、主に無形固定資産の取得によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により使用した資金は、198,090千円(前年同期間は190,025千円の使用)となりました。これは、主に長期借入金の返済によるものであります。

 

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当社グループが提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。

 

b.受注実績

当社グループが提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。

 

c.販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

プラットフォーム事業

3,206,719

10.3

ブロードバンド事業

3,677,838

6.6

SaaS・DX事業

648,490

△4.8

報告セグメント計

7,533,049

7.0

その他事業

265

△99.7

セグメント間取引

合計

7,533,314

5.6

 

(注)主要な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合につきましては、連結売上高の10%以上を占める相手先がないため記載を省略しております。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

この連結財務諸表の作成に当たり重要となる会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。

また、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表

等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しておりますが、重要なものは以下のとおりであります。

 

(減損損失)

当社グループは、減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合には、翌連結会計年度以降の連結財務諸表に影響を与える可能性があります。

 

 

② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

(売上高)

当連結会計年度の売上高は、7,533,314千円(前年同期比5.6%増)となりました。

売上高の分析・検討内容につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

(売上原価、売上総利益)

当連結会計年度の売上原価は、3,978,503千円(前年同期比2.4%増)となりました。

主な要因は、売上高の拡大に伴いブロードバンド事業の通信回線利用料が増加したことによるものであります。

この結果、売上総利益は3,554,811千円(前年同期比9.5%増)となりました。

 

(販売費及び一般管理費、営業利益)

当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、2,932,652千円(前年同期比3.0%増)となりました。

主な要因は、カウンセリングサービスにおいて会員獲得のための広告宣伝費が増加したことによるものであります。

この結果、営業利益は622,158千円(前年同期比56.3%増)となりました。

 

(営業外収益、営業外費用、経常利益)

当連結会計年度の営業外収益は、助成金収入等により870千円となりました。営業外費用は、支払利息の計上等により25,977千円となりました。

この結果、経常利益は597,051千円(前年同期比46.3%増)となりました。

 

(特別損益、法人税等合計、親会社株主に帰属する当期純利益)

当連結会計年度の特別利益は、固定資産売却益の計上により9,301千円となりました。特別損失は、固定資産除却損の計上により3,975千円となりました。これらに加え、税金費用(法人税、住民税及び事業税並びに法人税等調整額)を148,000千円、非支配株主に帰属する当期純利益406千円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は453,971千円(前年同期比30.9%増)となりました。

 

なお、財政状態の分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」に記載のとおりであります。

 

③ 経営成績に重要な影響を与える要因について

「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループの資金の状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

当社グループの当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は1,175,527千円となっており、プラットフォーム事業及びブロードバンド事業の事業成長に伴う運転資金、新規事業への先行投資に備えております。

なお、当社グループは資金調達の機動性及び安定性の確保を目的として、取引金融機関と当座貸越契約を締結しております。

 

 ⑤ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」をご参照ください。

当社グループでは、売上高、営業利益を経営上の重要指標として位置付けており、当連結会計年度における売上高は、前年同期比401,352千円増加し、7,533,314千円となりました。営業利益は、前年同期比223,977千円増加し、622,158千円となりました。

 

今後については、既存事業を着実に成長させながら、新規事業への規律ある先行投資を行い、新たな事業の柱となるよう育成することで、売上高及び営業利益を増加させていく方針であります。なお、当社グループの各サービスをセグメントごとではなく、既存事業と新規事業に分けた売上高と営業利益の推移は以下のとおりです。

 

単位

2019年3月

2020年3月

2021年3月

2022年3月

2023年3月

既存事業

売上高

千円

5,678,012

5,734,886

6,179,550

6,295,476

6,630,838

既存事業

営業利益

千円

△253,727

455,019

612,086

919,747

992,201

新規事業

売上高

千円

620

649,076

836,485

902,475

新規事業

営業利益

千円

△26,444

△165,824

△521,236

△370,042

 

(注)新規事業は2020年3月期より当社グループにて開始したサービスを指しており、2022年3月期末時点で終了したサービスを含んでおります。既存事業の営業利益、新規事業等の営業利益は全社費用等の調整額を簡便的に既存事業、新規事業に配賦した後の営業利益となります。

 

既存事業の各サービス別では、プラットフォーム事業の「エキサイト電話占い」や「エキサイトお悩み相談室」等のカウンセリングサービスにおいては、相談回数の増加を重視しており、2019年3月期から2023年3月期の相談回数の年平均成長率(CAGR)は20.1%となりました。また、プラットフォーム事業のメディアサービスにおいては、ページビュー(PV)数の増加を重視しており、主力メディアである「ウーマンエキサイト」の2019年3月期から2023年3月期の平均単月PV数の年平均成長率(CAGR)は78.8%となりました。ブロードバンド事業においては、ユーザーの利用期間が長く、LTV(Life Time Value:顧客生涯価値)が高いビジネスモデルであるため、課金会員数を重視しております。プロモーション費用をコントロールし顧客獲得単価を踏まえつつ、着実に課金会員数を増やしており、2019年3月期から2023年3月期の月平均の光回線・MVNO課金会員数の年平均成長率(CAGR)は9.6%となりました。これら指標の推移と2023年3月期の主な光回線サービス、MVNOサービスにおけるLTV及び会員獲得コストは以下のとおりであります。

 

 

2019年3月

2020年3月

2021年3月

2022年3月

2023年3月

プラットフォーム事業

カウンセリング

相談回数(件)

101,494

116,539

165,574

179,157

211,175

プラットフォーム事業

ウーマンエキサイト

月間平均PV数

(百万PV)

23

42

133

190

235

ブロードバンド事業

光回線・MVNO

月平均課金会員数(人)

42,156

43,284

48,982

54,573

60,766

 

 

 

主要な光回線サービス

MVNOサービス

顧客当たり月額利益(円)

794

446

平均利用期間(ヶ月)

62

52

LTV(円)

49,566

23,310

顧客獲得単価(円)

8,930

3,314

回収期間(ヶ月)

11