E02448 Japan GAAP
前期
62.1億 円
前期比
102.9%
株価
1,408 (04/23)
発行済株式数
6,140,850
EPS(実績)
111.21 円
PER(実績)
12.66 倍
前期
676.8万 円
前期比
104.2%
平均年齢(勤続年数)
42.0歳(10.4年)
従業員数
108人(連結:113人)
当社グループは、当社及び連結子会社1社により構成されており、無煙ロースター関連事業を主な事業として営んでおります。当社及び神府貿易(上海)有限公司は、無煙ロースターの製造販売及びその附帯工事を行っております。なお、連結子会社であったSHINPO AMERICA,INC.は、前連結会計年度において解散及び清算することを決議し、当連結会計年度において清算が結了いたしました。
無煙ロースターは食材を更に美味しく焼いて、しかも煙らず、臭わずの快適な環境の中で楽しく食していただくシステム機器であります。
無煙ロースターは2種類に大きく分かれております。
(1)ダクト式無煙ロースター
肉を焼くプレート(網)周辺部に吸気口を設け、焼肉から生じる煙や臭いをファンで吸収し、吸収された煙は床下をはわしたダクト(管)を通じて屋外に排気する機械であります。
(2)ノンダクト式無煙ロースター
煙や臭いを吸気口から吸収するのは同じですが、床下をはわすダクトは不要でファンはロースターに内蔵し、油煙を吸収し、脱臭装置で煙や臭いを除去した上で室内に排気する機械であります。
無煙ロースター関連事業の主要な品目別内容は次のとおりであります。
品目 |
主要製品 |
製品 |
ダクト式無煙ロースター及びノンダクト式無煙ロースター |
部材品 |
無煙ロースターの部材品(ロストル、焼網、セラミック炭等) |
据付工事 |
無煙ロースターのトータルシステム設計と据付工事 |
その他内装工事 |
焼肉店の内装工事 |
商品 |
焼肉店関連商品(ロストル、焼網用の洗浄機等) |
※画像省略しています。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症に係る規制が緩和されたことによる社会経済活動の正常化に伴い景気は緩やかに持ち直しつつあります。一方で、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化に伴う資源価格の高騰やエネルギー価格の上昇などの影響により、景気の先行きは依然として不透明な状況で推移しました。
当社グループの主要マーケットである焼肉業界におきましても、新型コロナウイルス感染症の収束傾向やインバウンドの回復に伴い客足が順調に回復しつつあるなど明るい兆しが見え始めました。一方で新型コロナウイルス感染症の長期にわたる影響により生活スタイルが変化し、外食から中食、内食へシフトしていることや、エネルギー価格高騰による仕入価格や水道光熱費の上昇、人手不足による人件費の高騰など依然として不透明な状況が続いております。
海外マーケットにおきましては、中国市場においてロックダウンを伴うゼロコロナ政策が続き、当該政策の解除以降においても景気の回復が鈍く飲食業界は大変厳しい状況が続きました。一方で新型コロナウイルス感染症の影響からほぼ抜け出したアメリカをはじめとする北米市場、台湾や香港などの市場においては比較的堅調に推移しました。
このような状況下で当社グループは、国内におきましてはコロナ禍で換気の良さが評価されている焼肉店の新規出店需要を取り込み、繁盛店のまるごとサポートとして店舗設計からアフターサービスに至るまで、繁盛店づくりをトータルでサポートしてきました。
既存の焼肉店等に対しましても、無煙ロースターをはじめとする厨房機器の更新需要を積極的に取り込み、高品質の下引き型無煙ロースターをはじめとする利益率の高い製品の販売を強化するなど高収益体制への転換を図り、競争力強化に取り組んでまいりました。
また、コロナ禍の影響が徐々に緩和し、焼肉店の営業が正常化しつつある中でメンテナンスサービスやアミ洗浄サービス、部材品の販売強化にも取り組んでまいりました。
海外におきましても市場規模の大きい北米や中国を中心に、市場が比較的堅調であった香港や台湾、インドネシアなどに対して集中的に営業展開を行ってまいりました。一方で、コロナ禍により収益及び財務状況が悪化し、前連結会計年度において解散を決議した連結子会社であるSHINPO AMERICA,INC.は、当連結会計年度において清算が結了いたしました。
その結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
(資産の部)
当社グループの当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ597百万円増加し7,716百万円となりました。
流動資産は520百万円増加し4,204百万円となりました。主な要因は、原材料及び貯蔵品の減少59百万円、その他流動資産の減少81百万円などがあったものの、現金及び預金が648百万円増加したことなどによるものであります。
固定資産は77百万円増加し3,512百万円となりました。主な増加要因は、建物及び構築物の減少29百万円、繰延税金資産の減少13百万円などがあったものの、投資有価証券が116百万円増加したことなどによるものであります。
(負債の部)
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ24百万円減少し1,426百万円となりました。
流動負債は46百万円減少し1,081百万円となりました。主な要因は、未払法人税等の増加146百万円などがあったものの、買掛金の減少56百万円、未払金の減少124百万円、関係会社整理損失引当金の減少38百万円などによるものであります。
固定負債は21百万円増加し345百万円となりました。主な要因は、長期借入金の減少60百万円などがあったものの、繰延税金負債の増加34百万円、退職給付に係る負債の増加33百万円などによるものであります。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ622百万円増加し6,289百万円となりました。主な要因は、剰余金の配当141百万円などがあったものの、その他有価証券評価差額金の増加82百万円と親会社株主に帰属する当期純利益682百万円の計上によるものであります。
b.経営成績
当連結会計年度における売上高は6,390百万円(前年同期比2.9%増)、営業利益は956百万円(前年同期比7.9%増)、経常利益は973百万円(前年同期比7.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は682百万円(前年同期比28.3%増)となりました。
(売上高)
売上高は、新型コロナウイルス感染症の収束傾向やインバウンドの回復等により当社の主要マーケットである焼肉業界の客足が順調に回復しており、焼肉店の新規出店需要を取り込むことができたことなどから182百万円増加の6,390百万円(前年同期比2.9%増)となりました。
(売上原価及び売上総利益)
売上原価は、売上高の増加に伴い100百万円増加の3,963百万円(前年同期比2.6%増)となりました。売上総利益は82百万円増加の2,426百万円(前年同期比3.5%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業損益)
販売費及び一般管理費は、コスト削減を徹底して経費の増加を低く抑えたものの、人員の増加に伴う人件費の増加等により11百万円増加の1,470百万円(前年同期比0.8%増)となりました。その結果、営業利益は70百万円増加の956百万円となり、売上高営業利益率は15.0%(前年同期売上高営業利益率は14.3%)となりました。
(経常損益)
経常利益は、営業利益の増加により67百万円増加の973百万円(前年同期比7.4%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純損益)
親会社株主に帰属する当期純利益は150百万円増加の682百万円(前年同期比28.3%増)となりました。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は2,211百万円となり、前連結会計年度末と比較して578百万円増加しました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金は1,045百万円の増加(前年同期は378百万円の増加)となりました。主な増加要因は、税金等調整前当期純利益1,021百万円、未払消費税等の増加210百万円などであります。また、主な減少要因は、法人税等の支払額180百万円などであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金は249百万円の減少(前年同期は937百万円の減少)となりました。主な減少要因は、定期預金の純増加額70百万円、有形固定資産の取得による支出額186百万円などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金は224百万円の減少(前年同期は226百万円の減少)となりました。主な減少要因は、配当金の支払額141百万円、長期借入金の返済による支出額60百万円などによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
当社グループは、無煙ロースターの製造販売及びその附帯工事を主要な事業としており、他のセグメントの重要性が乏しいため、生産、受注及び販売の実績につきましては、品目別に記載しております。
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
品目 |
生産高(千円) |
前年同期比(%) |
製品 |
2,034,315 |
96.7 |
据付工事 |
1,785,850 |
106.3 |
その他内装工事 |
948,396 |
85.8 |
合計 |
4,768,561 |
97.6 |
(注)金額は販売価格によっております。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
品目 |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
製品 |
2,037,316 |
95.7 |
238,883 |
85.4 |
部材品 |
1,168,071 |
116.0 |
65,812 |
74.0 |
据付工事 |
1,751,166 |
102.2 |
154,649 |
81.7 |
その他内装工事 |
1,104,203 |
104.9 |
225,033 |
325.1 |
商品 |
251,422 |
93.7 |
29,091 |
103.3 |
アミ洗浄 |
136,241 |
129.7 |
- |
- |
合計 |
6,448,421 |
102.7 |
713,469 |
108.9 |
(注)金額は販売価格によっております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
品目 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
製品 |
2,078,105 |
100.4 |
部材品 |
1,191,227 |
121.1 |
据付工事 |
1,785,850 |
106.3 |
その他内装工事 |
948,396 |
85.8 |
商品 |
250,491 |
95.1 |
アミ洗浄 |
136,241 |
129.7 |
合計 |
6,390,311 |
102.9 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりです。
②重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載しております。
③経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」に記載しております。
④資本の財源及び資金の流動性についての分析
資金の流動性につきましては、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料の仕入費用のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。
短期運転資金、設備投資及び長期運転資金は、自己資金及び金融機関からの借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は188百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は2,211百万円となっております。
⑤経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、利益重視の観点から売上高営業利益率15%を目標としております。
当連結会計年度におきましては、コスト低減に取り組み販売費及び一般管理費の増加を低く抑えたものの、売上高営業利益率は15.0%(前年同期は14.3%)となり目標をわずかに達成することはできませんでした。
今後につきましても原価低減、コスト低減に努め、売上高営業利益率の目標達成に努めてまいります。