売上高

利益

資産

キャッシュフロー

セグメント別売上

セグメント別利益

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率


最終更新:

E01355 Japan GAAP

売上高

1,649.7億 円

前期

1,369.3億 円

前期比

120.5%

時価総額

1,272.9億 円

株価

2,949 (03/29)

発行済株式数

43,164,802

EPS(実績)

260.47 円

PER(実績)

11.32 倍

平均給与

761.4万 円

前期

767.3万 円

前期比

99.2%

平均年齢(勤続年数)

38.9歳(14.8年)

従業員数

38人(連結:1,996人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

3【事業の内容】

 

当社グループは、当社、連結子会社6社、持分法適用会社1社および持分法を適用していない非連結関係会社3社(国内1社、海外2社)の11社により構成されており、当社は持株会社としてグループの有機的かつ効率的な統括を図り、事業会社の事業担当分野における経営の主体性を明確にするとともに、事業会社間の調整を行い、経営の連携を高めることを基本的な役割としています。グループ各社は、橋梁をはじめとする鋼構造物の設計・製作・現場施工と、それに関連する事業を主たる業務としています。

なお、当社は、有価証券の取引等の規則に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。

当社グループの事業内容および当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりです。

なお、次の4つの事業は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一です。

<橋梁事業>

株式会社横河ブリッジは、新設橋梁の設計・製作・現場施工および既設橋梁の維持補修を主に行っています。株式会社横河NSエンジニアリングおよび株式会社楢崎製作所は、新設橋梁の設計・製作・現場施工を主に行っています。

<エンジニアリング関連事業>

株式会社横河システム建築は、システム建築(yess建築)の設計・製作・現場施工、可動建築システム(YMA)の設計・製作・現場施工および太陽光発電システムの現場据付を行っています。株式会社横河NSエンジニアリングは、トンネル用セグメントなどの地下構造物の設計・製作および海洋構造物・港湾構造物の設計・製作を行っています。株式会社横河ブリッジは、超高層ビル等の鉄骨の建方および鍛治工事、コンクリート製品の製作・建方工事を行っています。株式会社楢崎製作所は、環境事業として建設汚泥、重金属、漁業関連排水、産廃関連排水等の水処理事業を行っています。

<先端技術事業>

株式会社横河ブリッジは、永年の橋梁事業で蓄積されたCAD・CAM技術、設計技術、解析技術を駆使して、精密機器製造事業として液晶パネル・有機ELパネル・半導体製造装置向け高精度フレーム(架台)などの生産を行っています。株式会社横河技術情報は、幅広い分野に向けてのソフトウェア開発等の情報処理事業を行っています。

<不動産事業>

当社は、保有する不動産の一部を物流倉庫等として貸し出し、不動産収入を得ています。不動産の管理は、株式会社横河ニューライフに委託しています。株式会社横河ニューライフは、人材派遣業の資格を有し、グループ内外への派遣を行っています。

以上の事項を事業系統図によって示すと次頁のとおりです。

[事業系統図]

 

※画像省略しています。

 

 

 

23/06/28

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。

①財政状態及び経営成績の状況

a.経営成績の状況

当期における我が国経済は、各種政策による経済活動の再開によって国内需要が回復基調にあるものの、世界的な金融引締めや物価高騰により依然として不透明な状況が続いています。

建設市場につきましては、土木分野は高い水準の公共投資に支えられ堅調に推移するとともに、建築分野も企業収益の改善を背景に底堅く推移しました。

このような状況の下、当期の受注高はほぼ前期並みの1,569億9千万円(前期比11億2千万円減)となりました。業績につきましては、売上高は1,649億6千万円(同280億3千万円増)と大幅に伸長し、2018年3月期からの横這い状況を脱することができました。また、営業利益は152億1千万円(同4億6千万円増)、経常利益は154億5千万円(同4億5千万円増)、親会社株主に帰属する当期純利益は112億4千万円(同1億9千万円増)となり、それぞれ増益となりました。

セグメントごとの経営成績は以下のとおりです。

(橋梁事業)

国内橋梁事業は、発注計画の後ろ倒しにより新設橋梁の発注量が伸び悩み、大型保全工事も発注の端境期のため低調となりました。このような状況の下、当社グループは高速道路の4車線化をはじめとする大型の新設橋梁の好調な受注により、橋梁事業全体の受注高は818億9千万円(前期比56億2千万円減)となり、前期を下回ったものの、年度計画は達成いたしました。主な受注工事といたしましては、新設工事は、東北地方整備局・西大橋、関東地方整備局・三坂新田高架橋上部その3、上郷高架橋上部その3、尾羽根川橋、中部地方整備局・大安2高架橋4、東日本高速道路・広内川橋、新利根川橋東、新利根川橋西、柳橋高架橋、中日本高速道路・政田第二高架橋他1橋、西日本高速道路・富野高架橋、永井谷ジャンクション高架橋他3橋、阪神高速道路・豊崎インターチェンジ橋(その1)、鉄道・運輸機構・尻別川橋りょう、群馬県・龍ヶ鼻橋、広島県・広島はつかいち大橋など、保全工事は、東日本高速道路・滝川橋床版取替、西日本高速道路・中谷橋(下り線)他1橋耐震補強などであります。

業績につきましては、売上高は過去最高の870億1千万円(同105億9千万円増)となり、営業利益は設計変更の多かった前期は下回りましたものの、年度計画をほぼ達成し、89億5千万円(同20億5千万円減)となりました。主な売上工事といたしましては、新設工事は、関東地方整備局・東扇島水江町線主橋梁、中部地方整備局・1号島田金谷新大井川橋、302号庄内川橋、東日本高速道路・下万田高架橋、牛久高架橋、境高架橋、横町高架橋、首都高速道路・東扇島水江町線高架橋、高速大師橋更新、中日本高速道路・岐阜インターチェンジ中央本線東橋他7橋、岐阜インターチェンジ中央本線西橋他9橋、阪神高速道路・海老江ジャンクションなど、保全工事は、東日本高速道路・越河橋床版取替、阿能川橋床版取替、首都高速道路・上部工補強3-213、上部工補強2-204、西日本高速道路・中国池田インターチェンジ~宝塚インターチェンジ間橋梁更新(その2)などが売上に立ちました。

(エンジニアリング関連事業)

エンジニアリング関連事業の受注につきましては、システム建築事業において、建設コスト上昇等による計画の延期や見直しの動きが散見されましたが、価格見直しの効果により、受注金額は過去最高を更新することができました。通期の事業全体の受注高も713億8千万円(前期比63億4千万円増)となり過去最高を更新いたしました。

業績につきましては、システム建築事業において、高騰した鋼材価格を反映した案件の生産が進み、損益が改善したことに加え、土木関連事業においても生産が回復したことにより、通期の事業全体の売上高は729億3千万円(同185億円増)、営業利益は67億8千万円(同30億6千万円増)となり過去最高をそれぞれ大幅に更新いたしました。

(先端技術事業)

先端技術事業につきましては、精密機器製造事業の受注が伸び悩み、受注高は37億1千万円(前期比18億3千万円減)となりました。業績につきましても、受注の減少により売上高は43億8千万円(同10億3千万円減)、営業利益は6億3千万円(同4億7千万円減)に止まりました。

(不動産事業)

不動産事業につきましては、売上高は前期とほぼ同額の6億2千万円、営業利益は3億6千万円(前期比8千万円増)となり、当期も安定的な収入と利益を確保いたしました。

b.財政状態の状況

当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ219億円増加し、1,944億5千万円となりました。流動資産は、「受取手形・完成工事未収入金等」が増加したこと等により239億9千万円増加し、1,333億5千万円となりました。固定資産は、投資有価証券の売却等により「投資その他の資産」が減少したため20億8千万円減少し、611億円となりました。

負債は、前連結会計年度末に比べ150億4千万円増加し、768億円となりました。その主な要因は、「短期借入金」や「長期借入金」が増加したことによるものです。

純資産は、前連結会計年度末に比べ68億6千万円増加し、1,176億5千万円となりました。その主な要因は、「親会社株主に帰属する当期純利益」の計上や配当金の支払い等によるものです。この結果、自己資本比率は58.8%となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて16億8千万円増加し、251億4千万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果、使用した資金は43億5千万円(前連結会計年度は170億7千万円の獲得)となりました。これは、主に売上高の増加により「受取手形・完成工事未収入金等」の売上債権が増加したことによるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果、使用した資金は18億4千万円(前連結会計年度は34億7千万円の使用)となりました。これは、主に有形固定資産の取得による支出があったことによるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果、獲得した資金は78億5千万円(前連結会計年度は97億7千万円の使用)となりました。これは、主に借入れによる収入があったことによるものです。

なお、当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりであります。

回次

第155期

第156期

第157期

第158期

第159期

決算年月

2019年3月期

2020年3月期

2021年3月期

2022年3月期

2023年3月期

自己資本比率

56.3%

58.6%

59.6%

62.5%

58.8%

時価ベースの

自己資本比率

52.6%

53.4%

49.8%

46.5%

45.5%

キャッシュ・フロー対有利子負債比率

2.8年

1.3年

85.0年

0.6年

-年

インタレスト・

カバレッジ・レシオ

56.9倍

138.1倍

1.9倍

236.7倍

-倍

※ 自己資本比率:自己資本/総資産

 時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

 キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー

 インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

a.いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。

b.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により算出しております。

c.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

d.2023年3月期の「キャッシュ・フロー対有利子負債比率」および「インタレスト・カバレッジ・レシオ」については、営業キャッシュ・フローがマイナスのため、記載しておりません。

 

③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりです。

セグメントの名称

数 量

(トン)

前年同期比

(%)

金 額

(百万円)

前年同期比

(%)

橋梁事業

50,328

114.9

87,018

113.9

エンジニアリング関連事業

85,625

123.5

72,933

134.0

先端技術事業

4,388

80.8

合計

135,954

120.2

164,340

120.6

(注)金額は販売価格によっており、セグメント間取引については、相殺消去しています。

 

b.受注実績

当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりです。

セグメントの名称

受注高

受注残高

数量

(トン)

前年同期比

(%)

金額

(百万円)

前年同期比(%)

金額

(百万円)

前年同期比

(%)

橋梁事業

51,511

116.4

81,895

93.6

152,607

96.8

エンジニアリング関連事業

67,164

81.3

71,382

109.7

61,734

97.5

先端技術事業

3,718

66.9

1,200

64.2

合計

118,675

93.6

156,996

99.3

215,542

96.7

(注)セグメント間取引については、相殺消去しています。

 

c.販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりです。

セグメントの名称

金 額

(百万円)

前年同期比

(%)

橋梁事業

87,018

113.9

エンジニアリング関連事業

72,933

134.0

先端技術事業

4,388

80.8

不動産事業

628

97.1

合計

164,968

120.5

(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しています。

2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりです。

相手先

前連結会計年度

(自 2021年4月1日

  至 2022年3月31日)

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

  至 2023年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

西日本高速道路株式会社

15,266

11.1

15,533

9.4

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。

 

①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりです。

(財政状態)

流動資産は主に「受取手形・完成工事未収入金等」の増加により239億9千万円増加しましたが、固定資産は投資有価証券の売却等により20億8千万円減少しました。その結果、総資産は1,944億5千万円(前期末比219億円増)となりました。負債合計は主に短期借入金等の有利子負債の増加により768億円(同150億4千万円増)となりました。純資産は利益の獲得により過去最高の1,176億5千万円(同68億6千万円増)となりました。自己資本比率は58.8%(前期末は62.5%)となり、若干低下したものの十分な水準にあると考えております。

 

(経営成績)

受注高は1,569億9千万円(前期比11億2千万円減)、売上高は1,649億6千万円(同280億3千万円増)、営業利益は152億1千万円(同4億6千万円増)、経常利益は154億5千万円(同4億5千万円増)、親会社株主に帰属する当期純利益は112億4千万円(同1億9千万円増)となりました。

受注高については橋梁事業と先端技術事業の減少をエンジニアリング関連事業の増加が補い、ほぼ前期並みの水準を確保することができました。一方売上高については大幅増となり、2018年3月期から続いた1,400億円前後での横這いから脱することができました。営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益もそれぞれ前期を上回り、5年ぶりに増収増益とすることができました。

セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりです。

<橋梁事業>

当初の計画は受注高790億円、売上高832億円、営業利益90億円です。

受注については、保全事業が大型案件の端境期となり前期に対して減少となりましたが、新設橋梁については4車線化事業など複数の大型工事の受注で前期比増とすることができました。その結果、受注高は818億9千万円(前期比56億2千万円減)となり、年度計画は達成することができました。

売上高については手持ち工事が順調に進捗したため計画を上回り、過去最高の870億1千万円(同105億9千万円増)となりました。営業利益は設計変更が多かった前期からは減益の89億5千万円(同20億5千万円減)となりましたが、ほぼ計画通りとすることができました。

<エンジニアリング関連事業>

当初の計画はエンジニアリング関連事業全体の受注高760億円、売上高750億円、営業利益66億5千万円であり、そのうちシステム建築事業は受注高566億円、売上高574億円です。

それに対し、エンジニアリング関連事業の受注高は713億8千万円(前期比63億4千万円増)、売上高は729億3千万円(同185億円増)、そのうちシステム建築事業の受注高は526億5千万円(前期比43億7千万円増)、売上高は545億9千万円(同158億5千万円増)となりました。何れの数字も当初計画には届かなかったものの、過去最高を更新することができました。採算面については鋼材費が高騰する中、上半期においてシステム建築事業の価格転嫁が遅れたため低調となりましたが、下半期から大きく改善することができました。その結果、エンジニアリング関連事業の営業利益は当初計画をやや上回る67億8千万円(同30億6千万円増)となり、過去最高となりました。

<先端技術事業>

当初の計画は受注高52億円、売上高52億円、営業利益9億円です。先端技術事業のうち精密機器製造事業の受注が振るわず、受注高は37億1千万円(前期比18億3千万円減)となりました。業績についても精密機器製造事業の受注の減少により売上高は43億8千万円(同10億3千万円減)、営業利益は6億3千万円(同4億7千万円減)と、何れも計画未達となりました。

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容は「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に含めて記載しております。

当社グループの資本の財源及び資金の流動性について、当社グループの主な資金需要は材料費、外注費、労務費、工場並びに現場の直接経費・間接経費などの運転資金と工場生産設備を中心とする設備投資資金です。資金調達はフリー・キャッシュフロー及び間接調達で確保しております。また、長期大型工事の竣工間際など一時的に立替額が大きくなる場合に備え、コミットメントライン契約と当座貸越契約により財務の安定性及び流動性を補完しております。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。