E01370 Japan GAAP
前期
286.4億 円
前期比
97.2%
株価
552 (03/04)
発行済株式数
22,167,211
EPS(実績)
-32.76 円
PER(実績)
--- 倍
前期
567.6万 円
前期比
98.7%
平均年齢(勤続年数)
44.6歳(20.3年)
従業員数
433人(連結:1,273人)
当社の企業集団は、当社、子会社19社および関連会社2社で構成されております。主要な事業活動は、産業用機能フィルター・コンベア事業(紙・パルプ抄造用網、各種工業用特殊網)、電子部材・フォトマスク事業であります。
2025年11月30日現在の当社グループの事業に係る位置づけは次の通りであります。
なお、FILCON EUROPE SARLは2025年11月22日付で解散し、新たに欧州地区の販売会社としてFILCON Germany GmbHを設立しております。
2025年11月30日現在の事業の系統図は次の通りであります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、物価の上昇が続くなか、個人消費や設備投資は緩やかに持ち直しはじめている状況となっております。海外経済は通商政策などアメリカの政策動向による影響が大きく、先行き不透明な状況が継続しております。
このような状況下、当社グループの当連結会計年度における業績は、売上高は27,842百万円(前期比2.8%減)、営業利益は668百万円(前期比27.8%減)、経常利益は944百万円(前期比16.5%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純損失は、減損損失や特別退職金を特別損失として計上したため726百万円(前期親会社株主に帰属する当期純利益622百万円)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
産業用機能フィルター・コンベア事業は以下の分野で構成されます。
※その他産業用フィルター・コンベア分野から名称のみ変更。
製紙製品分野では、国内は紙の需要が減少するなか、製紙会社の生産能力削減の動きも顕著になっております。海外は板紙や衛生紙、不織布などの需要は堅調ですが、特に欧州で景気後退により減少した需要が回復しておりません。このような状況下、国内および海外の売上高は前期と比べ減少いたしました。
産業用コンベヤーベルト・フィルター分野では、需要が堅調であり売上高は国内海外ともに前期並みとなりました。
結果、当セグメントの外部顧客への売上高は20,030百万円(前期比0.3%減)、営業利益は人件費や製造費の上昇の影響もあり786百万円(前期比30.7%減)となりました。
電子部材・フォトマスク事業は以下の分野で構成されます。
電子部品業界は、AI関連の最先端製品の需要は旺盛でありますが、車載や産業機械向けの需要は軟調となっております。
そのような状況下、エッチング加工製品分野につきましては、新規量産案件の獲得に向け努めておりますが、試作から量産に至るまでに時間を要しており、売上高は前期と比べ減少いたしました。フォトマスク製品分野は通信デバイス向けなどが好調であり、売上高は前期と比べ増加いたしました。
結果、当セグメントの外部顧客への売上高は4,556百万円(前期比4.4%増)、営業利益は製造経費が増加したことにより368百万円(前期比26.3%減)となりました。
環境・水処理関連事業は、プールおよびろ過装置の設計・販売、天然ガスパイプラインの腐食・ガス漏れを防ぐ絶縁継手の販売などを行っております。
前期まで不採算の案件を抱えており、新たな大型案件の受注については慎重に検討し控えていた影響により、当連結会計年度の外部顧客への売上高は2,223百万円(前期比29.5%減)、営業利益は64百万円(前期営業損失62百万円)となりました。
④不動産賃貸事業
不動産賃貸事業は、当社が保有する不動産を店舗・マンション・駐車場等として賃貸しております。
既存の賃貸物件が順調に稼働した結果、当セグメントの外部顧客への売上高は1,031百万円(前期比0.1%減)、営業利益は779百万円(前期比0.2%減)となりました。
(注)各セグメントの営業利益の合計額と連結業績における営業利益との差異1,329百万円(前期比6.9%減)は、主として各セグメントに配分していない全社費用であります。
流動資産は、前連結会計年度末に比べ2百万円増加し、21,443百万円となりました。これは主として受取手形、売掛金及び契約資産が306百万円、商品及び製品が305百万円それぞれ減少した一方で、現金及び預金が293百万円、仕掛品が166百万円それぞれ増加したことによるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ264百万円減少し、21,513百万円となりました。これは主として、投資有価証券が330百万円、退職給付に係る資産が345百万円それぞれ増加した一方で、建設仮勘定が632百万円、機械装置及び運搬具が233百万円それぞれ減少したことによるものであります。
この結果、資産合計は、前連結会計年度末に比べ262百万円減少し、42,957百万円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末に比べ752百万円増加し、14,776百万円となりました。これは主として、短期借入金が371百万円、1年内返済予定の長期借入金が301百万円それぞれ増加したことによるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べ308百万円減少し、5,627百万円となりました。これは主として、その他固定負債が124百万円、長期借入金が103百万円それぞれ減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べ443百万円増加し、20,404百万円となりました。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ706百万円減少し、22,552百万円となりました。これは主として、為替換算調整勘定が548百万円、その他有価証券評価差額金が224百万円それぞれ増加した一方で、利益剰余金が1,298百万円減少したことによるものであります。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ291百万円増加し、5,113百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、減価償却費1,904百万円、減損損失1,579百万円などにより、2,994百万円の収入(前連結会計年度に比べ1,022百万円の収入増)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出2,932百万円などにより2,439百万円の支出(前連結会計年度に比べ1,425百万円の支出増)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入1,900百万円などがあった一方、長期借入金の返済による支出1,714百万円、配当金の支払額572百万円などにより、345百万円の支出(前連結会計年度に比べ233百万円の支出減)となりました。
(3) 生産、受注及び販売の状況
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 金額は製造原価によっております。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 当連結会計年度において、環境・水処理関連事業の受注高および受注残高が増加しております。これは主に、ホテル・マンションやレジャープール等の大型案件の受注が増加したことによります。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 当連結会計年度において、環境・水処理関連事業の販売高が減少しております。これは主に、前期まで不採算の案件を抱えており、新たな大型案件の受注について慎重に検討し控えていた影響であります。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、2023年度~2025年度中期経営計画を策定しております。最終年度である当連結会計年度の実績と目標の達成度は下記のとおりとなりました。
(百万円)
当社グループでは前中期経営計画策定時、コロナ禍から徐々に市況が回復するという予測に基づき、経営重点課題の筆頭に収益力の回復を掲げました。同時に、ESG経営への取り組みや個人の自律意識向上といった、サステナビリティや人的資本を意識した経営にも注力してまいりました。
結果として、収益力の回復につきましては、特に製紙製品分野での市場縮小が想定を超えて進行したため達成が困難となりました。当社グループでは2019年度に中長期的なありたい姿(2028年度にありたい姿)を社内で設定し、それに向けた取り組みを進めてまいりましたが、足元の大きな環境変化を踏まえ、改めて中長期的なありたい姿を再設定し、その達成に向けた取り組みを検討し直すことにいたしました。2025年1月10日に開示した「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応(進捗状況)について」のなかで触れております、2034年度にありたい姿(営業利益23億円・ROE8%以上)の設定がその端緒であります。そこから次期中期経営計画に向けて収益力の回復を実現すべく、喫緊の課題である事業構造の見直しに取り組んだ結果として、当社静岡工場における早期退職優遇措置制度の時限的拡充や欧州事業拠点の再編、電子部材・フォトマスク事業における減損損失の計上などを実施いたしました。
サステナビリティや人的資本への取り組みといたしましては、日本フイルコングループサステナビリティ委員会の設置や人権方針をはじめとする各種方針を策定して土台を整備し、マテリアリティの特定から価値創造ストーリーの作成まで実施いたしました。これらの取り組みは統合報告書にまとめ、当社ホームページにて開示しております。
セグメント別の状況は以下のとおりであります。
産業用機能フィルター・コンベア事業につきましては、製紙製品分野における需要減少により売上高・営業利益ともに目標を達成することができませんでした。なお、産業用コンベヤーベルト・フィルター分野につきましては、国内での需要が堅調であり、目標に近い実績となりました。
電子部材・フォトマスク事業につきましては、通信デバイス向け需要などが好調であり、営業利益は目標を達成いたしました。ただし、フォトマスク製品分野では、描画装置や検査装置などが老朽化しており、その更新が事業継続の課題となっております。2025年度までに各工程の主要な装置を1台更新しており、その減価償却費負担が重くなっております。この先を見据えますと、老朽化した装置はメーカーによる保守サービスが終了してしまうリスクがあり、主要な設備の更新を続けていくことが事業継続には不可欠となります。2025年度に減損損失を計上したものの、中長期では需要増加への期待と事業の成長像を描くことができるため、事業と投資を継続するべきであると経営判断いたしました。
環境・水処理関連事業につきましては、2024年度までコロナ禍で工事が遅れた大型案件を多数同時期に施工しなければならなくなったことにより、工賃の大幅な上昇や業務の逼迫が発生いたしました。一部競技用プールの施工においては、海外からの資材輸入があり、円安に伴う資材の急騰も発生し、当セグメントの利益を圧迫いたしました。これらの対応に追われた結果、2025年度には不採算の大型案件の影響は無くなりましたが、業務逼迫に伴う積極的な新規案件の営業活動も一時停滞したため、売上高・営業利益は目標を達成することができませんでした。
不動産賃貸事業につきましては、物件の老朽化対策としての大規模修繕を計画的に実施しつつ、安定した収益を維持することができました。
なお、グループ資本効率目標であるROE5%以上につきましては、2023年度は達成できましたが、2024年度以降は5%以上の維持に課題を残しました。
また、グループ株主還元目標である配当性向30%以上かつDOE2.4%以上につきましては、目標どおりの状況を維持できております。
(2) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき継続的にこれを行っております。
個々の項目につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 4 会計方針に関する事項」に記載のとおりであります。
(3) 資本の源泉及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金需要の主なものは、原材料等の仕入のほか、製造費用、販売費及び一般管理費等の営業費用や設備投資等によるものであり、営業活動により獲得した資金及び金融機関からの借入によりまかなわれております。
資金の配分方針については、当社グループでは常に生産設備に係る設備投資が必要であり、その資金需要に備えた手許現金及び現金同等物を確保しております。設備投資につきまして2025年度は2,460百万円、2026年度は2,030百万円を見込んでおります。設備投資計画における重要な設備の詳細については、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」をご参照ください。
株主還元につきましては、経営における重要課題の一つと考えており連結配当性向30%以上、かつDOE2.4%以上を目標としております。配当政策については、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」をご確認ください。
資金の流動性につきましては、予測不能な事態が生じない限り、安定的な資金運用が可能であると認識しております。なお、資金の流動性保持の観点から主要取引銀行と特定融資枠契約等を締結しております。特定融資枠等の総額は13,443百万円であり、当連結会計年度末の借入実行残高は6,175百万円であります。
(4) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。