E03320 Japan GAAP
前期
84.8億 円
前期比
98.2%
株価
151 (04/24)
発行済株式数
12,498,200
EPS(実績)
-37.52 円
PER(実績)
--- 倍
前期
443.2万 円
前期比
98.1%
平均年齢(勤続年数)
42.4歳(11.0年)
従業員数
33人(連結:496人)
当社グループは、当社、連結子会社である京都きもの友禅株式会社及び株式会社京都きもの友禅友の会の3社により構成されており、呉服等の販売を主たる業務としております。
なお、当社は、特定上場会社等に該当し、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との対比で定められる数値基準については連結ベースの計数に基づいて判断することとなります。
当社及び当社の関係会社の事業における当社及び関係会社の位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、セグメントと同一の区分であります。
(1) 和装店舗運営事業
京都きもの友禅株式会社(連結子会社)
振袖等を中心とした呉服販売を主とし、それに関連する宝飾品等の販売及び呉服等のレンタルを行い、全国チェーン展開による小売業を営んでおります。
また、顧客に対して販売代金等の割賦販売業務を行っております。
株式会社京都きもの友禅友の会(連結子会社)
割賦販売法に基づき会員積立業務を営む前払式特定取引業者であり、入会会員には毎月一定額を積み立てて頂く「お買物カード」を発行し、積立金利用の際には積立金額にボーナス分をプラスすることによって、京都きもの友禅株式会社の販売促進の助成(呉服販売の取次ぎ―割賦販売法第2条第5項)を行っております。
(2) その他事業
京都きもの友禅株式会社(連結子会社)
和装店舗運営事業に付随した事業として、写真スタジオ事業、EC事業、ネイルサロン事業、オンラインスクール事業を行っております。
事業の系統図は、次の通りであります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症対策の緩和が進み、経済活動には緩やかな回復の動きが見られたものの、原材料やエネルギー価格の高騰に起因する物価上昇、急速な円安の進行などにより、先行きは依然として不透明な状況で推移しております。
このような環境の中、当社グループでは、引き続き感染拡大の抑制に必要な対策、対応を実施しながら営業活動を行ってまいりました。当社グループにおける各事業部門別の状況は次のとおりであります。
〔和装店舗運営事業〕
和装店舗運営事業の受注高は前年同期比1.4%減の8,079百万円となりました。また、売上高(出荷高)については、2.8%減の7,997百万円となりました。既存顧客を対象とした「一般呉服」等の受注高については、引き続き感染拡大防止に努めながら積極的に催事を行った結果、高額商品を中心に販売が好調に推移したため、前年同期比12.6%増となりました。一方、「振袖」販売及びレンタルについては、お客様のレンタル志向やママ振袖(母親が成人式で使用した振袖)に帯や小物を現代風にアレンジして着用するスタイルがより一層強まっていることに伴う販売単価の低下、また、物価上昇に伴う消費マインドの低下による来店客数の減少が見受けられました。第4四半期連結会計期間において受注高に回復の兆しは見られたものの、当連結会計年度の受注高は前年同期比28.3%減となりました。
利益面においては、売上総利益率は前年同期と比べ0.6ポイント改善し62.5%となりました。販売費及び一般管理費については、引き続き構造改革によるコスト削減を進め、損益分岐点売上高を引き下げる活動を推進してまいりましたが、「一般呉服」等の受注高が好調に推移したことに伴う費用の増加や、従業員の賃金引上げや賞与の増加に伴う人件費の増加により、販売費及び一般管理費の対売上高比は3.8ポイント上昇いたしました。この結果、和装店舗運営事業の営業利益は前年同期比45.5%減の326百万円となりました。
〔その他事業〕
その他事業については、主に写真スタジオ事業、EC事業を中心に積極的に営業活動に取り組んでまいりました。写真スタジオ事業においては、和装店舗との相互送客が順調に進みませんでした。また、EC事業についてはコロナ禍における商品の購入・レンタル方法として、そのニーズの高まりにより売上高は増加いたしましたが、下期以降は売上高の伸びが失速し、売上高は前年同期比18.5%増にとどまりました。以上により、売上高は前年同期比30.7%増の332百万円となりました。利益面においては、各事業への先行投資を行ったこと、新規店舗のオープンコスト発生等により、営業損失は80百万円(前年同期は営業損失75百万円)となりました。
これらの結果、当連結会計年度の連結業績は、売上高においては前年同期比1.8%減の8,329百万円、営業損失は286百万円(前年同期は営業利益4百万円)、経常損失は265百万円(前年同期は経常利益16百万円)となりました。また、特別損失として店舗の減損損失を197百万円計上したこと等により、親会社株主に帰属する当期純損失は468百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失185百万円)となりました。
(注) 1 和装店舗運営事業の受注高には、割賦販売斡旋契約に係る会員手数料を含みます。
2 和装店舗運営事業における受注状況は次のとおりであります。
(注) 1 友の会会員値引き等は、主として連結子会社である㈱京都きもの友禅友の会の売上原価であり、会員積立金(お買物カード)の満期使用時におけるボーナス相当分であります。
2 受注高には仕立加工等を要しない現金売上高を含んでおります。
(注) 1 和装店舗運営事業における販売実績は次のとおりであります。
イ 販売形態別販売実績
(注) 1 友の会会員値引き等は、主として連結子会社である㈱京都きもの友禅友の会の売上原価であり、会員積立金(お買物カード)の満期使用時におけるボーナス相当分であります。
ロ 品目別販売実績
(注) 1 友の会会員値引き等は、主として連結子会社である㈱京都きもの友禅友の会の売上原価であり、会員積立金(お買物カード)の満期使用時におけるボーナス相当分であります。
ハ 地域別販売実績
(注) 1 地域区分は、販売店舗の所在地によって分類しております。
2 その他は、商品レンタル等であり地域別には分類しておりません。
3 友の会会員値引き等は、主として連結子会社である㈱京都きもの友禅友の会の売上原価であり、会員積立金(お買物カード)の満期使用時におけるボーナス相当分であります。
4 売上高構成比は、友の会会員値引き前の金額をもとに算出しております。
和装店舗運営事業における商品仕入実績は次のとおりであります。
(注) 1 上記反物等にかかる仕立加工は全て外注をしており、その金額は当連結会計年度406,196千円であります。
(2)財政状態
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度に比べて8.1%減少し10,898百万円となりました。現金及び預金が減少したことと、負債に関しては預り金等の営業債務が減少しております。
当社グループでは、財務の健全性指標として、流動比率と自己資本比率を重要視しております。当連結会計年度末における流動比率は、前連結会計年度と比べて5.7ポイント低下し、132.3%となりました。また、自己資本比率は、当期純損失が468百万円となったことを主要因として利益剰余金が減少した結果、前連結会計年度末に比べ2.7ポイント低下し37.7%となりました。しかしながら、両指標は引き続き高水準を維持しており、財務の健全性は保たれているものと考えております。
なお、各資産、各負債、純資産の主な増減要因は以下のとおりであります。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末に比べて8.6%減少し8,360百万円となりました。これは、商品及び製品が157百万円増加し,売掛金が97百万円減少したこと、また、自己株式の取得を行ったことを主要因として現金及び預金が735百万円減少したことなどによります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産は、前連結会計年度末に比べて6.4%減少し、2,537百万円となりました。これは、店舗等の減損損失を主要因として、有形固定資産が123百万円、無形固定資産が17百万円それぞれ減少したこと、また、差入保証金が49百万円減少したことなどによります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末に比べて4.6%減少し、6,321百万円となりました。これは、前受金が82百万円、賞与引当金が45百万円それぞれ増加し、預り金が265百万円、前受収益が78百万円、契約負債が28百万円それぞれ減少したこと等によるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債は、前連結会計年度末に比べて5.6%増加し、465百万円となりました。これは、リース債務が25百万円増加したこと等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べて14.1%減少し、4,111百万円となりました。これは、主に当期純損失が468百万円となったこと、また、配当金の支払い71百万円及び自己株式の取得145百万円による純資産の減少があったことによるものであります。なお、第1四半期連結会計期間において、資本金の減資及び自己株式の消却を行っております。この結果、資本金、資本剰余金及び自己株式については前連結会計年度末と比較して大きく減少しております。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ736百万円減少し、3,226百万円となりました。営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純損失が467百万円を計上したことと、預り金の減少、売上債権の減少等があり、444百万円の支出となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、店舗の出店、移転に伴う設備投資や、ソフトウエアの取得による支出があったこと等により、59百万円の支出となりました。その結果、フリーキャッシュ・フローは503百万円のマイナスとなりました。また、自己株式の取得による支出が145百万円があったこと等から、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度から減少し、3,226百万円となりました。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入れ・仕立て等の外注加工費・販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また投資を目的とした資金需要は、店舗の出店・改装に係る投資等であります。これらの資金需要については、自己資金または借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては銀行から期限が一年以内の短期借入金で調達しております。
なお、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は以下のとおりであります。
①営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、444百万円の支出(前年同期は334百万円の支出)となりました。これは主に税金等調整前当期純損失が467百万円となったこと、減価償却費101百万円、減損損失197百万円等の非資金的費用があったこと、売上債権の減少206百万円等の資金増加要因と、預り金の減少265百万円及び棚卸資産の増加155百万円等の資金減少要因によるものであります。
②投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、59百万円の支出(前年同期は0百万円の支出)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出58百万円、敷金の差入による支出16百万円、差入保証金の回収による収入50百万円等によるものであります。
③財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、233百万円の支出(前年同期は17百万円の収入)となりました。これは主に自己株式の取得による支出145百万円、配当金の支払71百万円等によるものであります。
(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。