E00713 Japan GAAP
前期
115.2億 円
前期比
110.2%
株価
641 (03/28)
発行済株式数
6,377,500
EPS(実績)
7.82 円
PER(実績)
81.93 倍
前期
458.7万 円
前期比
101.0%
平均年齢(勤続年数)
41.1歳(15.9年)
従業員数
467人(連結:621人)
当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社と関係会社3社で構成されており、包装資材事業、精密塗工事業、その他事業の3事業を展開しております。その主たる事業内容と当社及び関係会社の当該事業に係わる位置づけは、次の通りであります。
① 包装資材事業 当社は紙器、樹脂パッケージ、ラベル、説明書等を製造販売しております。また、連結子会社TOIN (THAILAND) CO., LTD.では包装資材、材料の輸出入及び販売を、連結子会社TOIN VIETNAM CO., LTD.及び関連会社Printing Solution Co., Ltd.では紙器、樹脂パッケージ等の製造販売をしております。
② 精密塗工事業 電子部材・記録媒体・建材等の精密塗工製品の製造を受託しております。
③ その他の事業 食品・化粧品・医薬部外品等の加工・セットを受託するほか、販促品等の商品を販売しております。
事業系統図は、次のとおりであります。
※画像省略しています。
(注)Printing Solution Co., Ltd.は、関連会社で持分法適用会社であります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、年度後半には新型コロナウイルス感染者数が落ち着き、入国制限も緩和されてインバウンド需要が回復しつつある状況になったものの、資源・エネルギー価格の高騰が継続し、消費者物価が上昇する中、総じて個人消費は低調に推移しました。
このため、包装資材業界においては、エネルギー・諸資材価格の想定以上の高騰の影響が継続し、他方で相次ぐ物価上昇により消費者の節約志向が一層高まるなど、引き続き厳しい事業環境にて推移しました。
当社グループは、このような状況のもと、お客様への当社製品の安定的な供給を継続するとともに、業容の拡大を目指し、新規分野の開拓、差別化された商品・技術の開発等に注力し、また、エネルギーや諸資材価格の上昇を吸収すべく、諸施策を実施してまいりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末における資産は、18,125百万円となり前連結会計年度末に比べ224百万円増加いたしました。
当連結会計年度末における負債は、8,873百万円となり前連結会計年度末に比べ182百万円増加いたしました。
当連結会計年度末における純資産は、9,251百万円となり前連結会計年度末に比べ42百万円増加いたました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高は12,697百万円(前年同期比10.2%増)、営業利益16百万円(前年同期営業損失97百万円)、経常利益82百万円(前年同期経常損失57百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は49百万円(前年同期親会社株主に帰属する当期純損失62百万円)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
包装資材事業は、売上高11,389百万円(前年同期比10.6%増)、セグメント利益498百万円(前年同期比41.4%増)となりました。
精密塗工事業は、売上高786百万円(前年同期比1.4%増)、セグメント利益177百万円(前年同期比20.6%減)となりました。
その他事業は、売上高は521百万円(前年同期比18.2%増)、セグメント利益62百万円(前年同期比3.1%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ237百万円減少し、2,081百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、1,107百万円の収入(前年同期比30.0%増)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益93百万円、減価償却費843百万円、保険金の受取額160百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、696百万円の支出(前年同期比17.9%増)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出721百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、677百万円の支出(前年同期比204.7%増)となりました。これは主に、長期借入金の純減額613百万円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
前年同期比(%) |
包装資材(千円) |
9,165,150 |
9.2 |
精密塗工(千円) |
542,168 |
13.0 |
報告セグメント計(千円) |
9,707,319 |
9.4 |
その他(千円) |
338,611 |
21.6 |
合計(千円) |
10,045,930 |
9.8 |
(注)金額は製造原価をもって表示しております。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
包装資材 |
11,791,406 |
13.9 |
2,488,294 |
19.3 |
精密塗工 |
773,146 |
0.0 |
39,968 |
△24.7 |
報告セグメント計 |
12,564,553 |
13.0 |
2,528,263 |
18.2 |
その他 |
515,870 |
15.8 |
43,654 |
△12.2 |
合計 |
13,080,423 |
13.1 |
2,571,917 |
17.5 |
(注) 金額は販売価額をもって表示しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
前年同期比(%) |
包装資材(千円) |
11,389,531 |
10.6 |
精密塗工(千円) |
786,261 |
1.4 |
報告セグメント計(千円) |
12,175,792 |
9.9 |
その他(千円) |
521,943 |
18.3 |
合計(千円) |
12,697,736 |
10.2 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
1)財政状態
当連結会計年度末における資産は18,125百万円となり、前連結会計年度末に比べ224百万円増加いたしました。これは主に、現金及び預金が234百万円減少しましたが、売上増の影響などで売掛金が173百万円、棚卸資産が290百万円増加したことによるものであります。
負債は8,873百万円となり、前連結会計年度末に比べ182百万円増加いたしました。これは主に、長期借入金が613百万円減少しましたが、支払手形及び買掛金並びに電子記録債務が611百万円、流動負債のその他が設備関係未払金の増加などにより209百万円増加したことによるものであります。
純資産は9,251百万円となり、前連結会計年度末に比べ42百万円増加いたしました。これは主に、為替換算調整勘定の増加によりその他包括利益累計額が52百万円増加したことによるものであります。
2)経営成績
売上高は、前連結会計年度に比べ1,179百万円増収の12,697百万円となりました。
売上原価は、前連結会計年度に比べ1,012百万円増加の10,745百万円となりました。売上原価率は、前連結会計年度に比べ0.1ポイント上がり84.6%となりました。
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ52百万円増加の1,935百万円となりました。
この結果、営業利益は、前連結会計年度に比べ114百万円増益の16百万円となりました。
営業外損益は、営業外収益が前連結会計年度に比べ19百万円増加の109百万円、営業外費用が前連結会計年度に比べ5百万円減少の43百万円となりました。
この結果、経常利益は、前連結会計年度に比べ139百万円増益の82百万円となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、特別損益が固定資産売却益の計上などで10百万円のプラスとなり、また、税金費用が41百万円増加したことなどにより、前連結会計年度に比べ112百万円増益の49百万円となりました。
3)経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営に影響を与える大きな要因としては、景気や消費動向による受注の動向、価格競争による製品価格の動向、資材価格、エネルギー価格等の変動、精密塗工分野における急速な技術革新による受注の動向などがあります。
これらに対し、企画提案型の営業活動を継続し、新規分野・新規客先の開拓に積極的に取り組むとともに、採算性を一層重視した受注活動に注力してまいります。また、環境や衛生面に配慮した材料・製品の企画提案、差別化された商品・技術の開発などで競争優位性の確保・拡大に注力するとともに、工場運営の効率化、省人化・省力化・省エネルギー化の推進、品質管理体制の一層の強化、DX推進やBPO活用による業務プロセスの改革と品質・生産性向上の検討等を推進してまいります。
4)経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成
当社は、自己資本利益率(ROE)を会社の総合力を判断する重要な指標として位置付けており、2024年度を最終年度とする中期経営計画において3%を目標としております。当連結会計年度における自己資本利益率(ROE)は0.5%(前年同期は△0.7%)でした。引き続き指標が改善されるよう取り組んでまいります。
5)セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(包装資材事業)
包装資材事業は、引き続き当社加飾技術や環境対応資材を中心に当社製品の優位性のアピールを軸とする企画提案型の営業活動を継続的に実施するとともに、採算性を一層重視した受注活動に注力してまいりました。その結果、国内の売上高は食品、化粧品、日用品分野がそれぞれ底堅く推移し、増収となりました。海外においては、ベトナム現地法人(TOIN VIETNAM CO., LTD.)、タイ現地法人(TOIN(THAILAND)CO., LTD.)とも、新型コロナウイルス感染症流行の影響等による落ち込みから持ち直しつつあり、売上高は11,389百万円(前年同期比10.6%増)となりました。
利益面については、エネルギーや諸資材の価格上昇に対して、採算性を重視した営業活動や工場運営の効率化等を推進した結果、まだ水準としては低いものの前年同期比では増益となりました。
セグメント資産は、売上債権、棚卸資産及び有形固定資産が増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ577百万円増加の11,884百万円となりました。
(精密塗工事業)
精密塗工事業は、昨年後半からのパソコン、スマートフォン関連需要の落ち込みを受けた電子材料の在庫調整圧力の中で、半導体関連部材の安定した受注及び新規客先の開拓に注力し、売上高は786百万円(前年同期比1.4%増)となりました。
利益面については、フレキシブルな生産体制への取り組みや製造コスト管理の徹底に努めたものの、エネルギーコスト上昇を吸収することが出来ず、前年同期比で減益となりました。
セグメント資産は、有形固定資産が増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ31百万円増加の381百万円となりました。
(その他事業)
その他事業は、許認可を生かした化粧品・食品分野の新規受託などが伸びたことにより、売上高は521百万円(前年同期比18.2%増)となりました。
利益面については、受注増に対して引き続き柔軟性のある生産体制の編成を行うこと等で採算性の確保に努めましたが、諸経費等の増加により、前年同期比で減益となりました。
セグメント資産は、売上債権が増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ42百万円増加の812百万円となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
1)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
2)資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要の主なものは、製品を製造するための材料費及び製造費、商品の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用でございます。また、設備資金需要としましては、工場の建物や生産設備等の固定資産投資等でございます。
運転資金及び設備資金につきましては、自己資金及び金融機関からの借入金でまかなっており、海外子会社のものを含め当社において一元管理しております。借入金の調達については、設備計画等に基づく資金需要、既存借入金の返済等を考慮して、調達規模等を適宜判断して実施しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。