E03092 Japan GAAP
前期
589.2億 円
前期比
83.6%
株価
308 (04/25)
発行済株式数
52,056,993
EPS(実績)
-91.86 円
PER(実績)
--- 倍
前期
641.0万 円
前期比
98.2%
平均年齢(勤続年数)
40.0歳(8.7年)
従業員数
471人(連結:910人)
当社が属する企業集団は、提出会社、子会社8社及び関連会社3社で構成され、通信販売事業を主たる事業とし、法人事業、保険事業、その他の事業を営んでおります。
当社グループが営んでいる主な事業内容と位置付け、セグメントとの関連は次のとおりであります。
区分 |
主な事業内容 |
会社名 |
通信販売事業 |
通信販売事業 |
当社、上海千趣商貿有限公司、㈱千趣会イイハナ、他4社 |
|
コールセンター業 |
千趣会コールセンター㈱ |
|
マーケティング業 |
㈱Senshukai Make Co- |
|
梱包出荷業 |
㈱ベルメゾンロジスコ |
法人事業 |
|
当社、千趣ロジスコ㈱、千趣会コールセンター㈱、㈱Senshukai Make Co- |
保険事業 |
当社 |
|
その他 |
|
当社、㈱千趣会チャイルドケア |
事業の系統図は次のとおりであります。
※画像省略しています。
(1)経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による行動規制が解除されたことにより経済活動の正常化が進みました。しかしながら、円安の進行や世界的な資源価格の高騰が物価上昇を牽引しており、また地政学リスクの上昇も引き続き懸念される状況が続き、先行きは不透明な状況が続いております。
小売業界においては、仕入価格や物流費の上昇に加え、物価上昇により消費者の節約志向と低価格志向が懸念されており、厳しい経営環境が続いています。通信販売業界も例外ではなく、EC利用による商品購入の定着は見られつつも、外出機会の増加による店舗利用の拡大と、新規参入企業の増加に伴い競争環境が一段と厳しくなっています。
このような経営環境のもと、当社グループでは、コスト削減などの合理化策に加えて、中期経営計画で掲げている「通信販売事業のデジタルシフト」、「収益構造の変革」及び「パートナー企業との共創」等の施策を集中的に実施することにより、業績の早期回復に努めるとともに、施策を実行していく中で抽出された課題に対しても着実に対策を講じてまいりました。これらの取組みの効果の発現は、当連結会計年度においては限定的となりましたが、2024年度以降に段階的に発現し、取組みの継続と実行施策の検証・改善により中長期的に大きな成果に結びつくものと考えております。
当連結会計年度においては、当社グループの中核事業である通信販売事業のベルメゾンにおいて計画達成に充分な注文獲得費効率が得られず、ベースとなる実効会員数(12ヶ月以内にご購入いただいた方)が減少し、売上高が前期を下回りました。その結果、当連結会計年度の当社グループの売上高は492億26百万円(前期比16.4%減)、営業損失は55億57百万円(前期は81億39百万円の営業損失)、経常損失は56億79百万円(前期は78億89百万円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純損失は47億82百万円(前期は109億76百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(通信販売事業)
カタログ及びインターネットを中心とする通信販売事業は、収益性の向上と成長基盤の構築を目的に、販売促進費を高コストのカタログ中心のプロモーションからデジタルと融合させたプロモーションへシフトし、プロモーションの最適化を進めましたが、カタログ配布部数の削減により費用は削減されたものの、それに伴う売上減少をデジタルマーケティング施策では補いきれなかったことにより、当連結会計年度の売上高は431億42百万円(前期比18.0%減)、営業損失は59億50百万円(前期は84億5百万円の営業損失)となりました。
(法人事業)
法人向けの商品・サービスを提供する法人事業は、企業の物流業務等の代行サービスの利用が想定より伸びず、売上は減少するも株主優待等に関連したノベルティ・物販の伸長による利益面の貢献があり、当連結会計年度の売上高は41億15百万円(前期比4.1%減)、営業利益は67百万円(前期比37.2%増)となりました。
(保険事業)
ベルメゾン会員を中心に最適な保険選びのサポートを行う保険事業の当連結会計年度の売上高は5億37百万円(前期比4.9%増)、営業利益は2億92百万円(前期比4.1%増)となりました。
(その他)
子育て支援事業を行うその他の事業の当連結会計年度の売上高は14億30百万円(前期比3.2%減)、営業利益は32百万円(前期は64百万円の営業損失)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は64億81百万円となり、前連結会計年度末と比較して28億6百万円の減少となりました。
「営業活動によるキャッシュ・フロー」は、39億1百万円の支出(前期は58億69百万円の支出)となりました。主なプラス要因は、その他の流動資産の減少額10億29百万円、棚卸資産の減少額8億48百万円、減価償却費7億34百万円であり、主なマイナス要因は、税金等調整前当期純損失47億86百万円であります。
「投資活動によるキャッシュ・フロー」は、17億54百万円の収入(前期は7億6百万円の支出)となりました。主なプラス要因は、投資有価証券の売却による収入14億90百万円であります。
「財務活動によるキャッシュ・フロー」は、7億22百万円の支出(前期は1億48百万円の収入)となりました。主なマイナス要因は、長期借入金の返済による支出6億20百万円であります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループの生産実績は、金額的重要性が乏しいため記載を省略しております。
b.仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前期比(%) |
通信販売事業 |
20,731 |
△19.5 |
法人事業 |
818 |
23.7 |
保険事業 |
- |
- |
報告セグメント計 |
21,550 |
△18.5 |
その他 |
60 |
△17.5 |
合計 |
21,611 |
△18.5 |
(注)金額は仕入価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前期比(%) |
通信販売事業 |
43,142 |
△18.0 |
法人事業 |
4,115 |
△4.1 |
保険事業 |
537 |
4.9 |
報告セグメント計 |
47,795 |
△16.8 |
その他 |
1,430 |
△3.2 |
合計 |
49,226 |
△16.4 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.数量については、品目が多岐にわたるため、表示を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績の分析
a.売上高
売上高につきましては、492億26百万円(前期比16.4%減)となりました。売上高をセグメントごとに分析すると、通信販売事業は431億42百万円(前期比18.0%減)、法人事業は41億15百万円(前期比4.1%減)、保険事業は5億37百万円(前期比4.9%増)、その他の事業は14億30百万円(前期比3.2%減)となりました。
b.売上原価
売上原価は245億60百万円となり、前連結会計年度と比較して63億4百万円減少(前期比20.4%減)となりました。これは、売上減少によるものであります。
c.販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費は302億23百万円となり、前連結会計年度と比較して59億66百万円減少となりました。高コストのカタログ中心からデジタル中心へのシフトによるプロモーション費用の効率化を目指し、販売促進費の削減を行いました。
d.営業損失
以上により、営業損失は55億57百万円(前期は81億39百万円の営業損失)となりました。
e.営業外損益及び経常損失
営業外収益は、債務勘定整理益1億92百万円(前期は1億69百万円)、雑収入1億42百万円(前期は1億80百万円)、為替差益1億23百万円(前期は29百万円)、不動産賃貸料59百万円(前期は77百万円)、受取利息及び配当金37百万円(前期は39百万円)を計上したことにより、5億54百万円(前期は5億12百万円)となりました。
営業外費用は、支払手数料1億95百万円(前期は1億13百万円)、事業所閉鎖損失引当金繰入額1億70百万円(前期は-百万円)、違約金損失1億39百万円(前期は-百万円)、雑損失93百万円(前期は1億2百万円)、支払利息45百万円(前期は46百万円)等を計上したことにより、6億76百万円(前期は2億62百万円)となりました。
以上により、経常損失は56億79百万円(前期は78億89百万円の経常損失)となりました。
f.特別損益、税金等調整前当期純損失及び親会社株主に帰属する当期純損失
特別利益は、投資有価証券売却益8億59百万円(前期は18百万円)、固定資産売却益2億18百万円(前期は0百万円)を計上したことにより、10億78百万円(前期は3億41百万円)となりました。
特別損失は、減損損失1億79百万円(前期は30億54百万円)等を計上したことにより、1億84百万円(前期は33億2百万円)となりました。
以上により、税金等調整前当期純損失は47億86百万円(前期は税金等調整前当期純損失108億50百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は47億82百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失109億76百万円)となりました。
② 当連結会計年度末の財政状態の分析
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ71億13百万円減少し、318億9百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べ56億86百万円減少し、189億円となりました。これは、現金及び預金が28億6百万円、未収入金が14億63百万円、商品及び製品が8億44百万円それぞれ減少したことが主な要因であります。また固定資産は、投資その他の資産が9億87百万円、無形固定資産が3億23百万円、有形固定資産が1億15百万円それぞれ減少したことにより前連結会計年度末に比べ14億26百万円減少し、129億8百万円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末に比べ18億19百万円減少し、112億82百万円となりました。これは、電子記録債務が9億18百万円、未払金が5億23百万円、買掛金が4億76百万円それぞれ減少したことが主な要因であります。固定負債は、前連結会計年度末に比べ5億54百万円減少し、32億48百万円となりました。これは、長期借入金が6億10百万円減少したことが主な要因であります。
純資産は、前連結会計年度末に比べ47億40百万円減少し、172億79百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純損失47億82百万円を計上したことが主な要因であります。この結果、自己資本比率は54.3%となりました。
③ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品仕入原価や運賃・販売促進費をはじめとする販売費及び一般管理費であります。投資を目的とした資金需要は、主に設備投資等によるものであります。当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は33億43百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は64億81百万円となっております。
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しており、経営成績又は財政状態に重要な影響を及ぼす見積り・判断は、過去の実績やその時点で入手可能な情報に基づき、合理的と考えられる要因を考慮して行っておりますが、見積り特有の不確実性が存在することから、実際の結果は見積りと異なる可能性があります。
なお、連結財務諸表の作成のための重要な会計基準等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。