E03120 Japan GAAP
前期
3,626.3億 円
前期比
100.8%
株価
3,405 (04/23)
発行済株式数
54,409,168
EPS(実績)
314.21 円
PER(実績)
10.84 倍
前期
522.8万 円
前期比
96.5%
平均年齢(勤続年数)
37.0歳(11.0年)
従業員数
3,931人(連結:4,300人)
当社グループは、当社(株式会社コメリ)及び子会社15社で構成されております。その事業は、「ホームセンター事業」と「その他事業」に区別されています。「ホームセンター事業」では、金物・工具、資材・建材、園芸・農業用品の販売、物流サービス、情報処理システムの開発・運営、クレジットカード関連サービス等を、「その他事業」では、LPガス・ガソリン等の燃料や書籍等の販売を行っております。
なお、次の部門は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。
(1)ホームセンター事業 |
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㈱コメリ ………………………… |
ホームセンター事業を行っております。毎日保証された低価格と圧倒的な品揃えを提供する「コメリパワー」(以下、パワー)、金物・工具、資材・建材の専門店「コメリPRO」(以下、PRO)、近さと買いやすさ等の利便性を追求する「コメリハード&グリーン」(以下、ハード&グリーン)インテリア用品の専門店「アテーナ」の4つの店舗ブランドを展開しており、地域特性やお客様のニーズに合わせた店舗展開を行っております。 |
北星産業㈱ ……………………… |
当社の海外からの買付商品の保管及び当社が販売する商品の店舗別仕分け、各店舗への配送業務を行っております。また当社取引先より、各店舗への配送業務を請け負っております。 |
㈱ビット・エイ ………………… |
当社及びグループ各社の業務上必要な各種情報処理及びそれに必要なシステム開発・運用・保守業務や、当社取引先の情報処理等の業務を行っております。 |
㈱コメリキャピタル …………… |
クレジットカード業務及びその付帯業務並びに保険代理店業務を行っております。 |
米利商品開発股份有限公司 …… |
台湾で当社の商品の買付けを行っております。 |
上海米利貿易有限公司 ………… |
中国で当社の商品の買付けを行っております。 |
㈱コメリクリエイト …………… |
大規模なリフォーム工事等の請負を行っております。 |
㈱コメリサポート ……………… |
清掃、補修メンテナンス業務を行っております。 |
MEKONG FRONTIER CO.,LTD.…… |
東南アジアで当社の商品買付けを行っております。 |
KOMERI(THAILAND) CO.,LTD. …… |
タイ王国でホームセンター事業を行っております。 |
KOMERI VIETNAM CO.,LTD.…… |
ベトナムで当社の商品買付けを行っております。 |
(2)その他事業 |
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㈱ライフコメリ ………………… |
当社及びグループ会社への燃料納入と、LPガス、ガソリン、灯油及び関連機器の販売を行っております。 |
㈱ムービータイム ……………… |
書籍等の販売を行っております。 |
大連米利海辰商場有限公司 …… |
中国で不動産賃貸業を行っております。 |
[事業系統図]
事業の系統図は次のとおりであります。
※画像省略しています。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当社グループは、遅れた住関連分野の流通近代化を通して、お客様の暮らしを守り、育てることを目指し、全国11ヵ所の物流センターを中心とする物流網と、全国1,200を超える店舗網を活用し、世界のベストソースからの商品開発、商品調達と、住まいの環境改善に資するサービスのご提案に注力してまいりました。また、多くのお客様が価格に敏感な今こそ、安心してお買い物をしていただくために、税込みでの価格表示、PB商品を中心としたEDLP施策を継続して実施いたしました。
このような状況のもと、当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
(イ)財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ65億99百万円増加して、3,613億87百万円となりました。主に現金及び預金が53億11百万円減少いたしましたが、受取手形、売掛金及び契約資産が22億95百万円、商品及び製品が88億21百万円、有形固定資産が7億77百万円それぞれ増加したことによるものであります。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ69億7百万円減少して、1,340億39百万円となりました。主に短期借入金が60億円増加いたしましたが、1年内返済予定の長期借入金が71億58百万円、長期借入金が71億76百万円減少したことによるものであります。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ135億6百万円増加して、2,273億47百万円となりました。主に利益剰余金が増加したことによるものであります。
(ロ)経営成績
営業概況につきましては、夏場の天候不順や、日用消耗品の買い控え等の影響がありましたが、原材料価格が高騰する中、プロが頻繁にご使用になられるネジ・釘、基礎資材、肥料、農薬等の消耗品を中心に売上が堅調だったことで、工具・金物・作業用品、リフォーム資材・エクステリア用品、園芸・農業用品といった当社の核カテゴリーが売上を牽引しました。利益面につきましては、店舗運営モデルの刷新、EDLP施策の推進による改善効果がみられたものの、急激に進行した円安による海外輸入商品の調達コスト増加やコストプッシュインフレの影響による売上総利益率の悪化、水道光熱費の上昇が大きく影響しました。
当社グループの成長戦略の要である出店につきましては、コメリパワー(以下、パワー)を10店舗、コメリPRO(以下、PRO)を3店舗、コメリハード&グリーン(以下、ハード&グリーン)を8店舗、計21店舗実施いたしました。退店につきましては、業態転換、ビルド&スクラップ等に伴い、ハード&グリーン、アテーナを21店舗実施いたしました。この結果、当連結会計年度末の店舗数は、パワー94店舗、ハード&グリーン1,103店舗、PRO12店舗、アテーナ5店舗、合計で1,214店舗となりました。(この他非連結子会社が運営する海外ハード&グリーン2店舗)
重点施策である商品開発につきましては、「暮らしを守り・育てる商品開発」を実現するため、お客様の潜在ニーズを顕在化させる商品開発に努めてまいりました。自走式草刈機「速刈り君」や、充電式ハンディチェーンソーは、使う立場から品質を決め直すことで実現した低価格と、TVCMも絡めた全店での重点販売の結果、客層も拡大し販売が好調に推移しました。これらの結果、EDLP施策と合わせ、お客様からも大きなご支持をいただくことができ、PB商品の売上高構成比率は、前連結会計年度比1.4%増の46.7%まで高めることができました。
リフォーム事業につきましては、全店で受付可能な住宅設備機器の簡易取付・施工サービスや、庭木の手入れ、エアコンクリーニング等の「住急番」が堅調に推移いたしました。また、住宅設備機器の取付・交換工事にとどまらないフルリフォームをハード&グリーンまで含めた全店で可能とするため、店舗での受付体制整備や専門スタッフの配置を進めました。その結果、2022年10月より全店でのリフォームサービス提供を開始することができました。TVCMの効果もあり、受付・契約件数も堅調に推移しております。
Eコマース販売につきましては、1,200を超える店舗ネットワークを活かしたBOPIS(Buy Online Pickup In Store)の取り組みや、スマホアプリと連携したキャンペーン等の販促活動により堅調に推移いたしました。
農業振興に関する取り組みにつきましては、従来の農業用品予約販売によるご注文の受け付けだけでなく、新たに農林水産省の「肥料価格高騰対策事業」の受付窓口としての取り組みを開始いたしました。
農業協同組合(以下、JA)との取り組みにつきましては、2020年3月1日からJA上伊那との協業を本格的に開始し、農家様、JA、当社の三方よしの実現に向けて取り組んでおります。2021年4月からは山形県のJA山形おきたま、和歌山県のJA紀の里とも協業を開始、2023年2月1日より新たに三重県のJA伊勢との協業を開始いたしました。2023年3月末時点で4JAとの協業を行っており、JAの商品をコメリの25店舗にて販売しております。
自社発行しているコメリカード(クレジット機能)、アクアカード(プリペイド機能)等のカード会員数は479万人を突破いたしました。2022年11月よりコメリカード・アクアカードとコメリアプリを連携させたスマホ決済サービス「コッコPay」をリリースし、お客様の利便性向上に努めてまいりました。
以上の結果、当連結会計年度の営業収益は3,794億1百万円(前連結会計年度比100.9%)、営業利益は260億53百万円(同93.6%)、経常利益は258億12百万円(同91.4%)、親会社株主に帰属する当期純利益は170億96百万円(同95.5%)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
a.ホームセンター事業
ⅰ 工具・金物・作業用品
コロナ禍で需要の高まった感染対策パネルや塗料等、DIY向けの商品については、販売が苦戦しましたが、機械釘やコーキング、電材等のプロのお客様が使用される消耗品に関しては販売が堅調に推移いたしました。これにより売上高は、690億48百万円(前連結会計年度比101.1%)となりました。
ⅱ リフォーム資材・エクステリア用品
前期のウッドショックによる需要が一巡した木材に関しては、販売が苦戦したものの、ワイヤーメッシュ、セメント等の基礎資材は堅調に推移しました。また、住環境改善ニーズは引き続き高く推移しており、住設機器は簡易取付・施工等、商品だけでなくサービスの売上も堅調に推移いたしました。これにより売上高は、571億66百万円(同103.1%)となりました。
ⅲ 園芸・農業・ペット用品
ロシア・ウクライナ戦争の影響で価格が高騰した肥料や、PB商品の自走式草刈機、ヘッジバリカン等の販売が堅調に推移いたしました。ペット用品に関しては、犬・猫用のフード、衛生用品等が堅調に推移いたしました。これにより売上高は、1,130億22百万円(同105.4%)となりました。
ⅳ 日用品・家電・カー・レジャー用品
コストプッシュインフレに起因する生活防衛意識の高まりにより、洗剤や紙製品等の買い控えの動きがみられ低調でした。家電用品は冷暖エアコンや、冬場の停電時でも暖がとれる石油ストーブは堅調に推移しましたが、戻り梅雨の影響もあり冷房用品は低調でした。これにより売上高は、710億28百万円(同97.7%)となりました。
ⅴ インテリア・家庭・オフィス用品
季節性の高い商品の販売が苦戦したことやテレワーク需要の減少により低調に推移いたしました。これにより売上高は、361億83百万円(同95.6%)となりました。
ⅵ 灯油等
灯油は、冬場の気温が比較的高く推移したこともあり、客数、販売数量が低調に推移いたしました。これにより売上高は、143億45百万円(同88.5%)となりました。
以上の結果、ホームセンター事業全体としての売上高は、3,744億72百万円(同100.9%)となりました。
b.その他事業
LPガス・ガソリン等の燃料や書籍等の販売等により、当連結会計年度のその他事業の営業収益は49億28百万円(同99.5%)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」)は、139億5百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、獲得した資金は、198億73百万円(前年同期比23.1%減)となりました。主な獲得要因は、税金等調整前当期純利益254億74百万円、減価償却費118億16百万円であります。主な使用要因は、棚卸資産の増加額88億62百万円、法人税等の支払額70億77百万円、売上債権の増加額22億95百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は、116億64百万円(同3.6%増)となりました。主な使用要因は、有形固定資産の取得であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は、135億4百万円(同8.2%増)となりました。主な獲得要因は、短期借入金の増加額60億円であります。主な使用要因は、長期借入金の返済による支出143億34百万円であります。
③生産、受注及び販売の実績
(イ)仕入実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
前年同期比(%) |
ホームセンター事業(百万円) |
252,611 |
104.3 |
報告セグメント計(百万円) |
252,611 |
104.3 |
その他事業(百万円) |
3,546 |
97.1 |
合計(百万円) |
256,157 |
104.2 |
(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
(ロ)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
前年同期比(%) |
ホームセンター事業(百万円) |
374,472 |
100.9 |
報告セグメント計(百万円) |
374,472 |
100.9 |
その他事業(百万円) |
4,928 |
99.5 |
合計(百万円) |
379,401 |
100.9 |
(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(イ)財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の財政状況及び経営成績の状況につきましては、「4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概況①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(ロ)当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの財政状態及び経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性がある要因として認識している他の要因につきましては、「3.事業等のリスク」をご参照下さい。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(イ)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(ロ)資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、自己資金または借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、短期運転資金は銀行からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、銀行からの長期借入及びリースを基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は302億87百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は139億5百万円となっております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。連結財務諸表の作成にあたっては、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
④経営方針・経営戦略、経営上の目標を達成状況を判断するための客観的な指標等
2022年4月26日に、2023年3月期から2025年3月期の中期経営計画を公表いたしました。2025年3月期の目標(営業収益4,180億円、営業利益320億円、ROA(総資産経常利益率)8.0%以上、ROE8.0%以上)を達成するために、4つの重点施策、「成長基盤投資」、「暮らしを守り・育てる商品開発」、「チェーンリフォーム」、「ネットとリアルでより身近に」を着実に実行してまいります。
2024年3月期の連結業績見通しにつきましては、営業収益は3,860億円(前年同期比1.7%増)、営業利益は270億円(同3.6%増)、経常利益は271億円(同5.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は173億円(同1.2%増)を見込んでおります。