売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS




E03120 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1) 経営成績の状況

① 経営環境及び経営成績

当中間連結会計期間(2025年4月1日~2025年9月30日)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善の下、緩やかな回復が見られました。一方、米国の関税政策の影響や中国経済の低迷に加え、エネルギー価格や原材料価格は高止まりしており、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いております。

小売業界におきましては、継続的な物価上昇を背景に消費者の生活防衛意識は依然として高く、業種・業態の垣根を越えた競争も激しさを増しており、経営環境は厳しい状況が続いております。また、店舗運営にかかる人件費や物流費、出店時の建設費等が上昇しているとともに、人手不足も深刻化しており、より生産性の高い店舗運営が求められております。このような状況の下、当社グループは以下の取り組みを実施してまいりました。

 

当中間連結会計期間の主な経営成績の内容は、以下の通りです。

(単位:百万円)

 

営業収益

営業利益

経常利益

親会社株主に帰属する
中間純利益

2026年3月期中間期

201,234

15,359

15,605

10,360

前年同期比

101.2%

103.7%

107.1%

108.4%

 

営業概況につきましては以下の通りです。

 

4月~5月は不安定な天候の週末が多く、花苗や用土、庭園砂利等のガーデニング用品、バーベキューコンロ等のキャンプ用品の販売が伸び悩みました。一方、6月~7月にかけて平均気温が高く、冷房用品や遮光用品の販売が好調だった他、6月1日からの熱中症対策の義務化に伴い、ファン付きウェア等の拡販を行ったことで熱中症対策関連商品の売上が堅調に推移しました。8月は、昨年の南海トラフ地震臨時情報発表や台風の影響による、発電機や乾電池といった防災用品特需の反動を受けました。

また、当中間連結会計期間を通して、当社の主力カテゴリーである農業資材の販売が堅調に推移した他、作業シートや電材等、建設事業者が使用する商品の販売が売上を牽引しました。PB商品につきましては、カー用品ブランドの「CRUZARD(クルザード)」や、カジュアルウェアブランドの「SOLVIC(ソルビック)」が売上・利益拡大に貢献しました。

 

 

② 主要商品部門別の状況

2026年3月期中間期までの商品部門別の売上状況及び主な増減の要因は、以下の通りです。

部門

売上高

(百万円)

前年同期比(%)

主な増減要因

工具・金物・作業用品

35,889

101.3

プロ向けの作業衣料や電材の販売が堅調

熱中症対策の義務化によりファン付きウェアが堅調

リフォーム資材・

エクステリア用品

28,381

99.2

コメリPROでの配管材販売が堅調

合板等の市場単価下落により販売金額の低下

園芸・農業・ペット用品

70,694

102.1

防草シートや防獣用品の販売が堅調

米保管庫の販売が堅調

日用品・家電・カー・レジャー用品

38,204

100.9

カー用品のPBブランド「CRUZARD」が堅調

昨年の米不足に伴い、米の需要が増加し販売が堅調

インテリア・家庭・オフィス用品

16,615

98.4

昨年の梅不作の反動に伴い調理用品の販売が回復

秋冬への衣替えが遅れ、収納用品の販売が低調

燃料等

2,094

123.1

4,5月は気温の高低差が大きく灯油の販売量が増加

その他

7,410

105.0

ホームセンター事業計

199,290

101.3

その他事業

1,943

95.3

営業収益合計

201,234

101.2

 

(注) 商品別の各構成内容は次のとおりであります。

工具・金物・作業用品

(工具、建築金物、ペイント、補修用品、作業衣料等)

リフォーム資材・エクステリア用品

(建築資材、配管材、木材、住設機器、エクステリア等)

園芸・農業・ペット用品

(園芸用品、肥料・農薬、農業資材、植物、ペット用品等)

日用品・家電・カー・レジャー用品

(日用消耗品、ヘルス&ビューティケア、家電、カー・レジャー・サイクル用品、食品等)

インテリア・家庭・オフィス用品

(内装、家具・収納用品、家庭用品、ダイニング、文具等)

 

 

③ 重点施策等の状況

■出店

・当中間連結会計期間の出店につきましては、以下の通り、5店舗開店いたしました。うち、1店舗はH&Gからパワーに業態転換したものです。

 

合計

パワー

PRO

H&G

AT

出店実績

5

2

2

1

0

退店(業態転換・移転含む)

6

0

0

4

2

店舗数

1,227

116

21

1,088

2

 

 

■改装

・当社は、各店舗の外部環境の変化への対応や成功事例の水平展開を目的とし、定期的に店舗改装を行うことで生産性の向上に努めております。

・毎年、総売場面積の10%の改装を目指しており、当中間連結会計期間は65店舗の改装を実施いたしました。

 

■物流

・当社グループの物流は、生産から販売までの社会的コストを圧縮することを目的として、連結子会社の北星産業株式会社が担っております。

・物流の2024年問題への対応を契機に、各物流センターでは納品車両への時間指定を行い、車両待機時間の削減に努めております。その一環として、納品受付専用のアプリを開発し、納品車両の待機時間を従来の平均25分から5分に短縮しております。

・現在の関西流通センターを移転拡張し、「コメリ(新)関西流通センター」が2026年春に稼働予定です。当センターが稼働しますと、当社グループ国内12カ所の物流拠点の中で最大規模となります。省力化・省人化を目的とした新たなシステムを導入することで、構内作業および店舗作業の効率化が図られ、他センターへ波及させることで更なるローコスト運営を実現してまいります。

 

■PB商品開発

・PB商品の開発においては、標準化された1,200を超える店舗と、国内12カ所の物流拠点及び海外拠点を活かしソーシング、バイイングを行っております。世界のベストソースから商品を調達することで「暮らしを守り・育てる商品開発」を実現してまいります。

・カー用品ブランド「CRUZARD(クルザード)」やレジャー用品ブランド「Natural Season(ナチュラルシーズン)」は、ブランディングCMやソーシャルメディアも絡めた重点販売を実施した結果、販売が好調に推移しました。

・PB商品の売上高構成比率は49.7%(前年同期比0.8pt増)となりました。

 

■リフォーム事業

・お客様の住まいのお困りごとを総合的に解決するリフォーム事業は、全国1,200を超える全店舗にて受付体制を整えておりますが、消費者の節約志向が背景にあり、客単価が落ち込み、売上前年同期比は99.8%となりました。

・全国のコメリ店舗で受付可能な住宅設備機器等の取付・交換を行う「住急番取付」や、シロアリ・害虫駆除、庭木の手入れ等の「住急番サービス」の売上高は前年同期比106.8%と堅調に推移しました。

・より専門性の高い知識の習得を目指し、リフォームマイスター2級を全店従業員の82.7%(前年同期比8.2pt増)が取得し、全国でお客様のお困りごとを解決できる体制の強化に努めております。

 

■イーコマース事業

・1,200を超える店舗網とシステム環境を活かし、ネットとリアルの相互送客が可能な体制づくりに努めております。当社のECサイト「コメリドットコム」は、店舗の商品や決済手段を完全ミラーリングしております。

・当社は、ECサイト「コメリドットコム」で注文した商品を、お客様の身近な店舗で送料負担なく受取ることのできるBOPIS(Buy Online Pick-up In Store)のサービスを推進しております。ネット注文されたお客様の店頭受取り比率は80%を超えております。

・イーコマース事業の売上高前年同期比は115.3%と好調に推移しました。

 

■カード事業

・自社カードは、個人・農業者・個人事業主・法人企業・公共団体の多様な決済ニーズにお応えすべく6種類発行しております。

・お客様の年間のお買物金額に応じてポイント率を優遇する施策である、FSP(フリークエント・ショッパーズ・プログラム)を導入しております。

・コメリカードを利用されているご家族様の利便性をさらに向上させるべく、ポイントやFSPステージを共有することができる家族カードを発行しております。

 

■DXの取り組み

・当社は、更なるローコスト運営を推進することで、お客様へのご利益を最大化するよう努めております。その一環として、セルフレジの導入やキャッシュレス決済を推奨することで、お客様のレジでの待機時間を削減するとともに、従業員の接客時間の充実に努めております。セルフレジの設置店舗は大型店を中心に149店舗(1店舗あたり平均6台)となりました。

・店舗作業を省力化・省人化する取り組みの一環として、お掃除ロボットの導入を推進しております。大型店を中心に26店舗へ導入しており、店舗の作業量削減に寄与しております。

・決済手段の多様化のニーズに対応するため、コメリカードとアプリを連携させたスマホ決済サービス「コッコPay」に加え、6月より各種コード決済サービスを導入しております。

 

 

■農業分野の取り組み

・6月より秋の農業用品の早期予約サービスを新たに開始し、農業者の利便性の向上に努めております。

・6月よりJA山梨みらいとの協業を開始しました。当社がJAと協業できる理由は、業界最多の店舗数によって、JA資材店の受け口になることができるためです。

・2025年9月末時点で協業関係にあるJAは6件(JA山梨みらい、JA上伊那、JA山形おきたま、JAわかやま紀の里地域本部、JA伊勢、JA多気郡)、JAの商品を取り扱っている当社の店舗数は39店舗となりました。協業により各JAは収益が改善し、農業者も利便性が向上、当社も客数が増加するといった「三方良し」を実現しております。

・現在、JA秋田おばこ、JAおきなわと協業開始に向け協議をしており、「三方良し」の取り組みの更なる拡大を図ってまいります。

 

(2) 財政状態の状況

(資産)

当中間連結会計期間末における流動資産は、1,788億16百万円となり、前連結会計年度末に比べ26億68百万円減少いたしました。主にその他に含まれる預け金が48億60百万円増加いたしましたが、商品及び製品が101億50百万円減少したことによるものであります。固定資産は、2,091億24百万円となり、前連結会計年度末に比べ39億47百万円増加いたしました。主に有形固定資産が35億37百万円増加したことによるものであります。

この結果、総資産は、3,879億40百万円となり、前連結会計年度末に比べ12億78百万円増加いたしました。

(負債)

当中間連結会計期間末における流動負債は、945億75百万円となり、前連結会計年度末に比べ111億64百万円減少いたしました。主に電子記録債務が12億51百万円、未払法人税等が15億13百万円、その他に含まれる未払金が15億10百万円それぞれ増加いたしましたが、支払手形及び買掛金が61億62百万円、短期借入金が60億円、1年内返済予定の長期借入金が42億円それぞれ減少したことによるものであります。固定負債は、375億70百万円となり、前連結会計年度末に比べ29億65百万円増加いたしました。主に長期借入金が27億48百万円増加したことによるものであります。

この結果、負債合計は、1,321億46百万円となり、前連結会計年度末に比べ81億98百万円減少いたしました。

(純資産)

当中間連結会計期間末における純資産合計は、2,557億94百万円となり、前連結会計年度末に比べ94億77百万円増加いたしました。主に剰余金の配当により12億92百万円減少いたしましたが、親会社株主に帰属する中間純利益103億60百万円の計上により利益剰余金が増加したことによるものであります。

この結果、自己資本比率は、65.9%(前連結会計年度末は63.7%)となりました。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ7億27百万円増加し169億44百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、以下の通りであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果獲得した資金は、167億89百万円(前年同期比19.4%増)となりました。主な獲得要因は、税金等調整前中間純利益152億83百万円、減価償却費65億19百万円、棚卸資産の減少額100億72百万円であります。主な使用要因は、仕入債務の減少額49億10百万円、預け金の増加額48億60百万円、法人税等の支払額34億64百万円であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、64億92百万円(同10.9%減)となりました。主な使用要因は、有形固定資産の取得による支出57億37百万円であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、95億69百万円(同10.3%減)となりました。主な獲得要因は、長期借入による収入40億円であります。主な使用要因は、短期借入金の純減少額60億円、長期借入金の返済による支出54億51百万円、配当金の支払額12億91百万円であります。

 

(4) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(5) 経営方針・経営戦略等

当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(6) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(7) 研究開発活動

該当事項はありません。

 

(8) サステナビリティへの取り組みに関する説明

当社グループでは、旧態依然とした流通形態が残る、資材・建材、金物・工具、園芸・農業用品、これら遅れた分野の流通近代化を通して世の中に貢献することを目指しております。原材料の調達、製造・生産、流通、販売、消費の各過程を通じ、当社グループの事業そのものがサステナビリティの各種社会課題の解決に寄与するとともに、持続可能な社会の実現、持続的な成長及び中長期的な企業価値向上に繋がるものと考えております。

当中間連結会計期間における主なサステナビリティへの取り組みについては、以下の通りです。

 

① ESGデータブックの開示

・当社は、サステナビリティ情報をステークホルダーへ簡潔にお伝えする手段の1つとして、「ESGデータブック2025」を6月に開示いたしました。(https://www.komeri.bit.or.jp/ir/report/)

 

② 人的資本投資・女性活躍推進

・当社グループでは、計画的な配置転換や多様な教育制度を通じ、中核人材の育成及び従業員が安心・安全・健康に働くことができる「働きがい」を感じられる環境の確保に努めております。

・当社グループでは、すべての方が安心して求人に応募できる環境を提供するため、新たに「コメリグループ公正採用方針」を策定いたしました。この方針に従い、公正で透明性の高い採用活動を通じて、すべての応募者との信頼関係を大切にしてまいります。

・当社におきましては、店舗オペレーションの省力化の成果により女性の活躍の場が広がっております。2025年9月末現在では、大型店では365名(店長2名、店次長5名、グループリーダー358名)、H&Gでは113名(店長)、合計478名の女性が店舗の管理職として活躍しております。

 

③ 環境に配慮した商品開発

・当社は「暮らしを守り・育てる商品開発」を実現するため、商品開発において、お客様の潜在ニーズの具現化に努めるとともに、環境に配慮した商品開発を推進しております。

・農業用品を取り扱うPB「BICROP(ビックロップ)」におきまして、約20%プラスチックの使用量を減らしたボードン袋を販売しております。また、従来品よりも薄いため、一度に輸送できる量が増加し輸送時にかかる環境への負荷を低減しております。

・太陽光発電設備を新たに2店舗および1か所の物流センターに導入したことで、当社グループの太陽光発電設備は、合計で26拠点(21店舗、5センター)となりました。発電した電気を自家消費することで、当社グループの光熱費削減に寄与するとともに、CO排出量を年間630t削減する見込みとなります。また、自家消費以上に発電した電気を売電することで、地域に供給される再エネが結果的に増加し、国内の脱炭素化にもつながっております。

 

④ コーポレート・ガバナンスに関する取り組み

・当社は、株主総会における権利行使に係る適切な環境整備を行っており、6月に開催された第64回定時株主総会における議決権行使率は91.8%となりました。

・6月に開催された第64回定時株主総会におきまして、女性取締役として新たに2名が選任され、女性取締役は合計3名(女性取締役比率27%)となっております。

 

⑤ 社会貢献の取り組み

・当社グループは、1990年にコメリ緑資金を設立し、以来、35年間にわたり、毎年利益の1%相当額を原資として、「公益財団法人コメリ緑育成財団」「NPO法人コメリ災害対策センター」の活動および「公益財団法人美術育成財団雪梁舎」の活動支援を行っております。

・公益財団法人コメリ緑育成財団は、自然環境保全活動、里地里山保全活動、緑化植栽活動に対する助成を30年以上続けています。野生動物との境界が曖昧になっている里地里山の保全活動は、地域創成の観点からも今後ますます重要になるものと考えております。

・NPO法人コメリ災害対策センターは、迅速、円滑な物資供給のため、全国の自治体や団体と災害協定を締結し、災害発生時には被災地域からの要請に基づき、コメリグループの物流、店舗網を活かして、物資を供給しております。当中間連結会計期間において、新たに34か所の自治体と災害時における物資供給に関する協定を締結し、2025年9月末時点で協定を締結している自治体は、1,185か所となりました。協定に基づき、2025年8月~9月にかけて九州地方や静岡県で発生した豪雨災害の際、各自治体の要請を受け、ブルーシートや土のう袋など復旧作業に必要な物資の供給を行いました。

・公益財団法人美術育成財団雪梁舎は、若手芸術家の育成支援活動をしており、今般、大阪・関西万博のイタリア館から要請を受け、『「フィレンツェ賞展」を通じた国際交流』と題して、フィレンツェ美術アカデミアと共同で行っている若手芸術家育成についてパネルディスカッションを行いました。