E03032 Japan GAAP
前期
225.7億 円
前期比
99.8%
株価
451 (07/12)
発行済株式数
11,480,495
EPS(実績)
84.14 円
PER(実績)
5.36 倍
前期
353.5万 円
前期比
106.8%
平均年齢(勤続年数)
50.0歳(17.5年)
従業員数
580人(連結:696人)
当社の企業集団は、当社、子会社4社、関連会社1社で構成され、百貨店事業を主な内容とし、百貨店事業に付随、関連する友の会事業等の事業活動を展開しております。
当グループの事業に関する位置づけおよびセグメントとの関連は次のとおりであります。なお、セグメントと同一の区分であります。
百貨店業 … 当社および連結子会社㈱山口井筒屋が事業展開しており、当社は㈱山口井筒屋に対し商品の供給を行うほか、商品券の共通使用等営業上の提携を行っております。
なお、連結子会社㈱レストラン井筒屋が当社の店舗内のレストラン部門の経営を、連結子会社㈱井筒屋商事が当社および㈱山口井筒屋の慶弔ギフトの販売、国内及び輸入製品の卸売を、非連結子会社井筒屋サービス㈱が店舗内の清掃を行っております。
友の会事業… 百貨店各社に対し連結子会社㈱井筒屋友の会は前払式の商品販売の取次を行っております。
その他 … 関連会社㈱ニシコンが情報処理サービス業を行っております。
(業績等の概要)
当期におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による行動制限が解除されたことにより、社会経済活動の正常化が進むなど、緩やかな回復傾向が続いております。しかしながら、先行きが懸念される対外情勢に加え、エネルギーや原材料価格の高騰、物価の上昇など懸念材料も多く、景気の先行きは不透明なまま推移いたしました。
百貨店業界におきましては、行動制限が解除されたことを受け、インバウンド需要を主な要因として大都市部を中心に商況は著しい回復がみられました。しかしながら、インバウンド需要の小さい地方都市ならびに郊外立地の百貨店はいまだ厳しい商況下にあるなど、総じて緩やかな回復基調に留まっております。
こうした状況の中、当社グループにおきましては、従来型の規模や量を追求する事業モデルを見直す契機と捉え、量から質への新たな事業モデルへの道筋をつける「井筒屋グループ 中期3ヵ年経営計画(2022 年度~2024 年度)」を策定し、推進いたしております。計画2年目となる当期は、前期に引き続き店舗における百貨店らしさを追求するべく、好調カテゴリーの強化を図るとともに、百貨店の強みを活かした編集売場を構築することにより、店舗価値の向上および売場の活性化に努めてまいりました。
当社グループの業績につきましては、売上高は225億21百万円(前期比99.8%)、営業利益は9億98百万円(前期比84.8%)、経常利益は9億47百万円(前期比88.1%)、親会社株主に帰属する当期純利益は9億66百万円(前期比94.9%)となりました。
なお、百貨店業の代理人取引を総額に置き換えた場合の売上高は、540億77百万円(対前期比0.4%増)であります。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
当社グループの主要事業であります百貨店業におきましては、「百貨店らしさの追求」を基本方針とし、品揃えの強化と更なる販売サービスの向上に努めることで、アフターコロナ、ウィズコロナ時代におけるお客様の生活様式や商環境の変化への対応力強化に取り組んでまいりました。
本店におきましては、引き続き高額品やデイリー商材の食料品などの好調カテゴリーが牽引する中、百貨店らしさの追求、他商業施設との差別化を図るための商品・サービス力強化や地域活性化などの取り組みを推し進めております。
具体的な取り組みに関しましては次のとおりです。
百貨店らしさの追求といたしましては、本館7階子供服フロアエスカレーターサイドに、サステナブルライフを推進するための自主編集セレクトショップ「SustainaBase(サステナベース)」をオープンいたしました。環境に配慮した商品等の販売や情報発信、ワークショップ、企業とのコラボレーションイベントを通じて、小売業ならではのサステナブルライフを提案しております。また、本館6階リビングフロアには様々なキッチン・ダイニング用品を取り揃えた「Kitchen Style +(キッチンスタイルプラス)」をオープンいたしました。
好調カテゴリーをはじめとした品揃え強化といたしましては、地階食品売場において神戸のチョコレートブランド「モンロワール」、「ベルプラージュ」を導入し、洋菓子ゾーンの強化を図りました。本館2階時計サロンには「オメガショップ」、インポートゾーンに「マックスマーラ」を移設リニューアルオープンし、ラグジュアリーな空間でのお買物に大変ご好評をいただいております。
また、特別なおもてなしができる体験型の商談室として外商顧客専用の「レセプションルーム」を新設いたしました。普段、取扱いのない商品やイベントに触れていただくことで、顧客満足度向上に努めております。
このほか、品揃え強化として、新館5階紳士服フロアでは、メンズ&レディースオーダースーツ専門ショップ「ディファレンス」、新館3階婦人服フロアではイタリアのプレミアムデニムブランド「リプレイ」をオープンいたしました。
サービス力強化といたしましては、新館7階フロアにおいて、メモリアルワンストップサービスカウンター「MUSUBI(むすび)」をオープンいたしました。家事代行やハウスリフォームといった老後の暮らしから終活まで幅広くご相談を承り、各分野のプロフェッショナルを紹介する九州の百貨店初の取り組みとなります。定期的に無料セミナーや相談会も開催し、お客様から大変ご好評をいただいております。
催事・イベントに関しましても、入場制限緩和や物産展時の試食再開等もあり、賑わいを取り戻しつつあります。恒例の「北海道物産展」、「ショコラスペシャリテ」をはじめ、4年振りの開催となった「イタリア展」など、連日多くのお客様で賑わいました。
更に地元消費喚起への取り組みといたしまして、プレミアム付き地域商品券事業への参画をはじめ、本新館間クロスロードにて「クロスロードマルシェ」をゴールデンウィークに合わせ開催。 また、北九州市制60周年を記念して、地元の魅力を発信する催事「きたきゅうフェスティバル」を開催。「井筒屋のお中元・お歳暮」においても市制60周年特集や限定商品など、地元の繋がりを活かした取り組みを推進いたしました。今後も店内催事の開催や地域イベントへの参画など、地域の活性化に積極的に取り組んでまいります。
サテライトショップにおきましては、飯塚ショップが7月に「イオン穂波ショッピングセンター」での営業を終了し、新たに「ゆめタウン飯塚」1階に移転オープンいたしました。今後とも地域のお客様との繋がりを大切にした店づくりに努めてまいります。
山口店におきましては、商品供給や催しにおける本店との連携強化を推し進めております。本店で取扱いのあるラグジュアリーブランド特選会の開催や本店特選会へのご招待など相互送客を図ることで、売上の拡充に努めております。引き続きお客様にご支持いただけるよう、売場の活性化や本店との連携に取り組んでまいります。
今後も、本店と山口店を旗艦店とし、お客様にご満足いただける魅力ある店舗づくりに努めてまいります。
百貨店業におきましては、売上高は224億81百万円(前期比99.8%)、営業利益は10億24百万円(前期比85.3%)となりました。
② 友の会事業
友の会事業におきましては、売上高は40百万円(前期比106.9%)、営業利益は52百万円(前期比86.9%)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、主に税金等調整前当期純利益や減価償却費等の計上により19億12百万円の資金収入(前連結会計年度は20億11百万円の資金収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、主に有形固定資産の取得等により6億8百万円の資金支出(前連結会計年度は13百万円の資金収入)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、主に借入金の返済等により15億71百万円の資金支出(前連結会計年度は19億68百万円の資金支出)となりました。
(生産、受注及び販売の実績)
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
また、当社および当社の連結子会社は、百貨店および友の会事業を行っており、生産および受注については該当事項はありません。
(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
友の会事業におきましては、前払式の商品販売の取次を行っており、主に百貨店からの手数料を収益として認識しております。手数料については、契約に定める料率等に基づき、井筒屋友の会カード(お買物カード)等の使用に応じて収益を認識しております。
(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態の分析
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度に比べ6億62百万円減少し、456億80百万円となりました。これは主に、無形固定資産のリース資産が増加したものの、有形固定資産の建物及び構築物が減少したことによるものであります。
負債につきましては、前連結会計年度末に比べ15億17百万円減少し、347億13百万円となりました。これは主に、長期借入金等が減少したことによるものであります。
純資産は、主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加により前連結会計年度末に比べ8億55百万円増加し、109億66百万円となりました。
②経営成績の分析
a) 概況
百貨店業を中心とした諸施策を講じてまいりました結果、売上高は225億21百万円(前期比99.8%)、営業利益は9億98百万円(前期比84.8%)、経常利益は9億47百万円(前期比88.1%)、親会社株主に帰属する当期純利益は9億66百万円(前期比94.9%)となりました。
b) 売上高
当連結会計年度の百貨店業の売上高は224億81百万円(前期比99.8%)となりました。
友の会事業におきましては、売上高は40百万円(前期比106.9%)となりました。
販売費及び一般管理費は、103億13百万円(前期比101.6%)となり、前連結会計年度に比べ1億66百万円の増加となりました。
営業外損益は、51百万円の損失(前連結会計年度は1億1百万円の損失)となり、前連結会計年度に比べ50百万円損失が減少いたしました。
特別損益は該当事項はありません。
(2) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度の現金及び現金同等物は前連結会計年度に比べ2億68百万円減少し、33億92百万円となりました(前連結会計年度は36億60百万円)。これらの要因は以下のとおりであります。
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、主に税金等調整前当期純利益や減価償却費等の計上により19億12百万円の資金収入(前連結会計年度は20億11百万円の資金収入)となりました。
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、主に有形固定資産の取得等により6億8百万円の資金支出(前連結会計年度は13百万円の資金収入)となりました。
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、主に借入金の返済等により、15億71百万円の資金支出(前連結会計年度は19億68百万円の資金支出)となりました。
当社グループの運転資金需要の主なものは、商品の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。また、設備資金需要の主なものは、店舗のリニューアル・設備の修繕等の設備投資であります。
当社グループの資金調達におきましては、自己資金の他金融機関からの借入等による資金調達を行っております。なお、新型コロナウイルス感染症拡大の影響による不測の事態に備え、取引金融機関との当座貸越契約に基づき、借入枠50億円を設定しております。当該契約に基づく当期末における借入実行残高はございません。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。