E03580 Japan GAAP
前期
777.5億 円
前期比
110.3%
株価
3,525 (07/12)
発行済株式数
33,025,656
EPS(実績)
364.47 円
PER(実績)
9.67 倍
前期
674.9万 円
前期比
100.2%
平均年齢(勤続年数)
40.1歳(17.6年)
従業員数
2,095人(連結:2,336人)
当行及び当行の関係会社は、当行、連結子会社11社及び持分法適用関連会社3社で構成され、奈良県を中心とする地域におきまして、銀行業務を中心にリース業務、証券業務、クレジットカード業務、コンサルティング業務などを通じ、お客さまに最適なサービスとソリューションの提供を行っています。
当行及び当行の関係会社の事業に係わる位置づけは、次のとおりです。なお、事業の区分は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一です。
当連結会計年度における当行グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況は次のとおりです。
また、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当行グループが判断したものです。
(1) 経営成績等の状況の概要
○財政状態及び経営成績の状況
〔財政状態〕
貸出金については、企業向け貸出、住宅ローンが増加したことなどから当年度中226,166百万円増加して、当連結会計年度末残高は4,170,554百万円となりました。
有価証券については、債券が増加したことなどから当年度中140,550百万円増加して、当連結会計年度末残高は1,461,095百万円となりました。
預金については、個人預金が堅調に増加したことなどから当年度中82,099百万円増加して、当連結会計年度末残高は5,797,765百万円となりました。譲渡性預金は当年度中2,401百万円減少して、当連結会計年度末残高は5,738百万円となりました。
なお、純資産額は当年度中35,832百万円増加して、当連結会計年度末残高は298,631百万円となり、総資産額は当年度中244,939百万円増加して、当連結会計年度末残高は6,787,056百万円となりました。
〔経営成績〕
連結経営成績につきましては、経常収益は、貸出金利息や役務取引等収益、株式等売却益が増加したことなどから、前年度と比べ7,988百万円増加して85,736百万円となりました。
一方、経常費用につきましては、与信関連費用及び国債等債券売却損が減少したことなどから、前年度と比べ2,320百万円減少して69,105百万円となりました。
以上の結果、経常利益は前年度と比べ10,308百万円増加して16,631百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は前年度と比べ7,306百万円増加して12,037百万円となりました。
また、連結ベースでの顧客向けサービス業務利益は、営業経費が増加したものの、貸出金利息及び役務取引等利益が増加したことから、前年度と比べ2,105百万円増加して8,000百万円となりました。
なお、当連結会計年度末の国内基準による連結自己資本比率は10.77%(前連結会計年度末は9.25%)となりました。自己資本比率の算出方法は、2024年3月末より、信用リスク計測手法を「標準的手法」から「基礎的内部格付手法」に変更しています。
セグメントの財政状態及び経営成績は、次のとおりです。
<銀行業務>
セグメント資産(総資産)は前年度と比べ242,352百万円増加の6,763,816百万円となりました。また、セグメント負債(負債合計)につきましては、前年度と比べ206,944百万円増加の6,476,968百万円となりました。
収益面では、貸出金利息や役務取引等収益、株式等売却益が増加したことなどから、経常収益は前年度と比べ6,557百万円増加して72,978百万円となりました。
一方、費用面では、与信関連費用及び国債等債券売却損が減少したことなどから、経常費用は前年度と比べ3,560百万円減少して57,092百万円となりました。
この結果、セグメント利益(経常利益)は前年度と比べ10,117百万円増加して15,885百万円となりました。
また、顧客向けサービス業務利益は前年度と比べ2,045百万円増加の6,355百万円となりました。
なお、当連結会計年度末の国内基準による単体自己資本比率は10.46%(前連結会計年度末は8.95%)となりました。
<リース業務>
グループ力を活かした営業活動を展開することにより、有力なマーケットである奈良県内及び大阪府地域を中心に、取引基盤の拡大と収益増強に努めました結果、セグメント資産(総資産)は前年度と比べ3,865百万円増加の44,639百万円となりました。また、セグメント負債(負債合計)につきましては、前年度と比べ3,810百万円増加の39,603百万円となりました。
経常収益はリース売上が増加したことから前年度と比べ1,130百万円増加して11,020百万円となりました。一方、経常費用は、リース原価や与信関連費用が増加したことなどから前年度と比べ1,297百万円増加して10,871百万円となりましたので、セグメント利益(経常利益)は前年度と比べ167百万円減少して149百万円となりました。
<その他>
証券業務においては、銀行と協働推進し顧客層の拡大を図るとともに、マーケット環境に即した提案営業等に取り組みました。クレジットカード業務においては、法人向けカードの推進と新規加盟店の獲得に積極的に取り組み、奈良県を中心とするエリア内のキャッシュレス決済市場の拡大を図りました。コンサルティング業務においては、お客さまの企業価値向上に資するコンサルティングや人材紹介サービスなどのソリューションを積極的に提供しました。
以上の結果、経常収益はクレジットカード業務の売上高は増加しましたが、証券業務の売上高が減少したことなどから、前年度と比べ121百万円減少して5,840百万円となりました。一方、経常費用は証券業務において営業経費が減少したことなどから前年度と比べ101百万円減少して4,337百万円となりましたので、セグメント利益(経常利益)は前年度と比べ20百万円減少して1,502百万円となりました。
なお、セグメント資産(総資産)は前年度と比べ1,642百万円減少の29,771百万円となりました。また、セグメント負債(負債合計)につきましては、前年度と比べ236百万円減少の13,083百万円となりました
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
○経営目標の達成状況の分析
当行グループでは、重要な経営指標として「顧客向けサービス業務利益(連結)」「OHR(連結)」「ROE(連結)」「ROA(単体)」について、2024年度までの目標設定を行っています。
2023年度においては、法人のお客さまの企業価値向上支援や、個人のお客さまの資産形成支援に取り組んだことにより、貸出金利息や役務取引等利益が増加したことから、「顧客向けサービス業務利益(連結)」については、2022年度比2,105百万円増加の8,000百万円となりました。また、「ROE(連結)」についても、当期純利益の増加により2022年度比2.56%上昇の4.28%となり、「顧客向けサービス業務利益(連結)」「ROE(連結)」の2指標については、2024年度までの中間目標を上回ることができました。
一方、「OHR(連結)」「ROA(単体)」については、スマホバンキングアプリ等の戦略的なIT投資により経費が増加したことや、投資信託解約損益等を含む有価証券利息配当金が減少したことなどが影響し、2022年度比悪化しました。
(注)「活力創造に関わる資格保有者数」については、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (3)人的資本経営に関する取組 ②指標及び目標」に記載しています。
○当連結会計年度の経営成績の分析
当連結会計年度の経営成績は、資金利益が減少し営業経費が増加しましたが、役務取引等利益、国債等債券損益及び株式等関係損益が増加し、与信関連費用は減少しました。
以上の結果、経常利益は前年度と比べ10,308百万円増加して16,631百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は前年度と比べ7,306百万円増加して12,037百万円となりました。
(注)1. 連結粗利益=(資金運用収益-資金調達費用)+信託報酬+(役務取引等収益-役務取引等費用)
+(その他業務収益-その他業務費用)
2. 与信関連費用=貸倒償却引当費用-貸倒引当金戻入益-償却債権取立益
(部門別)
当行グループの業績については、「顧客向けサービス業務利益」「与信関連費用」「市場部門収益」の3つの区分で分析・検討しています。
①親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、顧客向けサービス業務利益及び市場部門収益が増加し、与信関連費用が減少したことから、前年度比7,306百万円増加して12,037百万円となりました。
②顧客向けサービス業務利益(連結)
当連結会計年度の顧客向けサービス業務利益につきましては、物件費等の営業経費が増加しましたが、貸出金利息及び役務取引等利益が増加したことから、前年度比2,105百万円増加して8,000百万円となりました。
a 貸出金利息、貸出金平均残高及び利回り(単体)
当事業年度の貸出金利息につきましては、貸出金残高が増加し、外貨建貸出の利回りが上昇したこと等から、前年度比2,819百万円増加して37,128百万円となりました。
b 役務取引等利益(単体)
当事業年度の役務取引等利益につきましては、法人ソリューション収益が増加したこと等から、前年度比302百万円増加して7,351百万円となりました。
イ 役務取引等収益(単体、信託報酬含む)
ロ 役務取引等費用(単体)
c 経費(単体)
当事業年度の経費につきましては、人件費は将来を担う多様な人材の確保に向けて賃金引き上げ等の施策を実施したことにより前年度比260百万円増加の21,037百万円、物件費はスマホバンキングアプリ等の戦略的なIT投資を主因として前年度比592百万円増加の14,456百万円となり、経費合計は前年度比1,092百万円増加して37,930百万円となりました。
③与信関連費用(単体)
当事業年度の与信関連費用につきましては、お客さまの事業を深く知る活動を徹底し、本業支援や業績改善のサポートに取り組んだことにより取引先の業況改善が図られたことから、前年度比1,406百万円減少して64百万円となりました。
④市場部門収益(単体)
当事業年度の市場部門収益につきましては、投資信託解約損益が減少したものの、前年度に逆鞘となっていた外国債券等の売却によりポートフォリオ再構築を進めた結果、国債等債券損益が改善しキャピタル収益が大幅に改善したことから、前年度比8,915百万円増加して9,937百万円となりました。
○当連結会計年度の財政状態の分析
当連結会計年度の主要勘定につきましては、以下のとおりです。
①貸出金
当連結会計年度末の貸出金残高につきましては、地域経済の活性化に向けてお客さまの様々なニーズにお応えしました結果、住宅ローン等を中心とした個人向け貸出金や企業向け貸出金が増加したことから、当年度中226,166百万円増加して4,170,554百万円となりました。
(業種別貸出状況(末残・構成比))
(注) 「国内」とは当行及び連結子会社です。
(参考)
資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(平成10年法律第132号)第6条に基づき、当行の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(昭和23年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について、債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものです。
1 破産更生債権及びこれらに準ずる債権
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。
2 危険債権
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。
3 要管理債権
要管理債権とは、三月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。
4 正常債権
正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。
②有価証券
当連結会計年度末の有価証券残高につきましては、当年度中140,550百万円増加して1,461,095百万円となりました。
確実性の高い収益を獲得できる資産への投資等、今後の収益安定化を図るためポートフォリオを見直したことで、円貨債券及び投資信託等のその他の証券の残高が増加しています。
③預金及び譲渡性預金
当連結会計年度末の預金残高につきましては、安定的な資金調達に注力しました結果、個人預金等が増加したことから当年度中82,099百万円増加して5,797,765百万円となりました。
譲渡性預金残高につきましては、一般法人からの預け入れが減少したことから当年度中2,401百万円減少して5,738百万円となりました。
(預金の種類別残高(末残))
(注) 1 流動性預金=当座預金+普通預金+貯蓄預金+通知預金
2 定期性預金=定期預金+定期積金
(3)「金融機関の信託業務の兼営等に関する法律」に基づく信託業務の状況
連結会社のうち、「金融機関の信託業務の兼営等に関する法律」に基づき信託業務を営む会社は、当行1行です。
○ 信託財産の運用/受入状況(信託財産残高表)
(注) 共同信託他社管理財産については、前連結会計年度(2023年3月31日)及び当連結会計年度(2024年3月31日)のいずれも取扱残高はありません。
○ 元本補填契約のある信託の運用/受入状況(末残)
(参考)
自己資本比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(平成18年金融庁告示第19号)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しています。
当行は国内基準を適用のうえ、2024年3月31日より信用リスク・アセットの額の算出においては基礎的内部格付手法を採用し、また、オペレーショナル・リスク相当額に係る額は標準的計測手法により算出しています。
なお、2023年3月31日は、信用リスク・アセットの算出においては標準的手法を、オペレーショナル・リスク相当額の算出においては粗利益配分手法を採用していました。
(4)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
①キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は961,599百万円となり、前年度末と比べ121,560百万円減少しました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動により使用した資金は26,104百万円となり、前年度と比べ使用した資金は487,760百万円減少しました。
これは、主として預金や債券貸借取引受入担保金等が増加したことなどによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動により使用した資金は91,867百万円(前年度は108,355百万円の獲得)となりました。
これは、主として有価証券の売却による収入額が減少したことなどによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動により使用した資金は3,589百万円となり、前年度と比べ使用した資金は1,582百万円減少しました。
これは、主として自己株式の取得による支出額が減少したことなどによるものです。
②資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当行グループの中核事業は銀行業であり、長期的かつ安定的な調達としてお客さまの預金による調達を重視しています。
なお、当面の設備投資及び株主還元等は自己資金で対応する予定です。
(資金運用及び資金調達の状況)
(5)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当行グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しています。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いていますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しています。
○生産、受注及び販売の実績
「生産、受注及び販売の実績」は、銀行業における業務の特殊性のため、該当する情報がないので、記載していません。