日立キャピタル株式会社

上場廃止 (2021/03/30) 三菱UFJリースに合併 その他金融業リース東証1部TOPIX Mid400

売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率

報告書・短信


最終更新:

E04779 IFRS

売上高

4,640.2億 円

前期

4,532.5億 円

前期比

102.4%

平均給与

784.9万 円

前期

779.2万 円

前期比

100.7%

平均年齢(勤続年数)

0.0歳(0.0年)

従業員数

0.0人(連結:5,643人)


 

3 【事業の内容】

当社グループは、当社及び連結子会社51社(連結している信託は連結子会社数には含めておりません。)で構成され、当社の重要なパートナーである株式会社日立製作所をはじめとする製造・販売に係る日立グループ各社と一体となり、お客様に対し、それぞれの地域において幅広いソリューションの提供を行っております。

当社が現在提供するソリューションは多数の商品等に対するものであり、提携企業との連携を深めながら、地域の顧客ニーズに応じて必要な取扱商品と金融システムを取り揃え、与信から回収に至る共通の営業プロセスにより、顧客の信頼に応える事業活動を行っております。

当社が営んでいる事業の内容と主要な関係会社の位置付けは、概ね次のとおりであり、以下の区分は報告セグメントの区分と同一であります。

 

① アカウントソリューション

 顧客の多様なニーズに対し、当社グループの金融・サービス・事業化の組み合わせや、日立グループをはじめとしたパートナー連携等によりソリューションを提供するもの。

(同事業を行っている主な連結子会社)

日立キャピタルオートリース㈱、積水リース㈱、日立キャピタル損害保険㈱、日立キャピタルコミュニティ㈱、

PT HCD Properti Indonesia、日立キャピタル信託㈱、日立グリーンエナジー㈱、日立ウィンドパワー㈱、

日立サステナブルエナジー㈱

 

② ベンダーソリューション

提携ベンダーの販売促進等のニーズに対し、当社グループのリースや割賦等を提供する金融サービス。

(同事業を行っている主な連結子会社)

日立キャピタルNBL㈱

 

③ 欧州

欧州地域における顧客並びにベンダーのニーズに応じた幅広い金融サービスや、日立グループとの連携により提供する金融サービス。

(同事業を行っている主な連結子会社)

Hitachi Capital (UK) PLC、Hitachi Capital Polska Sp. z o.o.、
Hitachi Capital Mobility Holding Netherlands B.V.、Hitachi Capital Mobility Netherlands B.V.、

Maske Fleet GmbH、Maske Langzeit-Vermietung GmbH

 

④ 米州

米州地域における顧客並びにベンダーのニーズに応じた幅広い金融サービスや、日立グループとの連携により提供する金融サービス。

(同事業を行っている主な連結子会社)

Hitachi Capital America Corp.、Hitachi Capital Canada Corp.、
CLE Capital Inc.

 

⑤ 中国

中国地域における顧客並びにベンダーのニーズに応じた幅広い金融サービスや、日立グループとの連携により提供する金融サービス。

(同事業を行っている主な連結子会社)

Hitachi Capital (Hong Kong) Ltd.、Hitachi Capital Management (China) Ltd.、

日立租賃(中国)有限公司、日立商業保理(中国)有限公司

 

⑥ ASEAN

ASEAN地域における顧客並びにベンダーのニーズに応じた幅広い金融サービスや、日立グループとの連携により提供する金融サービス。

(同事業を行っている主な連結子会社)

Hitachi Capital Asia Pacific Pte. Ltd.、Hitachi Capital (Thailand) Co.,Ltd.、
Hitachi Capital Malaysia Sdn.Bhd.、PT. Arthaasia Finance、PT. Hitachi Capital Finance Indonesia

 

事業の系統図は次のとおりです。

 

※画像省略しています。

 

20/06/30

1 【業績等の概要】

(1) 業績

<当連結会計年度における事業環境>

当連結会計年度における世界経済は、米国並びに英国での経済成長が堅調に推移した一方で、英国国民投票によるEU離脱決定や米国の新政権誕生等、大きな変化が起きており、グローバル各地での経済や政治面等における不透明感が継続いたしました。日本では、金融緩和政策の継続や経済政策等により、経済に一部持ち直しの兆しが見られました。

 

<当連結会計年度における施策>

当社は、当連結会計年度から2019年3月期までの「中期経営計画」(以下、2018中計)では、ROAの改善によるROEの向上をめざし、グローバル事業(欧州、米州、中国、ASEAN)で規律ある高い成長性の維持、日本事業で成長分野への注力と事務の効率化による収益性改善を図るとともに、事業成長を支えるための戦略的な投資として、M&A、IT投資、人財投資を積極的に行っております。
 当連結会計年度において、日本事業では、2018中計で注力分野を見直し、伸ばす分野として、社会インフラ、環境・エネルギー、ビークル、自治体公共を成長分野、育てる分野として、食、セキュリティ、BPOを蕾分野に再設定し、推進してまいりました。
 グローバル事業では、欧州において、2016年6月に英国国民投票によりEU離脱が決定されましたが、現在においては事業環境に大きな変化が見られず、また、当社英国事業は、内需に対応していることや債権の小口分散を進めていること等により、事業は順調に推移しております。また、ビークルソリューション事業拡大の一環として、本年1月にオランダのNoordlease Holding B.V.を子会社化いたしました。米州では、戦略的投資の一環として、2016年6月にCreekridge Capital LLCよりヘルスケア・IT等のベンダーファイナンス事業を譲受けいたしました。中国では、国営企業との戦略的提携を通じた公共案件の拡大等による良質なポートフォリオ構築をめざし、南京市等の政府系リース会社との合弁会社へ出資いたしました。
 また、2016年8月には、①三菱UFJリース株式会社(以下、MUL)との2社間での事業領域の拡大及びソリューション力を含めた金融サービス機能の強化をめざした業務提携、②インフラプロジェクトに携わる日本の機器メーカー及びエンジニアリング会社への貢献をめざした、MUL、株式会社日立製作所、株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ及び株式会社三菱東京UFJ銀行(以下、BTMU)との5社間でのオープンな金融プラットフォームに関する業務提携契約をそれぞれ締結し、協業に向けて取り組んでおります。2社間の業務提携では、本年2月に再生可能エネルギーに関わる投資ファンドとして、リニューアブルエナジーパートナーズ合同会社匿名組合をMULと共同で組成いたしました。オープンな金融プラットフォームでは、同年1月にジャパン・インフラストラクチャー・イニシアティブ株式会社をMULとBTMUと共同で設立し、同年4月より事業を開始しております。
 

 

 

 

<当連結会計年度の業績>

当連結会計年度の売上収益は、日本事業の環境・エネルギー分野の増加等により、前年同期比1.5%増の370,860百万円となりましたが、為替の円高影響等により、売上総利益は同3.3%減の125,759百万円、税引前当期利益は同1.4%減の46,033百万円となりました。親会社の所有者に帰属する当期利益は、法人所得税費用の減少により、同0.7%増の32,926百万円となりました。

 

当連結会計年度の業績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

(アカウントソリューション)

アカウントソリューションは、産業建設機械関連等が堅調に推移したこと等により、売上収益は、前年同期比7.0%増の210,819百万円となりました。その結果、税引前当期利益は、同3.7%増の20,096百万円となりました。

 

(ベンダーソリューション)

ベンダーソリューションは、再リース収益や金融収益の減少等により、売上収益は、前年同期比4.8%減の18,480百万円となりました。
 税引前当期利益は、IT関連コスト等の減少により、同50.2%増の3,841百万円となりました。

 

(欧州)

欧州は、為替の円高影響により、売上収益は、前年同期比9.6%減の88,391百万円、税引前当期利益は、同8.9%減の15,842百万円となりましたが、英国事業が堅調に推移し、現地通貨ベースでは増収増益となりました。

 

(米州)

米州は、ファクタリング事業を中心に事業が好調に推移したことやCreekridge Capital LLCの事業譲受等により、売上収益は、前年同期比39.3%増の17,856百万円となりました。その結果、税引前当期利益は、同22.9%増の4,343百万円となりました。

 

(中国)

中国は、中国本土での事業を中心に順調に拡大し、現地通貨ベースでは増収となったものの、為替の円高影響により、売上収益は、前年同期比6.6%減の15,866百万円となりました。
 税引前当期利益は、貸倒関連費用の縮減等により、同3.3%増の7,429百万円となりました。

 

(ASEAN)

ASEANは、取扱高の増加等により、売上収益は、前年同期比11.9%増の13,403百万円となりました。
 税引前当期利益は、為替の影響等により、同4.3%減の235百万円となりました。

 

 

(2) キャッシュ・フロー

当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。

 (単位:百万円)

 

前連結会計年度

(自 2015年4月1日

至 2016年3月31日)

当連結会計年度

(自 2016年4月1日

至 2017年3月31日)

増減

営業活動に関するキャッシュ・フロー

△206,372

△142,653

63,718

投資活動に関するキャッシュ・フロー

△6,408

△52,388

△45,979

財務活動に関するキャッシュ・フロー

252,425

216,105

△36,320

現金及び現金同等物(期末残高)

157,091

178,081

20,990

フリー・キャッシュ・フロー

△212,781

△195,042

17,739

 

 

① 営業活動に関するキャッシュ・フロー

営業活動に関するキャッシュ・フローは、142,653百万円の資金流出となりました。この主な内訳は、ファイナンス・リース債権の増加88,042百万円、オペレーティング・リース資産の取得148,081百万円等であります。

 

② 投資活動に関するキャッシュ・フロー

投資活動に関するキャッシュ・フローは、52,388百万円の資金流出となりました。この主な内訳は、有価証券の取得及び定期預金の預入23,794百万円、その他の有形固定資産の取得11,702百万円、持分法で会計処理されている投資の取得11,835百万円等であります。

 

③ 財務活動に関するキャッシュ・フロー

財務活動に関するキャッシュ・フローは、216,105百万円の資金流入となりました。この主な内訳は、長期借入債務による調達670,895百万円、及び長期借入債務の返済及び償還487,922百万円等であります。

 

これらの結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べて20,990百万円増加し、178,081百万円となりました。また、営業活動に関するキャッシュ・フローと投資活動に関するキャッシュ・フローを合計したフリー・キャッシュ・フローの支出は、前連結会計年度に比べて17,739百万円増加し、195,042百万円となりました。

 

(3) IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこ

れらに相当する項目との差異に関する事項

(のれんの償却に関する事項)

のれんについて、日本基準では一定期間にわたり償却しておりましたが、IFRSでは、IFRS移行日(2013年4月1日)以降の償却を停止しております。この影響により、IFRSでは日本基準に比べて、当連結会計年度の販売費及び一般管理費が2,338百万円減少しております。