アジア開発キャピタル株式会社

上場廃止 (2023/04/30) 内部管理体制確認書が再提出され、内部管理体制等について改善がなされなかったと当取引所が認める場合 証券、商品先物取引業投資スタンダード

売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率

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最終更新:

E04298 Japan GAAP

売上高

1,570.3万 円

前期

1.62億 円

前期比

9.7%

時価総額

15.6億 円

株価

1 (04/28)

発行済株式数

1,561,102,123

EPS(実績)

-0.35 円

PER(実績)

--- 倍

平均給与

431.4万 円

前期

666.5万 円

前期比

64.7%

平均年齢(勤続年数)

42.0歳(4.0年)

従業員数

16人(連結:32人)


3【事業の内容】

当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社(アジア開発キャピタル株式会社)、連結子会社6社により構成されており、投資事業を中心とした以下の事業を展開しております。これらの中で当社は、傘下の当社グループ企業に対して、事業資金の貸付を通じた利息収入、経営指導業務等による手数料収入計上することとしております。

また、当社グループでは、当連結会計年度においては、当社株式の上場廃止に伴う組織体制の再構築を行うと同時に新規事業としてソリューション事業として人材紹介及び労働者派遣事業の立ち上げを行いました。

以上により、当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業における位置づけは次のとおりであります。

 

(1)投資事業

有価証券投資事業

主に当社において、有価証券投資事業を行っております。

当事業は、上場企業株式を低廉に評価されているうちに購入し、投資先企業の企業価値の向上を通じて投資利益を計上するものです。本源的な価値が潜在化していて、今後業績を伸ばす見込みの高い銘柄を中心に選別して投資しております。

 

ベンチャー投資事業

主に当社において、ベンチャー投資事業を行っております。

当事業は、投資先の事業活性化を目的として、経営にも関与するハンズオン型投資です。

 

(2)ソリューション事業

従来当社グループにおいて貸金業を営んでいたアジアビジネスソリューションズ株式会社(旧アジアビジネスファイナンス株式会社)は、貸出資金の資金調達が困難な状況にあることから当連結会計年度に貸金業から撤退し、新規事業として人材紹介業及び労働者派遣事業を立ち上げました。様々な業界の人手不足が社会課題となっている中、IT業界における人手不足も顕著であり、今後、当社経営陣が有するアジア圏のネットワークを駆使し、優秀な外国人プログラムエンジニアを国内のIT事業者に紹介・派遣することを計画しております。

 

(3)証券事業

ワンアジア証券株式会社において、証券業を行っております。

当事業では、第一種金融商品取引業及び第二種金融商品取引業の登録事業者として、国内株式の現物取引や信用取引等の金融サービスを提供しております。

 

[事業系統図]

※画像省略しています。

 

 

 

24/06/28

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症に対する制限の段階的な緩和とそれに伴う経済活動の正常化が進む一方で、急激な円安の進行やウクライナ情勢の長期化とそれに伴うエネルギー価格や原油高騰等、依然として先行き不透明な状況が続いており、これを受けて物価の継続的な上昇による影響が徐々に波及する状況となりました。これらを受けて国内株式市場においても堅調とは言い難い状況が続きました。

 このような状況の下、当社グループでは、2023年4月30日付で当社株式が上場廃止となったことを受け、人員体制見直しや本社移転等による管理部門コストの大幅な削減を行うと同時に事業再編の検討を重ね、既存投資事業の業績改善を図りました。その一環として、アジアビジネスソリューションズ株式会社(旧アジアビジネスファイナンス株式会社)では、主要事業であった貸金業から撤退し、新規事業として人材紹介業を始めとするソリューション事業の立ち上げを行いました。

 これらの結果、当連結会計年度の業績につきましては、子会社等の整理統合によりアジアインベストメントファンド株式会社及び臻萃本物(福建)餐飲管理有限公司の全株式を譲渡し、連結子会社が減少したことや新規案件の実行が困難であったこと等に起因して、営業収益は257百万円(前期比32.4%減)となり、前期と比較して減収となりました。

 営業費用につきましては、役員報酬の低減や固定設備の整理、親会社の本社移転をはじめとする各社の拠点整理等によって節減に努め、営業損失は375百万円(前期は526百万円の営業損失)、為替差損11百万円を計上したこと等により、経常損失が391百万円(前期は555百万円の経常損失)となりました。

 また、関係会社株式売却損75百万円、減損損失12百万円を計上したこと等により、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は538百万円(前期は1,166百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末におけるキャッシュ・フローの状況は、現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比較し134百万円減少し、733百万円となりました。

 営業活動によるキャッシュ・フローは、88百万円の減少(前期は248百万円の増加)となりました。これは主に信用取引負債の増加が371百万円あった一方で、税金等調整前当期純損失を532百万円計上したためです。

 投資活動によるキャッシュ・フローは、276百万円の減少(前期は6百万円の減少)となりました。これは主に差入保証金の差入による支出が260百万円あったためです。

 財務活動によるキャッシュ・フローは、229百万円の増加(前期は該当キャッシュ・フローはありません)となりました。これは、株式の発行による収入が229百万円あったためです。

 

 

③仕入、営業の状況

a.仕入実績

 当連結会計年度の仕入実績は次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

投資事業

合計

 

b.営業実績

 当連結会計年度のセグメント別売上高は次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

投資事業

257,596

△32.4

合計

257,596

△32.4

(注)1.主な相手先別の記載については、相手先別の販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満のため記載を省略しています。

2.当連結会計年度において、営業実績に著しい変動がありました。これは、当社連結子会社であった臻萃本物(福建)餐飲管理有限公司の全株式を2023年5月31日付けで譲渡し、同社を連結の範囲から除外したことによるものであります。

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において判断したものであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。

 当社の経営陣は、特に以下の重要な会計方針又は見積りが、当社の財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと判断しております。

a.有価証券、投資有価証券の評価

 当社グループにおいて投資事業は重要な位置を占めており、投資の評価にあたっては重要な判断と見積りがなされております。
 市場性のある売買目的有価証券は流動資産における「有価証券」として保有し、市場価格で公正に評価し評価差額を当期の営業損益に計上することとしております。
 また、未公開企業の有価証券については、固定資産における「投資有価証券」として計上しており、一部市場性のあるものについては市場価格で公正に評価し、評価差額を当期の純資産の部における「その他有価証券評価差額金」と負債の部における「繰延税金負債」に計上することとしております。また特に業績が著しく悪化した投資先においては、将来の回復可能性を考慮しマネジメントの判断により公正価額まで評価損を計上する方針としています。

b.短期貸付金、営業貸付金

 将来の成長機会を見据えて事業会社への中長期的な貸付を行い、安定的な利息収入を得ることを目的として、その収入は売上計上することとしております。

c.貸倒引当金

 連結会計年度末日の債権債務残高に対する貸倒れに備えるため、一般債権については過年度の貸倒実績率を基礎とした将来の貸倒見積率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。

 

②経営成績の分析

当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症に対する制限の段階的な緩和とそれに伴う経済活動の正常化が進む一方で、急激な円安の進行やウクライナ情勢の長期化とそれに伴うエネルギー価格や原油高騰等、依然として先行き不透明な状況が続いており、これを受けて物価の継続的な上昇による影響が徐々に波及する状況となりました。これらを受けて国内株式市場においても堅調とは言い難い状況が続きました。

このような状況の下、当社グループでは、2023年4月30日付で当社株式が上場廃止となったことを受け、人員体制見直しや本社移転等による管理部門コストの大幅な削減を行うと同時に事業再編の検討を重ね、既存投資事業の業績改善を図りました。その一環として、アジアビジネスソリューションズ株式会社(旧アジアビジネスファイナンス株式会社)では、主要事業であった貸金業から撤退し、新規事業として人材紹介業を始めとするソリューション事業の立ち上げを行いました。

この他に当社グループでは、当社では有価証券投資事業を中心とした投資業、子会社のワンアジア証券株式会社においては証券業を行っておりますが、上記内部管理体制の改善が経営上の最重要課題であったため、新規案件の実行は低調に終わりました。

これらの結果、当連結会計年度の業績につきましては、子会社等の整理統合によりアジアインベストメントファンド株式会社及び臻萃本物(福建)餐飲管理有限公司の全株式を譲渡し、連結子会社が減少したことや新規案件の実行が困難であったこと等に起因して、営業収益は257百万円(前期比32.4%減)となり、前期と比較して減収となりました。

営業費用につきましては、役員報酬の低減や固定設備の整理、親会社の本社移転をはじめとする各社の拠点整理等によって節減に努め、営業損失は375百万円(前期は526百万円の営業損失)、為替差損11百万円を計上したこと等により、経常損失が391百万円(前期は555百万円の経常損失)となりました。

また、関係会社株式売却損75百万円、減損損失12百万円を計上したこと等により、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は538百万円(前期は1,166百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。

 

 

③財政状態の分析

a.資産

 当連結会計年度末の総資産につきましては、前連結会計年度に比べ1,202百万円(33.6%)増加し、4,775百万円となりました。

 主な増減は、短期貸付金の増加750百万円、営業貸付金の減少657百万円、信用取引資産の増加1,087百万円であります。

b.負債

 当連結会計年度末の負債につきましては、前連結会計年度末に比べ1,457百万円(66.0%)増加し、3,665百万円となりました。

 主な増減は、預り金の増加550百万円、信用取引負債の増加985百万円であります。

c.純資産

 当連結会計年度末の純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ255百万円(18.7%)減少し、1,109百万円となりました。

 主な増減は、第三者割当による資本金及び資本剰余金の増加229百万円、親会社株主に帰属する当期純損失の計上による利益剰余金の減少538百万円であります。

 

④資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループは、事業運営上必要な資金を確保するとともに、経済環境の急激な変化に耐えうる流動性を維持することを基本方針としております。

当社グループの運転資金需要は、商品の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用であり、それらは主に営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関等からの借入によって賄うことを基本としております。

当社グループの投資資金需要は、設備投資、株式の取得等によるものであり、それらは主に営業活動によるキャッシュ・フロー及び資本市場からの調達によって賄うことを基本としております。

当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況におきましては、前連結会計年度末と比較し134百万円減少し、当連結会計年度末には733百万円となりました。なお、各キャッシュ・フローの状況と増減につきましては、(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況 に記載しております。

 

⑤経営成績に重要な影響を与える要因についての分析

 当社グループが計画する事業戦略や事業展開は、主に投資によるものであり、当初の計画が予定通りに遂行できる保証はありません。企業買収、企業提携その他必要な行為を行い、あるいは有効な対策を講じるのが遅れた場合、または何らかの理由によりこれらを実行し得なかった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。