売上高

利益

資産

キャッシュフロー

セグメント別売上

セグメント別利益

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率


最終更新:

E04497 Japan GAAP

売上高

1,237.2億 円

前期

1,218.7億 円

前期比

101.5%

時価総額

6,480.5億 円

株価

2,177 (01/14)

発行済株式数

297,681,264

EPS(実績)

64.18 円

PER(実績)

33.92 倍

平均給与

1,273.7万 円

前期

1,203.7万 円

前期比

105.8%

平均年齢(勤続年数)

47.0歳(5.0年)

従業員数

34人(連結:819人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」
社名変更

 

3 【事業の内容】

当社グループは、当社、子会社18社及び関連会社27社により構成されており、政府・公共団体や企業にデータ通信や移動体通信等の衛星通信サービスを提供するとともに、有料多チャンネル放送の各チャンネルを運営する放送事業者に衛星回線を提供する「宇宙事業」と、放送事業者に顧客管理業務等のプラットフォームサービスの提供を行うとともに、通信衛星や光ファイバー等の回線を利用して放送や配信を行う「メディア事業」を行っております。

また、当社のその他の関係会社は伊藤忠・フジ・パートナーズ㈱、伊藤忠商事㈱であります。

各事業の内容と各関係会社の位置付けは次のとおりであります。(各事業は、セグメント情報における報告セグメントの区分と同一であります。)

なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。

 

<宇宙事業>

宇宙事業は、静止軌道上に打ち上げた通信衛星を利用し、広域性、柔軟性、並びに耐災害性等の衛星の優位点を活かして、政府機関、公共団体、国内外企業、移動体向けに通信サービスを提供するとともに、有料多チャンネル放送の各チャンネルを運営する放送事業者に衛星回線を提供しております。 

また、衛星から得られる画像や位置情報等の様々なデータを解析し提供するサービスをはじめとする、スペースインテリジェンス事業も展開しております。

宇宙事業には、スカパーJSAT㈱の宇宙事業部門を中心として、スカパーJSAT㈱の子会社であるJSAT International Inc.、JSAT MOBILE Communications㈱、JSAT IOM Limited、㈱ディー・エス・エヌ、㈱Orbital Lasersが関わっております。

 

<メディア事業>

メディア事業は、東経110度で運用中の衛星を利用し、デジタルテレビですぐに楽しめる約70チャンネルを提供する「スカパー」と、東経124度及び128度で運用中の衛星を利用し、より多くの約140チャンネルを提供する「スカパープレミアムサービス」を提供し、プラットフォーム事業者として、顧客管理業務や広告宣伝等の有料多チャンネル放送の普及促進、放送信号のデジタル化・暗号化等も行っております。また、NTTグループの光ファイバー網を利用した地上波、BS、110度CS放送の再送信サービス等を提供しております。更に、従来型の有料多チャンネル放送サービスに加え、有料配信サービスの「SPOOX」(スプークス)、放送契約者向け無料配信サービスの「スカパー番組配信」を提供しております。その他、配信サービスを展開する事業者を支援するサービスである「メディアHUBクラウド」等を展開しております。

メディア事業には、スカパーJSAT㈱のメディア事業部門を中心に、当社の子会社で放送事業者である㈱スカパー・エンターテイメント、当社運営チャンネルの放送や配信の運行支援業務等を行う㈱スカパー・ブロードキャスティング及びスカパーJSAT㈱の子会社である㈱スカパー・ピクチャーズが関わっております。

 

 

当社グループの事業系統図

 

※画像省略しています。
25/06/17

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

なお、本文中の記載金額は、億円単位の表示は億円未満四捨五入とし、百万円単位の表示は百万円未満切捨てとしております。

 

(1) 経営成績

当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善する下で、緩やかに回復しております。

当社グループを取り巻く環境としては、宇宙関連市場においては、航空機向けの移動体衛星通信や、安全保障領域、防災・減災等での衛星データ利活用の需要が拡大しております。一方、大規模な低軌道衛星コンステレーションによる通信サービスが本格的に開始され、価格及びサービスの競争が激化する等ビジネスの環境が大きく変化しております。

メディア関連市場においては、動画配信サービスとのコンテンツ及び顧客の獲得競争が激しくなる等厳しい市場環境が続いております。一方、新たな視聴デバイスの普及や、リアルイベントに加えオンラインでのライブイベント等のメディア消費の多様化により、市場機会が広がっております。

 

このような経済状況の下、当連結会計年度の当社グループの連結経営成績は次のとおりとなりました。

区分

前期

(百万円)

当期

(百万円)

前期比

(百万円)

増減率

営業収益

121,872

123,721

1,848

1.5

営業利益

26,545

27,488

943

3.6

経常利益

27,128

27,290

162

0.6

税金等調整前当期純利益

26,259

27,937

1,678

6.4

親会社株主に帰属する当期純利益

17,739

19,106

1,367

7.7

 

メディア事業における視聴料・業務手数料・基本料収入が23億円減少した一方で、宇宙事業におけるスペースインテリジェンス事業及び開拓領域の増収19億円やグローバル・モバイル分野の増収8億円等により営業収益、営業利益は増加いたしました。

また、持分法による投資損失が8億円増加した一方で、特別利益に投資有価証券及び子会社株式の売却益を合計6億円計上した他、投資有価証券評価損の計上があった前期と比較して特別損失が9億円減少したこと等により、親会社株主に帰属する当期純利益についても増益となりました。

なお、EBITDAは前期比6億円減少し、474億円となっております。

 

当社グループのセグメント別の概況は次のとおりであります。(経営成績については、セグメント間の内部営業収益等を含めて記載しております。)

 

<宇宙事業>

(通信関連事業)

  既存顧客との長期契約締結による国内衛星通信事業の基盤強化として、東日本高速道路㈱、中日本高速道路㈱、西日本高速道路㈱との間で、2024年4月に10年間の次期衛星通信サービス契約を締結いたしました。

 将来のグローバル・モバイル分野を中心とする成長市場の通信需要に対応するため、Thales Alenia Space France SAS(以下「Thales社」)との間で、フルデジタル衛星(軌道上でカバーエリアや伝送容量を柔軟に変更することで極めて自由度の高い通信サービスを行う能力を有する大容量衛星)「JSAT-31」の調達契約を2024年5月に締結いたしました。また、Thales社との間で、日本エリア向けにサービスを提供する通信衛星の後継機となる「JSAT-32」の調達契約を2025年2月に締結いたしました。既存衛星に、これらの通信衛星及び現在調達中のフルデジタル衛星「Superbird-9」を加えた衛星フリートにより、革新的な次世代通信サービスを展開し、既存顧客の利用拡張や新規案件の獲得を目指してまいります。

 新たな通信技術の確立に向けて、2024年11月に横浜衛星管制センター内に非地上系ネットワーク(NTN:Non-Terrestrial Network)の技術検証環境「Universal NTNイノベーションラボ」を構築いたしました。ユーザが意識することなく、いつでも、どこでも最適な通信経路にシームレスに自動で接続できる革新的なネットワークの実現を目指してまいります。

 

(スペースインテリジェンス事業)

  衛星画像販売サービスの収益拡大に向けて、政府向け衛星画像提供に関わる新たな契約を締結いたしました。また、地球観測衛星データの安定供給能力の強化を目的とした自社保有低軌道衛星コンステレーションの構築に向けて、約230百万米ドルの投資を決定いたしました。本投資では、2025年2月に米国に設立した連結子会社JSAT Beyond Innovation LLCが、米国Planet Labs PBCから次世代光学観測衛星「Pelican」を10機調達し、保有する予定です。世界最高水準の解像度となる衛星画像の活用により、安全保障領域等の需要拡大に対応するとともに、防災・減災をはじめとする多様な需要を取り込み、事業を拡大してまいります。

 

(開拓領域)

新たな技術を用いたサービスの事業化について、以下の取り組みを実施いたしました。

日本電信電話㈱との合弁会社である㈱Space Compassは、㈱NTTドコモとともに、2024年5月にAirbus Defence and Space Limited及びAALTO HAPS Limitedとの資本業務提携に合意いたしました。この資本業務提携では、ケニア上空の高度約20kmの成層圏を飛行するHAPS(高高度プラットフォーム)を介した、スマートフォンへのデータ通信実証に成功いたしました。今後は、HAPSの早期商用化に向けた開発を推進し、宇宙RAN(Radio Access Network)事業のサービス実現を加速してまいります。更に、新明和工業㈱及び㈱三菱総合研究所とともに、国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が公募した「経済安全保障重要技術育成プログラム」における「HAPSによるリモートセンシングを用いたMDA(海洋状況把握)システムと運航管理技術の開発・実証」を通じて、HAPSを活用したリモートセンシング実現に向けた取り組みも進めてまいります。

連結子会社㈱Orbital Lasersは、2024年8月に国立研究開発法人 宇宙航空研究開発機構(以下「JAXA」)と「高度計ライダー衛星 衛星システム/衛星運用システム概念設計」に関する研究開発契約を締結いたしました。JAXAが研究開発を進める高度計ライダー衛星に係る概念設計に取り組みつつ、将来の事業化の道筋を描いてまいります。

低軌道における衛星管制・地上局サービスの強化に向けて、超小型衛星コンステレーションの企画・設計から量産化、運用まで総合的なソリューションを提供する㈱アークエッジ・スペースと、2025年2月に資本業務提携契約を締結いたしました。超小型衛星の管制業務や地上局相互利用、超小型衛星ミッションを活用した事業における連携を進めてまいります。

 

以上の結果、当連結会計年度の宇宙事業の経営成績は次のとおりとなりました。


 

前期
(百万円)

当期
(百万円)

前期比
(百万円)

増減率

営業収益

 

 

 

 

 

外部顧客への営業収益

58,276

60,601

2,324

4.0

セグメント間の内部営業収益等

6,473

4,100

△2,372

△36.7

64,749

64,701

△47

△0.1

営業利益

22,798

21,978

△820

△3.6

セグメント利益(親会社株主に帰属する当期純利益)

15,532

15,218

△314

△2.0

 

スペースインテリジェンス事業及び開拓領域の収益の増加19億円や、北米子会社の収益拡大及び円安の影響によるグローバル・モバイル分野の収益の増加8億円があった一方で、4K放送終了等による放送トラポン収入の減少28億円等により、営業収益は前期とほぼ同水準となりました。しかしながら、Horizons-4事業の開始等に伴う北米子会社の営業費用の増加6億円等により、営業利益は減益となりました

また、持分法による投資損失の増加5億円や、投資有価証券売却益4億円等により、セグメント利益についても減益となりました。

 

<メディア事業>

(放送・配信事業)

スポーツコンテンツの取り組みとして、「プロ野球セット」で2024年シーズンプロ野球セ・パ12球団の公式戦全試合を生放送・配信するとともに、国内サッカー三大タイトルの1つであり、Jリーグの全60クラブが参戦する「JリーグYBCルヴァンカップ」の全試合、及び海外サッカー「ドイツ ブンデスリーガ」の全試合を放送・配信いたしました。

リアルサービスとして、「ドイツ ブンデスリーガ」からVfBシュトゥットガルトを招聘し、公益社団法人 日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)及び㈱NTTドコモとの共催により、「Jリーグインターナショナルシリーズ2024 powered by docomo」を開催しました。また、web3サービス「スカパー投票」での「サッカー試合結果予想企画」等、リアルとバーチャルを掛け合わせた施策にも取り組んでおります。

“これだけ観たい”に応えるPPV(ペイ・パー・ビュー)型のコンテンツ提供サービスとして、月額放送サービス未加入でも番組コンテンツ単位の視聴が可能となる「スカパーSチケット」を2024年12月より開始いたしました。

コネクテッドTV(以下「CTV」)領域での事業参入に向けて、「スカパー+ネットスティック」(TVに接続するだけで、普段スマホで視聴しているコンテンツを簡単にテレビの大画面で楽しめたり、多彩な動画配信サービスを横断してコンテンツの視聴や検索ができる端末)を開発しており、2024年10月から放送サービス契約者及びパートナー企業の顧客を対象としたモニター向けサービスを提供しております。これまで放送・配信事業で培ってきた経験を活かし、「コンテンツとの出会い」や、「観たい」を追求したサービスを提供し、衛星放送プラットフォーマーから放送・配信を横断したハイブリッド型プラットフォーマーへの進化を目指してまいります。

BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)分野でのビジネス拡大に向け、生成AIを活用したハイブリッド型コンタクトセンターの早期実現を推進するため、2025年1月に㈱ベルシステム24ホールディングスへ当社の完全子会社であった㈱スカパー・カスタマーリレーションズ株式の51%を売却し、同社を合弁会社といたしました。本合弁会社化で推進するDX化により、顧客に提供するサービス品質の更なる向上、「スカパー」カスタマーセンターオペレーションの更なる効率化の促進及び放送サービスの収益性向上を目指してまいります。

 

(光アライアンス事業)

光ファイバーによる地上デジタル・BSデジタル等の再送信サービスでは、着実に提供エリア拡大を進めており、2025年3月末時点における提供エリアは37都道府県にわたり、提供可能世帯数は約4,364万世帯、接続世帯数は286万世帯に達しております。また、ケーブルテレビ事業者向けパススルー方式による視聴鍵管理機能の提供サービスは、2025年3月末時点で34局の導入が決定しております。

 

 

(開拓領域)

アニメを中心とした映像コンテンツの企画・製作投資・販売、及び周辺事業を推進すべく、2024年4月に連結子会社として㈱スカパー・ピクチャーズを設立いたしました。出資第1作目として、「チ。-地球の運動について-」をアニメ化し、2024年10月より放送・配信しております。

web3領域では、㈱Crypto Garageとクリエイター支援を目的として、web3関連の事業及びサービスの共創連携について、2024年12月に基本合意いたしました。クリエイター及び視聴者の行動変容を促す動機やその要因を検証するため、2025年1月より「クリエイター支援プラットフォーム」の実証実験を開始しております。

 

当連結会計年度における放送サービスの加入件数は次のとおりとなりました。

 

新規

解約

純増減

累計

当期

509千件

647千件

△138千件

2,602千件

前期比

△30千件

△26千件

△4千件

△138千件

 

 

以上の結果、当連結会計年度のメディア事業の経営成績は次のとおりとなりました。


 

前期
(百万円)

当期
(百万円)

前期比
(百万円)

増減率

営業収益

 

 

 

 

 

外部顧客への営業収益

63,596

63,120

△476

△0.7

セグメント間の内部営業収益等

2,932

2,393

△538

△18.4

66,528

65,514

△1,014

△1.5

営業利益

4,402

6,265

1,863

42.3

セグメント利益(親会社株主に帰属する当期純利益)

2,548

4,433

1,885

74.0

 

光アライアンス事業におけるFTTH収入の増加3億円がありましたが、放送・配信事業における視聴料・業務手数料・基本料収入が23億円減少したこと等により、営業収益は減少いたしました。一方で、営業費用における4K放送終了等による通信費の減少27億円、設備の運用効率向上に伴う減価償却費の削減13億円等により、営業利益は前期比19億円の増益となりました。

また、特別利益に子会社株式売却益3億円を計上した他、投資有価証券評価損の計上があった前期と比較して特別損失が9億円減少したこと等により、セグメント利益についても増益となりました。

 

生産、受注及び販売の実績は次のとおりであります。

a. 生産実績

当社及び連結子会社は、サービスの提供にあたり、製品の生産を行っていないため、生産実績について記載すべき事項はありません。

b. 受注実績

当社及び連結子会社は、受注生産を行っておりませんので記載すべき事項はありません。

c. 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

前期比(%)

宇宙事業(百万円)

60,601

4.0

メディア事業(百万円)

63,120

△0.7

合計(百万円)

123,721

1.5

 

(注1) セグメント間取引については相殺消去しております。

(注2) 主な相手先別の販売実績については、当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため記載を省略しております。

 

(2) 財政状態

当連結会計年度末における資産合計は4,034億円となり、前連結会計年度末比(以下「前期比」)20億円減少いたしました

流動資産は、衛星画像の仕入等により前渡金が22億円増加いたしましたが、Xバンド事業に関する債権回収等による売掛金の減少41億円等により、前期比27億円減少いたしました。

有形固定資産及び無形固定資産は、設備投資による増加244億円、減価償却費による減少183億円等により、前期比47億円増加いたしました。

投資その他の資産は、Horizons 3e事業に関する貸付金の回収等により、前期比40億円減少いたしました。

 

当連結会計年度末における負債合計は1,192億円となり、前期比142億円減少いたしました
 主な減少はXバンド事業及びHorizons 3e事業に関する借入金の返済等による有利子負債の減少107億円、未払法人税等の減少14億円であります。

 

当連結会計年度末における非支配株主持分を含めた純資産は2,842億円となり、前期比122億円増加いたしました主な増加は親会社株主に帰属する当期純利益の計上等による利益剰余金の増加129億円であります。

 

(3) キャッシュ・フロー

当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益と減価償却費の合計462億円に加え、売上債権の減少41億円や、法人税等の支払88億円等により、424億円の収入(前期は424億円の収入)となりました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産及び無形固定資産の取得による支出240億円、㈱Space Compassへの追加出資等に係る関係会社株式の取得による支出73億円、Horizons 3e事業に関する貸付金の回収による収入47億円等により、258億円の支出(前期は154億円の支出)となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出110億円、配当金支払による支出62億円等により、167億円の支出(前期は211億円の支出)となりました。

以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前期比2億円増加し、1,145億円となりました。

 

(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

(財務戦略の基本的な考え方)

当社グループは、グループミッション「Space for your Smile」を、持続可能な社会に向けた活動を進めるための「サステナビリティ方針」としても掲げ、社会的課題を解決すると共に、企業価値を向上させることを目指しております。このミッションの実現のため、健全な財務体質と資本効率の向上を両立させながら、基礎収益力の向上に向けた成長分野への投資を推進することを財務戦略の基本方針としています。

 

(資金需要の主な内容及び資金調達)
  当社グループにおける主な資金需要は、事業活動上の必要な運転資金、宇宙事業における通信衛星設備等の調達やメディア事業における放送・配信設備の拡充等における設備投資資金、戦略的なM&A資金等です。これらの資金需要は、主に営業キャッシュ・フローにより賄っておりますが、必要に応じて社債発行や借入による資金調達を行っております。また、機動的な資金調達を可能とすべく400億円の社債発行登録枠を確保しております。
  なお当社グループでは、一定の手元流動性を維持する資金計画を作成・実行するとともに、取引金融機関とコミットメントライン契約及び当座貸越契約(合計132億円)を締結して資金の流動性リスクに備えております。また、キャッシュ・マネジメント・システムによるグループ内資金の活用により、資金効率の向上に努めております。
 
(借入金の状況と返済方針)
  当連結会計年度末における借入金残高は452億円となっておりますが、このうちXバンド事業に関する金融機関からの借入金322億円については当該事業に係る防衛省に対する債権の回収により、Horizons 3e事業に関する金融機関からの借入金115億円については当該事業に係る営業キャッシュ・フローにより返済する予定としております。

 

(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成に当たって当社グループが用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。

 

① 貸倒引当金

売上債権や貸付金等の貸倒損失に備えるため、過去の債権回収実績や債務者の財政状態より算出した回収不能見込額を貸倒引当金として計上しております。このため、将来債務者の財政状態悪化により支払能力が低下した場合、引当金の追加計上または貸倒損失が発生する可能性があります。

 

② 固定資産の減損

管理会計上の区分に基づいた各事業用資産グループの営業活動から生じる損益が継続してマイナス又はマイナスの見込みの場合、当該資産グループの回収可能価額を見積り、回収可能価額が帳簿価額を下回った場合、その差額を減損損失として計上しております。このため、将来事業用資産グループの収益性の低下等により投資額の回収が見込めなくなる場合、減損損失の計上が必要となる可能性があります。

 

③ 投資の減損

所有する有価証券、投資有価証券及び出資金の投資価値が著しく下落した場合、回復する見込みがあると認められる場合を除き、減損処理を行っております。このため、将来の市況悪化や投資先の業績悪化により、現在の投資簿価に反映されていない損失が発生した場合や投資簿価の回収が困難となった場合、評価損の計上が必要となる可能性があります。

 

④ 繰延税金資産の回収可能性

繰延税金資産は、将来回収が見込まれる一時差異等に係る税金の額を計上しておりますが、その回収可能性は将来の合理的な課税所得の見積りにより判断しております。このため、業績悪化による課税所得の見積りの変更等により回収可能性の見直しが必要となる場合、繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性があります。