売上高

利益

資産

キャッシュフロー

セグメント別売上

セグメント別利益

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率


最終更新:

E03208 Japan GAAP

売上高

212.3億 円

前期

192.8億 円

前期比

110.1%

時価総額

83.1億 円

株価

616 (03/28)

発行済株式数

13,495,248

EPS(実績)

44.61 円

PER(実績)

13.81 倍

平均給与

491.2万 円

前期

429.1万 円

前期比

114.5%

平均年齢(勤続年数)

46.7歳(16.7年)

従業員数

25人(連結:639人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

3【事業の内容】

 当社グループは、アシードホールディングス株式会社(当社)、連結子会社7社、持分法適用非連結子会社1社及び持分法適用関連会社1社により構成されており、自販機運営リテイル、飲料製造、不動産運用及びその他を主な事業としております。

 当社グループの事業内容及び当社と主な関係会社の各事業に係る位置付け、セグメントの関連は次のとおりであります。

 また、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。

セグメントの名称

事業内容

会社名

自販機運営リテイル事業

主にカップ飲料、缶・ボトル飲料、紙パック飲料、スナック食品等のスマートストア(自販機)による小売販売及び運営管理

アシード株式会社
株式会社いいじま

(国内2社)

飲料製造事業

主に清涼飲料及び、低アルコール飲料、健康茶飲料の企画、製造、販売

アシードブリュー株式会社

宝積飲料株式会社

株式会社河村農園

HaLong Beer And Beverage Joint Stock Company(持分法適用)

ASEED(Thailand)Co.,Ltd.(持分法適用)

(国内3社、海外2社)

不動産運用事業

オフィスビル、商業施設等の開発及び賃貸等、グループ所有の不動産の有効活用と効率管理

当社

アオンズエステート株式会社

(国内2社)

その他事業

倉庫事業、物流事業、環境事業

ロジックイノベーション株式会社

(国内1社)

 

 

 

[事業系統図]

 以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。

※画像省略しています。

※ASEED(Thailand)Co.,Ltd.は、清算手続を開始しているため表中に記載しておりません。

23/06/21

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概況

① 財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、エネルギーや原材料価格の上昇・高止まりの影響を受け、多くの商品の値上げが実施されたものの、新型コロナ感染者の減少を受けた規制緩和やコロナ禍の自粛で大幅に増加した貯蓄に支えられ、個人消費は回復基調を示しています。

 この結果、当連結会計年度の資産合計は16,576百万円(前連結会計年度末比 1,463百万円増)、負債合計は10,955百万円(同 947百万円増)及び純資産は5,620百万円(同 516百万円増)となりました。

 また、当連結会計年度の経営成績は、売上高21,228百万円(前年同期比10.1%増)、営業利益675百万円(同4.3%増)、経常利益926百万円(同2.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益602百万円(同237.3%増)となりました。

 セグメントの経営成績は、次のとおりであります。なお、売上高は外部顧客への売上高を記載しております。

イ. 自販機運営リテイル事業

 自販機運営リテイル事業におきましては、生産・物流コストの高騰に対して生産性の向上を図ると共に、商品価格の改定を実施し、収益性の改善に取り組みました。また、3月には国産果実のおいしさ届ける「アシードアスター 有田みかんのチューハイ」と、ワイン用ブドウ品種の果汁で作る「女王のノンアル スパークリングテイスト」を新発売し好評いただいています。加えてグループ一体で価値向上に取り組むアシードブランドの商品開発が認められ、「アシードアスター 沖縄シークヮーサーのチューハイ」が第61回ジャパン・フード・セレクションのグランプリを受賞しました。

 この結果、自販機運営リテイル事業の売上高は12,836百万円(前年同期比3.6%増)、セグメント利益は112百万円(前年同期は54百万円のセグメント損失)となりました。

ロ. 飲料製造事業

 飲料製造事業におきましては、昨年発表し準備を進めていた宝積飲料株式会社志和工場の製造設備更新が1月に完了し、アシードグループの西の製造拠点として缶・ビン炭酸飲料の製造能力を増強しました。また、アシードブリュー株式会社宇都宮飲料工場では全体の照明の60%をLEDへ移行するなど、サステナビリティへの取組みを着実に推進しています。

 この結果、飲料製造事業の売上高は8,015百万円(前年同期比21.8%増)、セグメント利益は853百万円(同 2.2%減)となりました。

ハ. 不動産運用事業

 不動産運用事業におきましては、当社及びアオンズエステート株式会社を中心に所有不動産の運用を行っており、不動産運用事業による売上高は137百万円(前年同期比1.2%増)、セグメント利益は204百万円(同 0.6%減)となりました。なお、売上高はセグメント間の内部売上高218百万円を含めると355百万円となります。

ニ. その他事業

 その他事業におきましては、国内消費の回復を受け、ロジックイノベーション株式会社の物流部門への引き合い増加に対応するとともに、グループ内各社の物流の課題への取組み強化を図っています。

 この結果、その他事業の売上高は238百万円(前年同期比38.5%増)、セグメント損失は2百万円(前年同期は3百万円のセグメント利益)となりました。

② キャッシュ・フローの状況

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は、1,136百万円(前年同期比23.1%増)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益857百万円、減価償却費605百万円、棚卸資産の減少額421百万円及びその他の負債の増加額117百万円等によるものです。一方で、持分法による投資利益218百万円、売上債権の増加額231百万円及び仕入債務の減少額225百万円等による資金の減少がありました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は、1,678百万円(同248.2%増)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出1,502百万円等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果得られた資金は、748百万円(前年同期は509百万円の支出)となりました。これは主に短期借入金の純増額430百万円及び長期借入れによる収入1,500百万円等によるものであります。一方で、長期借入金の返済による支出709百万円、リース債務の返済による支出307百万円及び配当金の支払額164百万円等による資金の減少がありました。

 この結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ215百万円増加し、当連結会計年度末には1,067百万円となりました。

③生産、受注及び販売の状況

イ.生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

  至 2023年3月31日)

前年同期比(%)

飲料製造事業

 

 

 

炭酸飲料(百万円)

1,665

92.7

 

非炭酸飲料(百万円)

1,787

123.1

 

低アルコール飲料(百万円)

3,686

118.1

 

ソフトパウチ飲料(百万円)

713

121.1

 

その他(百万円)

147

合計(百万円)

8,000

114.9

(注)1.自販機運営リテイル事業・不動産運用事業・その他事業において生産活動は行っておりません。

2.その他は株式会社河村農園が行っている茶葉の製造であり、当期から連結の範囲に含めているため前年同期比を記載しておりません。

3.当期より生産実績についても有償支給された原料代等を控除した純額で記載しております。

ロ.受注状況

 当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

飲料製造事業

 

 

 

 

 

炭酸飲料

1,667

106.1

60

102.3

 

非炭酸飲料

1,787

123.1

 

低アルコール飲料

3,718

131.9

211

117.9

 

ソフトパウチ飲料

716

124.9

76

103.9

 

その他

143

21

合計

8,033

125.2

370

118.4

(注)1.自販機運営リテイル事業・不動産運用事業・その他事業において生産活動は行っておりません。

2.その他は株式会社河村農園が行っている茶葉の製造であり、当期から連結の範囲に含めているため前年同期比を記載しておりません。

3.当期より受注実績についても有償支給された原料代等を控除した純額で記載しております。

 

ハ.商品仕入実績

 当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

前年同期比(%)

自販機運営リテイル事業(百万円)

6,322

103.7

合計(百万円)

6,322

103.7

(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。

2.飲料製造事業において商品仕入活動を行っておりますが、金額に重要性がないため記載しておりません。また不動産運用事業・その他事業においては商品仕入活動を行っておりません。

ニ.販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

前年同期比(%)

自販機運営リテイル事業(百万円)

12,836

103.6

飲料製造事業(百万円)

8,015

121.8

不動産運用事業(百万円)

137

101.2

その他事業(百万円)

238

138.5

合計(百万円)

21,228

110.1

(注)セグメント間の取引については、相殺消去しております。

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2023年6月21日)現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、期末時点で入手可能な情報を基に、検証等を行っております。

(事業用固定資産の減損処理)

 当社グループでは、減損の兆候がある資産グループのうち、収益性の低下により割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回ることとなった資産グループについては、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。割引前将来キャッシュ・フローにつきましては事業計画を基礎としており、事業計画策定においては販売予測や経費削減策等の仮定を用いております。減損の兆候の把握、減損損失の認識並びに測定にあたっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合減損処理が必要となる可能性があります。

② 財政状態の分析

イ.流動資産

 当連結会計年度末における流動資産は、5,696百万円となり、前連結会計年度末に比べ165百万円増加いたしました。これは現金及び預金の増加173百万円、受取手形及び売掛金の増加276百万円、商品及び製品の減少451百万円及びその他の増加152百万円等によるものであります。

ロ.固定資産

 当連結会計年度末の固定資産は10,880百万円となり、前連結会計年度末に比べ、1,298百万円増加いたしました。これは建物及び構築物(純額)の増加138百万円、機械装置及び運搬具(純額)の増加1,069百万円、建設仮勘定の減少114百万円、のれんの増加82百万円、投資有価証券の増加239百万円及びその他の減少90百万円等によるものであります。

ハ.流動負債

 当連結会計年度末における流動負債は8,035百万円となり、前連結会計年度末に比べ356百万円増加いたしました。これは買掛金の減少190百万円、短期借入金の増加430百万円、1年内返済予定長期借入金の増加130百万円、未払金の増加122百万円及び未払法人税等の減少98百万円等によるものであります。

ニ.固定負債

 当連結会計年度末の固定負債は2,920百万円となり、前連結会計年度末に比べ590百万円増加いたしました。これは長期借入金の増加667百万円等によるものであります。

ホ.純資産

 当連結会計年度末における純資産合計は5,620百万円となり、前連結会計年度末に比べ516百万円増加いたしました。これは親会社株主に帰属する当期純利益による増加602百万円、剰余金の配当による減少164百万円及び為替換算調整勘定の増加64百万円等によるものであります。

③ 経営成績の分析

イ.売上高

 自販機運営リテイル事業は、テレワークの定着したオフィスや集客が遅れる観光地やレジャー施設などのインドア・ロケーションを中心に販売数量の低迷が続き収益面では厳しい状況が続いており、12,836百万円の売上高となりました。飲料製造事業は大手ブランドメーカーの厚い信頼を得て缶チューハイ等のOEM、ODMが着実に伸長するとともに、パウチ製品の製造数も増加し、8,015百万円の売上高となりました。不動産運用事業は、グループ物流施設稼働による賃料収入の減少などにより137百万円、その他事業はロジックイノベーション株式会社の物流事業の増加などで66百万円増の238百万円の売上高となりました。

ロ.売上原価、販売費及び一般管理費

 売上原価につきましては、1,551百万円の増加となりました。

 販売費及び一般管理費が売上高に占める比率は、前連結会計年度と比較して1.6%減少いたしました。

 

ハ.営業外収益、営業外費用

 営業外収益は、前連結会計年度に比べ39百万円増加し、369百万円となりました。その主な要因は、持分法による投資利益の増加96百万円、投資事業組合運用益の減少25百万円及び助成金収入の減少36百万円等によるものであります。

 営業外費用は、前連結会計年度に比べ43百万円増加し、117百万円となりました。その主な要因は、支払補償費の増加48百万円等によるものであります。

ニ.特別利益、特別損失

 特別損失として、のれん等を減損処理し、減損損失46百万円を計上いたしました。

④ 経営戦略の現状と見通し

 新型コロナウイルス感染拡大を受けた人流の抑制は解除に向かうものの、来日客を見込んでいる観光・レジャー施設の低迷やテレワーク定着によるオフィス内需要減退の影響を受け、経営の見通しは困難な状況でありますが、当社グループの経営戦略の柱は、当社独自のビジネスモデルを展開することで他社との差別化を図ることであります。具体的には、「フルライン自販機への集約」、「自社ブランド商品の強化」、「本格オフィスコーヒーカフェバーの展開」に加え、フルライン自販機にカップコーヒーや食品・物販等の自販機をセットにした「スマートストア」の強化を図ってまいります。特に、フルライン自販機につきましては、飲料メーカー数台分の売れ筋商品を1台の自販機に集約することで、過剰に設置された自販機の消費電力の削減を図るとともに、景観保全にも積極的に取組んで社会的使命を果たしてまいります。

 自販機運営リテイル事業は引き続き異業種との競争激化や労務問題によるコストアップ等により厳しい事業環境が続く一方、飲料製造事業では資材・原材料高、電力・燃料費の高騰で予断は許さないものの、適切な価格転嫁を実行しながら、ODM営業の強化と安定的・効率的な生産体制の構築に取り組むとともに、ソフトパウチ飲料の製造により収益率の向上を図ってまいります。

⑤ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当社グループの資金状況は、営業活動によるキャッシュ・フローでは、前連結会計年度と比較して、213百万円増加の1,136百万円のキャッシュを得ております。その主な要因は、税金等調整前当期純利益、減価償却費等による収入によるものであります。支出については、売上債権の増加、仕入債務の減少加等による支出によるものであります。
 投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比較して、1,196百万円支出が増加し1,678百万円を支出しております。その主な要因は、飲料製造事業における製造設備新設による支出等によるものであります。
 財務活動によるキャッシュ・フローでは、前連結会計年度の509百万円の支出に対し、748百万円の収入となりました。その主な要因は、短期借入金の純増減額及び長期借入による収入によるものであります。

 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、経営環境や金利動向を考慮しながら、「必要な資金を、安定的に調達すること」を基本方針とし、事業運営上必要な資金の確保及び経済環境の急激な変化に耐えうる流動性維持に努めております。

 調達手段として、長期運転資金及び設備投資資金については、営業活動により得られたキャッシュ・フロー及び金融機関からの長期借入を基本とし、短期資金需要については、営業活動により得られたキャッシュ・フロー及び金融機関からの短期借入を基本としております。借入については、グループ会社で一元化することにより有利子負債の削減、安定的かつ効率的な資金調達を心掛けております。