売上高

利益

資産

キャッシュフロー

セグメント別売上

セグメント別利益

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率


最終更新:

E03208 Japan GAAP

売上高

232.6億 円

前期

212.3億 円

前期比

109.6%

時価総額

83.8億 円

株価

621 (07/12)

発行済株式数

13,495,248

EPS(実績)

56.91 円

PER(実績)

10.91 倍

平均給与

478.5万 円

前期

491.2万 円

前期比

97.4%

平均年齢(勤続年数)

45.1歳(13.2年)

従業員数

25人(連結:744人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

3【事業の内容】

 当社グループは、アシードホールディングス㈱(当社)、連結子会社9社及び持分法適用関連会社1社により構成されており、自販機運営リテイル事業、飲料製造事業、不動産運用事業及びその他事業を主な事業としております。

 当社グループの事業内容及び当社と主な関係会社の各事業に係る位置付け、セグメントの関連は次のとおりであります。

セグメントの名称

事業内容

会社名

自販機運営リテイル事業

主に缶・ボトル飲料、カップ飲料、紙パック飲料、スナック食品等のスマートストア(自販機)による小売販売及び運営管理、自社ブランド商品の販売

アシード㈱
㈱いいじま

(国内2社)

飲料製造事業

清涼飲料、ソフトパウチ飲料、低アルコール飲料及び健康茶飲料の企画・製造・販売、茶葉の受託加工

アシードブリュー㈱

宝積飲料㈱

㈱河村農園

静岡ローストシステム㈱

マルサン萩間茶㈱

HaLong Beer And Beverage Joint Stock Company(持分法適用)

(国内5社、海外1社)

不動産運用事業

オフィスビル、商業施設等の開発及び賃貸等、グループ所有の不動産の有効活用と効率管理

当社

アオンズエステート㈱

(国内2社)

その他事業

倉庫事業、物流事業、環境事業

ロジックイノベーション㈱

(国内1社)

 また、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しております。これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。

 

[事業系統図]

 以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。

※画像省略しています。

24/06/26

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概況

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の規制解除による人流の増加やインバウンド需要の回復により、景気は持ち直しの動きを示しています。一方で、電気などエネルギー価格の上昇や人件費の負担の増加によるコスト増加などが、今後懸念されています。

 この環境下において当社グループは、「ASEEDING THE FUTURE 人地球未来 ― すべての笑顔と健康のためにの実践に向けて更新した中期経営計画に基づきブランド創造企業への挑戦既存事業の構造改革M&Aによるグループ強化新規事業・海外事業の強化を中心とした成長の加速に取り組んでいます

 この結果、当連結会計年度の資産合計は18,928百万円(前連結会計年度末比2,351百万円増)、負債合計は12,298百万円(同1,342百万円増)及び純資産は6,630百万円(同1,009百万円増)となりました。

 また、当連結会計年度の経営成績は、売上高23,260百万円(前年同期比9.6%増)、営業利益767百万円(同13.6%増)、経常利益1,038百万円(同12.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益768百万円(同27.6%増)となりました。

 セグメントの経営成績は、次のとおりであります。なお、売上高は外部顧客への売上高を記載しております。

(a) 自販機運営リテイル事業

 自販機運営リテイル事業におきましては、生産・物流コストの高騰に対して業務の見直しによる生産性の向上や売価の適正化により収益性の改善に取り組むとともに、M&Aの一環として東北地区や北関東地区で計1,000台以上の自販機営業権の譲受を実施しましたグループの既存の自販機網に譲受した自販機を組み込み、効率的な運営を目指します。

 自社ブランド商品におきましては、2月に黒酢を使用したカシス味のリフレッシュドリンク「SU:RESH(スレッシュ)」を発売した他、3月に国産果実のストレート果汁を使用したRTD商品の新たなブランドとして、アルコール分3%の創作カクテル「家バル(ファジーネーブル/モスコミュール)」と、アルコール分7%の無糖サワー「大人のCRAFT無糖サワー(沖縄 完熟シークヮーサー/愛媛 河内晩柑)」を発売するなど、当連結会計年度において新商品を8点、リニューアル商品を2点発売し、ブランド創造企業への取り組みを強化しました。

 この結果、自販機運営リテイル事業の売上高は14,003百万円(前年同期比9.1%増)、セグメント利益は192百万円(前年同期比71.5%増)となりました。

(b) 飲料製造事業

 飲料製造事業におきましては、原材料・資材・燃料費の高騰に対応した価格設定を行い、収益性の改善を進めると共に炭酸缶ラインの東西2拠点体制による営業力の強化を推進しました

 設備投資として、アシードブリュー㈱の宇都宮飲料工場の老朽化した排水処理施設の改修工事を実施し、処理水質を安定化・維持管理性を向上した他、省エネ化の取り組みとして同工場の屋上に太陽光パネルを設置しました。また当連結会計年度に子会社化した静岡ローストシステム㈱におきましては茶葉の微粉砕加工の受注の増加を受け、微粉砕装置の増設を実施します。

 この結果、飲料製造事業の売上高は8,871百万円(前年同期比10.7%増)、セグメント利益は845百万円(同0.9%減)となりました。

(c) 不動産運用事業

 不動産運用事業におきましては、当社及びアオンズエステート㈱を中心に所有不動産の運用を行っており、不動産運用事業による売上高は141百万円(前年同期比2.9%増)、セグメント利益は208百万円(同2.0%増)となりました。

 なお、売上高はセグメント間の内部売上高219百万円を含めると360百万円となります。

(d) その他事業

 その他事業におきましては、グループ内物流の体制整備を進めており、その一環として2023年10月アシードブリュー㈱宇都宮飲料工場の物流業務をロジックイノベーション㈱に移管しました。引き続き、グループ内各社の物流の内製化に向けて検討を続けております。

 この結果、その他事業の売上高は243百万円(前年同期比2.2%増)、セグメント利益は14百万円(前年同期は2百万円のセグメント損失)となりました。

②キャッシュ・フローの状況

(a) 営業活動によるキャッシュ・フロー

 営業活動の結果得られた資金は、1,690百万円(前年同期は1,136百万円の獲得)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益1,066百万円、減価償却費797百万円、仕入債務の増加額308百万円及びその他の負債の増加額211百万円等によるものです。一方で、持分法による投資利益199百万円、棚卸資産の増加額77百万円及び売上債権の増加額586百万円等による資金の減少がありました。

(b) 投資活動によるキャッシュ・フロー

 投資活動の結果使用した資金は、988百万円(前年同期は1,678百万円の使用)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出533百万円及び連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出655百万円等により資金を使用する一方、有形固定資産の売却による収入175百万円等により資金を獲得したことによるものであります。

(c) 財務活動によるキャッシュ・フロー

 財務活動の結果使用した資金は、206百万円(前年同期は748百万円の獲得)となりました。これは主に短期借入金の純減額580百万円、長期借入金の返済による支出1,009百万円、リース債務の返済による支出224百万円及び配当金の支払額192百万円により資金を使用する一方、長期借入れによる収入1,800百万円により資金を獲得したことによるものであります。

 この結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ502百万円増加し、当連結会計年度末には1,570百万円となりました。

③生産、受注及び販売の状況

(a) 生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2023年4月1日

  至 2024年3月31日)

前年同期比(%)

飲料製造事業

 

 

 

炭酸飲料(百万円)

1,295

77.8

 

非炭酸飲料(百万円)

1,983

110.9

 

低アルコール飲料(百万円)

4,589

124.5

 

ソフトパウチ飲料(百万円)

770

108.0

 

その他(百万円)

1,049

合計(百万円)

9,689

121.1

(注)1.自販機運営リテイル事業・不動産運用事業・その他事業において生産活動は行っておりません。

2.その他は㈱河村農園及び静岡ローストシステム㈱が行っている茶葉の製造などであり、静岡ローストシステム㈱を第1四半期から連結の範囲に含めているため前年同期比を記載しておりません。

 

(b) 受注状況

 当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

飲料製造事業

 

 

 

 

 

炭酸飲料

1,341

80.5

106

175.6

 

非炭酸飲料

1,983

110.9

 

低アルコール飲料

4,565

122.8

186

88.3

 

ソフトパウチ飲料

831

116.1

137

179.2

 

その他

868

99

合計

9,589

119.4

530

143.4

(注)その他は㈱河村農園及び静岡ローストシステム㈱が行っている茶葉の製造などであり、静岡ローストシステム㈱を第1四半期から連結の範囲に含めているため前年同期比を記載しておりません。

 

 

(c) 商品仕入実績

 当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

前年同期比(%)

自販機運営リテイル事業(百万円)

6,829

108.0

合計(百万円)

6,829

108.0

(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。

2.飲料製造事業において商品仕入活動を行っておりますが、金額に重要性がないため記載しておりません。また不動産運用事業・その他事業においては商品仕入活動を行っておりません。

(d) 販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

前年同期比(%)

自販機運営リテイル事業(百万円)

14,003

109.1

飲料製造事業(百万円)

8,871

110.7

不動産運用事業(百万円)

141

102.9

その他事業(百万円)

243

102.2

合計(百万円)

23,260

109.6

(注)セグメント間の取引については、相殺消去しております。

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2024年6月26日)現在において判断したものであります。

①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、期末時点で入手可能な情報を基に、検証等を行っております。

(事業用固定資産の減損処理)

 当社グループでは、減損の兆候がある資産グループのうち、収益性の低下により割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回ることとなった資産グループについては、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。割引前将来キャッシュ・フローにつきましては事業計画を基礎としており、事業計画策定においては販売予測や経費削減策等の仮定を用いております。減損の兆候の把握、減損損失の認識並びに測定にあたっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合減損処理が必要となる可能性があります。

②財政状態の分析

(a) 流動資産

 当連結会計年度末における流動資産は、7,062百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,365百万円増加しました。これは現金及び預金の増加492百万円及び売掛金及び契約資産の増加825百万円等によるものであります。

(b) 固定資産

 当連結会計年度末の固定資産は11,866百万円となり、前連結会計年度末に比べ、986百万円増加しました。これは建物及び構築物(純額)の増加709百万円及び投資有価証券の増加251百万円等によるものであります。

(c) 流動負債

 流動負債は8,880百万円となり、前連結会計年度末に比べ844百万円増加しました。これは買掛金の増加438百万円、短期借入金の減少580百万円、1年内返済予定長期借入金の増加460百万円、未払法人税等の増加127百万円、未払消費税等の増加119百万円及び流動負債のその他の増加290百万円等によるものであります。

(d) 固定負債

 固定負債は3,418百万円となり、前連結会計年度末に比べ497百万円増加しました。これは長期借入金の増加482百万円等によるものであります。

(e) 純資産

 当連結会計年度末における純資産合計は6,630百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,009百万円増加しました。これは親会社株主に帰属する当期純利益による増加768百万円及び自己株式の売却による増加269百万円等によるものであります。

③経営成績の分析

(a) 売上高

 自販機運営リテイル事業は、新型コロナウイルス感染症の規制解除による外出の増加や夏季の気温上昇の恩恵を受け、14,003百万円の売上高となりました。飲料製造事業は大手ブランドメーカーの厚い信頼を得て缶チューハイ等のOEM、ODMが着実に伸長するとともに、子会社化した静岡ローストシステム㈱の売上増などにより8,871百万円の売上高となりました。不動産運用事業は、グループ物流施設稼働による賃料収入の増加などにより141百万円、その他事業はロジックイノベーション㈱の物流事業の増加などにより243百万円の売上高となりました。

(b) 売上原価、販売費及び一般管理費

 売上原価につきましては、1,278百万円の増加となりました。

 販売費及び一般管理費が売上高に占める比率は、前連結会計年度と比較して0.2%減少いたしました。

(c) 営業外収益、営業外費用

 営業外収益は、前連結会計年度に比べ38百万円減少し、330百万円となりました。その主な要因は、助成金収入の減少37百万円等によるものであります。

 営業外費用は、前連結会計年度に比べ58百万円減少し、59百万円となりました。その主な要因は、支払補償費の減少48百万円等によるものであります。

(d) 特別利益、特別損失

 特別利益として、固定資産売却益68百万円を計上いたしました。

 特別損失として、固定資産除却損39百万円を計上いたしました。

 

④経営戦略の現状と見通し

 飲料関連事業を取り巻く国内の事業環境は今後も厳しさが増していくと予想されます。引き続き自販機運営及び飲料製造の基盤強化を図るとともに食品・飲料企業とアライアンスを組み事業再編・構築を積極的に進めてまいります

 自販機オペレーター業界内では後継者難から事業譲渡を検討している案件も増えていることからM&Aや業務提携を通じて効率化を伴った事業規模の拡大を経営戦略として掲げております飲料製造事業については当社グループの中核事業に成長しておりより一層戦略的な設備投資を実施しながら需要の拡大に応えてまいりますまた静岡ローストシステム㈱及びマルサン萩間茶㈱の子会社化により健康茶など新商品の共同開発を行うとともに既存の飲料部門と相乗効果が見込める分野で新たな取り組みを進めてまいります

 海外ではASEAN諸国を中心に投資を積極的に推進するとともに投資先であるハロンビールとのアライアンスも視野に入れながら低アルコール飲料及び清涼飲料市場を開拓してまいりますまた国内においてはチューハイブランドアスターを軸に販売拡大に努めアシードブランドの品質の高さを多くのお客様に認知いただくとともに総合的なブランド力向上を推進いたします

⑤キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当社グループの資金状況は、営業活動によるキャッシュ・フローでは、前連結会計年度と比較して、554百万円増加の1,690百万円のキャッシュを得ております。その主な要因は、税金等調整前当期純利益、減価償却費等による収入によるものであります。支出については、売上債権の増加等によるものであります。
 投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比較して、689百万円支出が減少し988百万円を支出しております。その主な要因は、飲料製造事業における製造設備新設による支出の減少等によるものであります。
 財務活動によるキャッシュ・フローでは、前連結会計年度の748百万円の収入に対し、206百万円の支出となりました。その主な要因は、短期借入金の純増減額及び長期借入金の返済による支出等によるものであります。

 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、経営環境や金利動向を考慮しながら、「必要な資金を、安定的に調達すること」を基本方針とし、事業運営上必要な資金の確保及び経済環境の急激な変化に耐えうる流動性維持に努めております。

 調達手段として、長期運転資金及び設備投資資金については、営業活動により得られたキャッシュ・フロー及び金融機関からの長期借入を基本とし、短期資金需要については、営業活動により得られたキャッシュ・フロー及び金融機関からの短期借入を基本としております。借入については、グループ会社で一元化することにより有利子負債の削減、安定的かつ効率的な資金調達を心掛けております。