E01078 Japan GAAP
前期
876.9億 円
前期比
126.2%
当社グループ(当社、連結子会社10社、持分法適用関連会社1社により構成)においては、石油製品等の卸売(系列販売店)及び小売(直営サービスステーション、需要家)販売を主たる業務としている。
当社グループの事業内容及び当該事業に係る位置付けは次のとおりである。
なお、次の3部門は「第5 経理の状況 1.(1)連結財務諸表 注記」に掲げるセグメント情報の区分と同一である。
(1)石油関連事業
石油製品等の卸売・・・ |
当社は元売より石油製品を仕入れて、連結子会社㈱りゅうせきライフサポート、㈱那覇空港給油所及び系列販売店に卸売りしている。 |
石油製品等の小売・・・ |
当社は大口需要家に直接販売しており、連結子会社㈱りゅうせきライフサポートは、直営のサービスステーションで一般消費者に販売している。連結子会社㈱那覇空港給油所は、需要家に販売を行っている。 |
輸送部門・・・・・・・・・・・ |
石油製品等の海上輸送及び陸上輸送は、当社輸送事業部で行っている。 |
(2)ガス関連事業
ガス製品等の卸売・・・ |
当社は元売よりガス関連製品を仕入れて、系列販売店に卸売りしている。 |
ガス製品等の小売・・・ |
当社は大口需要家及び一般消費者に販売している。 |
ガス出荷管理・・・・・・・ |
連結子会社大洋ガス㈱は、当社のガス商品の出荷管理を行っている。当社は大口需要家及び一般消費者に販売している。 |
ガス容器検査・・・・・・・ |
連結子会社㈱沖縄ヨーケンサービスは、当社及び系列販売店等のガス容器耐圧検査及び塗装を行っている。 |
輸送部門・・・・・・・・・・・ |
ガス製品等の陸上輸送は、当社輸送事業部で行っている。 |
(3)商品・サービス関連事業
当社は、不動産管理、ホテル業及び飲食業を行っている。連結子会社㈱りゅうせき建設は、建設業、海洋河川浄化業、連結子会社㈱りゅうせきライフサポートは、自動車関連用品販売、保険代理店業、コンビニエンスストアの運営、連結子会社㈱りゅうせきフロントラインは、人材派遣業、システム開発受託、情報機器販売、フィットネスクラブ運営、連結子会社㈱大亜は、各種塗料販売等、食料品の卸小売業、連結子会社㈱りゅうせきケアプロは、介護事業、介護付有料老人ホームの運営を行っている。持分法適用関連会社の㈱りゅうせき低温流通は、冷蔵倉庫業を行っている。
(事業系統図)
以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりである。
※画像省略しています。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社・連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。
①経営成績
当連結会計年度における日本経済は、コロナ禍からの社会経済活動の正常化が進み、緩やかな持ち直しの動きが続いた。その一方で、ウクライナ紛争やエネルギー・食料価格の高騰、欧米各国の金融引き締め等、取り巻く環境は厳しい状況となっている。
県経済においては、行動制限が緩和されたこともあり、観光関連や個人消費を中心に前年実績を上回り、緩やかな回復が見られた。
このような状況の中、当社グループ(当社・連結子会社)は、経営スローガンに創業者精神と社名以外全てを見直す「破壊と抜本的改革そして未来創造」、重点課題に「構造改革」「成長戦略」「ブランド戦略」を掲げ、取り組んだ。
その結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高110,696百万円(前年同期は87,687百万円)、営業利益4,154百万円(前年同期は3,769百万円)、経常利益4,246百万円(前年同期は3,934百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益2,965百万円(前年同期は2,736百万円)となった。
セグメントの経営成績は次のとおりである。
石油関連事業において、県内のSS市場では、コロナ禍からの回復基調の中、市場における販売競争の影響を受け、引き続き厳しい環境となった。フルサービス型SSにおいて店舗数が前年同期よりも8店減少した一方で、セルフサービス型SSは2店増加し、顧客ニーズに対応したSS運営方法の見直しや不採算店舗の閉鎖が進んだ。また、産業燃料油市場では、コロナ禍からの回復により、需要の取り込みを図る低価格での応札が散見される等、厳しい販売競争市場となった。
このような中、SS部門では、顧客囲い込みの固定化ツール展開や携帯端末を活用した価格競争力強化への取り組み、夏季・冬季にりゅうせきSSグループ増販キャンペーン実施等により販売数量が増加した。産業エネルギー部門では、大口顧客や官公庁の需要増加等により、販売数量が増加した。
その結果、売上高は82,137百万円(前年同期は63,744百万円)、営業利益は4,265百万円(前年同期は4,019百万円)となった。
ガス関連事業において、LPガス市場におけるCP(中東国営石油会社の通知価格)の動向は、プロパン価格では4月~3月平均で711ドル/トン(前年同期差異+11ドル/トン)となった。
当社グループでは、今後も一定の需要が見込まれているLPガス、および昨年から本格参入した都市ガス事業の取り組みを強化している。
このような中、卸売部門において、プロパン販売では、一部でコロナ禍の影響から緩やかに回復し、販売数量が増加した。LNG販売では、販売店供給先の設備稼働が改善し、販売数量が増加した。
ホームエネルギー部門において、プロパン販売では、家庭用で巣ごもり需要の影響が薄れた事から消費量が減少したものの、業務用プロパンの需要増加により、販売数量が増加した。都市ガス販売では、メディア広告を活用したスイッチング強化に加え、ホテルへの供給開始により、販売数量が増加した。
産業エネルギー部門において、プロパン販売では、工業用やGHPの消費量が減少したものの、観光関連での営業自粛緩和や新規ホテルの開業により、販売数量が増加した。LNG販売では、建設関連が活発化している事から持ち直しの動きが強まりつつあり、販売数量が増加した。
その結果、売上高は7,369百万円(前年同期は6,530百万円)、営業利益は225百万円(前年同期は653百万円)となった。
商品・サービス関連事業において、ホテル飲食事業では、新型コロナウイルス感染症の状況が収束に向かい、観光需要が急激に回復したことで、増収となった。情報通信事業では、UQモバイル端末の取り扱い店舗の好調に加え、物販やリペア店舗により、増収となった。建設事業では、公共工事やマンション建築等、大型工事の好調により、増収となった。食品卸売事業では、行動制限緩和や観光需要の回復に伴い、増収となった。カー用品販売事業では、車両整備や車販事業が好調に推移したことなどから、増収となった。塗料資材卸売事業では、長雨や台風の影響による卸関連販売の減少により、減収となった。
その結果、売上高は22,430百万円(前年同期は18,990百万円)、営業利益は542百万円(前年同期は222百万円)となった。
②キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純利益4,349百万円が計上され、売上債権の増加、法人税等の支払い、有形固定資産の取得による支出、短期借入金の減少、長期借入金の返済による支出等の要因により、前連結会計年度末と比べ23百万円増加し、当連結会計年度末は662百万円となった。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりである。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、5,136百万円(前連結会計年度は3,242百万円の獲得)であった。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益の計上4,349百万円、未収入金の減少額660百万円、仕入債務の増加額543百万円であり、支出の主な内訳は、売上債権の増加額1,298百万円、契約負債の減少額220百万円、法人税等の支払額1,836百万円である。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、885百万円(前連結会計年度は2,265百万円の使用)であった。収入の主な内訳は、投資有価証券の売却による収入120百万円であり、支出の主な内訳は、有形固定資産の取得による支出974百万円、無形固定資産の取得による支出26百万円である。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、4,226百万円(前連結会計年度は1,144百万円の使用)であった。支出の主な内訳は、短期借入金の減少額3,162百万円、長期借入金の返済による支出592百万円、リース債務の返済による支出349百万円、配当金の支払額120百万円である。
③仕入、受注及び販売の実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
前年同期比(%) |
石油関連事業(百万円) |
70,178 |
132.1 |
ガス関連事業(百万円) |
4,295 |
115.0 |
商品・サービス関連事業(百万円) |
11,887 |
116.4 |
合計 |
86,361 |
128.7 |
(注)セグメント間の取引については相殺消去している。
b.受注実績
該当事項なし。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
前年同期比(%) |
石油関連事業(百万円) |
82,047 |
128.9 |
ガス関連事業(百万円) |
7,315 |
112.9 |
商品・サービス関連事業(百万円) |
21,333 |
121.6 |
合計 |
110,696 |
126.2 |
(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去している。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の
総販売実績に対する割合は、次のとおりである。
相手先 |
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
||
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
沖縄電力株式会社 |
14,054 |
16.0 |
22,947 |
20.7 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
①財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度における流動資産の残高は、17,961百万円(前連結会計年度は17,307百万円)となり、654百万円増加した。増減の主なものは、売掛金の増加(10,328百万円から11,655百万円へ1,326百万円増)、その他流動資産の減少(1,372百万円から716百万円へ656百万円減)によるものである。
(固定資産)
当連結会計年度における固定資産の残高は、31,431百万円(前連結会計年度は32,174百万円)となり、743百万円減少した。増減の主なものは、有形固定資産の減少(28,619百万円から27,962百万円へ657百万円減)、無形固定資産の減少(181百万円から122百万円へ58百万円減)によるものである。
(流動負債)
当連結会計年度における流動負債の残高は、15,397百万円(前連結会計年度は17,832百万円)となり、2,435百万円減少した。増減の主なものは、支払手形及び買掛金の増加(6,034百万円から6,578百万円へ543百万円増)、短期借入金の減少(5,169百万円から2,007百万円へ3,162百万円減)によるものである。
(固定負債)
当連結会計年度における固定負債の残高は、4,681百万円(前連結会計年度は5,209百万円)となり、528百万円減少した。増減の主なものは、長期借入金の減少(934百万円から410百万円へ523百万円減)、リース債務の減少(1,175百万円から1,091百万円へ83百万円減)によるものである。
(純資産)
当連結会計年度における純資産の残高は、29,314百万円(前連結会計年度は26,439百万円)となり、2,874百万円増加した。増減の主なものは、利益剰余金の増加(22,445百万円から25,290百万円へ2,845百万円増)、非支配株主持分の増加(333百万円から354百万円へ21百万円増)によるものである。
②経営成績の分析
経営成績の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要①経営成績」に記載している。
③キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.資本の財源
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としている。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達については、金融機関からの長期借入を基本としている。長期借入以外の資金調達としては、ファイナンス・リースの使用等によるものがある。
b.キャッシュ・フロー計算書に基づく資金の流動性についての分析
キャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フロー」に記載している。
④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載している。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えている。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響等不確実性が大きく将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もあるが、期末時点で入手可能な情報を基に検証等を行っている。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上している。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性がある。
(固定資産の減損処理)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上している。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しているが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性がある。