新日本海フェリー株式会社

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最終更新:

E04262 Japan GAAP

売上高

576.2億 円

前期

553.6億 円

前期比

104.1%


 

3 【事業の内容】

当社グループ(当社、連結子会社12社及び持分法適用会社2社により構成)においては、海運業・貨物運送事業・石油製品販売業・ホテル業・その他事業の5部門に関係する事業を主として行っており、各事業における当社グループの位置付け等は次のとおりであります。

なお、次の4部門は「第5 経理の状況  1 連結財務諸表等  (1) 連結財務諸表  注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。

(1) 海運業

定期航路は、当社グループの主体事業であり、国内定期航路(フェリー事業)として日本海及び太平洋において一般旅客、自動車の海上輸送を展開しています。その航路は大型カーフェリー10隻によって小樽-舞鶴航路、苫小牧-敦賀航路、小樽-新潟航路、苫小牧-秋田-新潟-敦賀航路、新門司-横須賀航路であり、各航路ともデイリー体制で展開し、顧客の利便性に供しております。また、国際定期航路において山口県下関港と中国太倉港(蘇州)との間で海上輸送を展開している船舶を保有し、傭船しております。

[主な関係会社]

新協和商事㈱・フェリーサービス㈱・UTOPIA SHIPPING,S.A.・蘇州下関フェリー㈱・

東京九州フェリー㈱

 

(2) 貨物運送事業

定期航路(フェリー事業)と連携する事業として貨物利用運送事業、一般貨物自動車運送事業を行っております。

[主な関係会社]

マリネックス㈱・ノーザントランスポートサービス㈱・マリネックストランスポートサービス㈱・
 シートランス㈱・北海サンユー㈱・㈱ロードリーム・㈱北高商運

 

(3) 石油製品販売業

主に船舶燃料と自動車燃料の販売を行っております。

[主な関係会社]

新協和商事㈱

 

(4) ホテル業

オーセントホテル小樽(北海道小樽市)及び楽 水山(北海道虻田郡)のホテル事業を行っております。

[主な関係会社]

オーセントホテルズ㈱

 

(5) その他

定期航路(フェリー事業)と連携する事業として倉庫業等を行っており、その他に不動産賃貸業等を行っております。

[主な関係会社]

新協和商事㈱・万利寧(南通)国際物流有限公司

 

 

[事業系統図]

以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。

※画像省略しています。
24/06/27

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

①経営成績及び財政状態の状況

当期におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症が5類感染症へ移行されたことにより、旅行需要やインバウンド需要が回復するなど経済活動が正常化し、景気は回復基調で推移しました。一方で、物価の上昇が進んだため、個人消費は緩やかな回復にとどまりました。北海道におきましては公共投資は増加傾向にあり、賃金の上昇による消費者マインドの改善により緩やかな回復基調で推移しました。また北海道への旅行需要は、延べ宿泊者数でコロナ禍前を上回るなど回復基調にあります。

経営成績については、当連結会計年度の連結売上高は57,620百万円(前年同期比4.1%増)となり、営業利益は2,873百万円(前年同期比27.9%減)、経常利益は1,482百万円(前年同期比39.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は720百万円(前年同期比35.4%減)となりました。

セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

(海運業)

当社の旅客、乗用車部門の輸送実績は、依然として団体客の回復は遅れたものの、一般の旅客や乗用車はコロナ禍前の水準に戻りつつあり、すべての航路において前年同期に比べ輸送人数・台数を大幅に上回りました。また貨物車部門は、北海道の猛暑や全国的な物価上昇の影響により、北海道からの農産品の出荷や本州からの雑貨の減少により輸送量が前年を下回りました。北海道と舞鶴・敦賀間の二航路は、馬鈴薯や冷凍食品等は堅調に推移しましたが、生乳や玉葱等の農産品と雑貨等は減少いたしました。北海道と新潟間の二航路は、馬鈴薯や飲料等は堅調に推移しましたが、紙や雑貨等が減少いたしました。

以上の結果、当部門の売上高は30,153百万円(前年同期比3.0%増)、営業利益は3,233百万円(前年同期比23.1%減)となりました。

(貨物運送事業)

定期航路を利用した当部門は車両を積極的に拡充し、顧客のニーズに応え、売上高は25,831百万円(前年同期比5.3%増)、営業利益は93百万円(前年同期比53.1%減)となりました。

(石油製品販売業)

船舶燃料等を販売している当部門の売上高は26百万円(前年同期比48.4%減)、営業利益は9百万円(前年同期は営業損失11百万円)となりました。

(ホテル業)

オーセントホテル小樽及び楽水山の経営を行っている当部門の売上高は1,353百万円(前年同期比46.1%増)、営業損失は315百万円(前年同期は営業損失464百万円)となりました。

(その他)

不動産収入等の売上高は255百万円(前年同期比56.7%減)、営業損失は159百万円(前年同期は営業利益29百万円)となりました。

 

財政状態については、当連結会計年度末の資産の部は94,672百万円と前連結会計年度末に比べ4,143百万円減少しております。これは主に、現金及び預金の減少並びに減価償却による固定資産減少によるものであります。当連結会計年度末の負債の部は81,570百万円と前連結会計年度末に比べ4,728百万円減少しております。これは主に長期借入金の返済による減少であります。当連結会計年度末の純資産の部は13,102百万円と前連結会計年度末に比べ585百万円増加いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益による増加及び土地再評価差額金の増加によるものであります。

セグメントごとの財政状態は次のとおりであります。

(海運業)

当連結会計年度末のセグメント資産は75,762百万円(前連結会計年度末76,149百万円)となりました。前連結会計年度末と比較して減少した主な内容は、減価償却による固定資産減少によるものであります。

(貨物運送事業)

当連結会計年度末のセグメント資産は13,477百万円(前連結会計年度末13,633百万円)となりました。前連結会計年度末と比較して減少した主な内容は、減価償却による固定資産減少によるものであります。

(石油製品販売業)

当連結会計年度末のセグメント資産は3,288百万円(前連結会計年度3,195百万円)となりました。前連結会計年度末と比較して増加した主な内容は、売掛金の増加によるものであります。

(ホテル業)

当連結会計年度末のセグメント資産は5,236百万円(前連結会計年度5,811百万円)となりました。前連結会計年度末と比較し減少した主な内容は、減価償却による固定資産減少によるものであります。

(その他)

当連結会計年度末のセグメント資産は1,637百万円(前連結会計年度1,820百万円)となりました。前連結会計年度末と比較して減少した主な内容は、減価償却による固定資産減少によるものであります。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、3,982百万円と前連結会計年度末に比べ2,360百万円減少いたしました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果獲得した資金は、税金等調整前当期純利益1,475百万円、減価償却費6,067百万円、関係会社株式評価損495百万円等により7,345百万円(前年同期比34.1%減)となりました。これは、経営成績の状況に記載のとおり税金等調整前当期純利益の影響及び通常の営業活動に伴う資産負債等の増減によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は4,584百万円(前年同期比108.6%増)となりました。これは主に当初から計画していた船舶建造のための投資によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は5,129百万円(前年同期比20.5%減)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出によるものであります。

 

③生産、受注及び販売の状況

販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  2023年4月1日

至  2024年3月31日)

前年同期比(%)

海運業(百万円)

30,153

103.0

貨物運送事業(百万円)

25,831

105.3

石油製品販売業(百万円)

26

51.6

ホテル業(百万円)

1,353

146.1

報告セグメント計(百万円)

57,365

104.7

その他(百万円)

255

43.3

合計(百万円)

57,620

104.1

 

(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10を超える相手先は該当ありません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績及び財政状態の状況」に記載したとおりであります。
 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載したとおりであります。

当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、輸送等に関連する運転資金及び船舶や運送車両等の設備投資資金を自己資金または金融機関からの借入による調達により行うこととしているほか、貨物運送事業における車両に関しましてはリース等を活用しております。
 借入等の資金調達にあたっては、安定的な資金調達と資金調達コストの低減の両立を目指して交渉することとしております。当連結会計年度においては、長期借入金により運転資金を調達いたしました。
 なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務等の有利子負債の残高は64,859百万円となっており、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は3,982百万円となっております。
 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる事項については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、特に経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えられる事項は以下のとおりであります。

なお、将来の見通しに関する記述については、現在入手可能な情報や過去の実績等に基づき合理的に作成していますが、実際の業績・結果は見積りと異なる場合があります。

 

・投資有価証券、長期貸付金の評価

投資先の過去の業績推移及び将来の事業計画、キャッシュ・フローの状況等の検討により、投資評価に係る減損損失の計上や長期貸付金の回収可能性を検討し、貸倒引当金の計上の要否を検討しております。

・退職給付に係る負債及び退職給付費用の計上

従業員の退職給付債務及び退職給付費用は、年金数理計算上で設定される前提条件に基づき算出されております。これらの前提条件には、割引率、利息費用、年金資産の長期期待運用収益率等の要素が含まれております。

・繰延税金資産の回収可能性

繰延税金資産について、その回収可能性を考慮して、評価性引当額を計上しております。評価性引当額を計上する際には、将来の課税所得を合理的に見積っております。

・固定資産の減損会計

固定資産の減損会計について、各事業の資産のグルーピングに基づき、過去の業績推移及び将来の事業計画、キャッシュ・フローの状況等の検討により、減損損失の要否を検討しております。