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利益

資産

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最終更新:

E04377 Japan GAAP

売上高

68.5億 円

前期

67.2億 円

前期比

102.0%


3【事業の内容】

 当社及び当社の関係会社(子会社1社及び関連会社3社(2024年3月31日現在)により構成)においては、ラジオ・テレビ放送とこれに付帯する事業及びイベント企画、映像制作販売を主たる内容とした事業を展開している。

事業内容と当社及び関係会社の当該事業に係る位置付け、並びにセグメント情報との関連は、次の通りである。

 なお、下表の放送事業、その他の事業の区分は、セグメント情報の報告セグメントの区分と同一である。

区分

主要事業

会社名

放送事業

ラジオ・テレビ放送

及び関連事業

当社

(会社総数1社)

その他の事業

番組及びCM制作・

販売

tbc Az㈱

㈱東北ティ・エル・シー

(会社総数2社)

 

映像制作・販売、イベント企画・運営、広告代理業、保険代理業

tbc Az㈱

(会社総数1社)

 

ゴルフ場事業

㈱河北ランド

(会社総数1社)

 

文化教養学園事業

㈱河北ティ・ビー・シーカルチャーセンター

(会社総数1社)

 

 以上、述べた事項を事業系統図によって示すと、次の通りである。

得   意   先

 

 

当    社
( 放 送 事 業 )

 

番組制作・CM制作・広告代理店

 

番組制作

tbc Az㈱
(連結子会社)

 

㈱東北ティ・エル・シー
(持分法適用関連会社)

 

 

 

㈱河北ランド
(持分法適用関連会社)

 

㈱河北ティ・ビー・シーカルチャーセンター

(持分法適用関連会社)

24/06/18

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要及び経営者による分析・検討内容は次のとおりである。

(1)財政状態の状況の概要及び分析・検討内容

①流動資産

当連結会計年度末における流動資産は、5,383,940千円(前年同期比9.0%増)となった。これは、放送事業において、現預金の増加と売掛債権が増加したことによるものである。

②固定資産

当連結会計年度末における固定資産は、10,069,123千円(前年同期比3.2%増)となった。これは、放送事業において、主に固定資産の減価償却が進んだものの、保有している投資有価証券が評価益等により増加したことによるものである。

③流動負債

当連結会計年度末における流動負債は、889,933千円(前年同期比5.2%増)となった。これは、放送事業において、未払代理店手数料及び未払消費税等の増加によるものである。

④固定負債

当連結会計年度末における固定負債は、3,411,332千円(前年同期比4.1%増)となった。これは、保有している投資有価証券の評価益により繰延税金負債が増加したことによるものである。

⑤純資産

当連結会計年度末における純資産は、11,151,798千円(前年同期比5.5%増)となった。これは、当連結会計年度において、親会社株主に帰属する当期純利益を計上したことによるものである。

(2)経営成績の状況の概要及び分析・検討内容

①経営成績の状況の概要

a.売上高

当連結会計年度における売上高は、6,849,087千円(前年同期比1.9%増)となった。これは主に、放送事業において、ラジオ・テレビの放送収入の減少があったものの、事業関連収入などが増加したことによるものである。

b.売上原価、販売費及び一般管理費

当連結会計年度における売上原価、販売費及び一般管理費は、6,897,465千円(前年同期比3.6%減)となった。これは、主に放送事業において、イベント実施にかかる事業費の増加があったものの、人件費の減少のほか、新社屋の償却が進んで減価償却費が減少したことによるものである。

c.営業損失

当連結会計年度における営業損失は、48,377千円(前年同期比は439,598千円の営業損失)となった。これは、主に放送事業において、売上高が前年同期比で増加しているもの、ラジオ・テレビの放送収入の減少のほか、bに記載した科目の費用が減少したことによるものである。

d.経常利益

営業外収益に放送事業における受取配当金、JNNニュース基金分配金、保険解約益等を計上し、営業外費用に借入金の支払利息、持分法による投資損失等を計上した結果、当連結会計年度における経常利益は92,317千円(前年同期比は385,202千円の経常損失)となった。

e.親会社株主に帰属する当期純利益

特別利益として投資有価証券売却益、投資有価証券償還益を計上し、特別損失として固定資産の減損損失を計上した結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、136,612千円(前年同期比は381,363千円の親会社株主に帰属する当期純損失)となった。

 

②経営成績の分析・検討内容

当連結会計年度のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴い、リアルイベントの増加や旅行、観光の活性化等で回復が進む一方、物価上昇により個人消費は力強さを欠いた状況となった。2023年の国内総広告費は、ラジオ・テレビ・新聞・雑誌のマスコミ四媒体の広告費が前年比96.6%であったものの、インターネット広告費が前年比107.8%で広告費全体を押し上げ、前年比103.0%で前年に続き過去最高を更新した。

そのような状況の中で、当社はテレビスポットやローカルタイムを中心に放送収入の増加を目指すとともに、DX推進部を新たに設置して放送と連動する次世代向けのデジタル事業の促進・強化を図った。ラジオではYou Tubeで同時配信する生放送番組を開始、テレビではJNN系列のニュースサイト「NEWS DIG」や民放公式動画サービス「Tver」等、インターネット配信に力を入れ、各番組で当社スローガンの「はやく、ただしく、おもしろく。」を実践した。事業イベントでは、当期は東日本大震災で犠牲になられた方々の13回忌の年となることから、心の復興をテーマに開局以来最大級の展覧会となる東日本大震災復興祈念「悠久の絆 奈良・東北のみほとけ展」を開催したほか、「tbc桜まつり」を4月、「tbc夏まつり」を7月に開催し、リスナー・視聴者との結びつきを強めた。また、企業の新たな使命になっているSDGsの活動にも積極的に取り組み、国連との共同キャンペーン「1.5℃の約束-いますぐ動こう、気温上昇を止めるために。」にも参加し、番組やイベントを通して地球環境を守っていくことの大切さを伝えた。

その結果、ラジオ・テレビの放送収入は前期比99.2%であったものの、事業関連収入が前期比290.2%、デジタル関連収入が前期比151.9%になるなど収入を伸ばし、当期の連結売上高は6,849,087千円(前期比101.9%)となった。しかしながら、放送収入の減少のため連結営業損失は48,377千円(前期は営業損失439,598千円)となった。一方で、営業外収益は増加となり、連結経常利益は92,317千円(前期は連結経常損失385,202千円)、当期連結純利益も136,612千円(前期は連結純損失381,363千円)と3期ぶりの黒字となった。

 なお、セグメントごとの経営成績は、次の通りである。

(放送事業)

当連結会計年度は、ラジオ放送収入は媒体価値の向上とリスナー層の拡大を図り、収入目標額を前連結会計年度比102.2%、テレビ放送収入は世帯視聴率・個人視聴率アップとスポットシェアアップを目指し、収入目標額を前連結会計年度比104.7%としていた。

ラジオ放送収入は、タイムセールスが、公開生放送やラジオカー中継のセールスに復調の兆しが見られたものの、長年続いた系列番組が終了するなどで前期比98.6%となった。スポットセールスは、金融や自動車関連など前期を上回る業種もあったものの、法律事務所やパチンコ関連が大幅に減少し、前期比89.7%となった。

テレビ放送収入は、タイムセールスが、「世界陸上」や「アジア大会」の売上げが好調となり、ネットは前期を上回ったものの、ローカルは自社制作番組のレギュラー提供社の減少やテレビショッピングのセールス不振等で前期比99.0%となった。スポットセールスは、物価高などによる出稿控えが影響し、上期は前期を割り込み、下期に入るとナショナルスポンサーの業績向上などを背景に市況が回復傾向となり、通年では前期比100.2%となった。

放送外収入として、事業収入は「悠久の絆 奈良・東北のみほとけ展」の開催もあり、事業関連収入は前期比290.2%、デジタル関連収入も前期比151.9%になるなど収入を伸ばした。

その結果、放送事業の売上高は6,599,435千円(前期比2.2%増)で、営業損失を22,432千円(前期は営業損失430,063千円)計上した。

(その他の事業)

当連結会計年度におけるイベント企画運営や保険代理業務、映像制作など、その他の事業における売上高は249,652千円(前期比4.6%減)で、営業損失は27,174千円(前期は営業損失10,795千円)を計上した。

(3)キャッシュ・フローの状況・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

①キャッシュ・フローの状況・検討内容

当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純利益が140,157千円(前期は税金等調整前当期純損失390,310千円)と増加したことにより、前連結会計年度末に比べ603,373千円増加し、当連結会計年度末は3,427,728千円となった。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の営業活動による資金の増加は、829,507千円(前年同期比17%増)となった。これは、放送事業における売上債権の増加や減価償却費の減少等があったものの、税金等調整前当期純利益が増加したことによるものである。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の投資活動による資金の減少は、31,372千円(前年同期は432,082千円の資金の減少)となった。これは、放送事業における有価証券の償還による収入があったほか、有形固定資産の取得による支出等の減少によるものである。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の財務活動による資金の減少は、194,760千円(前年同期は201,830千円の資金の減少)となった。これは、放送事業における借入金の約定返済と配当金の支払い等によるものである。

②資本の財源及び資金の流動性

(契約債務)

2024年3月31日現在の契約債務は以下のとおりである。

 

年度別要支払額(千円)

契約債務

合計

1年以内

1年超2年以内

2年超3年以内

3年超4年以内

4年超5年以内

5年超

長期借入金

2,320,000

145,000

145,000

145,000

145,000

145,000

1,595,000

リース債務

4,801

1,686

633

633

633

633

580

上記の表において、連結貸借対照表の1年以内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めている。

(財務政策)

当社グループの運転資金は内部資金により対応し、設備資金のうち一部は金融機関からの借入による資金調達を行い、それ以外の設備資金は内部資金等で対応することとしている。

なお、当社グループの資本の財源および資金の流動性については、運転資金の需要として放送費、技術費、販売費および一般管理費の営業費用等があり、投資を目的とした需要は、放送設備等の設備投資等によるものである。

当社グループでは、手許流動性を維持し、流動性リスクを管理している。

(4)販売の実績

①販売実績

当連結会計年度における販売実績を報告セグメントごとに示すと、次の通りである。

セグメントの名称

売上区分

金額(千円)

前年同期増減比(%)

 

外部売上

6,599,435

102.2

放送事業

セグメント間売上

58,088

118.9

 

6,657,523

102.3

 

外部売上

249,652

95.3

その他の事業

セグメント間売上

250,745

95.5

 

500,397

95.4

合計

外部売上

6,849,087

101.9

セグメント間売上

308,833

99.2

 

②主要顧客に対する販売実績

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

㈱電通

1,175,117

17.4

1,166,425

17.0

㈱TBSテレビ

1,146,547

17.0

1,181,037

17.2

㈱博報堂DYメディアパートナーズ

792,284

11.7

778,920

11.3

 

 

(5)重要な会計方針及び見積り並びに当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されている。この作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用等、開示に影響を与える判断と見積りが必要となる。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し、合理的に判断しているが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りとは異なる場合がある。

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、以下のものがあると考えている。

①固定資産の減損

当社グループは、収益性の低下した事業用資産について帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該額を減損損失として計上している。なお、回収可能価額は、使用価値により算定している。今後の経済状況による影響は不確定要素が多く、業績の悪化や事業計画の見直し等により固定資産の減損損失の計上が必要となる可能性がある。