売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E31220 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1)財政状態及び経営成績の状況

 当第3四半期累計期間における日本経済は、第2四半期に引き続きインバウンド需要の復活や堅調な企業業績を背景として日経平均株価がバブル後最高値を更新するなど明るい材料が目立つようになりました。一方、国際情勢は依然として終結の目途が立たないロシア軍によるウクライナ侵攻に加え昨年10月にはガザ地区でイスラエルとパレスチナ人の紛争が激化するなど、より不安定な状況となっています。

 鶏卵業界におきましては、昨シーズン高病原性鳥インフルエンザ発生により淘汰された1,700万羽もの採卵鶏の再導入が進み鶏卵供給力が回復する一方、業務用、加工用鶏卵需要の回復が遅れ本州を中心に鶏卵の余剰感が強くなり、鶏卵相場は昨年10月以降下落局面に入っています。この結果第3四半期累計期間(2023年4月1日~2023年12月31日)における鶏卵相場の北海道Mサイズ平均は1キロ326円71銭(前年同四半期比60円87銭高)、東京Mサイズ平均は1キロ304円12銭(同75円31銭高)となりました。

 当社は下落する鶏卵相場、昨年4月の当社農場における鳥インフルエンザ発生による生産減に対応するため差別化卵の拡販に注力してきました。この結果当第3四半期累計期間の業績は、売上高は14,726百万円(前年同期比13.8%増)、営業利益は2,521百万円(前年同期比138.7%増)、経常利益は2,577百万円(前年同期比132.8%増)、四半期純利益は1,787百万円(前年同期比92.7%増)となりました。

 なお、ロシア軍によるウクライナ侵攻及び昨年10月に激化したイスラエル、ガザ地区での紛争は長期化の様相を呈しており、これに伴う世界的なインフレ傾向と円安には歯止めがかかっておりません。これらの情勢及び鳥インフルエンザの発生状況などの今後の経緯によっては当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

①資産

 当第3四半期会計期間末における資産合計は前事業年度末に比べて1,051百万円増加し17,900百万円となりました。

 流動資産は前事業年度末に比べて697百万円増加し6,460百万円となりました。これは、主として現金及び預金が952百万円、受取手形及び売掛金が471百万円増加した一方で、その他が749百万円減少したこと等によるものです。

 固定資産は前事業年度末に比べて353百万円増加し11,439百万円となりました。これは、主として建物が256百万円、機械及び装置が227百万円、投資有価証券が64百万円、投資その他の資産のその他が63百万円増加した一方で、有形固定資産のその他が325百万円減少したこと等によるものです。

②負債

 当第3四半期会計期間末における負債合計は前事業年度末に比べて619百万円減少し5,482百万円となりました。

 流動負債は前事業年度末に比べて386百万円減少し3,602百万円となりました。これは、主として買掛金が60百万円、1年内返済予定の長期借入金が200百万円、未払法人税等が98百万円、賞与引当金が40百万円減少したこと等によるものです。

 固定負債は前事業年度末に比べて233百万円減少し1,880百万円となりました。これは、主として長期借入金が220百万円減少したこと等によるものです。

③純資産

 当第3四半期会計期間末における純資産合計は前事業年度末に比べて1,670百万円増加し12,417百万円となりました。これは、主として四半期純利益1,787百万円を計上した一方で、配当金169百万円を支払いしたこと等によるものです。

 

(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(3)経営方針・経営戦略等

 当第3四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の新たな課題について重要な変更はありません。

①当第2四半期累計期間に掲げた課題「平飼いたまごの拡販」については、当第3四半期累計期間において、次のように対処しております。

 昨年9月以降販売を開始した「平飼いたまご」は家庭用テーブルエッグとして一定の認知を受けるまでになりましたが、今後はホテル、レストラン向けの業務用、マヨネーズなどの加工用需要の掘り起こしを行うとともに、海外市場への輸出も行っていきます。

②第1四半期累計期間に掲げた課題「鳥インフルエンザ感染防止対策の徹底」については、当第3四半期累計期間において、次のように対処しております。

 今年4月に当社千歳農場で鳥インフルエンザの発生が確認されたことを教訓に、全農場における感染防止対策を再点検し、再発防止に向けた最大限の対策を実施しております。更に千歳農場においては農場の一か所で発生が確認された場合でもその影響を最小限にとどめるため、農場の分割管理を実施いたします。

 

(5)研究開発活動

 該当事項はありません。