GCA株式会社

上場廃止 (2021/11/02) 株式等売渡請求による取得 サービス業金融サービス東証1部-
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売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E05733 IFRS


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1)経営成績の状況

当社グループは、経営者が意思決定する際に使用する社内指標(以下「Non-GAAP指標」といいます。)及びIFRSに基づく指標(以下「IFRS指標」といいます。)の双方によって、連結経営成績を開示いたします。

Non-GAAPに基づく営業利益(以下「Non-GAAP営業利益」といいます。)は、IFRSに基づく営業利益(以下「IFRS営業利益」といいます。)から、当社グループが定める非経常的な項目を控除したものです。経営者は、Non-GAAP指標を開示することで、ステークホルダーにとって同業他社比較や過年度比較が容易になり、当社グループの恒常的な経営成績や将来見通しを理解する上で、有益な情報を提供できると判断しております。なお、非経常的な項目とは、一定のルールに基づき将来見通し作成の観点から除外すべきと当社グループが判断する一過性の利益や損失のことです。

 

Non-GAAPベースでの当第2四半期連結累計期間における経営成績は以下のとおりとなります。

2021年12月期第2四半期の連結業績(2021年1月1日~2021年6月30日)

 

Non-GAAPベースの連結経営成績

(%表示は、前年同四半期増減率

 

 

 

売上収益

営業利益

税引前四半期利益

四半期利益

親会社の所有者に

帰属する

四半期利益

 

 

百万円

百万円

百万円

百万円

百万円

 

2021年12月期

第2四半期

18,690

200.2

2,664

-

2,816

-

1,961

-

1,919

-

 

2020年12月期

第2四半期

6,225

△33.1

△87

-

△149

-

△64

-

△143

-

 

 

 

 

基本的

1株当たり

四半期利益

希薄化後

1株当たり

四半期利益

 

 

円 銭

円 銭

 

2021年12月期

第2四半期

42.94

41.36

 

2020年12月期

第2四半期

△3.45

△3.45

 

①当期の経営成績(Non-GAAPベース)

当第2四半期連結累計期間における世界のM&A市場は、完了案件数、金額が前年同期比それぞれ28%、18%増加いたしました。市場推移を見ますと、日本の完了案件数は前年同期比で3%減少したものの、金額では17%の増加、米国の完了案件数は前年同期比で28%の増加、金額でも12%の増加、EMEAの完了案件数は前年同期比で33%の増加、金額でも31%の増加となっております(リフィニティブ調べ)。

このような市場環境の中、当社グループの売上収益は前年同期比200%増の18,690百万円となり、上半期の売上収益としては過去最高の結果となりました。また、当第2四半期の売上収益は四半期の売上収益としても過去最高の収益となっております。なお、営業損益についても2,664百万円の営業利益となり、前年同期の87百万円の営業損失から大幅に改善しております。

 

地域別では、日本、米国、欧州、全ての地域で売上収益が増加しております。とりわけ、2020年上半期に新型コロナウイルス感染症流行による影響を大きく受けた欧州地域、米国地域では、企業のM&A需要が増大しており、テクノロジー・デジタル関連分野を中心に売上収益が大幅に増加いたしました。中でも欧州地域においては、GCA Altium Nordics Limited(2020年4月に買収したステラ社)の売上収益増加や新設されたドイツのインダストリアル・テクノロジーチームが上半期に複数の大型案件を成約したことなどが寄与し売上収益が著しく増加しております。また、前連結会計年度において回復が遅れていた日本地域の売上収益についても、欧米地域ほど力強い回復は見られないものの、複数の大型案件が成約したことなどが寄与し、前年同期を大幅に上回る結果となりました。

受注に関しては、新規受注が引き続き増加傾向にあります。日本、米国、欧州、全ての地域で大型案件を含む新規受注を獲得しており、下半期以降の当社グループの売上収益に寄与する見通しです。また、受注残についても、グローバル全体で前年同期を大幅に上回る高水準となっております。

当社グループでは、世界のM&A市場について足下では著しい回復がみられるものの、下半期以降の世界のM&A市場については不透明感が増す危険性が見込まれており、取引が非常に活発な足下の市場環境は長期間継続しないと想定しております。企業のM&A活動には予測できない様々な要因が影響するため、仮に近い将来であっても見通しを立てづらく、下半期においても売上収益の前年比大幅増を見込むものの、今後については、特に来期に向けてより慎重な見方をしております。

 

このような経営環境の中にあって、当社グループでは、2021年4月28日付で、当社の孫会社でありメザニン・ファンド運営会社であるMCo株式会社(以下、「MCo」)への出資を解消いたしました。当社グループの主要事業であるM&Aアドバイザリー事業との業態やリスク構造の違い、及び個別案件における利益相反の可能性などが再認識されつつあったことから、MCo経営陣によるMBOの一環として、MCoの実施する自己株式の取得に応じ、当社が保有するMCoの全株式を譲渡しております。なお、当該出資解消に伴い、IFRS上MCoの属するアセットマネジメント事業の損益を非継続事業に分類しております。

 

当社グループでは、世界的潮流に倣い、M&A市場においてもESG(環境、社会、ガバナンス)の視点が重要であり、M&Aに関する助言業務を通じ地球環境の改善や社会問題の解決、ガバナンス強化に貢献していくべきであると考えております。具体的には、温暖化対策としての再生可能エネルギーの利用や大気汚染・土壌汚染などの地球環境問題の改善につながるテクノロジー分野のM&A、社会問題化している中小企業の事業承継問題の解決につながる事業承継型のM&A、新型コロナウイルス治療薬を含む革新的な医薬品開発や医薬品アクセスの向上につながるヘルスケア分野のM&Aなど、ESGの観点からM&Aが社会に貢献できる分野は多岐に亘ると当社グループでは考えております。こうしたM&A案件の成約に貢献することで、ESGの観点からも社会的価値を創出する会社となることを目指す方針です。

 

当社は、2021年4月に責任投資原則(PRI: Principles for Responsible Investment)の署名企業となりました。また、環境テクノロジーに強みを持つステラ社(現GCA Altium Nordics Limited)を2020年4月に買収しておりますが、今後もグローバルネットワークにおけるシナジーを活かしESG分野のM&A強化に取り組んで参ります。

 

以上により、当第2四半期連結累計期間の業績は、Non-GAAPベースで売上収益18,690百万円(前年同四半期比200.2%増)、営業利益2,664百万円(前年同四半期87百万円の損失)、税引前四半期利益2,816百万円(同149百万円の損失)、四半期利益1,961百万円(同64百万円の損失)、親会社の所有者に帰属する四半期利益1,919百万円(同143百万円の損失)となりました。

 

②Non-GAAP指標からIFRS指標への調整

 当第2四半期連結累計期間において、Non-GAAP指標にて調整される非経常的な項目には、経営統合により発生した株式報酬費用等382百万円を含めております。Non-GAAP営業利益からIFRS営業利益への調整は以下の表のとおりであります。なお、アセットマネジメント事業が非継続事業となることに伴い、非継続事業から生じる損益がIFRS営業利益より除外されます。また、Non-GAAP売上収益からは、M&A案件に直接関連する外注費81百万円を控除しております。

(単位:百万円)

 

2021年第2四半期

2020年第2四半期

前年同四半期比

増減率(%)

Non-GAAP営業利益

2,664

△87

2,752

-

非経常的な項目

△382

△139

△242

-

非継続事業

△162

△294

132

-

IFRS営業利益

2,119

△522

2,641

-

 

 

(2)財政状態の状況

当第2四半期連結会計期間末における資産合計は42,748百万円となり、前連結会計年度末比5,423百万円の増加となりました。その主な要因は、現金及び現金同等物の増加額2,581百万円、営業債権及びその他の債権の増加額1,471百万円及びのれんの換算額の増加等によるのれん及び無形資産の増加額1,179百万円によるものであります。なお、資本合計は25,216百万円となっております。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は19,354百万円(前連結会計年度末は16,773百万円)となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当第2四半期連結累計期間において営業活動の結果獲得した資金は3,349百万円(前年同四半期は4,878百万円の支出)となりました。これは主に、税引前四半期利益2,341百万円を計上したこと及び、営業債権及びその他の債権の増加額が1,406百万円、その他の流動負債の増加額が2,579百万円あったことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当第2四半期連結累計期間において投資活動の結果獲得した資金は37百万円(前年同四半期は233百万円の収入)となりました。これは主に、子会社の取得による支出が225百万円、子会社の売却による収入が369百万円、有形固定資産の取得による支出が54百万円あったことによるものであります。なお、今後予定する重要な資本的支出はありません。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当第2四半期連結累計期間において財務活動の結果支出した資金は1,588百万円(前年同四半期は1,581百万円の収入)となりました。これは主に、配当金の支払額が780百万円、長期借入金の返済による支出が288百万円、リース負債の支払額が554百万円あったことによるものであります。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

該当事項はありません。

 

(6)資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当社グループの資金使途は主として人材への投資であり、重要な資本的支出はありません。また、必要資金は自己資金のほか必要により借入により調達しており、十分な手元流動性を確保しております。

 資金の流動性の分析については、「(3) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。